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    <title>NextBook</title>
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    <description>前向き書評であなたの本選びをサポート</description>
    <lastBuildDate>Sun, 20 May 2012 05:13:22 +0900</lastBuildDate>
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      <title>NextBook</title>
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      <title>Re: 独学という道もある (ちくまプリマー新書)（『独学という道もある (ちくまプリマー新書)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/503</link>
      <description>これは、面白い。

著者は現在東京大学の柳川准教授。本書を読むとすぐにわかるように、著者は高校に行かずに、大学は通信課程という経歴の持ち主。その経験から、独学、そしてそれを通した日本というシステムについて、著者なりの考えが展開されています。

共感できる部分が多かった本ですが、例えば冒頭の方で

[quote]
（独学をしていてわからないことやつまずいてしまった場合）そうした時に人に聞くくせがついていると、そこも人に聞きたくなってしまうんですよ。だけど学者が考えているような問題は、世の中に、実は答えてくれる人は誰もいないのです。そういう時に、どうやって乗り越えていくのかとか、どこでがんばるとか、どのへんまで粘るかとか、そういう知恵があるというのは、論文を書くときにかなり役に立つのですね。
[/quote]

とあり、自分の仮面浪人中の体験からも、すごく納得できる話でした。「考えること」の重要性が叫ばれている今、この自ら問題を乗り越えていく体験の大切さは、もっと多くの人に伝わってほしいメッセージですね。

他にも例えば、

[quote]
学者になってからあらためて思うことは、勉強や研究の自分なりのマスターの仕方を、自分なりに工夫することが実はとても大事だという点です。
[/quote]

というように、今の自分の勉強の仕方を再点検するきっかけとなるヒントが詰まっています。

本書は『独学という道もある』というタイトルの通り、著者は独学を全面的に薦めているわけではありません。独学と既存の日本の教育システムを公平に見た上で書かれているのも、とても好感が持てました。

また、本書の所々、そして最後の部分で見られる著者の考える日本についての話も、今の日本というシステムだけでなく、そのシステムの中で教育を受け、仕事をしている我々個人にとっても、現状を冷静に見つめ直すきっかけとなるものだと思います。</description>
      <pubDate>Wed, 25 Mar 2009 12:47:31 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/503</guid>
    </item>
        <item>
      <title>因果関係を学ぶためのガイドブック（『なぜビジネス書は間違うのか ハロー効果という妄想』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/497</link>
      <description>なぜビジネス書は間違うのか

成功（失敗）企業の事例を分析したり成功法則を見出そうとするビジネス書。その著者が犯しがちな過ちを分析した本です。ビジネスに限らず、語学などの習い事・人間関係・さらには生き方にいたるまで、読書の有益なガイドになりそうです。

本のメッセージは一文に要約できます。それは、【ビジネス書の著者は、企業の成功や失敗の要因をむりやり見出そうとする傾向がある】ということ。

著者は因果関係の錯誤のパターンをこれでもかと挙げてくれます。代表的なのは原題でもある「ハロー効果」。優れた業績を挙げた企業は、あたかも後光（ハロー）が射しているかのごとく、その業績につながり得る全ての要因（企業文化・リーダーシップ・組織などなど）が過大評価されがちになります。業績の悪い企業ではその逆のことが起こります。

これは人間の一般的な傾向なので、成功（失敗）企業を取り上げるビジネス誌の記者も、成功（失敗）企業としてインタビューに答える経営者や社員も、すべてハロー効果の影響を受けています。したがって、それらの記事やインタビューを基に書かれたケーススタディや研究やビジネス書も、ハロー効果の影響を受けています。つまり、まず結果を見て、それに合うような解釈をしがちだということです。

このハロー効果を含めて、合計9つの「妄想」を取り上げています。以下にまとめてみました。
業績という結果から原因を後付けする【ハロー（後光）効果】相関関係を因果関係と思い込んでいる業績には複数の原因があり得るのに、特定の原因を強調する結果として成功した企業だけを、不成功企業との比較なしに分析する徹底的な調査を強調するが、資料にハロー効果のあるものが多い永続的な成功を約束する業績を競争環境と切り離し、絶対的なものとして扱う成功した企業の戦略を一般化してしまう物理法則のような確実な法則を探すビジネス書にありがちな9つの過ち - *ListFreak
因果関係の錯誤を指摘した本は何冊か読んだことがありますが、この本はかなり徹底しています。自分の主張を強めるために他の著書のメッセージをすこし狭く解釈している印象を受けた箇所もあったものの、おおむね頷きながら読めました。特に、ベストセラーは（分析の正確さはともかく）ストーリーとして良くできているという指摘。たしかに「なるほどなるほど！」と感嘆しながらぐいぐい読んだ本は、それだけで満腹になってしまって、その論理を後からチェックしてみようとは、なかなか思わないものかもしれません。

※では、このような因果関係の錯誤から脱するにはどうすればよいのか。本書はビジネス書の読み解き方に関する本であって、残念ながらそのあたりは詳しく書かれていません。
[quote]因果関係をより正確に説明したいなら、複数回にわたって異なる時期にデータを収集すれば、一つの変数がその後の結果にあたえた影響をもっと明確に分離できる。これは[b]縦断的手法[/b]と呼ばれ、実行するには時間と経費がもっと必要だが、単純な相関関係から誤った結論を導いてしまうおそれは小さくなる。（p125。太字部分は原文では傍点）[/quote]
たしかに。ただしその場合には観測する変数をあらかじめ決めておくか、時期をずらしたデータから解釈を導かなければなりません。</description>
      <pubDate>Mon, 27 Oct 2008 22:02:56 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/497</guid>
    </item>
        <item>
      <title>刺激的な問いの数々（『経営の未来』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/493</link>
      <description>[b]●刺激的な問いの数々[/b]

著者はまず、技術やビジネス環境がこれほど速く変化しているのに『近代経営管理の重要なツールや技法のほとんどは、一九世紀の、南北戦争が終わって間もないころに生まれた人びとによって発明された(p6)』まま変わっていないことを指摘します。

これは、経営管理（Business Administration）の仕組みが十分に成熟したので、さらなる進化は必要ないということを意味しているのか。そうでないことは、この簡単な自問によって分かります。『よりよいものを求めるのはもう無意味であると言えるほど、我々の会社生活は充実しているだろうか。我々の組織は高い能力を備えているだろうか。(p7)』

この問いを皮切りに、著者は数多くの問いを読者に投げかけてきます。明示的な問いかけのリストになっているものもあれば、読者の考察を誘うような挑発的な文章もあります。

[b]●どこまで大きく、本質に立ち戻って考えられるか[/b]

その問いの多くは我々の問題意識をかき立ててくれるものの、簡単に答えを思いつけるようなものではありません。それは『水に浸かっていない世界を想像できない魚のように、我々の大多数は、自分の経験の枠と一致しない経営管理慣行を想像できない(p160)』からです。

ひとつ例を挙げると、管理職がいて従業員がいるという組織構造。著者によれば、「従業員」という概念は近代経営の発明品のひとつに過ぎません。
[quote]二一世紀のほとんどの管理職が、経済的に自立していない従順な「従業員」という概念を、企業の営みの揺るぎない土台とみなしているようだが、（略）ヨーロツパの経済封建主義から逃れてきた一九世紀アメリカの職人や労働者は、何百万人もの子孫たちがいつの日か恒久的な「賃金奴隷」になることを知ったら、愕然としたことだろう。
　実をいうと、「エンプロイー（従業員）」いう概念は近代になって生み出されたもので、時代を超越した社会慣行ではない。(p162)[/quote]

企業が従業員に求めていること、つまり『生産物ではなく時間を売ること、仕事のペースを時計に合わせること、厳密に定められた間隔で食事をし、睡眠をとること、同じ単純作業を一日中際限なく繰り返すこと(p163)』は人間の自然の本能に即したものでも何でもない（むしろ反したものである）がゆえに、この概念が永続的に続くと思い込むのは危険だと、著者は指摘します。

従業員という存在は不自然ではないか。この問いかけは、著者に次の自問を促します。『我々が「管理職」を必要とするのは、もしかしたら「従業員」がいるからかもしれない。（略）我々は従業員をつくり出す過程で、同時に管理職の必要性もつくり出したのだろうか。私はそうだと思う(p177)」』

[b]●人間性を活かすビジネスを創ろう[/b]

本書には、「経営の未来」に向かって挑戦を続けている企業の事例も多く挙げられています。ホールフーズ・マーケット、W.L.ゴア・アンド・アソシエーツ、グーグル、セムコ、IBM、GEなど、いずれもユニークな成功事例として他の書籍や文献でも目にする（しかしなかなか追随者が現れない）事例です。そういった事例を敢えてあらためて採り上げているのも、「水に浸かっていない世界を想像できない魚」状態の我々に対する著者のちょっとした挑発なのかもしれません。著者の「経営の未来」に対する思いがよく現れている、最後の項から引用します。

[quote]今こそ、人間の自発性や創造力や情熱を――この新しい千年紀におけるビジネスの成功に欠かせない、これらの壊れやすい要素を――本当に引き出し、尊重し、大切にする二一世紀の経営管理モデルを築くチャンスなのだ。(p329)[/quote]

ところで、副題は「マネジメントをイノベーションせよ」。原著には見あたらない言葉なので、出版社が付けたのでしょうか。すこし前に流行した「イノベーション・マネジメント」という言葉を裏返した、ちょっと気の利いた副題ですね。</description>
      <pubDate>Fri, 17 Oct 2008 11:55:06 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/493</guid>
    </item>
        <item>
      <title>よき入門書（『経営意思決定の原点』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/468</link>
      <description>組織の意思決定に関わる、とてもよいまとめになっています。第一部「経営意思決定の基本要素」では、個人、そして集団で何かを決めるときに陥りがちな罠について簡単に解説してあります。

意思決定の偏りに関するトピックはあちらこちらの文献にあるので、目新しさを感じない読者もあるかもしれません。著者は第二部以降の展開に必要な知見に絞り、分かりやすい日本語で要約してくれています。この部分で著者の高い要約力と筆力を感じました。

第二部では、意思決定がうまくいかない状態を以下の5つの病状に分けて、どのような原因でうまくいかないのかを考察しています。

　・決められない：優柔不断
　・決め急ぎ：拙速
　・決めたはず：決定事項が実行されない
　・決めっ放し：決めたことの評価・見直しの欠如
　・決めすぎ：頻繁な変更による資源の浪費

第三部が処方せんに当たる部です。意思決定をどう上手く行うかよりも、何を意思決定の対象とすべきかを考える「敏感力」、悪い情報をも共有して意思決定のプロセスを持続的に回していくための「コミュニケーション力」、そして決断につきものの様々なトレードオフを乗り越えるための「バランス力」。

第一部が90ページほどあるのに対して、第二部と第三部がそれぞれ60ページに満たない量です。そのため、自説の開陳というよりはまとめ記事に近い印象を受けました。ただ上で述べたようにまとめ方が上手で本として読みやすく仕上がっています。

こういう本はさらに深く勉強するための入り口として有益だと思いますので、願わくは、文中で引用している情報と文献を対応させておいて欲しかったところです（参考文献は一覧という形で巻末にあります）。</description>
      <pubDate>Wed, 17 Sep 2008 09:51:26 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/468</guid>
    </item>
        <item>
      <title>英語学習に王道なし（『村上式シンプル英語勉強法―使える英語を、本気で身につける』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/463</link>
      <description>著者はGoogle日本法人社長の村上憲郎氏。31歳で外資系企業に移ってから真剣に英語を勉強した体験を元にまとめたのが、この村上式シンプル英語学習法。
 

本書の構成を見るとわかるように、非常にオーソドックスな章構成で英語学習法が紹介されています。本を手にとってより詳しい目次見ると（[url=http://book.diamond.co.jp/_itemcontents/0201_biz/00580-4.html]ダイヤモンド社のサイト[/url]から見ることもできます）紹介の仕方だけでなく、学習法の内容そのものも非常にオーソドックスな内容になっています。 


例えば多読の際は「知らない形容詞は「good」か「bad」に変換する」とか、単語の覚え方は「とにかく見る」ことなど、著者なりの工夫も紹介されていますが、これも「今までにはない画期的な学習法」というものでもありません。 


逆に言えば、英語を仕事で使えるようなレベルになるには、やはり相応の時間をかけることが必要だということですね。例えば、リスニングは1日1時間聴くのを3年続けろという話が出ていますが、最初からそれくらいの時間は覚悟することは必要だということでしょう。 


村上氏自身、31歳でDECに移り、日本企業から外資系企業という文化の違いを乗り越えつつ、そして当然のことながら仕事をしつつ英語を勉強し、今ではGoogle日本法人社長、そしてGoogleの副社長という任務をこなせるだけの英語力を身につけたということで、仕事をしていて英語を身につけたいと考えている人には非常に参考になる一冊だと思います。 


また単に学習法だけを紹介するだけでなく、お薦めの参考書として、村上氏が実際に使ったり、目を通した上で何冊か紹介していますので、そちらも参考になります。 


当然、それぞれの目的によって身につける英語は変わってくるかもしれませんので、ここで紹介されている勉強法が必ずしも全ての人に当てはまるわけではないかもしれませんが、非常に読みやすく、ボリュームも152ページと手頃なので、英語を勉強している人は一度目を通してみるのも良いかも知れません。</description>
      <pubDate>Mon, 11 Aug 2008 15:50:55 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/463</guid>
    </item>
        <item>
      <title>勇気ある逸脱（『出現する未来 (講談社BIZ)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/462</link>
      <description>[b]●勇気ある逸脱[/b]

　ピーター・センゲは「学習する組織（ラーニング・オーガニゼーション）」というコンセプトを提唱した著名な経営学者です。センゲ氏は学習する組織の能力の要として「システム思考」を重視しましたが、この本では「その先」を探っています。監訳者である野中郁次郎教授の解説文から引用します。
[quote]　センゲは、やがて工学系の分析的なシステム思考では物事の本質を捉えるのに限界があることを認識したのではないだろうか。そこから今回の『出現する未来』で行きついたのが、なんと仏教の方法を取り込むことなのである。原題は『Presence』であるが、立ち現れてくる未来の予知能力をどう捉え、育成するかを解明しようとして著者たちが対話を重ねているのである。(p4)[/quote]
　この本は対話形式となっており、学問的な手続きを踏んで書かれた考察ばかりではありません。知識をチャージするために読むのではなく、著者と共に考えるつもりで批判的に読む必要がある本です。
　例えばエピローグでは、水に言葉を掛けるとその内容によって結晶の形が変わるという江本勝氏の研究成果（参照：「[url=http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E4%BC%9D%E8%A8%80]水からの伝言 - Wikipedia[/url]」）を、思想と現実の共依存性を示唆する事例として紹介しています。この部分だけ読むと、エセ科学を根拠にした疑似宗教まがいの議論にも思えます。

　このように、ところどころ戸惑ってしまうほど精神的なのですが、しかし無視するには本質的な洞察が重ねられています。誰もが認める学問的事実だけをつなぎ合わせただけでは到達できないような領域に踏み込もうとしている、著者の勇気を感じます。

[b]●問題解決ではなく、未来創出の方法論[/b]

　テーマを要約するのが難しい本ですが、敢えて要約すれば「未来創出の方法論」に挑戦していると言えそうです。
　なぜ従来の問題解決プロセスでは組織や社会の問題を把握・解決しきれないのか。著者は「はじめに」で、生命体や組織では「全体イコール部分の和」とならないためと説明しています。
　この限界はしばしば指摘されることです。しかし著者たちはその指摘を繰り返すに留まらず、では望ましいと願う未来をどのように創出すればよいのかを考えています。

　その方法論のベースとなっているのが、共著者のひとりオットー・シャーマーの開発したU理論。ふたたび監訳者解説から引用します。
[quote]U理論は(1)センシング（現実に埋没し状況と一体となる）、(2)プレゼンシング（出現する未来の源の内側から見る現在を見直す）、(3)リアライジング（大きな世界を共に創る）というプロセスをとる。Uを下るときは習慣的な見方を変えるとき、Uの底は中心の中心を見るとき、Uを上るときは意識の源を変えるときなのである。[/quote]

　社会変革、組織論、自己成長、どのような観点から読んでもいろいろと考える種をもらえる本でした。多くの話題がスピリチュアルな話とアカデミックな話の境界にあり、前者をなんとなく避けがちなわたしにとっては関連情報へのリンクを収集するよい機会にもなりそうです。</description>
      <pubDate>Sun, 10 Aug 2008 11:56:37 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/462</guid>
    </item>
        <item>
      <title>成功の鍵は「参加型」で「包括的」に、そして「迅速」に（『90日変革モデル 企業変革を加速させる3つのフェーズ (Harvard Business School Press) (Harvard Business School Press)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/452</link>
      <description>[b]たった90日で企業変革？[/b]

すべてが90日間でOK！というようなお手軽な本ではありません。トータルで1〜1.5年間を見込む変革プロジェクトの中で核となるべき90日間に焦点を当てた、400ページを超す大著です。
[quote]９０日変革モデルの９０日という期間は、変革の実行期間すべてを意味しているわけではない。この９０日という期間は、企業の状態を診断し、計画を立案する段階のことを指している。(p25)[/quote]
大企業の場合、1〜1.5年間という期間は企業変革プロジェクトとしては短いという気がします。しかし著者によれば、迅速性こそが企業変革の成功要因なのです。
[quote]変革を加速させることはとても重要である。なぜなら、変革への取り組みが長引き、勢いや支持を失った変革は失敗することが多いからである。さらに、変革への取り組みが長引けば、膨大な時間や費用がかかってしまう。したがって、取り組みにかかる時間を減らすことは成功する確率を高めるだけでなく、必要以上に資源を浪費することを防ぐことにつながる。(p29)[/quote]

[b]成功の鍵は「参加型」で「包括的」に、そして「迅速」に[/b]

90日変革モデルは、クロスファンクショナルチームを編成しておくことが前提です。準備フェーズとクロスファンクショナルチームについて2章100ページ以上が割かれていることから、このチームの重要性が分かります。

そのうえで、90日間を以下の3つのフェーズに分けて臨みます。
1.変革リーダーは企業全体を見渡し、企業が抱える問題の調査とその原因の分析を推進する
2.企業内のそれぞれの機能がどうあるべきかというビジョンを設定する
3.企業を現状から未来の状態へと変革させるための詳細な実施計画を立案する

やるべき事がステップバイステップで定義されており、実用性の高い本だと思います。実際に自らの手で企業変革を推進しようとされている方々にご一読をおすすめします。</description>
      <pubDate>Tue, 15 Jul 2008 10:23:33 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/452</guid>
    </item>
        <item>
      <title>必要なのはスキルとマインド（『新規事業の立ち上げ方 社内リソース調査から事業計画書作成まで [実務入門] (実務入門)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/453</link>
      <description>本書では、社内で新規事業を立ち上げることを想定して、チーム作りから最終的な事業化までのプロセスを丁寧に解説しています。


この手の他の本と違うのは、著者自身が「はじめに」で書いているように、事業立ち上げの「スキル」だけではなくて「マインド」にも焦点を当てている点です。「マインド」といっても、単に「やる気を持って」というような精神論ではなく、1章で開発チームのメンバー選定で考慮すべき点やミッションステートメントの重要性などを、具体的に示してくれています。


2章からは事業計画の作成について解説していますが、これがかなり具体的で参考になります。


例えば、事業計画を作成するにあたっての市場調査の必要性はどの本でも説いていると思いますし、本によっては定量調査と定性調査の違いを簡単に説明しているものもあるかもしれません。本書では、さらに一歩踏み込んで、新規事業の計画を立てるにあたって、どちらを先に行えば良いかとその理由も説明してくれています。


他にもSWOT分析やビジネスモデル、事業マトリクスなど、どの本でも目にするようなものでも、著者なりの視点で一歩踏み込んだ解説をしてくれています。著者自身、事業を立ち上げたり、新規事業のコンサルティングの経験があるそうなので、その中で得た経験を本書に盛り込んでいらっしゃるのだと思います。


巻末には事業計画のフォーマットがついていて、自分たちで作る際の参考になりそうです。また、参考文献も充実しています。紹介されている本は、ありきたりの「参考」文献ではなく、比較的最近のものが多く、かつ書名からだけでは新規事業の参考になるとは想像がつきにくいものまで紹介されています。


個人的には、ところどころで紹介されているコラムも興味深く読みました。著者の言うところの「マインド」を高めるようなものが多く、読んでいて刺激を受けました。</description>
      <pubDate>Fri, 04 Jul 2008 14:51:03 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/453</guid>
    </item>
        <item>
      <title>私がこの部屋に望んでいる機能は何だろう？（『どうしても片づけられないあなたへ 不要なモノを捨てて豊かに暮らすための簡単な方法』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/450</link>
      <description>まったく自慢になりませんが、「片づけ本」は結構読んでいます。この手の本は読むだけでどんどん部屋が片づいていくような気がして、ある種のエンターテインメントととしても楽しめます。読み終えて目を上げるまでの短い時間ではありますが。

この本は、同種の本の中ではかなりオーソドックスなアプローチです。例えば：
[quote]　ガラクタを片づけて整理整頓をしようとするときに最も犯しやすい間違いは、最初に「モノ」に手をつけることです。(p49)[/quote]
モノではないとしたら、何から手をつけるべきか？
[quote]　整理整頓をして、それを維持していくためのカギは、モノの向こう側にある、あなたが望む生活を想像してみることにあります。(p49)[/quote]
……書いてあることは正論なんだけどなかなか実行できない。正論であるがゆえに、実行できない自分を攻めるしかなくて、落ち込んでしまう。世の中にはそんな本もありますが、この本は著者がいろいろと具体的な問い掛けや事例を用意してくれているおかげで、「望む生活を想像してみる」という作業が割と具体的にできました。例えば「理想的な生活空間を知るための質問」というリスト。

* この家は、私が望む家か？
* この家は、私にとって安心できる家庭と感じられるか？
* この家に帰ってくるとき、自分はどう感じているか？
* この家に帰ってくるとき、自分はどう感じたいと思っているか？
* 家族はこの家に帰ってくるときに、どう感じているか？
* 家族はこの家に帰ってくるときに、どう感じたいと思っているか？
* この部屋に入るとき、自分はどう感じているか？
* 家族や自分はこの部屋に入るとき、どう感じたいと思っているか？
* この部屋の今の機能は何だろう？
* 私がこの部屋に望んでいる機能は何だろう？
* その機能を果たすために、この部屋にはどんな家具、物、空間があるべきだろう？
（「[url=http://listfreak.com/list/1045]家を片づける前に - 理想的な生活空間を知るための質問[/url]」 - *ListFreak）

個人的には、「この部屋の今の機能は何だろう？」「私がこの部屋に望んでいる機能は何だろう？」という質問が効きました。本には、もっと詳しく、部屋ごとの役割を考えて記入するシートがあります。部屋ごとの役割を考えるほど広い家ではありませんし、改めて役割など考えるまでもない気がしましたが、部屋でなくスペース単位で考えることによって、どこに何があるべきかというイメージを持つことができました。

例えば、我が家には居間に夫婦共用のスペースがあって、そこにお互いの書類や本が置いてありました。これまでなんとなく雑然とモノを置いていたのですが、そのスペースの「機能」や「使うべき人」、「置いてあるべきモノ」を改めて考え直してみると、そこは妻のスペースであるべきだということに気が付きました。その理由をここでくどくどと書くことはしませんが、これはかなりの「発見」でした。妻は自分のモノをまとめて置く場所を持っていなかったため、様々な場所に散在させて置かざるを得なかったのです。わたしが自分のモノをまとめ直した結果、その共用スペースだけでなく、これまで居間に散在していたモノが再配置されるという波及効果がありました。

子どもの作品をどうするか、クローゼットをどうするかといった、スペースごとにアドバイスがあるのも助かります。また整理整頓コンサルタントである著者が遭遇した事例も豊富に紹介されています。想像を絶するような貯め込み屋さんが多いのですが、心情的には分かるようなケースが多く、ウチも放っておくとそうなるかもしれないという危機感を持たせてくれます。

（参考）
[url=http://listfreak.com/list/1041]モノを片づけない10の言い訳[/url] - *ListFreak
&quot;[siteurl=go.php?asin=0743292650]It&#039;s All Too Much: An Easy Plan for Living a Richer Life with Less Stuff[/siteurl]&quot;（原書）</description>
      <pubDate>Mon, 16 Jun 2008 11:11:04 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/450</guid>
    </item>
        <item>
      <title>ガイド、あるいは復習として（『5分で身につく! 超売れ筋ビジネス書101冊』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/444</link>
      <description>B5版のムックっぽい仕立て。120ページで101冊のビジネス書を紹介する無駄の無さです。最近のベストセラー、ロングセラー、メガヒット、その他という感じでカテゴリ分けされており、主要な本については概要が見開き2ページ単位でまとめられています。出版社のページで1冊分だけ「[url=http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=8860]立ち読み[/url]」できますので、雰囲気は掴めるかと思います。

本というものは、メッセージが頭に入りやすいように著者・編集者が工夫を凝らしています。ですので原書の代わりにこれを読んで「5分で身につく」とはいかないと思います。しかし、読むべき本を探すガイドとしては有用ではないでしょうか。

例えば本屋で2時間立ち読みして当てずっぽうに買うよりは、こういった本を買ってカフェで1.5時間使って目星をつける。[url=www.ki-dousen.net/go.php?asin=4894512262]社長のベンツが4ドアである理由[/url]も、[url=www.ki-dousen.net/go.php?asin=4334032915]さおだけ屋がつぶれない理由[/url]も、[url=www.ki-dousen.net/go.php?asin=4763196804]千円札を拾ってはいけない理由[/url]も、概略はすべてこの本に書いてあります。それから本屋に赴いて、30分間で目星をつけた本の雰囲気をつかみ、自分にあった本を買う。その方が結局はコスト効率が高そうです。

また、わたしのように読み飛ばしている人間にとっては、「そんな（よい）ことが書いてあったかな」という、再読を促すような発見もあり、よい復習になりました。</description>
      <pubDate>Tue, 10 Jun 2008 09:28:42 +0900</pubDate>
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    </item>
        <item>
      <title>定番入門書となる予感（『[実務入門] 営業はリサーチが9割! 売上倍増の“情報収集”完全マニュアル (実務入門)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/441</link>
      <description>[quote]本書は、忙しい営業マンが日常的に情報収集を行うための「実用的なノウハウ」をできるだけ分かりやすくお伝えすることを狙いとして執筆しました。[/quote]

[b]リサーチ・マインド[/b]

「はじめに」で、10数年にわたって平均の3倍近い成績を上げ続けている自動車のセールスパーソンのエピソードが出てきます。著者が指摘する彼の成功要因は、「情報収集」。彼は「外回り」という仕事の目的を、販売だけではなく、顧客情報の収集にも据えている。その蓄積が、高い成果につながっているというのです。

顧客接点をすべて情報収集の機会と捉えれば、タイトルの「営業はリサーチが9割」もあながち誇張ではないと思えてきます。セールスパーソンとしての成功は、まずはそういった「リサーチ・マインド」とでも呼ぶべき姿勢を持てるかどうかに依存していそうですね。

同時に、仕事の基礎体力づくりに相当する、日々の情報収集があります。我々が手にすることのできる情報は膨大で、これをどうさばくかは現代社会人に共通する悩みでしょう。本書では、マーケティングのプロフェッショナルである著者が、セールスパーソンに必要な情報の収集・管理・解釈といった「リサーチ・スキル」の鍛え方を指南してくれます。

[quote]情報収集は根気のいる作業です。変化の激しい現代では、新しい情報を継続的に入手しなければなりません。毎日の忙しさのあまりついつい情報収集が怠りがちになっていませんか？情報収集は基本中の基本。でもわかっていながら、なかなか簡単には継続できないのです。[/quote]

[b]「定番」入門書となる予感[/b]

第1章でリサーチの重要性を、第2章でその方法論を述べたあと、マクロな情報の整理(第3章）、顧客の情報(第4章）、競合・自社の情報(第4章）の取得と活用方法について幅広くおさえています。後半では日常的な情報収集のやり方(第6章）、情報の取捨選択や解釈（第7章・第8章）といった具体的なノウハウにも言及しています。

約200ページの本書は、すべて見開き単位で構成されています。左ページに解説、右に図解・イラスト。この読みやすさも「忙しい営業マン」への配慮でしょう。

これだけ幅の広い情報がムック的な読みやすさで編集されているので、新人は教科書として、経験のある方はチェックリストとして、使うことができると思います。

本書が紹介してくれるリサーチ手法を現場で活かすために、この本をテキストとして社内勉強会で各自の事例を共有したり、先輩社員に講師を務めてもらってリサーチのやり方を聞いてみるといった2次活用ができるといいですね。</description>
      <pubDate>Fri, 30 May 2008 17:59:07 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/441</guid>
    </item>
        <item>
      <title>なぜそれを買ったのか？（『キミがこの本を買ったワケ』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/440</link>
      <description>なぜ、自分がそれを買ったのか。それを突き詰めていくと、実はきちんと説明できないものが多い。「なんとなく、これにした」というものが意外と多かったりする。じゃあ、なんで「なんとなく、それにしたのか」を解き明かしてくれるのが、この『キミがこの本を買ったワケ』。


Amazonの出版社からのコメントにも書かれているけど、昔あったエリマキトカゲが出てきたCM。そう言われると（実際に、自分の周りの人に言ってみると）、「ああ、あった、あった」と言うんだけど、じゃあ何のCMだったのかは覚えていない。自分も覚えていない。そして、その商品は売れたのかどうか。


この本では、そんな身近にあって、でもついつい気づいていないようなことから、人がものを「買う理由」を説明しています。ほかにも「醤油が好きなのに、つい「塩で」と言ってしまう理由」とか「ポテトチップスは結局、うす塩味を買っている理由」とか、タイトルからして気になるような理由がたくさん載っています。

内容も面白いし、至るところに載っている挿絵も、本文の内容をよく表していて面白い。

Amazonの書評では賛否両論ですね。たしかに、再現性がないというか、これを読んだからといって、自分が「買う理由」がすべて氷解して、明日から自社のマーケティング戦略にすぐ応用できる！っていう代物ではありません。中には役に立ちそうなものもありますが、どちらかというと読み物として楽しむような一冊。

そして、何よりこの本から学ぶべきは、この指南役という不思議な人たちの日常に対する観察力ですね。「ああ、あるなぁ、そういうこと」というのを、これだけ集めて、一冊の本にしてしまう観察力は、個人的に見倣いたいなと思いますね。</description>
      <pubDate>Wed, 28 May 2008 00:48:44 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/440</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「自滅的習慣」への7枚の診断書（『自滅する企業 エクセレント・カンパニーを蝕む7つの習慣病 [ウォートン経営戦略シリーズ] (ウォートン経営戦略シリーズ)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/430</link>
      <description>[b]企業は、「自滅」する[/b]

なぜ、優良企業であっても長期にわたって成功し続けられないのか。著者はその原因を「自滅的習慣」に求めます。

[quote]何が問題なのか。本書によれば、優良企業の多くが破綻した理由は、競合との熾烈な競争などではなかった。驚くべきことに、原因は「優良企業」自身の体内に潜伏していたのだ。それも、成功をたぐり寄せる過程で自然と身についてしまった「自滅的習慣」によって。つまり、成功が失敗を生んだわけである。（「日本語版 訳者まえがき」より）[/quote]

そして7つの「自滅的習慣」を特定しています。

[quote]現実否認症――神話、定石、正統という呪縛
傲慢症――おごれる者は久しからず
慢心症――成功は失敗のもと
コア・コンピタンス依存症――諸刃の剣
競合近視眼症――忍び寄る伏兵
拡大強迫観念症――右肩上がりの幻想
テリトリー欲求症――コップの中の縄張り争い[/quote]

これまでの企業研究の多くは、成功した企業の成功要因を分析したものでした。この「自滅」の研究は、それらの成果を否定するものではありません。著者は『エクセレント・カンパニー』や『ビジョナリー・カンパニー』の功績を認めた上で、以下のように研究の視点を定めています。

[quote]彼らは十分に納得のいく理由で、特定の企業を成功モデルとして選び出した――その企業が後に、まったく別の理由で凋落したのだ。私の目的は、かつての成功企業がそもそも「エクセレント」あるいは「ビジョナリー」と選定された理由を見直すことではない。私が知りたいのは、その後、企業に何が起こったかである。(p25)[/quote]

[b]7枚の「診断書」[/b]

第2章以下では、1つの自滅的習慣について1章を割き、それが何であるか、なぜ起きるか、どうしたら避けられるかを考察しています。そして各章の最後には、「発症のきっかけ」「主な症状」「治療法」を見開きにまとめた「診断書」が付いています。

本書の研究対象は優良かつ大きな企業です。「慢心症」などはそういった企業にとりわけ見られやすい習慣でしょう。しかし、「現実否認症」などは、組織で働いた経験の持ち主ならば誰でも、思わず「あるある！」と頷いてしまうと思います。そういう意味では、大きな優良企業にお勤めの方はもちろん、これから成功しようとがんばっている企業の方々にも、予防薬としてお勧めできます。

実際、最終章のタイトルは「予防は治療にまさる」です。個人の生活習慣病の最善の対策は、治療でなく予防。同様に、企業の「自滅的習慣」も予防すべきとして、それぞれの病気ごとに予防策を提案しています（残念ながらこの部分は薄めで、今後の研究の進展に期待というところです）。

[b]社会人としての視点でも[/b]

企業は悪習慣によって自滅するというテーマは、個人にも援用できます。自分のスキルについての「現実否認症」や、過去の成功による「傲慢症」などなど、一個人としてどう振る舞っていくべきかを考えるうえでも有益な本でした。</description>
      <pubDate>Mon, 19 May 2008 15:32:39 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/430</guid>
    </item>
        <item>
      <title>ロングテールから掘り起こしておきたい、文章術指南（『文章表現法―五つの法則による十の方策 (角川選書)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/434</link>
      <description>第一章のタイトルが「明快で知的な文章への誘い」。誘われますねえ。著者は、人間の理解と表現の法則を五つに整理したうえで、明快で知的な文章を書くための十の方策を提案しています。

まずは五つの法則を目次から引用します。目次にここまで詳しく書いてある本は珍しい。

[quote]1. 人は、その場の状況の認識や、あらかじめ持っている知識・経験によって、送られてくる言葉の意味が何であるかについて予測したときは、その予測に沿って受け取った言葉を理解する。

2. その場の状況についての認識が同じであったり、知識・経験を共有したりしている送り手と受け手との間では、表現が不完全であっても理解が正しく通じる場合がある。

3. 表現がわかりにくかったりあいまいであったりするほど、また、送り手と受け手との間の知識・経験の異なりが大きいほど、誤解が生じたり理解が不可能になったりする。

4. 書き手がよく知っていること、書き手にとって自明であることほど、書き手は内容を簡単にまとめたり、言葉を省略して書く傾向がある。

5. 文章の書き手が、脳中にあることを、残りなく正確に表現することに意識を集中して書くと、修飾語を多く持つ長い文を書いてしまう。[/quote]

十の方策は少々長いので引用は割愛します。Amazonの「なか見！検索」に対応しているので、ご興味のある方は覗いてみてください。目次が丁寧に作られているので、立ち読みに向いています（立ち読みで十分という意味ではなくて、目次で内容を判断しやすい良心的な本という意味ですよ）。

十の方策は四つに分類されています。すなわち「わかりやすさを増すための方策」「知的な文章を書くための方策」「発想を豊かにするための方策」「構想を立てるための方策」。いわゆる文章術としてはオーソドックスな内容ですが、平易に具体的に書かれているので、類書を読まれた方であっても復習になりそうです。

そんな中で、十個目の方策はユニークと感じました。上で述べた「構想を立てるための方策」に分類される唯一の方策です。
[quote] 方策１０　アウトラインを抽出して利用する
文章の構想を立てる、つまり、どんなことを、どんな順序で述べるかを計画するためには、既存の、よい文章の骨組み（アウトライン）を目的、効果別に分けて抽出しておく。文章を書くときには、文章の目的、効果に応じて、抽出しておいた骨組みを参照して、どんな材料を集めるか、どんな組み立てで書くかを決める。[/quote]

よい文章の骨組みをリスト化してコレクションしておけば、（なかなか骨が折れそうですが）たしかに役立ちそうです。巻末には代表的な文章の骨組みがいくつか掲載されています。</description>
      <pubDate>Fri, 09 May 2008 11:05:15 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/434</guid>
    </item>
        <item>
      <title>分析のためでなく、意思決定のために（『定量分析実践講座―ケースで学ぶ意思決定の手法』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/436</link>
      <description>「定量分析」と聞くと厳密な分析を想像する方もあるかもしれません。しかしビジネスにおける定量分析は、分からないことを出来るだけ数字に置き換えて分析しようというほどの意味合い。本書には、「エイヤ」で判断しがちな状況をどのようにモデル化し、どのように数字を作り、どのように意思決定の材料を見出していくかが分かりやすく学べるショートケースが並んでいます。

「定量」分析ですから数字は不可欠。とはいえ、数学的な操作を必要最小限に抑えて分析の肝を伝えようという著者の意図がとてもよく伝わってきました。分析手法を広く紹介する代わり、難しいものについては思い切って刈り込んでいます。例えば「ベイズの定理」については、それを説明する数式は一切ありません。何かの事象を予測したいとき、主観的にでも確率を付与してモデルを作っておけば、データを得ながら精度を高めていくことができるという説明だけがあります。実際、事業分析の現場でベイズ推定を意思決定に活用した事例などはまだ少ないと思いますので、そういう手法があって、今後普及するかもしれませんから注目ですよ、ということを知ってくれれば十分ということなのでしょう。

また16のケースが1つのシナリオ（主人公の「私」は脱サラ・帰郷してコンビニのフランチャイズ拡大に挑みます）に沿って書かれています。臨場感を保ちつつケース毎に覚えることを少なくできる、優れた方法です。

後半のいくつかのケースを除いては、実際に数字を追って分析手法を学べるだけの具体性もありますし、薄い本ながら索引も充実していて辞書的にも使えます。私を含めた多くのビジネスパーソンにとって「言葉は知っていたけれど使ったことがない」分析手法を試す、よい教本になるのではないでしょうか。</description>
      <pubDate>Fri, 02 May 2008 15:09:17 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/436</guid>
    </item>
        <item>
      <title>問い掛けてくる、「今」を大切にするハックの数々（『LIVE HACKS! [ライブハックス!]』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/422</link>
      <description>仕事術（ライフハック）と時間術。どちらのジャンルも、既にたくさんの本が出ています。何を書いても二番煎じになってしまいそうな、書き手の力量が問われるテーマです。しかしさすがは大橋さん、この狭き門を見事に突破して、読みやすく実用的な一冊を生み出しました。

成功の鍵は、以下のようなユニークな問いを立てたこと。

『時間を、ただ消費しておしまいの「果実」ではなく、果実を生み出す「畑」と見なすことはできないだろうか？』

自分の「時間畑」を見出し、耕し、種をまき、肥料をやり、そして実りを得る。

この見立てに沿って、大橋さんの見聞・考察・実践の成果をまとめたのが本書。その断片はブログ「[url=cyblog.jp]シゴタノ！[/url]」にありますので、「シゴタノ！」読者であれば、編集の妙を楽しむこともできますね。

[b]Question Driven（質問駆動）[/b]

本書がシンプルでユニークな「問い」に支えられていると書きましたが、この本自体に「問い」があふれています。「問い」の形でまとめておくことによって、読者の思考や行動を促そうという意図が明確です。

例えば、目次項目はすべて質問文になっています。
[quote][b]この本の使い方[/b]

本書ではすべての項目は質問文になっています。最終的にすべての質問文にイエスと答えられることを目指します。その際、目次がチェックリスト代わりになるはずです。（「はじめに」より）[/quote]

読書からの学びも、質問形式でまとめることを勧めています。
[quote]せっかく作った読書メモも作りっばなしではもったいないですから、確実に仕事に活かしたいものです。では、どうすれば良いでしょうか？

　それは、[b]質問化すること[/b]です。

（略）本から学んだ内容を自分なりの解釈を加えながら質問文に変換していくことで、行動のためのチェックリストができるのです。(p195-199)[/quote]

[b]「今」を生きる[/b]

大橋さんから、この本と一緒に短いメモをいただきました。その中に、こんな一節がありました。
[quote]根幹にあるのは、LIFE（人生）よりもまずLIVE（今）を大切にしたい、という想いです。[/quote]

自分にとって意味のある仕事に焦点を当てる。その一つ一つの仕事を、ゆるがせにせず、かつ効率よくこなしていく。そういった「今」への集中の積み重ねが、大きな収穫をもたらす「畑」を耕すことにほかならない。本書からは、そのようなメッセージを読み取りました。

考えてみれば、この本自身が大橋さんの「時間畑」からの収穫です。この本の実効性は、「シゴタノ！」その他の活動からこの本が出たことによって証明されているといっていいでしょう。

[b]34本ノック[/b]

5章34項のひとつひとつに、ワークが付いています。長くても15分で終わる、短いワークばかりです。本の構成から言えば前から順に試してみるべきでしょうが、ざっと読んで本のメッセージを掴んだうえで、自分に必要そうなものに挑戦してみてもいいと思います。

わたしはこの本を読み終えたばかりですが、早速ひとつだけやってみました。
[quote]読んでいないメルマガやブログの購読をやめる、購読している”積ん読”雑誌の購読をやめるようにしてください。（10分）[/quote]
『あなたは「pack rat」になっていないか？』という項目のワークです。

わたしはRSSリーダーに「1軍」「1.5軍」というカテゴリを作り、「1軍」には10個しかRSSフィードを登録しないようにしています。”積ん読”を防ぐための工夫ですが、これを機に一度両軍を解散して（カテゴリから外して）、よく読むフィードだけを再度登録し直しました。検索することがあるので登録の解除はしませんでしたが、「1軍」「1.5軍」はかなりすっきりしました。”積ん読”だったフィードがそれなりにあったということですね。

（参考）
[url=http://listfreak.com/list/996]時間を有効に活用する「時間畑の法則」の5ステップ - *ListFreak[/url]</description>
      <pubDate>Fri, 18 Apr 2008 14:05:30 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/422</guid>
    </item>
        <item>
      <title>対立とコンセンサスのマネジメント（『決断の本質 プロセス志向の意思決定マネジメント (ウォートン経営戦略シリーズ)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/419</link>
      <description>[quote]　私が本書で主張したいのは、リーダーは自分の意思決定の有効性を判断するのに結果を待つ必要はないということである。結果を待つのではなく、重大な選択をするために用いているプロセスを綿密に検討すべきなのだ。[/quote]
なぜ、プロセスを綿密に検討することで意思決定の有効性が判断できるのか？『プロセスの質が高ければ、実行後の成果がプラスになる可能性も高い』からです。では質を高めるために、何が必要か？著者は、以下のように「対立」と「コンセンサス」のマネジメントであると主張します。
[quote]リーダーは批判的かつ発展的な思考のレベルを高めるために、建設的な意見の対立を助成すると同時に、決定事項を適切なタイミングで効果的に実行させるためのコンセンサスを築かなければならない。[/quote]

本書の構成を以下に示しますが、実際に「対立」(Conflict)と「コンセンサス」(Consensus)のマネジメントにそれぞれ100ページ程度の紙面が割かれています。

　Part1 意思決定プロセスを導く
　Part2 意見の対立を促す
　Part3 コンセンサスを形成する
　Part4 新たなリーダーの条件

駄目押しをするならば、原著の副題も&quot;Managing For Conflict And Consensus&quot;です。

いかに健全な対立を誘発し、建設的に解決するか。Part2では、例えばこんな落とし穴の存在に気づかせてくれます。

　1. 反対する人を飼いならしてしまう
　2. ハブ・アンド・スポーク型で（リーダーとメンバーが1:Nで向き合う形で）対話してしまう
　3. 質問・反対の時間をなくしてしまう
　4. 閉じこもりと両極化を促してしまう
　5. 見せかけの精度を追求してしまう

コンセンサスについて、この本では以下のように述べています。
[quote]コンセンサスというのは全員一致という意味でも、まして多数意見ということでもない。意思決定を行うのがリーダーではなく、チームだという意味でもない。複数の選択肢の要点を取り入れた妥協的解決策を見つけなければならないということでもない。[/quote]
「コンセンサスを得る」という言葉を、なんとなく「大多数の人が妥協できる解決策を見つける」くらいにしか定義していなかったので、この部分にはハッとさせられました。

ではコンセンサスとは何か。著者の（少々長い）定義を引用します。
[quote]コンセンサスというのは、参加者が最終決定を理解し、採択された行動方針の遂行に全力を尽くすことを誓い、その計画が全員のものであるとの意識を持ち、その実行活動において進んで他の人たちと協力しようという意思を持つことである。[/quote]


本書が目指す高い理想に向かって歩むために、事例やチェックリストなど実践のためのヒントも豊富に備わっています。良書の多いこのシリーズの中でも、個人的にはかなり上位に来る本でした。</description>
      <pubDate>Mon, 14 Apr 2008 17:14:41 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/419</guid>
    </item>
        <item>
      <title>みんなでアイデアマラソンだ！（『グループ・アイデアマラソン発想法』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/418</link>
      <description>[b]みんなでアイデアマラソンだ！[/b]

アイデアマラソンは、[url=http://www.itmedia.co.jp/bizid/]ITmedia Biz.ID[/url]でもおなじみの樋口 健夫氏が開発した発想法です。
[quote]　アイデアマラソンの基本型は、「毎日、最低一個何かの発想を思いつき、絵や図をまじえて簡潔にノートに書き入れること。そして、まわりの人に話すこと」である。
　アイデアマラソンは、毎日何かの発想をノートに記録し、まわりと話し合うことで、発想力を強化していく単純な方法だ。[/quote]
Amazon.co.jpを検索してみると、氏がアイデアマラソンの本を初めて上梓したのは1992年。それから今年に至る16年間で、10冊前後のアイデアマラソンあるいはノート術の本を出版されてきています。

わたしは樋口さんのように番号を振ったりICレコーダーを持ち歩いたりという域には達していません。ただ、やはりふと思いつく発想がいかにあえか（たよりないさま。「広辞苑」より）なものであるかは痛感しておりまして、アイデアの捕捉には工夫をしています。ですのでアイデアマラソンにも興味を持っていました。

本書は、これまで個人単位の活動であったアイデアマラソンを【グループで】活用するための本です。アイデアマラソンについてまったくご存じない方でも、この本だけで完結するように、第1章はアイデアマラソンの実行方法についてまとめられています。その後、グループにアイデアマラソンのシステムを導入する方法やメリットについての解説が続きます。

[b]ブレストの助走としてのアイデアマラソン[/b]

まず、アイデアマラソンはブレストの助走になるという発想。
[quote]ブレストから生まれた新製品や新企画も数多くあるだろう。
　しかし、ブレストは、その場の即興で発想を出していくという方法で、事前に課題の検討や、素地や発想を蓄えて、会議の場にもち込むというやり方ではない。つまり助走をしないで、「ジャンプしろ」と言われるようなものだ。[/quote]
これは間違いないところでしょうね。上記の短所を克服するために、事前にひとりブレストをしてアイデアを書きためてから参加するなどの工夫をすることがありますが、日頃アイデアの蓄積があるか無いか、アイデアを出す訓練を積んでいるかいないかで、ブレストの成果は大きく違ってきそうです。

普通の組織は日頃アイデア不足に悩んでいるので、アイデアをひねり出すところに仕事の力点があります。しかしグループ・アイデアマラソンは、とにかく大量のアイデアを生み出して、そこからふるい分けていこうという発想。組織としてこれらのアイデアをどうさばいていくか、これまでとは違ったレベルの挑戦がありそうです。

グループ・アイデアマラソンは、すでにジャパネットたかたなどの企業で研修を経て導入されているとのこと。本書にもいくつか事例があります。まだ若い事例が多いので、具体的な成果については次回作以降のお楽しみです。

また厳密にグループ・アイデアマラソンという方法でなくても、社内ブログや社内SNS等の仕組みで、アイデアの生成・流通・増幅に取り組んでいる企業は多いと思います。そういった企業にとっても、樋口氏の取り組みからは多くの示唆を得られると思います。</description>
      <pubDate>Fri, 04 Apr 2008 01:30:17 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/418</guid>
    </item>
        <item>
      <title>人生の王道（『愚直に積め!―キャピタリストが語る経営の王道・99』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/417</link>
      <description>[b]人生の王道[/b]

　著者の辻さんはベンチャーキャピタリスト。創業間もないアーリーステージの企業にも積極的に投資することと、徹底したハンズオン（自ら経営に参画すること）の姿勢で投資先企業に接することで知られています。
　その辻さんが書き留めてきたコラムを書籍化したのが本書。含蓄にあふれるショートストーリーが、以下のような章立てで99集められています。

第1章 基本は挑戦である―会社が生き続けるために必要なこと
第2章 人が価値を生む―会社が成長するために必要なこと
第3章 決断の時が来る―成功を阻む壁は、自分自身が作っている
第4章 愚直さがツキを呼び込む―清く、正しく、地道に行こう
第5章 センスを磨く―ビジネスチャンスを生かすために必要なこと

　「経営の王道」についての本ではありますが、読んでハッとするのは社長だけではありません。ベンチャー企業の経営者の意志決定は、仕事と生活、組織と個人、大義と利己、長期的な成長と短期的な利益など、ともすると複雑で困難なものになりがちです。
　そんな創業者の真横にいて彼らを叱咤激励してきた辻さんの観察と考察が詰まったこの本は、自分が人生の経営者であることを自覚しているすべての人にとって、思わず控えておきたくなる「いい言葉」にあふれています。

　以下、わたしが線を引いた箇所を紹介していきます。厳しいが、実は優しい。短いが、実は深い。そんな文章ばかりです。

[quote]ないない尽くしでスタートするベンチャー企業が成長していくプロセスは、偶然出会ったお客さまを一生のお客さまにしていく過程である。
「信用の蓄積が成長の分岐点になる」[/quote]
　顧客を「獲得する」「開拓する」と言いますが、これらはそのためのツールを持ち、人を配することができる企業にのみ許されるぜいたくな行為です。スタートアップ企業にはそのような資源はありません。ではどうやって弾みを付けていくのか。それは「偶然出会ったお客さまを一生のお客さまにしていく」という謙虚な姿勢です。

[quote]自信が持てないというのは、起業家にとって必要不可欠の資質である。自信が持てないと起業ができない、という理屈自体が間違っている。ベンチャービジネスは、自信なく、恐る恐る始めていくものである。
「自信満々ほど危険なものはない」[/quote]
　転機に読み返したい一節です。上の引用文に限らず、不安と付き合いつつリスクを取る、つまり行動するためのヒントには事欠きません。

[quote]結果責任を負う経営者は、何とかしようという強い気持ちを、支援を求める謙虚な姿勢に変えていくことが必要になる。
「支援を求めて「踊り場の危機」を乗り越える」[/quote]
　個人では乗り越えられない壁に突き当たったときに、どうすればよいか。もとより、最初から独りでやってこられたわけではなく、たくさんの人に支えられてここまで来られたのだという「原点」を思い返すせ。自分だけで何とかしようとするな、謙虚に支援を求めろ。辻さんはそう説いています。

[b]本としての出来の良さにも注目[/b]

　ネット書店の書影では分からない情報をひとつ。本の最後に3枚ほどの白紙が添えられています。これは、100個目の「王道」は自分で見出して書き込んで欲しいという辻さんからのメッセージ。だから99しか無かったのですね。

　装幀は長友啓典氏。同氏の手になる題字の隣に、黒田征太郎氏のイラストが踊っています。解説は銀行員出身の作家である江上剛氏が務めています。「お、凝ってるな」という印象を、外からも中からも受けた好著でした。</description>
      <pubDate>Tue, 01 Apr 2008 17:30:33 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/417</guid>
    </item>
        <item>
      <title>なるほど「道具箱」だ（『ファシリテーターの道具箱―組織の問題解決に使えるパワーツール49』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/415</link>
      <description>ファシリテーションのツールが49個、見開き単位で紹介されています。左側に使い方や例が、右側には図が、それぞれあります。事前の設計時にはパラパラとめくりながら右側のページだけを見ていっても、何かヒントが得られそうです。一読して気に入りました。

通常、道具箱には解説書は付いてきません。便利なツールが入っていても、使い方が分からなければ宝の持ち腐れです。どのように使いこなすかは、使う人次第。

そういった意味でもこの本は「道具箱」的です。49のツールを三つのカテゴリに分けたうえで、それぞれに「使い方」−「使用例」−「さらに使いこなすためのヒント」を書いてくれています。ただし、それだけで即座に使えるというわけではありませんので、それぞれの目的や使いどころを意識して、手持ちのツールを少しずつ増やしていくつもりで付き合うのがよさそうな本です。

そのようにして使い得るツールが49もあるというのは、会議の進行役をする必要のあるすべての人にとって心強いですね。これからファシリテーションを学ぼうという方はファシリテーションの入門書と併せて読まれると、この本によって具体的なイメージが沸きますので、相乗効果があると思います。

個人的に気に入ったのは「できることに集中させよう！」というツール。問題を「自分たちでコントロールできる問題」と「自分たちではコントロールできない問題」に分けて書き出すというシンプルなもの。愚痴っぽくなりそうな時にはこうやって問題意識を吐き出しておくのが有効そうです。特に「自分たちではコントロールできない問題」を書き出しておけば、話の堂々巡りも防げそう。

（参考）
[url=http://listfreak.com/list/959]代表的な「集団思考の落とし穴」 - *ListFreak[/url]</description>
      <pubDate>Fri, 21 Mar 2008 15:48:05 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/415</guid>
    </item>
        <item>
      <title>言葉を鍛えることでもある（『EQ こころの鍛え方 行動を変え、成果を生み出す66の法則』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/413</link>
      <description>[b]言葉を鍛えることでもある[/b]

EQという概念を理解し、それを伸ばすための入門書。著者は「はじめに」でこの本を千本ノックにたとえています。

強く印象に残ったのは、「言葉」が大事だということです。言葉は思考のツールであるのみならず、感情を知り、コントロールするためにも使えます。

[quote]　人は何か物事を考えるとき「言葉」にして考えます。たとえば、悲しい気持ちのときは「悲しい」とか「辛い」という言葉を頭の中に思い浮かべて、自分の気持ちを確認します。つまり、感情を示す言葉をたくさん知れば知るほど、自分や相手の感情の状態をより正確にとらえることができるのです。[/quote]

たとえば、自分の感情を知るトレーニングでは、「気持ちを表す「言葉」をできるだけたくさん知る」「自分のいまの気持ちを言葉にしてみよう」というものがあります。さらには、100の「明るい言葉」や「誉める言葉」「励ます言葉」などを自分のものにしようといった、語彙を増やすこともトレーニングとして提案されています。

「励ます言葉」を100個と言われても、とても思いつけません。著者は数十の例を挙げた後、名言集などを使って自分なりの「励ます言葉」を増やしていこう、とヒントをくれます。

さて、そのようにして鍛えるべきEQとは何か。詳しくは本書に譲り、EQを構成する4つの能力を引用しておきます。わたしにはこの識別→利用→理解→調整という順番が直感的には分かりづらいのですが、本書では事例を通じてこの4つの能力がこの順番で使われて効果的な行動につながる様子が説明されています。

【感情の識別】　自分自身の感情や、周囲の人たちがどのように感じているかを知覚し、識別する能力。
【感情の利用】　状況判断や課題達成の為に自分の感情をつくりだしたり、相手に共感する事ができる能力。
【感情の理解】　自分や他者にその感情がなぜ起きて、どのように変化するかを理解する能力。
【感情の調整】　他者の感情に適切かつ効果的に働きかける行動をとるために、自分の感情を調整したり、操作する能力。</description>
      <pubDate>Sat, 15 Mar 2008 08:50:18 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/413</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「運命の谷」と「行き止まり」をどう見分けるか（『ダメなら、さっさとやめなさい! ~No.1になるための成功法則~』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/412</link>
      <description>[b]「運命の谷」と「行き止まり」をどう見分けるか[/b]

おおざっぱに要約すると、以下のような筋書きの本です。なお、この本でいう「成功」とは、主にビジネスでの成功を指しています。
・成功するには、（自分がここと決めたエリアで）「世界で最高」と思われるべし。
・「世界で最高」になれそうもなければ、さっさとやめよう。
・「世界で最高」になれそうならば、やり抜こう。

セス・ゴーディンといえばマーケティングの著作で有名ですが、この本では続けるかやめるかの選択、とりわけ「やめる」という選択について論じています。例えば、よく目にする「成功するまであきらめるな」タイプのアドバイスについて。
[quote]このアドバイスにはあまり感心できない。成功した人たちの多くが、実際には、やりかけの何かを投げ出しているからだ。彼らは「何をやめるべきか？」について鮮やかに見極めをつけ、その都度、絶妙のタイミングで投げ出してきた。[/quote]

「やめる」ことには、心理的な抵抗があります。人間の性質としてそうなのか、恥ずべきことだと誰かに教えられたのか定かではありませんが。あるいは、「成功するまであきらめるな」タイプのアドバイスを多く受けているために、「やめる」イコール「失敗」という感覚をぬぐえないのか。そんな（わたしのような）人にとって「ダメなら、さっさとやめなさい!」という邦題は、なかなかにインパクトがあります。

[quote]「違う」と思ったら、やめる。
「これだ！」と思ったら、どこまでも粘り抜く。
二つのうちのどちらかを、勇気を出して実行しよう。[/quote]

単に「違う」「これだ！」と思ったら……というだけでなく、自分の進むべき道を見極める具体的な方法があるのか？この本を手に取られる方の興味はそこにあると思います。

結論からいえば、Yes/Noクイズのようなものでは（もちろん）決められません。ただしヒントはいろいろ書かれています。本書の最後の方には「締めくくりの問い」として、16の問いのリストがあります。</description>
      <pubDate>Sat, 15 Mar 2008 08:48:29 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/412</guid>
    </item>
        <item>
      <title>福祉的経済というものは存在しない（『福祉を変える経営~障害者の月給1万円からの脱出』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/411</link>
      <description>ヤマト運輸の育ての親にしてヤマト福祉財団の理事長である小倉昌男さんの書かれた本です。

小倉さんが共同作業所など障害者就労施設の施設長や職員向けに開いている経営セミナーの内容が核です。

現在障害者の方が月給1万円も稼げていない現状を改善すべく、もちろん国にも注文をつけつつ、関係者にも意識の改革を迫っています。

私財を投じて財団を作ったくらいですから福祉に対する思い入れは強く持っていらっしゃいます。それゆえに、時に厳しいともいえる指摘もあります。

[quote]　まず、福祉的経済というものは存在しません。日本にあるのは資本主義――市場経済だけです。売り手と買い手があって商売をする。これが基本です。
　障害者の施設が作ったクッキーには、「これは障害者が焼いたものです」と入っています。けれども、モノを売るときにそんな言葉は意味がありません。お涙ちょうだいで障害者のための慈善バザーでモノを売る発想から脱却できていない。[/quote]

当たり前のようですが、施設などで働いていらっしゃる当事者の方には言いにくいことです。

「やってみよう」が基本スタンスの小倉さん、その真骨頂が最後の方に出てきます。経済・経営の基礎についての説明が終わったところで、まず思い切って月給を3万円に上げてしまえと提案します。

[quote]　では、その原資をどこから調達すればよいかといえば、それはまず給料を払って、それから考えればいい。とにかく実行する。一歩踏み出す勇気が必要なのです。
　経営というのは甘いものではありません。もうこれ以上は引けない、というぎりぎりのところで、道を選択しなければならないことが何回もある。それが経営です。だから私はいつもこう言ってきました。
「まず実行しなさい。そして実行しながら考えなさい。失敗したら、そのときはそのとき。その失敗を踏み台に、前に進めばいい。やればわかるし、やればできるのです。やらなければ、永遠にわからないし、永遠にできないのです」[/quote]

全体にやわらかい語り口の本で、書いてあることもやさしいのですが、そのメッセージは実はハードです。福祉に興味がある方もない方も得るものがあると思います。

＃この本を推薦してくださった方の言葉も、ご本人の承諾を得てここに引用しておきます。

[quote]　くろねこヤマトの創業者、小倉昌男さんが作ったヤマト福祉財団の活動を扱っています。
　「障害者の月給１万円からの脱出」という副題は私が日ごろ感じてきた意識とぴったりです。
　日本の福祉関係者の欠点、特に無意識のどこかで「してやっている」と「お金もうけはわるい」意識を鋭く突いています。 

　清貧の思想は個人の自由でしょうが、それを人に押しつけて当然というのはなかなか抜けない感じがしますが、小倉さんはそこに具体的にメスを入れていて爽快です。[/quote]</description>
      <pubDate>Wed, 05 Mar 2008 09:54:16 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/411</guid>
    </item>
        <item>
      <title>社会人の教科書と呼ぶにふさわしい（『お金は銀行に預けるな   金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/408</link>
      <description>仕事術の本でブレイクした勝間和代さん、肩書きの先頭には「経済評論家」とあります。仕事術の本よりもこの本のほうが本業に近いテーマなわけですね。

わたし自身、資産形成の勉強をしたのは2000年から2001年あたりに出た木村剛さんの『投資戦略の発想法』や『金持ち父さん貧乏父さん』を読んだことがきっかけだったと思います。特に前者の本には推薦図書のリストがあって、それに頼って読み進めました。

「金融リテラシーの基本と実践」という副題のこの本を読んで、そのようにして何冊もの本で学んできたことがここによくまとまっていると感じました。言ってみれば、社会人の教科書です。新書の少ない紙数で、金融リテラシーの必要性から主な金融商品の紹介から「金融リテラシーを身につけるための10のステップ」（以下）、さらには社会責任投資の紹介までが、薄く広く網羅されています。

ステップ１　リスク資産への投資の意思を固める
ステップ２　リスク資産に投資をする予算とゴールを決める
ステップ３　証券会社に口座を開く
ステップ４　インデックス型の投資信託の積み立て投資を始める
ステップ５　数カ月から半年、「ながら勉強」で基礎を固める
ステップ６　ボーナスが入ったら、アクティブ型の投資信託にチャレンジ
ステップ７　リスクマネジメントを学ぶ
ステップ８　リターンが安定したら、投資信託以外の商品にチャレンジ
ステップ９　応用的な勉強に少しずつチャレンジ
ステップ10　金融資産構成のリバランスの習慣をつける

Amazonでの紹介ビデオによれば、この本は著者が金融リテラシーの啓蒙書を書こうと企図して、読んでもらいやすい「新書」を出してくれる出版社に話を持ちかけたとのこと。700円＋税という投資は、十分に報われると思います。最後に、本書をつらぬく「原則」を引用します。

第1原則　分散投資、分散投資、分散投資
第2原則　年間リターンの目安として、10％はものすごく高い、5％で上出来
第3原則　タダ飯はない
第4原則　投資にはコストと時間が必要
第5原則　管理できるのはリスクのみ、リターンは管理できない
(金融でしっかり儲ける方法の基本5原則)</description>
      <pubDate>Tue, 26 Feb 2008 16:51:07 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/408</guid>
    </item>
        <item>
      <title>論理に裏打ちされた、アートな問題解決（『佐藤可士和の超整理術』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/407</link>
      <description>[b]論理に裏打ちされた、アートな問題解決[/b]

前半で、仕事のプロセスについての説明があります。これがとても興味深かった。

[quote]1.状況把握／対象（クライアント）を問診して、現状に関する情報を得る。
2.視点導入／情報に、ある視点を持ち込んで並べ替え、問題の本質を突き止める。
3.課題設定／問題解決のために、クリアすべき課題を設定する。[/quote]

これは、ロジカル・シンキングの本に書いてあるような問題解決のアプローチ（例えば以下）にとてもよく似ています。

・問題は何か？ ― 現状の結果と望んでいる結果との違いを図に描く
・問題はどこにあるのか？ ― 結果を引き起こしている、現状を構成する要素を図に描く
・問題はなぜ存在するのか？ ― それぞれの要素を分析し、なぜそれが問題を引き起こすのかを明らかにする
・問題に対し何ができるか？ ― 望んでいる結果をもたらす変更案を論理的に系統だてて書いてみる
・問題に対し何をすべきか？ ― 最も満足のいく結果をもたらすよう変更案を統合して新しい構造を作り上げる
（[url=http://listfreak.com/list/569]分析的な問題解決のプロセス[/url] - *ListFreak）

そして、このプロセスに対するコメントも、よく似ています。

[quote]　プロセスとしては、実に単純です。でも、ひとつひとつに大きな意味がある。面倒だからといって、これらを飛ばして行動に移ると、本質から程遠い、的はずれな結果になってしまいます……。[/quote]

論理的なほうの問題解決で曖昧になりがちなのは、三つ目の「なぜ」というところです。原因を探ろうとするとどうしても推論が入ります。因果関係を構造化しようとする手法もありますが、かなり複雑にならざるを得ません。結局、限られた時間なり資源の中でやっつけなければならないわけですから、問題解決者のセンスに頼るようなところがあります。

この本では、問題の原因を一気に掴む「視点導入」という印象的な言葉が使われています。問題の状況がしっかり把握できたら、そういう問題（群）を丸ごと解決できるような「視点」を探すということです。ここはやはりウンウンと考えるしかないようで、本に具体的なメソドロジーが書かれているわけではありません（ヒントはいろいろと散りばめられています）。

ただし「視点導入」のためには、相当な「整理」が必要でしょうから、佐藤氏が整理を強調されるのは分かりますね。この本では空間 → 情報 → 思考と三段階に分けての整理術を披露しています。

[b]デザインとは、整理である[/b]

本書の冒頭で、過去の事例を振り返ってこのように表現しています。

[quote]僕が勝手なイメージを作り上げるのではなく、クライアントから問診のごとくヒアリングを重ね、相手の抱える課題や伝えたいことをきちんと整理することで、表現すべきかたちが必然的に見えてきたのです。[/quote]

あとがきでは、デザインは「クリエイティビティあふれる整理術」であるという表現もあります。アートディレクターたる自分の仕事の根底にあるのは、ゼロから何かを創造するのではなく、相手の課題を整理することであるという、この発見に佐藤さんのブレークスルーがあったように思います。

いろいろななものを「整理」して、すっきりしたくなる本でした。</description>
      <pubDate>Mon, 18 Feb 2008 21:32:37 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/407</guid>
    </item>
        <item>
      <title>統計を学びたくなる（『その数学が戦略を決める』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/400</link>
      <description>[b]統計を学びたくなる[/b]

序章は、ワイン好きの経済学者のエピソードから始まります。彼はたった3つのパラメータ（冬の降雨、育成期平均気温、収穫期降雨）によって、任意の年のワインの質を評価することに成功しました。これは市場に出る前のワインの品質を予測できることを意味します。専門家からは酷評されたものの、時間が経つにつれ、その予測の妥当性が徐々に認められているそうです。

この本には、そんな例が大量に出てきます。

[quote]われわれはいま、馬と蒸気機関の競争のような歴史的瞬間にいる。直感や経験に基づく専門技能がデータ分析に次々に負けているのだ。(p20)[/quote]

データが大量にあれば、回帰分析にかけることで、任意の因子がどのくらい関係しているかを知ることができます（第1章）。データが無いとしても、その場でデータを作り出すことも可能です。これが無作為抽出という方法（第2章）。同じ母集団から無作為に抽出された2つの集団に違うデータを投げ込んでみれば、出てくる結果の違いは投げ込んだデータのみによってもたらされたといえます。消費者はどういう割引条件を好むか、どういうデザインのWebサイトを好むか、企業は消費者を相手に少しずつ試していくことで、意思決定の精度を高められます。

では、人間の出番はどこに残されているか。本書全体にわたってところどころ示唆がありますが、一言で言えば……。

[quote]一言でいえば仮説立案だ。人間に残された一番重要なことは、頭や直感を使って統計分析にどの変数を入れる／入れるべきではないか推測することだ。統計回帰分析は､それぞれの要因につける重みは教えてくれる（そしてその重みの予測精度も教えてくれる）。だが人間は、何が何を引き起こすかについての仮説を生み出すのにどうしても必要なのだ。回帰式は、そこに因果関係があるか試し、その影響の大きさを教えてくれるが、だれか（人間でも組織でも）がその試験そのものの仕様を決めなくてはならない。(p169)[/quote]

[b]2SDルールとベイズ理論[/b]

著者は最終章で『2SDルールとベイズ理論について知っていると、自分自身の意志決定の質を高められる。』と述べています。2SD（2標準偏差）ルールというのは、『正規分布する変数が、平均値から正負を問わず2標準偏差内にある確率は九五パーセントである(p263)』ということ。直感的でない標準偏差という数字を、直感的に分かりやすい確率と比率に置き換えて考えることができます。もし平均値を知っていれば、ある事象がどれくらい平均からかけ離れているのかの推計がしやすくなるし、95％が入りそうな区間を想定することで、ある集団の平均値を推計することもできるとのこと。なるほどなるほど。何かそんなことを大昔に学んだような……（汗）。

またベイズ理論については、この本ではほとんど言及されていませんでしたが、『[url=http://www.ki-dousen.net/go.php?link=828]後悔しない意思決定[/url]』という本ですこし勉強したことがあります。たしかに、人間の直感の頼りなさを感じさせてくれる理論です。

わたしは5冊くらい並行して読むのを常としています。当然、面白い本から先に読み終えてしまいます。この本は300ページを超えるハードカバーではありますが、どんどん読めてしまいました。数式などはほとんど出てきませんし、魅力的な事例が多いからでしょうね。各章末には、訳者による簡潔・的確なまとめが付いています。</description>
      <pubDate>Fri, 08 Feb 2008 21:49:26 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/400</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「賢く生きる」とは何か（『賢く生きる智恵 (East Press Business)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/398</link>
      <description>287の、それぞれ1ページ弱の文章からなる本。著者は、17世紀スペインの哲学者・修道士、著述家だそうです。

[b]「賢く生きる」とは何か[/b]

もっともな文章もたくさんあります。たとえば最初の「自分の一番良いところを知る」。
[quote]　自分の一番良いところを知っておこう。自分の中でも秀でた才能を見出し育てれば、ほかの足りない部分を補える。[/quote]
しかしこの本には、エッと思うような文章も多くあります。たとえば「最後は秘密にする」。
[quote]　人はつねに何かに秀で、何かの師でなくてはならない。自分が得た技術をうまく伝えるのが使命だ。だが、知識や技術の出どころについて教える必要はない。そうすれば、いつまでも人から尊敬され、頼りにされる。[/quote]
ソースをオープンにしてもなお秀でてこそ、と思っている人にとっては肩すかしを食ったような文章ではないでしょうか。あるいは、人を動かすために「相手の急所を見つける」という文章。
[quote]急所はその人のもっとも高潔な部分にあるとはかぎらず、えてして低級な部分にある。なぜなら人間には、良い性質より悪い性質のほうが多いからだ。とにかく、相手の急所に見当をつけたら、甘言を弄してそこをくすぐるとよい。そうすれば相手は身動きがとれなくなる。[/quote]
この人本当に修道士か？と思うような、策略に満ちた発想です。

となると気になるのは、著者がどういう生き方をもって「賢い」と考えているのかです。それがもっとも端的に表れている文章を探してみると、最後から2番目の「聖人であれ」に、このような文を発見しました。『いろいろ述べてきたが、簡単にいえば、聖人であれということにつきる。それがすべてだ』。
では聖人とは？聖人とは「美徳」を備えた人であり、美徳についてはこのように書かれています。
[quote]美徳とは一連のあらゆる完璧さを指し、あらゆる幸福の中心である。美徳のおかげで人は思慮深く、慎重で、機敏で、用心深く、賢明になる。また、勇敢で、思いやりがあり、信頼でき、幸福で、人望があり、正直にもなる。[/quote]
「完璧さ」については、「最高の自分を目指す」という文章にも、いい文がありました。とても高いハードルですが、「目指す」べき目標としてはよい物差しではないでしょうか。
[quote]人間はみな完璧に生まれついているわけではない。（略）人間の完成度は、趣味が高尚なこと、思考の明晰さ、判断の成熟度、意志の固さでわかる。[/quote]</description>
      <pubDate>Wed, 06 Feb 2008 00:05:12 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/398</guid>
    </item>
        <item>
      <title>韓非子もひとつくらいは覚えよう（『右手に「論語」左手に「韓非子」―現代をバランスよく生き抜くための方法 (角川SSC新書 25)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/399</link>
      <description>今をさかのぼること２５００年。儒教の始祖である孔子とその弟子達の言行をまとめた「論語」。本書にも取り上げられている
　−朋（とも）あり遠方より来たる
　−巧言令色､鮮（すく）なし仁
　−過ちては改むるに憚（はばか）るなかれ
　−温故知新
　−和して同ぜず
などは、一度は聞いたこともあるだろう。われわれ日本人にもなじみが深い。


一方の「韓非子」。こちらも紀元前３世紀の思想家だが、一般の日本人にはあまり馴染みが深くは無いのではないか。韓非子について書かれている本書の後半部分をひととおり読んでも、知っていた言葉が見つからない。論語に比べて難解だ。それでも一つくらいは覚えておくべきだろう。例えば「戦陣の間は詐偽をも厭わず」などは短いし、（あまり良い意味ではないが）理解はしやすい。


ところで、性善説と性悪説。論語は性善説的で韓非子は性悪説的、また日本の社会は性善説寄りで、多くの諸外国は性悪説寄り、というのが本書の主張だ。その正確性はともかく、この二つの説を比較することによって、ものの考え方がまた違ってくることだろう。そして最終的には著者も言うとおり、両方理解した上で「バランスよく生き抜く」ことが大事だということだ。</description>
      <pubDate>Sat, 26 Jan 2008 11:04:47 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/399</guid>
    </item>
        <item>
      <title>上司も部下も、依存者から主体者へ（『「依存する人」を「変化を起こす人」にどう育てるか』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/393</link>
      <description>[quote][b]部下への不満[/b]
1. 仕事に対して消極的
2. 自分で物事を判断できない
3. 自分の意見を主張しない
4. 指示したことに従わない
5. 上下関係をわきまえない

[b]直属の上司への不満[/b]
1. ビジョンがあいまい
2. 人間的に尊敬できない
3. 仕事の成果を正しく評価してくれない
4. 仕事ができない
5. 重要な仕事をまかせてくれない
（「まえがき」より。「日経BPコンサルティング調べ、2005年」として引用）[/quote]

「あるある（苦笑）」、ですよね？

著者は、こういったコミュニケーション不全の主な原因を、部下が「問題は自分以外のところにある」と考える「依存者」であるところに求めています。そして「依存者」を、自分を知り周囲を動かす「主体者」に育てるための方法を提案しています。

「お、良さそうな本だな」と感じたあなた。「部下に問題がある」と考えること自体が、「依存者」の発想です。部下と一緒に変わっていきましょう。

著者 内田 和俊はビジネスコーチにして研修トレーナー。コーチング理論などを活用しながらそれに寄りかからず、自分の経験を踏まえて分かりやすく話をまとめています。

例えばペーシング（相手に合わせる）というコミュニケーションスキルを紹介するページでは、以下のような価値観のズレがあるとペーシングが難しいとのこと。引用元がないので著者のオリジナルだと思うのですが、端的にまとまっています。

[quote]「結果重視」と「プロセス重視」
「数字重視」と「人間関係重視」
「直観型」と「熟考型」[/quote]

また、豊富に出てくる事例も、どれも身近で納得度を高めてくれます。

全体に、コミュニケーション改善のTipsが3〜5ページくらいの単位で並んでいる構成です。特に後半では、『「依存者」から「主体者」にステージアップするための10の「あり方」』という形で芯を通しています。

[quote]1. ゴールを決める
　　「考える」より先に「決める」
2. 正直
　　自分に正直な目標ならストレスやプレッシャーにならない
3. 伝える
　　自分の夢や目標などを“言葉で”まわりの人間に伝える
4. リスペクト
　　人を尊重し、基本を徹底する
5. 冒険
　　背伸びした目標に挑戦し、ブレイクスルーする
6. 参加100パーセント
　　「いま、ここ」に全力集中する
7. 責任
　　変化に柔軟に対応する能力をもつ
8. 約束を守る
　　「自分との約束」を守ることで自己価値を高める
9. リレーションシップ
　　良好な人間関係とものごとのバランスを保つ
10. 目標達成の強い意志
　　「やる」と「決める」ことがエネルギーを生み出す[/quote]</description>
      <pubDate>Fri, 11 Jan 2008 21:24:36 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/393</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「稼ぐ力」の育て方は心がけ次第（『「稼ぐ力」の育て方』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/392</link>
      <description>本書全体から学べることは「自分の心がけ次第でどこでもどんな時でも自分を鍛えることができる」ということでした。


本書で出てくるスポーツ新聞からの気づきの例や、高島屋の「ハゲタカマップ」の例を読むと、それがわかるはずです。つまり、他の人と同じ景色を見ていても、頭の中では違うことを考えているという。これは、ぜひ心がけたいことですね。 


これ以外でもぜひ実践したいことはたくさんありましたが、その中から2つご紹介。 


ひとつは読書の話の部分で、未知の分野の知識を広めるために「○○強化月間」というようにその月のお題を決めて、そのお題に関連する本を集中的読むようにしたという部分。これは使えますね。これと連動して、1年の始めに、自分が今年強化したい分野を12個挙げてみるというのも良いかもしれません。 


もうひとつは仕事とプライベートとの時間配分の話。秋山さんは、時間配分を考えるにあたって、「実労働時間」「将来への投資の時間」（ここまでが仕事の時間）「自分の時間」「家族の時間」「友達の時間」（ここまでがプライベートの時間）の5項目に分類し、それぞれの分野にどれだけの時間を使いたいかを考えていきます。 


ここまでは誰もが良く考えそうなことですが、他と違うのが、これらの配分を1日24時間の単位で考えるのではなく、1週間168時間の単位で考え配分するという点。


確かに、1日24時間という枠の中で無理矢理全てを詰め込もうとすると、非現実的な配分になってしまい、計画はしてみたものの結局計画倒れになってしまい落ち込むだけになってしまいます。


しかし、その範囲を1週間168時間にまで広げると、ある日は仕事のしかも「実労働時間」に集中投下し、その分別の日をプライベートに多くまわすというように、メリハリがある、柔軟な時間配分を考えられるようになりますね。
 

このように今の自分の生活を大きく変えずに得られる効果を最大化するという観点で、秋山さんが実践してきたことが紹介されているので、女性に限らず、男性にも参考になるところがある一冊だと思います。</description>
      <pubDate>Tue, 08 Jan 2008 12:57:45 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/392</guid>
    </item>
        <item>
      <title>サブプライム問題をわかりやすく（『サブプライム問題とは何か アメリカ帝国の終焉 [宝島社新書] (宝島社新書 254)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/391</link>
      <description>なんとなく理解していたサブプライム問題がすっきりと理解できました。
 

本書では、アメリカ人にとっての住宅とはどういう存在なのかという説明にはじまり、アメリカで住宅ブームが起きた背景、住宅ローンの実態、住宅バブルを後押しした証券化という金融技術の進化などが解説されています。また、サブプライム問題を受けて、今後、アメリカや世界はどのようになっていくのかということについても触れられています。 


どの解説も非常に丁寧で、随所に挿入されている図やグラフも理解を助けてくれます。金融の知識があまりない人にでもわかりやすいように解説されていますし、これを読めばむしろ金融についての興味が深まるような内容になっています。 


これを読んで驚くのは、アメリカの住宅ローンの実態（特にNINJAローンの存在など）。こういうのがまかり通っている国というのも恐ろしいなぁと思いますが、かつての日本のバブルも同じようなものだったんですね。そして、最終章にも書かれているように、明日は我が身としてこの問題と、今後の日本の状況を注視していかなくてはいけないようです。 


問題の大きさの割には「難しそう」「自分とは関係なさそう」と思ってしまいそうなものですが、本書はとても読みやすく、わかりやすくまとまっているので、ぜひ一度読んでおきたいところです。</description>
      <pubDate>Tue, 08 Jan 2008 12:55:31 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/391</guid>
    </item>
        <item>
      <title>人材育成力が企業を二極分化する（『人材空洞化を超える』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/382</link>
      <description>組織と人材という永遠の課題を、０６年から０７年にかけた日経ビジネスでの数々の事例取材記事をもとに、テーマごとに「抜け殻正社員」、「憂鬱なオフィス」などショッキングな章タイトルをつけて、まとめている。


その中の一つ、第２章「育てず伸びずのデフレスパイラル」。今、企業は「即戦力を求める」傾向が強くなっていると言う。これは確かに実感があるし、理解できる。財務体質の強化を優先した企業は、人件費をぎりぎりまで押さえているので、現場では慢性的に人が足りていない状態にある。だから、じっくり育成するよりも、配属のその日から結果を求めるようになるのだ。


それでも「この企業ならば成長できる」と感じて、高いモチベーションで喰らいついてくる人材が多数を占めれば、その企業全体の人材力を押し上げるが、一方、「自分を育ててくれない」と感じて、さっさと見切りをつけるような人材が多ければ、その企業は「育てず伸びずのデフレスパイラル」に陥るだろう。


本書が指摘する、個々の企業でのミドル層人材空洞化現象も心配だが、日本社会にとっての真の問題は、人材育成力によって、人が育つ企業と育たない企業に二極分化していくことかもしれない。そして、その意思決定権は経営者側にはなく人材側にあることを、組織リーダーは忘れてはならない。</description>
      <pubDate>Fri, 04 Jan 2008 11:23:57 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/382</guid>
    </item>
        <item>
      <title>著名CEOの紙上講演集（『CEOアカデミー―最高の経営者たちが教える企業経営の極意』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/381</link>
      <description>21人の米国企業のCEOがそれぞれリーダーシップ、取締役会との関係、経営戦略の実行、社外との関係構築といったテーマで行った講演をまとめたもの。その名も[url=www.g100.com]CEOアカデミー[/url]という組織が主催しています。

[b]「善」か「善」かの選択[/b]

個人の意志決定という観点から面白かったのは、ジョセフ・L. バダラッコ教授の「ビジネスでの倫理的ジレンマ――どちらの選択も正しいとき」でした。
[quote]　生か死かの問題に答えをだせとせまられる人はそういないが、「善」対「善」の問題を突きつけられることは誰にもままある。日常生活にもこうした例があるだろう。処理しなければならない仕事が山ほどあるのに、家族とも一緒に過ごしてやりたい。子供のサッカーの試合もあれば、入院している友人の見舞いにも行かなければならない。これは善か悪かの選択ではない。はたすべき、、二つの義務のうち、どちらをとるかという問題だ。
　ビジネスでそのような場面にぶつかったら、どうすればいいだろうか。[/quote]

このような問題に対し、バダラッコ教授は倫理的判断のための立脚点として「四つの問い」を挙げています。
[b]・最大多数の最大善[/b]―道徳上のジレンマに直面したとして、それにかかわる全員にとって最も益が多く、最も害が少ないのはどの選択肢だろうか。
[b]・基本的権利の問題[/b]―判断の結果に影響される個人ないしグループで、誰またはいずれの基本的権利を尊重すべきだろうか。
[b]・人格者はどうするか[/b]―「善」対「善」のどちらをとるかを決めなければならないとき、自分が越えたくない一線、あるいはわれわれが集団として越えてはならない一線はどこだろうか。
[b]・世間に通用するのは何か[/b]―あなたが組織の責任者ならかならず決断の場面に直面し、そのときには個人としての道徳的な選択（略）は組織への責任と両立しない。倫理にかなうと思われた行動であっても、うまくいかなければ、その行動は現実として価値がない。

さらに、上記のような問いを考えるための指針となるテストを挙げています。少々言い換えればこんな感じです。

ある行動の結果が、
・大手メディア（新聞やニュースサイト）のトップに掲載されるとしたら？
・その行動によって運命を左右されるのが自分の子供だったとしたら？
・自分の死後の評価が、その行動の結果で定まるとしたら？</description>
      <pubDate>Sat, 29 Dec 2007 00:37:28 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/381</guid>
    </item>
        <item>
      <title>美しい「ですます」文の見本（『文章のみがき方 (岩波新書 新赤版 1095)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/380</link>
      <description>[quote]　この本は、さまざまな方々の「文章論」や「作品」を読み、私がそこから学んだことを記したものです。作家だけではなく、画家や舞踏家の言葉もあります。「いい文章」を書くことを志す方が、本書の三十八の章を読み、一つでも二つでも、役に立つ主題を見つけてくだされば幸いです。[/quote]
たまたま図書館で出会いました。10ページほど読んでみると、ただものではない文章の上手さです。著者は「辰濃 和男」。どういう方なのだろうと思って奥付を覗くと、『1975〜88年, 天声人語を担当.』とありました。それほどの人なのに、そういった実績や思い出話は一文もありません。

この本の静かで温かい読後感は、文章の上手さだけでなく、そのような著者の気負いのなさ・謙虚さから来るのでしょう。たとえば、向田邦子の観察眼を誉めたくだり。
[quote]　その底にあるのは、本質を見る目の深さです。遠くを見る力をもった人がいます。野球選手のイチローのように、動体視力に秀でた人もいます。向田邦子のように、ものごとの本質を深いところでとらえる視力のことをなんといったらいいのか、作家や詩人には、そういう深い洞察視力をもった人が多いようです。
（「小さな発見を重ねる」）[/quote]
「洞察視力」という造語が、実にさりげなく置かれていることに、2回目に読んだときに初めて気がつきました。このような、文章のテーマをずばり表した言葉を創り出すのには、それなりに時間が掛かったはずです。イチローの「動体視力」と対比させる形で出てくるところからも、この言葉が周到に用意されたものであることは間違いないでしょう。それなのに、「なんといったらいいのか、」という前置きを付けて、放り出すように置いてあります。

わたしだったら「」を付けるか太字にするかで、この言葉（を思いついた自分）をアピールしないではいられないと思います。ビジネス書風に書けば、「【洞察視力】を鍛えろ！」という見出しになるでしょう。

「自慢話は書かない」「わかりやすく書く」「ゆとりをもつ」「抑える」……三十八の文章の心得が、それを体現した文章で穏やかに語られます。</description>
      <pubDate>Sat, 29 Dec 2007 00:04:44 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/380</guid>
    </item>
        <item>
      <title>全脳勝負（『頭脳勝負―将棋の世界 (ちくま新書 688)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/378</link>
      <description>著者は将棋棋士の渡辺 明氏。わたしは将棋に詳しくないので、プロ棋士として初めてソフトウェア（「ボナンザ」）と対戦したという話題を通じて初めて氏のことを知りました。若干23歳ですが中学生からプロとして活躍しているとのこと。

「頭脳勝負」なんてすごいタイトルで本が書けるのは、棋士だけだな。
と思いつつページを繰っていくと、第一章から「頭脳だけでは勝てない」。将棋がそうであれば、純然たる頭脳勝負など世の中にないのでしょう。

将棋の指し方ではなく楽しみ方を知ってもらおう、棋士という存在を身近に感じてもらおうという、啓蒙意欲が窺える本です。将棋界を盛り上げていこうという使命感のようなものを感じました。

[b]全脳勝負[/b]

たしかに、考え抜くプロの生活が垣間見えるところは、面白い。

例えば、プロの間では「直感は正しいことのほうが多い」と感じている人が多い（と著者は観察している）。これはなぜか。
[quote]これはプロになる人間はみんな頭が良くて優秀だから、ではありません。プロ棋士はみな、修業時代から今日まで、日々、プロの将棋に接しているわけです。良い物だけを選んで経験を積んでいるわけですから、自然と、正しい手から見えるようになる、ということだと考えられます（「直感の精度」）[/quote]
直感だけに頼って手を決めることはないものの、どの手から読む（検討する）かは、かなり直感（第一感）に頼っている様子です。
[quote]　第一感が冴えていれば、いい手から考えて、その手を確認していくことになります。他の良くない手を読む時間を省くことができます。（「直感の精度」）[/quote]
プロ棋士が「直感が冴えていれば……」などと、直感に頼っているようではダメなのではないかと、つい僕などは感じてしまいます。しかし、よく考えてみると、それは「頭脳勝負」という言葉を「左脳勝負」というイメージで理解しているからかもしれません。左脳の情報処理パターンが逐次的（ひとつずつ）であるのに対し、右脳のそれは全体的・瞬間的であるといいます。
脳味噌の使える機能は全てフルに使っているであろう棋士は、「左脳勝負」でなく「全脳勝負」をしているのだと解釈すれば、直感を大事にする理由も分かる気がします。

そういった「全体的・瞬間的」な思考プロセスの例は、いくつか登場します。例えば、二日制の対戦での話。初日の戦いをやや劣勢で終えた著者は、当然夜も考え続けます。考え疲れて布団の中に入ったら、ふとある局面が浮かんだ。よく見てみると、五手先の局面。途中経過を飛ばして、五手先の局面が突然浮かび上がったというのです。
[quote]考え抜いた末に発見したよりも「ふと、ひらめいた」という感じでした。思わず、布団からガバッと飛び上がりました。(p159)[/quote]

ひらめきも能力（脳力）として鍛えられる。そう信じさせてくれる本でした。</description>
      <pubDate>Fri, 21 Dec 2007 00:35:51 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/378</guid>
    </item>
        <item>
      <title>カルチャーセンター的（『大人のための文章教室 (講談社現代新書)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/377</link>
      <description>[b]カルチャーセンター的文章論[/b]

清水義範氏の文章教室。「文章読本」ではなく「文章教室」である、と強調しています。その理由は、あくまでも一般の大人向けに書いたから。これまでの「文章読本」はここんの名文の研究書になっていて、文章の書き方の指南書ではなくなってしまっている。そこで私が……という次第。「文章読本」につきものの、名文の（長い）引用をよして、例文はすべて著者が書いています。

接続詞・文の長さ・句読点といった、文章術の本が避けて通れない内容から
手紙・実用文・紀行文・随筆といった、文章のタイプ別の「裏技表技」の指南まで。世の「文章読本」が大学の講義だとすれば、こちらのねらいはカルチャーセンターでしょうか（実際にカルチャーセンターの講義を聴いたことがないので、イメージに過ぎませんが……）。講師の名調子を聞く感じで読み進めていける新書です。

[b]著者の経験に基づいて、文章の書き方を分かりやすく[/b]

なるほど、と思ったところをつまみ食い。

文章の長さについて。重要なことは短く書く。
[quote]　決断や、最終決定や、実際の行動などは、短い文で力強く訴えるのがよい。そして、なぜそうなったのかの理由や、そうなった経緯などは、長い文で説明する。そこにリズムが生まれる。（「長短とテンマル」）[/quote]

手紙の書き方について。『ごく普通に、心をこめ、かつ礼にかなった手紙を書けばいいのだ』。著者がある講演依頼を断ったときの、まるまる2ページにもなる詫び状を全文引用し、こう続けます。
[quote]　これは依頼を断る手紙だから、ここまで丁寧に正直に書くのである。なるべく相手の心に届くように、ということだけが、私が手紙を書くときに心がけていることだ。（「手紙の書き方の裏技表技」）[/quote]

文章の上達法について。一度長いものを書き上げてみる。著者が高校生の時に原稿用紙250枚の長編に挑戦したときのことを思い出していわく、
[quote]　つまり、ここから導き出される上達法は、一度長いものを書ききってみると、文章力がかなり身につく、ということだ。
（略）
　ただし、そこで重要なのは最後まで書ききるということだ。書きあげて、「完」とか「了」と記した時に、ひとつ上の地平に達しているんだと思う。五十枚とか七十枚とか書いて、やっぱり中断しちゃった、というのでは手に入るものはそうないのだ。（「文章上達のあの手この手」）[/quote]
ここは個人的に共感。わたしも最近長〜い文章を、それこそ本一冊分を、書く経験をしました。「ひとつ上の地平」が見えたとは思わないものの、書く前と比べれば文章の生産性は上がったように思います。

[b]ちょっとツッコミたくなるところも、カルチャーセンター的？[/b]

一方で、ところどころ「それは先生の個人的な見解では……」と、ちょっとツッコミたくなるところもあります。その辺の愛嬌（といっては僭越ですが）も、またどことなくカルチャーセンターっぽい。

ひとつ例を挙げれば、「ワープロで作成する文章は、ぶっきらぼうになりがち」なので、「心をこめたい文章は手書きにすべし」という主張。
[quote]　原稿の依頼文書で、「締切り、○月○日必着」なんてあるのは、ワープロのせいでそうなっているのかなあと思う。手で書いたなら、「締切りは、急で申し訳ありませんが○月○とさせていただきます。」とするのじゃないだろうか。（「打つか、書くか」）[/quote]
ワープロ草創期ならともかく、この本は2004年10月刊。ワープロでは漢字が多めになる、ワープロは活字が出てくるのでクールになるといった観察はなされていますが、せっかくですから「打つ」と「書く」との違いが文章の作り方とできあがった文章そのものに与える影響についての考察も読みたかったところです。</description>
      <pubDate>Thu, 20 Dec 2007 23:37:30 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/377</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「社会は変えられる」という発見（『「社会を変える」を仕事にする 社会起業家という生き方』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/375</link>
      <description>[b]起業物語のすべてがある[/b]

初期の成功と、成功に対する疑問。
旅館にこもっての自問自答。
天啓。
義憤をバネにした成長。
挫折。あたたかい支援の言葉。
再生。寄せられる、思いもかけない支持。
成長した、高い視点から見据える未来。

とてもパーソナルな物語なのに、あらゆる要素を含んだ、起業物語の典型のようにも感じます。それだけ様々な体験をなさったということでしょう。

[b]率直の魅力[/b]

語り口は、終始率直。例えば、学生ベンチャーだった著者が「社会起業家」という職業を発見するくだり。社会起業家になると宣言してから、何をするのかと問われてハッとします。
[quote]たしかに僕の発見は、行く先がどの方向かは示してくれていたが、どの道を行くのかまでは教えてくれてはいなかった。
　そうだ、自分のテーマがなくてはいけない。(p61)[/quote]
何か具体的な問題意識があったのではなく、まず社会起業家になることを決めた。こんな（本末転倒で格好悪い）こと、なかなか書けません。

そういった率直さが前面に出ているせいか、とても「入りやすい」本です。午前中の最初の休憩のときにふとこの本を手に取り、そのままソファに座り込んで読み通してしまいました。

[b]社会起業家の雰囲気[/b]

この本にも出てくるNPO法人ETICの主催するビジネスプランコンテストで何回か応募者のプランを磨くお手伝いをさせていただいています。限られた接点ではありますが、そういった機会を通じて触れる「事業で社会を変えよう」という心意気にあふれた人たちの雰囲気を、よく伝えてくれる本です。

小さくとも、事業としてきちんと回すこと。明確な社会性を武器にプロモーションをすること。国がパクっても怒らないこと。著者のそういった体験を読んだ後では、『「社会を変える」を仕事にする』も誇張でないと思えます。そのあたりのメカニズムについて語っている部分を引用します。

[quote]　僕は確信している。なぜなら、僕のような門外漢のド素人によって東京の下町で始まったモデルが、政策化され、似たような事業が全国に広がっていったのだ。自らの街を変える、それが世の中を変えることにつながっていったのだ。だとしたら「社会を変える」ことは絵空事ではないはずだ。一人ひとりが、自らの街を変えるために、アクションを起こせばいいだけなのだ。(p227)[/quote]

相当なものだったはずの苦労を感じさせない、明るい文体。特大フォントを織り交ぜた、読みやすさへの配慮。二十歳代後半の著者と同年代の読者を特に揺り動かすための工夫だと推測します。既に触れた物語としての充実ぶりと併せて考えると、編集にもかなり手が掛かっているのでは。</description>
      <pubDate>Fri, 14 Dec 2007 18:00:03 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/375</guid>
    </item>
        <item>
      <title>子どもをヒマにさせる決意（『トップコンサルタントがPTA会長をやってみた?発想力の共育法』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/376</link>
      <description>[quote]この本は「親や大人が自ら発想力を鍛え、子どもの発想力を伸ばす」ための本だ。（p173）[/quote]

著者は元コンサルタント。小学校のPTA会長としての体験を縦糸に、子どもの発想力を伸ばすために、大人は何を考え・身に付けるべきかを語っています。

[b]子どもをヒマにさせる決意[/b]

冒頭、著者の家庭でのルールがいくつか紹介されます。その根底には、「子どもはヒマで貧乏なほうがいい」というポリシーがあります。

[quote]　発想、つまり自由に考え自分で決めることへの第一条件は「時間」
　ヒマなくして発想なし。もちろんそのヒマが、テレビやゲームに食い尽くされぬようにしてのこと。そうして生まれたヒマの中でこそ、子どもたちは自分で考え始める。(第1章)[/quote]

ここは我が家も同じで、塾なしテレビなしゲームなしケータイなし。なので、著者が上記の文章につけた「子どもをヒマにさせる決意」という見出しに強く共感しました。

子どもをヒマにさせておくためには、「決意」が必要。

そうなんですよ。塾にも行かず通信教育も受けていない子どもは、どうもクラスでうちだけらしい……などと聞くと、うちも右へならっておきたくなってしまいます。

「決意」を貫くためには、よりどころになる「信念」が必要。著者はこう続けます。

[quote]　そうして生まれたヒマの中でこそ、子どもたちは自分で考え始める。
　そういう力なくして、決してこれからの社会は渡れない。子どもたちが大人になる十数年後、第一に必要になるのは「自ら考え、自ら動ける」こと。指示待ち族や、知識偏重秀才の居場所は、おそらく、ない。(第1章、上の引用部分に続いて)[/quote]

これもほぼ共感。しかし、「正解」かどうかは分かりません。この本を読んだ知人（やはり小学生の親）は「なぜそこまで発想力が大事なのかを納得させて欲しかった」と言っていました。何にせよ、大人がそういった仮説を自分なりに立てて、子どもと「共に育つ」。その「共育」の大事さと楽しさを、この本は教えてくれます。

著者の仮説である「発想力が大事！」に共感できる方は、第2章以降も楽しく読めるはず。Amazonには目次がなかったので、下に引用しておきます。

Part1　子どもたちから奪っているもの・与えるべきもの
第1章　「発想」への条件　子どもはヒマな方がいい
第2章　本当のコミュニケーション　日本サッカー協会の十年戦略
第3章　真に与えるべきもの「自立」と「なぜだろう」の心

Part2　子どもの前に、まず親が変わる
第4章　何を身に付けるべきか　「常識」に囚われない心
第5章　「なぜだろう」の心　決めつけず多面的に考える
第6章　限界は君のうちにある　きのうの自分より高く

Part3　子どもたちへの接し方、伝え方
第7章　学びへ導くために　共に学び共に問う
第8章　共に学ぶために　学校へ行こう</description>
      <pubDate>Fri, 14 Dec 2007 15:44:03 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/376</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「時」と「兆し」の専門書（『人生に生かす易経』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/374</link>
      <description>[b]「時」と「兆し」の専門書[/b]

[quote]易経は英語訳では「Book of changes」、直訳すると「変化の書」です。東西の数多くの古典の中にあって易経の一番の特徴といえば、「時」と「兆し」の専門書であるという点です。(p33)[/quote]

現代でも、未来を知るためにシンクタンクなどがやっきになって「兆し」をスキャンしています。四書五経の中で最古の書物である『易経』が、その「時」と「兆し」の専門書だった。第一章「易経の成り立ち」がこのように魅力的なので、一気に読み進んでしまいました。

ではどのように変化を知るのか。占い……では、必ずしもないようです。

[quote]「君子占わず」とは、「君子は占いなどはしてはいけない」という意味ではありません。「君子たらんと志す者は、易経を読んで変易、不易、易簡という三つのエッセンスを知れば、占わなくても出処進退がわかる」という意味です。(p31)[/quote]

「変易、不易、易簡」を易の三義というそうです。簡単にまとめるとこんな感じ。
「変易」とは、すべてのものは変わるということ。
「不易」とは、その変わり方には法則があるということ。
「易簡」とは、その法則は観察によって分かるということ。

非常に意欲的というか挑戦的な発想です。易経とは、そういった人生や世の中のリズムとでもいうべきものが、それぞれ6つのシーン（爻）からなる64のストーリー（卦）にまとめられた物語の体系であると理解しました。

[b]編集の勝利[/b]

この本は、その六十四卦の中の最初の卦である「乾為天」−これは龍の物語になっています−の解説に、全九章のうち六章が費やされています。こうやって思い切って絞り込んで解説してもらうことで、易経に込められている知恵の深さを窺い知ることができる。これは優れた編集ですね。

著者は易経の研究家。『漢籍の特別な素養があるわけではなく、ただただ易経が好きなだけの、ひとりの「愛読者×研究者」として、広大なる「易経の世界」の一端をお伝えしたにすぎません（まえがき）』とありますが、ビジネスや生活での事例をふんだんに盛り込んで、分かりやすく解説してくれています。

ネットで易経を検索して仕入れた豆知識を一つ。「韋編三絶」という諺がありますね。孔子が、とじひもが三回切れるほど本を熟読したという故事から来た諺です。孔子がそれほど繰りかえし読んだ本が、ほかならぬ『易経』。もうすこし勉強してみたくなりました。</description>
      <pubDate>Sat, 01 Dec 2007 15:31:25 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/374</guid>
    </item>
        <item>
      <title>あの『千夜千冊』の、愉しいガイドブック（『ちょっと本気な千夜千冊虎の巻―読書術免許皆伝』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/373</link>
      <description>[quote]本書はぼくが二十代後半の麗しい女性のインタビューをうけて、喋っています。（略）結果はご覧のとおり、Qちゃんはまことに巧みにぼくの読みかたや考えかたを引き出してくれた。ぼくが一人で綴ったら、なかなかこんなふうな流れにはならなかったでしょう。（あとがき）[/quote]

Qちゃんというのがインタビュアー。自称『ただの多少の本好き』で、ウェブ連載の「千夜千冊」は『ときどき覗く程度』、松岡正剛氏の著書も『二、三冊』読んだ程度とのこと。最初は、なぜもっと詳しい人を当てないのか不思議に思いました。しかしこの方は優れたインタビュアーで、読者の代わりに率直な質問をどしどし氏にぶつけてくれます。おかげで楽しい読みものになっています。

全七巻に編み直された書籍『千夜千冊』を一冊ずつ一章として対談形式の解説が進んでいきます。興味を持って読んだのは、やはり氏の本の読み方が分かるくだり。

[quote]第一に、「目次読書法」をする。これはかんたんなことで目次をアタマに入れるということです。そもそもどんな本にも目次というものがある。みんなそれを無視するか軽視していますが、これはダメです。本の著者も編集者もまずそこから仕事を開始している。ということは、目次にはその本の骨組みがあからさまになっているということです。これを活用しない手はない。(p246)[/quote]
[quote]それが終わったら、やっとパラパラとページを繰っていく。それまでパラパラはしてはいけません。そしてパラパラをしたら、そのとき、いま目次を見たときに感じて想像したことをすばやく点検するんです。自分が思ったことと近かったとか、まったく予想とちがったか、すばやく見るんです。感じるんです。いいですか、まだ読むんじゃないんですよ。(p248)[/quote]

氏は、いわゆる「速読」はしないとどこかに書かれていたと記憶しています。でも上記のやり方は、フォトリーディングなどの速読法にかなり通じますね。と同じですね。とても面白い。

そして、マークをしながら読み進める。

[quote]まずは「ピンときたところ」と「よくわからないところ」を区別するマークをつけるだけでもいいでしょう。それから著者が大事にしていそうなところはその意見に賛成であろうと反対であろうと、ぜひともマーキングしたい。これはとても重要なことで、ぼくが『千夜千冊』みたいなことができたのも、賛成・反対を当初からやりすごせているからなんです。(p249)[/quote]

そして、各章を三ヶ条ずつに要約したうえで、図解する。氏のそんな読書ノウハウが、ほんのさわりだけではありますが、窺えます。</description>
      <pubDate>Sat, 01 Dec 2007 15:29:39 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/373</guid>
    </item>
        <item>
      <title>第一人者の旅行記（『リーダーシップの旅  見えないものを見る (光文社新書)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/361</link>
      <description>ISL(Institute for Strategic Leadership)代表である野田智義さんと神戸大学教授である金井壽宏さんの往復書簡のような体裁のリーダーシップ論。

往復書簡といっても、正面から向き合った「対話」ではありません。同じ方向を向き交互に独白を重ねながら時々視線を交わすという感じです。

どちらかといえば、野田さんが持論を披露して金井さんが合いの手を入れるようなバランスになっています。金井さんの書かれた「あとがき」によれば、そのように意図された構成のようですね。
[quote]　この共著では、リーダーシップを研究するのではなく、実践している野田さんの視点を何よりも最優先した。もちろん、私も長年リーダーシップについて研究してきた人間として、できる限り野田さんの論点をフォローする知見はちりばめさせてもらった。（あとがき）[/quote]

この本で印象的だったのは、「アクティブ・ノンアクション」という言葉。
[quote]毎日を多忙に過ごしているにもかかわらず、本当に必要で意義があり、真の充足感をもたらしてくれる何かについては、まったく達成できていない状態。行動しているように見えて（アクティブ）、実はなんの行動もしていない（ノンアクション）という危険な落とし穴だ。[/quote]

こう言われると、誰でもヒヤリとします。というのは、この文章には少しずるい仕掛けがあるからです。
「【本当に】必要で意義があり、【真の】充足感をもたらしてくれる何か」を達成しているかと聞かれて、Yesと迷わず答えられる人はいないでしょう。

では、どこに【本当】の意義や【真の】充足感を求めるべきなのか。「リーダーシップの旅」とは、いわゆる「自分探しの旅」から始まるのか。

これはYesでありNoでもあります。何が自分にとって【本当】で【真】なのかを見極める内省をするべきという意味においてはYes。どこかよそから【本当】や【真】を教えてもらおうという意味においてはNoです。

[quote]　セネカが語る「怠惰な多忙」、スマントラが注目する「アクティブ・ノンアクション」の意味はもうお分かりだろう。現在を忙しく生きてはいるが、今やっていることの意味を探すような来し方の内省をせずに、過ぎ去る今日を集中力なく気が散るままにカラ元気で生きるのは、よしたほうがいいということだ。(p171)[/quote]

著者たちの経験と学識とがない交ぜになった旅行記として、楽しく読みました。</description>
      <pubDate>Tue, 20 Nov 2007 23:54:21 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/361</guid>
    </item>
        <item>
      <title>正直こそ最高の戦略（『社長が変われば会社は変わる! ホッピー三代目、跡取り娘の体当たり経営改革』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/372</link>
      <description>「ホッピー」という飲料は、(1)全国区の(2)アルコール飲料で(3)どこかの大手メーカーの1ブランドだっけ、くらいの知識しかなかったのですが、全部違っていました。(1)首都圏ローカルの(2)清涼飲料水（ただしアルコール度0.8％）で(3)社員数40名未満の独立飲料メーカーの製品、なんですね。

著者は、その「ホッピー」を製造している会社の三代目を継ぐことになる女性副社長、石渡 美奈さん。本書は、彼女が入社してからの奮闘記＋半生記といった感じの本です。

一読、いろんな意味で「危なっかしさ」を感じる人は少なくないと思います。経営の「師匠」たる小山 昇氏に依存しすぎじゃないの？製造現場を知らなさすぎじゃないの？宣伝本なんて書いている場合……？

でも、結果は出ています。年商は、2001年の大底から5年で3倍になりました。著者の、身体を張った改革とプロモーション活動が寄与しているのは間違いないでしょう。

読んでいるうちに、「正直こそ最高の戦略」という言葉を思い出しました。これは『社会的ジレンマ』の著者、山岸俊男氏の言葉（「信頼の時代を語る。山岸俊男さんの研究を学ぼう」）。自慢も恥も、理念も利己心も、飾ることなく吐き出しながら突っ走っていくような正直さが、著者の成長力の源泉であるような気がします。例えば、「師匠」の言葉を引いてこう語ります。
[quote]　小山さんが常におっしゃるのは、「真似は最高の創造」「学ぶことは真似ぶこと」。
　ゼロから何かを生み出すのは、よっぽどの天才でもない限り、難しい。それより、他人や他の会社で成功している業務プロセスやビジネスプロセスをどんどん真似て、自社でも実行することのほうが確実だし、時間の無駄がない。自分の会社で実行してみて、使い勝手が悪いところや、うまくいかないところがあったら、そこで初めて改善すればいい。
　確かにその通りだと思い、私は実践経営塾の講義を受けながら「なるほど、これはいい」と思ったことは、すぐに会社に持ち帰り、採り入れることにした。(p38)[/quote]
ふむふむと思う人は多かれど、著者のような見事な真似っぷりはなかなか真似できないのではないだろうかと思います。40歳も近くなって、特に事業を継ぐ身でありながら、虚心に真似て学んでいく姿勢は著者の美質ですね。がんばれホッピー。</description>
      <pubDate>Tue, 20 Nov 2007 01:03:16 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/372</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「もうこの会社やめたい」と思ったとき読む本（『「もうこの会社やめたい」と思ったとき読む本』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/371</link>
      <description>タイトルに惹かれて読んでみました。
仕事に対しての精神論的な事を述べている書籍です。

「もうこの会社やめたい」と思ったとき読む本
タイトルが示すように、転職を考えた時、この書籍を読む事で
自分自身を冷静に客観的見る事ができるのでは無いかと思います。

私的には、逆に30歳前の転職は禁止には賛同しますが、転職活動はするべきと思っています。

成功する基本は「踏みとどまる」ことと書いてありますが
どんな仕事でも大事な事のような気がします。

踏みとどまる事ができれば、その結果何かしら得る事はあるのでは無いかと思います。


私が星を３つにした理由には、転職を考えるポイントが抽象的な為
その判断をするのには難しいなと思ったからです。


色々と賛否両論な書籍ですが、読む価値は有ると思いました。</description>
      <pubDate>Wed, 14 Nov 2007 23:19:16 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/371</guid>
    </item>
        <item>
      <title>マクロを分析する科学の現状（『非線形科学 (集英社新書 408G)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/370</link>
      <description>「複雑系」や「カオス」といった、マクロな現象を対象にした科学については、以前興味があって多少読んだことはあったのですが、久々にその最近の成果を手軽に知りたくなって、この本を手に取りました。

物理学のモデルというのは、とかくちょっと美しすぎる感じで、いまいち現実的な「手触り感」というものに欠ける気がする一方、生の「現実」というものは、複雑すぎて計算量が追いつかず、科学的な分析の対象にはなりにくい、言ってみれば「文系的」分野だというのが、これまでの印象でした。実際、経済学や金融がいくら数理的手法を取り入れて分析してみせても、やはり生の現実にあてはめると、「誤差」や「ゆらぎ」や「例外」といったものが多すぎて、いまいち「科学的」とは呼びにくいというのが、これまでの正直な実感です。

しかし、金融工学は、とりあえずそれなりのレベルで資金運用の現実をつかまえられるようになってきましたし、自然科学の世界でも、「複雑系」といったジャンルの登場で、マクロな対象にも数理的・理論的分析を適用できる可能性が垣間見えてきているような感じもしています。

この本では、その、マクロの複雑な現実を、現在どの程度まで理論的にとらえることができるようになっているのかを、いろいろな実例を挙げて論じてくれているものです。

作者は「数式を使わずにできるだけわかりやすい言葉で」書いたと述べてくれてはいるのですが、正直内容はそれでも相当難しいと言わざるを得ません。「非平衡開放系」「散逸力学とアトラクター」「発展方程式の縮約」「相転移としての集団同期」「べき法則」「フラクタル次元」といった、日常耳にすることの乏しい述語が続々と出てきますし、確率的に動く対象の中にパターン、法則を見つける過程をイメージとして理解するのは、文系の人間には、やはり相当に難しいものがあります。

ただ、たとえ正確にはわからなくとも、ともあれ、一件でたらめに見えるものにも、深いレベルでは一定の法則に従っていることもあり、それを発見し、未来を予測するのに役立てることができることもありうることや、そのための努力が今も続けられていて、それなりに見るべき成果が上がってきていることは、十分に伝わってきました。

折しも、温暖化現象やインターネット・セキュリティの問題など、非常に大きなシステムが複雑に絡み合ってできている対象を、どのように安定してコントロールすることができるかが、これからの大きな問題となってきていますし、今後、この学問分野の発展が、人々の未来に大きく役だってくれるようになることを、強く期待したいと思いました。</description>
      <pubDate>Thu, 08 Nov 2007 22:32:14 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/370</guid>
    </item>
        <item>
      <title>自己変革を続ける組織の条件（『【新装版】個を活かす企業』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/369</link>
      <description>原著の出版から10年を経て、2007年に新装日本語版として出版された本。さすがに事例は古いものの、たしかに現在日本で読むにふさわしい内容です。

[b]なぜ、いま「個を活かす企業」なのか[/b]

個を活かさない企業よりは活かす企業のほうがなんとなく良さそうです。が、本当にそうなのか。なぜ以前よりも今のほうがそうなのか。
著者はそうである根拠として、最も貴重な経営資源が金融資産から知識へと移っている事実を指摘しています。
[quote]　世界中で多くの企業を巻き込んだ変革を推進する最も強大な力とは、経営資源が比較的不足するなかで起こっているシフトである。私たちが目の当たりにしてきたのは、[b]知識[/b]が資本に代わって企業の最も貴重な戦略資源になるに従って、[b]金融資産[/b]を分配し管理するための戦略、組織構造、システムが、情報や知識を開発し、それを活用するのに適した企業モデルに変わっていったことだ。(p251、太字は引用者による)[/quote]

[b]3Sを越えて3Pへ[/b]

では、「個を活かす企業」への変革には、何が必要なのか。本書は3Sを越えて3Pへの変革が必要であるとしています。3SとはStrategy（戦略）−Structure（組織構造）−System（システム）、3PとはPurpose（目的）−Process（プロセス）−People（ヒト）の略。

「3Sを越えて3Pへ」とはどういうことか、本書から象徴的な文章を選り抜いてみました。

●戦略を越えて目的へ
[quote]戦略は、広範な組織としての目的に組み入れられて初めて、強く長く感情移入できる対象となるのである。(p368)[/quote]

●組織構造を越えてプロセスへ
[quote]「戦略−組織構造−システム」の経営教義は、経営資源を配分し、責任を割り振り、業務が効率的に遂行されるよう管理することに重点を置くものであり、今日でもマネジャーのほとんどがいまだに依存している。「目的−プロセス−ヒト」の経営教義は、組織の主要な業務は社員の行動を定め、彼らがイニシアチブをとり、協力し、学べるような環境をつくり出すことだという前提に立っている。(p375)[/quote]

●システムを越えてヒトへ
[quote]この変化が意味するのは、従来のように方向性を決めるためのプランニング・システムに依存するのではなく、主要な人材を特定の仕事に配置して、企業の進化を図ろうとすることだ。(p377)[/quote]

本書は豊富な事例を挙げて「個を活かす企業」の条件を洗い出し、企業が自己変革を続けるための方法論をまとめようと試みています。

「個を活かす企業」にあっては、企業の自己変革とは社員一人ひとりの自己変革にほかなりません。エキサイティングではありますが不安定さは増すでしょう。これから個人に何が求められるか、何を磨くべきかを考えるうえで、読んでおきたい一冊。</description>
      <pubDate>Fri, 02 Nov 2007 17:38:29 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/369</guid>
    </item>
        <item>
      <title>アメリカの良き伝統に学びたい（『グラデュエーション デイ―未来を変える24のメッセージ』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/360</link>
      <description>アメリカの大学の、卒業式における講演(Commencement speech)を24集めた本。通常は大学のOBが話すようです。本書に収録されたスーザン・ソンタグのスピーチによれば、「この季節になくてはならないマイナーな[b]文学[/b]の一形式」（太字は引用者による）とのこと。2005年にはアップルCEOのスティーブ・ジョブズが、スタンフォード大学で[url=http://news-service.stanford.edu/news/2005/june15/jobs-061505.html]素晴らしいスピーチ[/url]を披露し、話題を集めました。

1998年に出版された本書が2007年に翻訳・出版されたのは、このCommencement speechへの注目と無縁ではないでしょう。IT業界ではジョブズ氏同様に尊敬を集めるティム・オライリーのスピーチ（2006年のカリフォルニア大学バークレー校の卒業式）を追加しているのも、それを裏書きしているように思えます。

スピーカーは、日本でも知られた著名人ばかり（下にスピーカーの一覧を目次から引用しておきます）。そして、とてもよく練られたスピーチばかり。要約は難しいので、ここに掲載されたスピーチに共通している点を抽出してみます。

まず、[b]個人的な経験[/b]を語っていること。たとえば女優のジョディ・フォスター。
[quote]実は、私、ここで学んだことを何一つおぼえていないのです。正確な日付、あるいは引用文、難解な参考書、どれ一つおぼえていません。ただ、これはおぼえています。大勢の友だちと腕を組んで、声を限りに歌ったことを。すぐそこの通り、ハイストリートをよろよろ歩きながら、笑って、歌って、忠誠を誓ったことも。本当に触発され、夢中にさせられたものへの忠誠を。私は今も、その特別の旗に対する忠誠を変えていません。あの晩のことはほかに何も思い出せないのですが。[/quote]

そして、[b]主張[/b]があること。さすがにプロパガンダめいたスピーチはありませんが、あたりさわりのないスピーチよりは、個人的な信条をはっきりと述べているスピーチが記憶に残りました。たとえば、文筆家のラルフ・ウォルド・エマーソンが1838年に行ったスピーチ。舞台がハーバード神学校であることに注目。
[quote]この観点からすると、我々は歴史的なキリスト教の欠点を意識せざるをえません。歴史的なキリスト教は、あらゆる試みを布教へつなげるという過ちに陥りました。我々にとって、それは魂の教義ではなく、人間、実在、儀式の誇張した表現としか見えませんし、実際、長年、そのとおりだったのです。イエスというペルソナについての有害な誇張にこだわってきたし、今もこだわっているのです。[/quote]

そしてもう一つ、[b]レトリック[/b]に気を配っていること。たとえば元軍人にして政治家のコリン・パウエル。
[quote]　私たちが卒業したのは、ネルソン・マンデラが南アフリカに対する反逆で裁判にかけられた時代でした。一九六四年には、彼は終身刑を宣告されて投獄されています。
　皆さんが卒業されるのは、ネルソン・マンデラが自由人になった時代です！彼とデクラーク大統領、その他の進んだ指導者たちは、一致協力して、アパルトヘイトを完全に打ち壊そうとしています。[/quote]
パウエル氏が卒業した1958年とスピーチが行われた1992年とが、「私たちが卒業したのは、〜時代でした」「皆さんが卒業されるのは、〜時代です」という対句の繰り返し（6回）、語られます。自分たちが飛び込む社会はそのような変化の果てにあり、これからも同じ（あるいはそれ以上の）勢いで変化していくだろうということが、臨場感を持って実感できます。

大学卒業など遠い昔の話だという諸兄にとっても、例えば転機を迎えたときに読めば、勇気が湧いてくる内容です。また自分が講演をする際の参考にもなります。母校で講演する機会はないとしても、仮にするとしたら後輩に何を語れるかと考えてみるだけで、自分の生き方を見直すきっかけになるのでは。</description>
      <pubDate>Sun, 14 Oct 2007 13:09:13 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/360</guid>
    </item>
        <item>
      <title>世界が豊かになったメカニズムとは（『「豊かさ」の誕生―成長と発展の文明史』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/356</link>
      <description>[b]■世界が豊かになったメカニズムとは[/b]

ある調査によれば、『1820年以前の世界には経済成長は存在せず、それ以降にだけ持続的で強力な成長が見られる』。この調査に目を通した著者が、近代世界における急激な経済成長のメカニズムを解き明かそうと試みたのが本書です。

構成については、著者による端的なまとめを引用します。
[quote]　本書は必然的に「なぜ」「どのようにして」「これからどうなる」という三つの部分に分かれる。「なぜ」を扱う第1部では、経済成長をもたらす最も根本的な諸要素を特定しようと試みている。第2部では、それらの要素が各国で、どう展開していったかを検討する。第3部では、この二世紀間の爆発的な経済成長が、どのような社会的、政治的、軍事的影響をもたらしたかを論じている。(p3)[/quote]

全体の半分を占める第1部では、前近代から世界の経済史を総括し、近代経済成長の要素がわずか4つに集約できることを示しています。すなわち
・私有財産権（成長のドライバー）
・科学的合理主義（成長の知的枠組み）
・資本市場（成長の資金源）
・迅速で効率的な通信・輸送手段（成長の物質的インフラ）
の4つ（カッコ内は引用者による）。

第2部ではこの枠組みに則り、国々を大きく3つに分けて、成長（あるいは停滞）のメカニズムを検証していきます。早期に成長路線に入った勝ち組（オランダ、イギリス、アメリカ）、キャッチアップ組（スペイン、フランス、日本）、そしてこれらの国々のようには成長できなかったイスラム世界とラテンアメリカ世界の3つです。

個人的には第2部からが俄然面白くなりました。例えば日本の経済発展の歴史と展望をわずか15ページほどにまとめているのですが、これが実に分かりやすい。例えば大化の改新とは何だったのか。
[quote]大化の改新によって、すべての土地は国有とされ、貴族や戦士身分の者には給与が支払われることになった。一〇〇〇年後になって、農民に土地所有権を（引用者注：原文では「の」）ほとんど認めないという、この制度が、日本の支配階級に破滅をもたらすこととなる。(p316)[/quote]

[b]■知的誠実さとは何か[/b]

これだけ広範なテーマを扱いながら、できるだけ定量的に、かつ分かりやすさを損ねずに論を進めるのは並大抵の知性ではありません。訳者の徳川家広氏は、訳者あとがきで『訳し終えて強く感じるのは、著者バーンスタインの知的誠実さだ。』と書いています。

これに関連し、著者本人の考察ではありませんが、ぜひとも書き留めておきたいと思った個人的な発見を一つ。それは、相関関係から因果関係を読み解く方法。
世界価値意識調査(WVS)によれば、「生存／自己表現」（大まかにいって、『個人がマズローの欲望ピラミッドにおいて、底辺からどこまで上昇したか』）の高さ、つまり国民の幸福度と、民主的な政治制度の強さには強い正の相関関係があるそうです。往々にして相関関係を見出すのは容易ですが、メカニズムを考える上では、それらに因果関係があるか否かを検証する必要があります。
[quote]ここで本当に重要なのは、ニワトリが先か卵が先か、ということだろう。民主主義が自己表現の度合の増加をもたらすというのも、自己表現の度合の増加が民主主義をもたらすというのも、同じくらいありそうなことではないか。(p367)[/quote]
多くの場合、このニワタマの関係を解き明かすのが難しい。わたしは、論理的に妥当なシナリオが立てられるか、第三第四の因子を加えて構造化し、時間的な前後関係が見出せないかどうかというアプローチで考えることが多い（他のやり方を知らない）のですが、ここでは面白い方法で因果関係を推測していました。先の引用部分の続きを引用します：
[quote]　幸い、イングルハートとヴェルツェルは「時間差クロス相関比較」という統計手法を用いて、二つの変数の間の因果関係を特定した。具体的には、一九九五年の「生存／自己表現」と二〇〇〇年の民主主義の間の相関のほうが、二〇〇〇年の「生存／自己表現」と一九九五年の民主主義の間の相関よりもずっと高い――言葉を変えれば、現在の民主主義は、それより前の「生存／自己表現」の高得点との関係が強く、これに対して現在の「生存／自己表現」の高得点と、それより前の民主主義との関係は、それよりずっと弱いということを発見したのである。先に来るもののほうが原因だろうから、「生存／自己表現」の高得点が、民主主義の強さをもたらす、と考えられる。[/quote]

（参考）
[url=http://www.worldvaluessurvey.org/]World Values Survey[/url]（世界価値意識調査）
[url=http://efficientfrontier.com/]Efficient Frontier[/url]（著者のWebサイト）</description>
      <pubDate>Tue, 18 Sep 2007 22:21:29 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/356</guid>
    </item>
        <item>
      <title>平明かつ具体的な手引き（『社長として断固なすべき6つの仕事』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/355</link>
      <description>中小企業の社長向けに書かれた経営アドバイス集。著者は自ら経営再建の実績を持ち、経営指導の経験も豊富。

利益の維持、収益源の開拓、社内文化、報酬、利益の管理、そして展望。
要約していえば、これが社長が気にすべき6つの分野であり、足りないところを補っていけば必ず業績は伸びるというのが基本的なメッセージです。この6つの順序にも、企業再建の経験が生かされていると感じます。

経営のフレームワークのようなお勉強っぽいところがなく、実務的に書かれているところも、おそらく経営者には受けがよいのではないでしょうか。例えば収益源の開拓についてはアンゾフのマトリックスというフレームワークが知られていますが、著者は事実上同じことを
[quote]　中小企業は新しい収益源を求めてどのような分野に進んだらよいだろうか。
　いろいろな意見があるだろうが、私には次の三つが考えられる。
1. 現在の市場にむけ、新たな収益商品を開発する
2. 現在の主力商品を、新しい市場に売り込む
3. 新しい商品を開発して、新しい市場に売り込む
(p97)[/quote]
と書いた上で、自らの経験に照らしてアドバイスしています。

職務定義や営業報告書といった書式のサンプルを含め、事例が豊富で具体的です。とりわけ気に入ったのが、「長期事業構想書」という書類。これは社長が自ら5年程度のスパンで、事業（商品）別に方針と収益見通しのイメージを書いておくというものです。
[quote]　「[b]この構想書は客観情勢の変化と社長のビジョンの発展によって、たえず前向きに修正されなければならない[/b]」とある。ここが非常に優れたところである。社長の未来ビジョンは常に発展していくものであり、二年たち三年たてば変わるのが当たり前だ。また会社を取り巻く環境も常に変動しているから、年度の計画と実績をチェックしながら、一度つくった構想書にさらに修正を加えていくのである。(p397)[/quote]

経営者向けという位置づけのせいか書籍としてはかなり値段が高いのですが、得るもの大でした。

（参考）
[url=http://listfreak.com/list/592]社長として断固なすべき6つの仕事[/url] - *ListFreak</description>
      <pubDate>Wed, 05 Sep 2007 00:10:28 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/355</guid>
    </item>
        <item>
      <title>シゴタノ管理人が語る「継続力」の高め方（『そろそろ本気で継続力をモノにする!』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/354</link>
      <description>[b]継続といってもいろいろある[/b]

意外なことに、「継続力」というタイトルの本って無いんですね（Amazon.co.jpで調べた限りでは）。前著『[url=http://nextbook.jp/review/351]チームハックス 仕事のパフォーマンスを3倍に上げる技術[/url]』ではリーダーシップではなくメンバーシップに着目されていましたが、今回も着眼がよいですね。読みたくなるテーマです。

この本では「継続」を3つのタイプに分けています。すなわち「続ける系」、「ためる系」、そして「マスター系」。たしかに、「続ける」といっても一色ではありませんね。我が身を振り返ってみると、「ためる系」（ブログなど）は好きだし得意ですが、それに比べると「続ける系」（早起きなど）は弱い気がします。

そして理論編として継続のコツを「7つのルール」にまとめた後、タイプ別の攻略法が紹介されていきます。

1. 時間の確保を最優先させる ― 時間という「壁」を意識する
2. 自分をあてにしない ― 信頼のおける仕組みを「壁」にする
3. 現在を最も高く評価する ― 塗りつぶしたグラフを「壁」にする
4. やりたいと思ったら記録しておく ― 動かぬ記録を「壁」にする
5. 予定外を受け入れる ― 下書きを「壁」にする
6. 同志を巻き込む ― 同志を「壁」にする
7. 自画自賛でやる気をアップさせる ― 「壁」打ちで自分をほめる
    [url=http://listfreak.com/list/796]継続力を高める7つのルール[/url] - *ListFreak

[b]「継続力」を語る資格[/b]

大橋さんとは親しくお付き合いをさせていただいておりまして、一度大オフィスで自作のタスク管理ツールを見せてもらったことがあります。Excelを駆使して作られており、その性能にも圧倒されました（大橋さんはVB使いでもあります）が、そのようにして「仕事と時間」をきっちり管理し続けている様子に感銘を受けました。Lifehackという言葉が流行する前のことです。（このツールの詳細については、大橋さんのサイト「シゴタノ！」の「[url=http://cyblog.jp/modules/weblog/index.php?user_id=0&amp;cat_id=2040]タスク管理ツールを作ってみる[/url]」をお読みください）

わたしも大橋さん同様ひとりカンパニーで、自己管理の重要性は認識しています。我ながらそこそこはできていると思っていました。しかし大橋さんはその時すでに、「作業時間を計測することで、提案時の見積りや誘われた仕事の経済的な評価ができるようになった」とまで言っておられました。

そんな大橋さんが持ち前の継続力を発揮して深めてきた、「続ける」に関する考察の数々。アカデミックな裏付けを取ることが難しく、ややもすると個人の体験談に流れがちなテーマですが、そこは豊富な事例の収集によってカバーされています。便利ツールが多数紹介されているのも、前著同様に、読むだけで終わらない楽しみを与えてくれます。

その便利ツールの一つとして、私が世話人を務める起-動線というサイトの「[url=http://www.ki-dousen.net/modules/kokoromi/]ココロミ[/url]」が紹介されています。なんとサイト世話人のミニインタビュー付き！</description>
      <pubDate>Fri, 24 Aug 2007 14:45:03 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/354</guid>
    </item>
        <item>
      <title>未来を作るための勉強法（『無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/353</link>
      <description>本書では、勝間さん自身が学生時代に会計士の試験に合格されてから、社会人になっても勉強し続けてきた、その実践方法について、具体的なツールから各分野の勉強法までをかなり詳細に説明しています。


この本が類書と比べてユニークなのが、勝間さんの「勉強ができない、続かないのは意志の問題ではない。仕組みの問題」という姿勢です。つまり、勉強を続ける仕組みを知り、それを実践していきさえすれば、誰でも勉強を継続でき、結果を残すことができるということです。


日頃から比較的本を読んだりしている人には「そんなの自分には関係ない」と思うかもしれませんが、仕事をやっている限り、誰にでも「やりたくないけど、やらなくてはいけない勉強」をする羽目になるはずです。そういう時に、この本で紹介されている数々の具体的な方法は役に立つと思いますので、一度目を通してみることをお薦めします。


最後に、本書で特に強調はされていなかったのですが、印象に残っている部分について少し。


本書の最後の方で「これからは卒業大学のブランドだけでは通用しない」という内容があるのですが、そこに以下のくだりがありました。


[quote]それらの能力（短時間の問題解決能力や事務処理能力のこと）は、ITにどんどん置き換わってきているからです。私の友人のことばで、名言だと思ったのが、「勝間さん、世の中の定型作業は、だいたい、ワードとエクセルとアクセスでできるんですよ」ということばです。[/quote]

現在自分たちがやっている「仕事」が仕事でなくなってしまう日は恐らくそう遠くはありません。


10年後、いや下手をすると5年後、若者たちに「昔はGoogleで検索して、その結果をまとめてレポートとして提出するだけで付加価値があったんだよ」と話して、若者が笑っているという光景が見られるかもしれません。


そういう時代に突入していく中、自分は将来何をやりたくて、今何をやらなければいけないのか、そういうことを考え、日々勉強していくためのきっかけとして、本書はお薦めできる一冊と言えそうです。</description>
      <pubDate>Tue, 14 Aug 2007 13:19:56 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/353</guid>
    </item>
        <item>
      <title>今の自分を見つめ直すための易経（『リーダーの易経―時の変化の道理を学ぶ』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/352</link>
      <description>本書は五経のひとつである「易経」について、ビジネスのため、あるいはリーダーのための易経として読み解いた一冊です。


易経は英語で&quot;The Book of Changes&quot;と訳されるように、時の変化について書かれている書物だと言われます。一口に「時」と言っても、易経でいうところの「時」は時間だけを表すわけではありません。本書によると、「時」は


・時（とき）：時間、期、タイミング、兆し 
・処（ところ）：環境、状況、場 
・位（くらい）：位置、立場、社会的地位、人間関係） 


の3つの要素から成り立っています。この3つの要素を踏まえた判断と行動は、リーダーの必須条件であり、本書ではこのような要素を知り、ビジネスに活かすための視点を易経から読み解いていきます。


第1章では、六十四卦の最初「乾為天」について、初爻から上爻で表されている龍の話を紹介しています。その後、陰と陽の話、そして上で紹介した「時」「処」「位」のそれぞれについて、その他の卦について紹介しています。


この本で面白いのは何と言っても第1章。


「易経」についての前提知識がない人に易の面白さ、易の奥深さを伝えるのは難しいことだと思いますが、本書では龍の変化の過程（「潜龍」と呼ばれるいわば下積みの期間から「飛龍」と呼ばれる絶頂期に移り、「亢龍」と呼ばれる衰退期に至るまで）を詳細に解説することで、易の面白さを誰にでもわかりやすく解説しています。


他の章も、単に読み物として面白いだけでなく、具体的で現代的な事例と結び付けて解説されているので、今の自分と結び付けて読み進めることができ、今の自分を見つめ直すきっかけにもなるかもしれません。


何千年という時を経て読み継がれている「易経」には、読み継がれているだけの意味があるでしょうし、それをこの変化の激しい現代に読むのは意義があることかもしれません。そういう意味で、この『リーダーの易経―時の変化の道理を学ぶ』はお薦めの一冊です。</description>
      <pubDate>Tue, 14 Aug 2007 13:10:58 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/352</guid>
    </item>
        <item>
      <title>メンバーシップという発想（『チームハックス 仕事のパフォーマンスを3倍に上げる技術』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/351</link>
      <description>「リーダーシップがある」という言葉は、「リーダーとしての資質や力量がそなわっている」という意味です。しかし同じ意味で「メンバーシップがある」という言葉は使われません。単に「メンバーであること」「会員権」という意味しか持っていません。辞書を引く限り、事情は日本語でも英語でも同じです。

経営学には組織行動(organizational behavior)という分野がありますが、もっぱら個人のモチベーションやリーダーシップに関する事柄が研究の中心のようです。

本書が注目しているのは、まさに「リーダーシップ」に対応する意味での「メンバーシップ」。チームの各メンバーがどうやって「チームとしての」成果を高めるか、その技術について様々なハックを紹介しています。
[quote]　本書で一番の要点となるハックは、[b]スケジュール、作業記録、タスクリストという、仕事の進捗に関わる情報を、可能な限りメンバーと共有してしまう[/b]ことにあります。(p14)[/quote]

1日の作業スケジュールや記録を共有するなんて、気詰まりではないか？面倒ではないか？と思いますよね。実際そういう部分はありますし、うまくやらないとそうなりがち。しかし「うまくやる」ことで圧倒的なメリットが出てくる（サブタイトルは「仕事のパフォーマンスを3倍に上げる」）し、圧倒的なメリットが実感できれば楽しくなってくる。その好循環を生みだすための細かい工夫が数多く出てきます。

著者は大橋悦夫さんと佐々木正悟さんのコンビ。前作『スピードハックス』と同様、今回もこの本の作成過程そのものが実証実験になっています。

なるほど！と思ったハックから一つだけ紹介すると、例えば「ミーティングでは予定を表明するのではなく実績を報告し合う」というハック。
[quote]　守ることができないような「予定の表明」をするよりも、すでに結果が出ている実績を「報告」するほうが心理的にも楽です（略）。
　そもそも仕事の目的は[b]成果を出すこと[/b]です。予定を守ることはそのための手段にすぎないのです。
(p54)[/quote]

チームワークを加速する便利なツールの紹介も満載。これからのワークスタイルのあり方を示唆してくれます。</description>
      <pubDate>Wed, 01 Aug 2007 00:53:21 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/351</guid>
    </item>
        <item>
      <title>タイトルに騙されるな!?（『人材コンサルタントに騙されるな! (PHP新書 472)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/348</link>
      <description>『[url=http://www.ki-dousen.net/go.php?link=777]公務員、辞めたらどうする？[/url]』の山本 直治さんの新著。公務員を辞めて人材コンサルタントになった山本さん、すかさず『人材コンサルタントに騙されるな!』と来ましたね。

タイトルはやや煽り系ですが、中身はまっとうな業界・職業研究本です。
[quote]私は本書を通じて、企業広告ではない中立的なかたちで人材コンサルタントの仕事の実態を紹介することで、多くの方々に人材紹介業界に対する理解を深めてもらいたいと考えている。(まえがき)
[/quote]

「自分は転職できればいいのであって、手伝ってくれるコンサルタントたちの業界の中まで知る必要はない」と思われるかもしれません。ただキャリア「コンサルタント」といっても、誰のコンサルティングをしているのかは知っておくべきでしょう。彼らに報酬を支払っている「クライアント」は求人企業ですから、商売の視点から定義すれば、企業の採用活動のコンサルタントということになります。ということは求職者たる我々は、人材コンサルタントから見れば「商品」です。自分は「顧客」だと勘違いしてはいけません。

こう書くと少々厳しく聞こえますが、求職者は相手のそのような立場を理解して初めて人材コンサルタントと対等にお付き合いをすることができると思います。そして私の知っている人材コンサルタントの皆さん（もちろん著者の山本さんも含めて）は、おしなべて「人が好き」「キャリアを考えることが好き」な方ばかり。時には商売を度外視して求職者の相談に乗っています。

山本さんは、人材コンサルタントがビジネスの構造から受けざるを得ないバイアスや現場で直面する葛藤について本書で率直に述べており、業界外の方にとって分かりやすい解説書となっています。

それにしても驚くべきは、転身後2年でここまで業界の全体を把握し、一冊の本にまとめ切った山本さんの筆力。かなり分かりやすくまとまっていると感じました。さすが元キャリア官僚ならではの調査・構想力？</description>
      <pubDate>Mon, 23 Jul 2007 11:18:20 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/348</guid>
    </item>
        <item>
      <title>何をもって自社の「バリュー」とすべきか（『バリューシフト―企業倫理の新時代』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/344</link>
      <description>企業評価に関して、大きな価値観の移行（バリューシフト）が起きているというのが著者の立脚点。それは突然始まったものではありませんが、2002年のエンロン事件など企業による不正行為がいくつも明らかになったことをきっかけとして、流れが加速しているとみています（原書は2003年刊）。
[quote]かつては資本をプールするための便利な手段としか考えられていなかった企業が、社会における能動的な存在と見なされるようになったのである。
　今日の一流企業に期待されていることは、富の創造、優秀な製品とサービスの提供ばかりではない。「道徳の行為者」としての行動、すなわち責任の主体として、道徳的な枠組みの範囲内で事業を運営することも求められているのだ。
(はしがき)[/quote]
目次で大まかに内容が分かると思いますので、目次を引用します。

第1章 バリューへの着目
第2章 倫理は得になるか
第3章 ひとまず現実をチェックする
第4章 企業人格の変遷
第5章 高い基準
第6章 新しいバリューの提示
第7章 高い基準のもとで実績をあげるには
第8章 意思決定のコンパス
第9章 センター主導の会社

[b]倫理は得になるか[/b]

まず目を引かれたのは、第2章「倫理は得になるか(Does Ethics pay?)」。SRI（社会的責任投資）ファンドのパフォーマンスは市場平均を上回っているというデータをときおり見かけますね。この本でも幾つかの事例を通じ、バリューを重視する企業はそうでない企業に比べて不祥事などのリスクが小さいこと、社員のモチベーションや評判が高まることで長期的な経営の安定が期待できること、などをメリットとして挙げています。
もっとハードな問い、つまり「倫理的に振る舞うことは経済的に報われるのか？」という質問に対してはどうでしょうか。『企業の財務実績と社会的実績の関係を調べた約九五種類の学術調査を概観(p96)』した著者によれば、『どの調査も、企業倫理の力を測定する点では充分でなく、倫理能力と財務実績とのポジティブな関係を証明してもいなかった』そうです。ただ両者が相反するという結果に至った調査は4つしかなく、55の調査では好ましい相関関係が観測されていたとのこと。
著者は第6章にいたって、そもそも「倫理は得になるか」という問い自体に潜む問題を次のように指摘しています。
[quote]一見、「倫理は得になる」という言い方はバリューの重要性を裏づけているかのようだが、よく考えてみれば反対のことを言っている。（略）「倫理は得になる」という主張は倫理を道理にかなった規律と見なしてもいなければ、バリューを本質的に重要なものと見なしてもいない。むしろ、バリューは経済的な目的に役立つかぎり重要だといっているのに等しい。(p217)[/quote]
これは経営者だけでなく投資家である我々も留意すべきポイントでしょう。

[b]意思決定のコンパス[/b]

本当に読みたかったのは後半の三章、特に最後の二章でした。しばしば相反する価値基準をどのように意思決定に組み込んでいけばいいのか。その問題に取り組んでいる章です。
経済vs倫理という2軸ではシンプルすぎます。
[quote]　重要な決断で、道徳的な側面が一つしかないケースはめったにない。あるところへの守秘義務が別のところへの誠実義務とぶつかるなど、二つ以上の価値基準が衝突する場合がほとんどなのだ。(p316)[/quote]
この本では、多面的な「質問」をベースにした意思決定を提案しています。これは『[siteurl=go.php?link=564]「決定的瞬間」の思考法[/siteurl]』と似たアプローチで、目的・原則・人・力の4方向から問いかけていくことにより、意思決定をする上で考慮すべき問題を浮き上がらせることを意図しています。

400ページを超える本ですが、読み応えのある事例も多く、企業の社会的責任に興味のある方ならば一気に読み通せると思います。</description>
      <pubDate>Wed, 18 Jul 2007 13:57:05 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/344</guid>
    </item>
        <item>
      <title>フォーカス投資をするべき理由（『株で富を築くバフェットの法則 「新版」世界最強の投資家に学ぶ12の銘柄選択法』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/346</link>
      <description>ウォーレン・バフェット氏に関する本では、この本と『バフェットからの手紙』が良いと聞いたので、読んでみました。

わたしは好んで長期投資の本を読んできました。すると自然と投資のスタイルは投資対象も、地域も、資金を投入するタイミングも、「分散する」ことになります。

しかしバフェット氏は、「超」がつくほど長期志向でありながら、そのスタイルは一貫して「フォーカス投資」。よく吟味した少数の銘柄に大量に投資しています。例えば初期（1962年）には、投資パートナーシップの全資産の40％を一つの会社（アメリカン・エキスプレス）に注ぎ込んでいます。

[quote]「投資家として目指すべきことは、自分で容易に理解できる事業の中で、事業の利益が5年先、10年先、さらに20年後も大きく伸びると確信できる企業の一部を、まともな価格で購入するという単純なことです。経験を積めば、この条件を満たす企業はほんの一握りだとわかってきます。だからこそ、買うべき企業をみつけたら大量に株を買うべきなのです」（裏表紙折り返しより）[/quote]

このやり方は大きな価格変動に見舞われますが、見立てさえ確かならば、長期的にはパッシブ運用（インデックスファンドなどを保有することで、市場全体に乗る投資スタイル）を上回る唯一の方法だと、みずからバフェット流の投資を実践している投資家の著者は述べます。

当然ながら、この「見立てさえ確かならば」というところが大きな前提。10年にわたって大きく伸びると確信できる企業を、いったいどうやって選べばよいのか。この本では、バフェット氏の銘柄選択の原則を12にまとめ、100ページを費やして解説しています。

【事業】事業は簡明で理解しやすいか？
【事業】安定した業績を残しているか？
【事業】長期的に明るい展望があるか？
【経営】合理的に経営されているか？
【経営】株主に対して率直であるか？
【経営】横並びの強制力に負けていないか？
【財務】株主資本利益率はどうか？
【財務】「オーナー収益」はどうか？
【財務】売上高利益率はどうか？
【財務】留保資産1ドル当たり1ドル以上の市場価格を生み出しているか？
【価値】企業の価値はどれくらいか？
【価値】価値に対して割安な価格で買えるか？</description>
      <pubDate>Fri, 06 Jul 2007 14:44:10 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/346</guid>
    </item>
        <item>
      <title>浸透させるのではなく、共有する（『感じるマネジメント』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/345</link>
      <description>著者は、自動車部品メーカーのデンソーにおける理念共有プロジェクトに関わった人事コンサルタント。世界30カ国に10万人の従業員を抱えるグローバルカンパニーにおいて、どうやって企業理念たる「デンソースピリット」を共有していくか。プロジェクトのドキュメンタリーを軸に、著者の学びや発見が語られていきます。

ドキュメンタリーっぽい部分が、やはり面白いですね。たとえば価値観の浸透といえば「宗教」ということで、著者はあるキリスト教系大学の神学部長へのインタビューの機会を得ます。
[quote]「カトリックの布教のプロセスにヒントを求めたいのですが」
神学部長は答えた。

「高津さん、＜布教＞という時代は終わりました」
(p114)[/quote]

我々が「布教」という言葉からイメージするのは、『伝道者が上に立ち、下にいる人々に教えを授ける』(同書p114)という行為ですが、そういうやり方はもとより永続的ではなかったとのこと。

では、どうすればよいのか？

[quote]神学部長は続けた。

「教えるのではなく、共に学ぶのです」
(p116)[/quote]

そのような視点で考えてみると、「価値観を浸透させる」という言葉は既にどこか操作主義的です。それに気づいたプロジェクトは「共有」という言葉に切り替え、共に学ぶ姿勢を打ち出していきます。

プロジェクトにおける具体的な行動と成果は本書に譲りますが、各種の施策の背景にあるのは、この言葉に象徴されるスタンス。

[quote]「相手の心の中にある宝物」とデンソー・スピリットをつなぐことだ。
(p119)[/quote]</description>
      <pubDate>Wed, 04 Jul 2007 00:07:22 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/345</guid>
    </item>
        <item>
      <title>イメージから始まる整理術（『だから片づかない。なのに時間がない。「だらしない自分」を変える7つのステップ』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/342</link>
      <description>以前友人に、「整理本の決定版」を読んだといわれました。
それほど感動したくせに彼女はタイトルを覚えていなくて、
「keyという言葉が入ってる本なんだけど…」
というので懸命に探したのですが見つからずじまい。

この本を読み終えて、ふと原題を見ると
&quot;It&#039;s Hard to Make a Difference When You Can&#039;t Find Your Keys&quot;。
どうやらこの本だったようです。

机の上がきちんとしている人は事務的で面白みが無く、
散らかしている人の方が創造的に働いている気がする。

時間にルーズであることが自由人の証のように感じる。

身の回りを整理しておきたいと思いながらそうできていない人は、
たとえば上記のようなイメージをどこかに持っているかもしれません。

この本では、まずなりたい自分のイメージを明確に持つところから始めて、整理や時間のやりくりの具体的なテクニックを紹介していきます。

個人的には、予定の間に「移行時間」を入れようというくだりが気に入りました。
以前、2日間でできるだけ多くの顧客にインタビューをするために出張する計画を立てていたときの話。9時〜10時→移動→10時10分〜11時というようにギュウギュウにスケジュールを立てようとしていたら、同僚（仕事のできる奴でした）に
「人から1時間話を聞いたら、そのすぐ後に時間を取って考えをまとめておかないと却って効率悪いよ」
とアドバイスされました。
たしかにそうでした。スケジュールの間にスキマ時間を設けないと、頭も持ち物も整理できないし、あわただしくてスケジュールをこなすだけで精一杯になりがちでした。</description>
      <pubDate>Mon, 18 Jun 2007 16:48:44 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/342</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「態度」と「予測」をコントロールせよ（『今日は残りの人生の最初の日』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/341</link>
      <description>[b]態度と予測[/b]

ある講演会（映画だったかも）で、開演前に隣の人が読んでいた本がこれでした。
インパクトのある題名が記憶に残っていたのか、後日図書館でこの本が目に飛び込んできて、思わず借りてみました。メモする必要のないくらいインパクトのあるタイトルを付けるのは、大事ですね。

タイトルの話はさておき、内容はいわゆる自己啓発書です。29歳でガンに罹患した経験が、著者に何かを気づかせます。
[quote]気づいたのはガンの宣告を受けたあとである。いったん気づいてしまえば何もかも合点がいった。以来、世界観が変わり、こうして本を書くにいたったというわけである。べつに難解な理論やだいそれた発見をしたわけではない。宇宙の神秘を解くカギを手に入れた、いますぐ幸福になれる方法を見つけた、などというつもりはない。ただ、成功するにはわけがあると気づいた。[/quote]

著者が見出した法則は下記の7つ。
・目標を明らかにする
・明確なプランを立てる
・自信をもつ
・使命感をもつ
・失敗を恐れない
・まるごと引き受ける
・自分を祝う

上記をさらに圧縮したのが、下記。

[quote]　どんな態度をとるか、どんな予測を立てるか。このふたつをコントロールすれば夢はぐっと近づく。これに関しては百％自分の責任だと承知しておけば、回り道をしないですむ。このふたつについてはすべて自分の頭のなかで決まるのだから、人のせいにしてはならない。せっかく自分の頭で考えるのだから、自分のプラスになるように考えよう。(p148)[/quote]

7つの法則よりも、態度と予測にフォーカスするという考え方が気に入りました。

[b]小咄や格言などの引用が豊富[/b]

もうひとつの特長は、小咄や格言などの引用が豊富かつ効果的なところ。たとえば「自分を祝う」ことに関して。

[quote]　どこかで読んだのだが、ニューヨーク市には千を超える数の像があるそうだ。エンジニア、パイロット、建築家、政治家、消防士、警官の像などが。ただし批評家の像はないらしい。これは批評家にとって格好のターゲットである。
　批評家は欠点を見つけ、それを世の中に知らしめる。だが、わたしたちは自分の成功だけに集中しよう。成功を祝福しながら生きていこう。[/quote]

欠点を喧伝するだけの存在と言われては批評家がかわいそうですが、「批評家の像はない」という小咄を一吹き入れることで、「自己批判は生産的でない」というメッセージが印象に残ります。</description>
      <pubDate>Mon, 18 Jun 2007 16:33:26 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/341</guid>
    </item>
        <item>
      <title>Re: 目標設定練習帳 新装改訂版（『目標設定練習帳 新装改訂版』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/340</link>
      <description>[quote]　つまり、自分が設定した目標そのものが成功の秘訣だったんだ。そして問題は、目標が明確かどうかじゃなくて、目標が本物かどうかってことさ。目標を明確にしたからって本物になるわけじゃない。その目標が、本当に心の底からこれだっ！という確信が持てる目標かどうか、それがいちばん重要なんだ。目標が偽りのものだったら結局成功できない。(p23)[/quote]

目標達成の方法を知ることではなく、「本当の」目標を見つけること。この「目標設定」こそが成功（その定義はどうあれ）の鍵であるというのが、著者らの発見。

では、その「本当の」目標を見つけるために何をすべきか。著者は「過去を振り返るという積極的な行為」を勧めています。

過去を振り返る？

[quote]「今」というこの瞬間を生きている人に対して、記憶という自分の「過去」を思い出す作業を進めることは、何だか後ろ向きの行為のように感じるかも知れない。(p82)[/quote]

過去の記憶の中に、未来の目標があるのでしょうか？わたしの時代にはあまり流行していませんでしたが、就職活動の一環として「棚卸し」をした（させられた）人は多いと思います。しかしなぜ「棚卸し」が必要なのか、あまり明確には語られなかったのではないでしょうか。

この本の中では、「記憶」に対する著者のこの定義にハッとしました。

[quote]記憶とは、今というこの瞬間を過去の思い出として、未来にとどめておこうとする本能的な脳の働きである。(p83)[/quote]

この一文に、過去の記憶を未来に活かそうとする著者らの方法論の意図が説明されています。

本当に「記憶」が重要なのか。「サクセス・マガジン」という（すごい名前の）雑誌の元編集長スコット・デガーモ氏によれば、成功の理由を尋ねられた人は、決まって子どもの頃の話を始めるとのこと。『自分がどんな人間で、その自分が何でその目標を持ったのかっていう目標設定の理由を話していた』そうです（この後、冒頭の引用に続きます）。著者らはそのような経験から、ゆるがない「本当の」目標を持っている人は同時に鮮やかなエピソード記憶を持ち合わせているという発見をします。

では、具体的には何をするのか。この本の後半は、「生活史作成ノート」と、「30年目標記入カレンダーノート」になっています。「生活史作成ノート」質問は生まれたとき（出生地の住所は？）から始まって、老後に思いを馳せる（あなたは、何歳頃で死ぬと思いますか？）に至るまで、472個もの質問が時間順に並べられています。「30年目標記入カレンダーノート」のほうはシンプルな未来日付のカレンダー。過去から未来までをこの一冊で、ということですね。</description>
      <pubDate>Thu, 07 Jun 2007 17:41:12 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/340</guid>
    </item>
        <item>
      <title>Re: 成功して不幸になる人びと ビジネスの成功が、なぜ人生の...（『成功して不幸になる人びと ビジネスの成功が、なぜ人生の失敗をよぶのか』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/339</link>
      <description>この本で言う「成功」とは、仕事上の成功を指しています。大きな企業の経営幹部になったり、起業して儲けたりという、一般的に「成功した」と見なされている人たちがなぜか「幸せでない」という逆説（原題は直訳すると『成功のパラドックス』です）を掘り下げた本です。

部下には不信を抱き、家庭からは尊敬を受けず、物理的にも精神的にも自分の時間を楽しむ余裕が無い、そんな「成功した不幸な人びと」が生まれるメカニズムが前半に、あなたがそうならないためのテクニックが後半に、書かれています。

仕事の成功が人生の幸せに結びつかない（と知りながら成功を追及せずにはいられない）というメッセージについては、こんな感想を持つ人も多いと思います。
「成功もしていないのに成功の先を考えてもしょうがない」
「そういう著者だって、先に成功してメシが食えているからそういうことをいう余裕があるんだ」

わたしも反射的にそう思いました（笑）。しかし、いったん「不幸せな成功」をしてしまうとなかなか降りられないそうなので、いま「幸せな成功」について考えておくことにこそ意味がありそうです。

そこで、多少私見を交えて「成功のパラドックス」を要約してみましょう。
不幸になりたくて成功を目指す人はいないでしょうから、そもそもは誰でも幸せになるために成功を目指していたはずです。ところが、夢中になって成功を追いかけているうちに、成功さえすれば幸せというのは自動的についてくるものだと考えるようになる。そしていつの間にか手段が目的にすり替わり、成功（とそれを維持すること）こそが意志決定の判断基準になってしまう。

このパラドックスに陥る原因は、自分バージョンの「幸せ」を自分で定義してこなかったことにあります。何をもって「成功」と呼ぶのかを考えることは、内省的な作業を伴います。これがけっこう面倒だったり気恥ずかしかったりするので、だいたいは他人の言葉を借りてきて据えてしまいます。著者が引用したチャールズ・ハンディ氏の言葉が印象的でした。

[quote]学習と再生をいつまでも続ける人生。そんな人生を送る原動力になるのは、どんな人生を生きるべきか、時間をかけて取り組みたいものは何か、取り組む価値のあるものとは何かというビジョンである。[/quote]</description>
      <pubDate>Sun, 03 Jun 2007 12:59:47 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/339</guid>
    </item>
        <item>
      <title>論理思考のトレーニング教材として（『ダメな議論―論理思考で見抜く』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/338</link>
      <description>[quote]　本書が、無用あるいは有害な議論を発見する手法を解説した初めての本でないことは言うまでもありません。（略）これら先行業績に比べ、本書に多少のセールスポイントがあるとするならば、それは社会・経済問題に的を絞った議論の消化法を解説したところにあると考えています。（「おわりに」）[/quote]

著者の専門は経済政策。自ら言われる通り、「現在の」「日本の」「社会・経済問題」を肴に「論理の確かさ」をチェックする練習ができるところがいいですね。「ダメな議論」のサンプルもなかなか面白かった。例えば「GDPなどで真の豊かさは測れない」という主張を批判しているくだり。

[quote]　（略）この「本当の××はそんなものではない」という論法は何にでも使える便利な批判の方法です。例えば、自分が勤める会社の業務会議の席上で、Aさんの提案する作業の効率化策が自分にとって損になる、またはAさんを個人的に嫌いだという場合には、[b]「そのような小手先の手法で改善が果たせても、はたして本当の意味での効率化と呼べるのだろうか？」[/b]と批判すれば、頭を一切使わずになんとなく反論「っぽい」発言が可能となります。(p87、太字は引用者による)[/quote]

太字部分、なんだか最近どこかで聞いたような言葉で、思わず笑ってしまいました。といいながら自分も便利に使っているかもしれません。気をつけなければ。

ダメさ加減を測定するチェックポイントを考案し、それに沿って例題（著者の奥ゆかしさの故か、実事例でなく架空の文章を使っています）を解説してくれます。

定義の誤解・失敗はないか無内容または反証不可能な言説難解な理論の不安定な結論単純なデータ観察で否定されないか比喩と例話に支えられた主張ダメな議論を見抜く5つのチェックポイント - *ListFreak

3番目の「不安定な結論」という言葉がやや分かりづらいので補足します。
理論は、特定の前提があって成立します。特定の状況をよく説明できる理論であっても、それを一般的な状況に援用できるとは限りません。難解な（あるいは新しく提案された）理論の前提を吟味せずに自らの主張の根拠としても、それは「ダメな議論」になりますよ、ということ。

期待がズレないように書き添えておきますと、タイトル通り「ダメな議論を見抜く」ことに徹した本です。論理的な主張の組み立て方を指南する本ではありません。</description>
      <pubDate>Fri, 01 Jun 2007 10:46:05 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/338</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「プロフェッショナル」の心得帖（『プロフェッショナル進化論 「個人シンクタンク」の時代が始まる』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/337</link>
      <description>「シンクタンク」とは何をする仕事か。わたしの理解を一言で言えば、「提言」です。

提言とは意見を表明すること。意見といってもただの言いたい放題ではなく、受け手をして価値があったと思わしめる深みのある意見。ですから、「見識を披露する」と言い換えます。見識を披露するということは、以下のような作業になるでしょう。
・特定の領域を定め、
・その領域での情報収集を行い、
・その情報を分析・解釈し発信する

これがプロフェッショナルとしての個人に求められるようになる。それが本書の要約です。大いに共感するところです。

田坂さんの著作を読んでいつも感じることですが、今回も言葉選びが巧みで印象的です。テーマに詳しくない人も分かる一般的な言葉で、かつ詳しい人でも、「なるほど、うまい表現だな」と思わせる言葉を選ぶ。そういう言葉が溢れています。例えば、ネットを使った情報収集の心得を説いて曰く、
[b]『「サーベイ」と「フォーカス」の切り替えを身につける』。[/b]

日頃リサーチをされている人なら、誰でもピンと来る表現でしょう。それでいてしばしば実践できないことなので、「サーベイとフォーカス、なるほど覚えておこう」となります。そうでない人でも、平明な言葉で書かれた本文を読めば、タイトルの意味するところがよく分かると思います。

[quote]　なぜなら、プロフェッショナルは、あるテーマについて情報や知識を得るとき、個別の知識を得るだけでなく、二つの矛盾したことを同時に行わなければならないからだ。

　[b]第一は、そのテーマについての「長期的なトレンド」や「大局的な構図」を知る。
　第二は、そのテーマについての「印象的なエピソード」や「象徴的な物語」を知る。[/b]

　そして、この二つをともに知ることは、「個人シンクタンク」の知的活動にとって、極めて重要なことである。
(p67、太字は原文のまま）[/quote]

そして、プロフェッショナルはこのように分かりやすく説明できる能力を身につけるべきとも。

[quote]　[b]「分かりやすく語る智恵」[/b]

（略）もし、プロフェッショナルが「個人シンクタンク」への進化をめざすのならば、この智恵こそが、まず最初に身につけるべき智恵でもある。
(p120、太字は原文のまま）[/quote]

内容に共感できたのは、僭越ながら、ひとりカンパニーとしてこの本に書かれているようなことを目指してこの4年やってきた（こざるを得なかった）から。わたしのようなひとりカンパニーにとっては、情報収集であれ発信であれ、この本に書かれていることはすべて死活問題。この本をチェックリストとして、いま足りないもの、これから目指すべき姿を整理してみたいと思います。</description>
      <pubDate>Wed, 23 May 2007 12:17:02 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/337</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「分かりやすさ」よりも「伝達」を重視（『相手に伝わる日本語を書く技術』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/335</link>
      <description>内容が薄いという批評だけは受けないでしょう。著者は1925年生まれの元日本経済新聞社記者。文章術の本はかなり数が出ているだけに、最近の本は分かりやすさや構成など文章の特定の側面に焦点を当てた本が多いように思います。こちらはオーソドックスな作文法の本。この本自身、「分かりやすさ」よりも内容を重視しているせいか、文庫本としては「ぎっしり感」があります。

　第1章 文章を書く準備
　第2章 さあ、書きはじめよう
　第3章 文は短く書こう
　第4章 “あいまい”な表現や重複を避ける
　第5章 正しい言葉を正しく使おう
　第6章 読み手を迷わせない句読点の打ち方

個人的には第六章「読み手を迷わせない句読点の打ち方」、とりわけ読点（テンのほう）の打ち方を熟読。いつも一度書いてからテンを打ち直すのですが、なかなかうまく決まらずに困っていました。

例えば、

[quote]残念なことに円高を利用してこれら豊かな土地を輸入しようにも物理的にできない。(p244)[/quote]

という文のどこに点を打つべきか。この本によれば

[quote]二つ以上の修飾語があるとき、一般的には長い修飾語を前に出し、長い順に並べるというルールを守れば、誤解を招かない文を書くことができる。(p243)[/quote]

という係り受けのルールと、読点の機能の一つである「語の係り受けを明確にする（すぐ後の語に直接かかるのではないことを示す）」を組み合わせれば、読点を打つべき場所が分かってきます。

まず、長い修飾語を前に出すルールを適用すれば、この文章は以下のように書き換えることで読点いらずになります。

「これら豊かな土地を」「円高を利用して」輸入しようにも「残念なことに」「物理的に」できない。

修飾語の長さを示すためにカギカッコに入れましたが、カッコを外しても普通に読めます。語順を変えずに同じ意味を表現するならば、「すぐ後の語に直接かかるのではないことを示す」ためのテンを打ちます。

残念なことに、円高を利用して、これら豊かな土地を輸入しようにも物理的にできない。

上記で紹介したのは、ほんの3ページほどの内容。「ぎっしり感」が伝わったでしょうか。</description>
      <pubDate>Wed, 16 May 2007 17:29:34 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/335</guid>
    </item>
        <item>
      <title>分析屋の冒険譚（『ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/334</link>
      <description>（注：[siteurl=go.php?asin=4492313788]増補改訂版[/siteurl]が出ています）

[b]問いの力[/b]

[quote]レヴィットの見るところでは、経済学は答えを出すための道具は素晴らしくよく揃った学問であるが、面白い質問が深刻に不足している。（はじめに）[/quote]

素晴らしい分析力で通説を検証し、疑問を投げかけるプロセスが楽しい本。たとえばインセンティブが不正を招くメカニズムについての第1章。

[quote]　まあ、かかっているものさえ大きければだいたい誰でもインチキはする。(p30)[/quote]

ということを実地検証すべく、小学校の先生によるテストの採点結果と、相撲の取り組みのデータを統計処理し、そこにインチキを見出します。

相撲のインチキというのは、千秋楽で7勝7敗の力士に対して相手が目こぼしをしてやる（勝たせてやる）という八百長のこと。しかし、7勝7敗の力士の勝率だけ調べても、反論の余地はありますね。

[quote]　数字の上でどれほどあやしかろうが、勝率が高いというだけでは八百長の証拠にはならない。8つ目の白星にはとてもたくさんのことがかかっているので、五分の力士はこの重要な一番ではいつもより必死に戦うにちがいないわけであるし。でも、もしかしたらデータには八百長の証拠が他にもあるかもしれない。(p52)[/quote]

ということで更なるデータ探しをしていきます。このように、問いを立て、推論し、分析によって確かめていく一連のプロセスが物語風に書かれているところが面白い。

[b]相関関係から原因に迫る[/b]

彼が疑う通説の多くは、結果から原因を勝手に推論していたり、見かけ上の相関関係から原因に飛びついてしまっているような分析。

一般に、相関関係から因果関係の有無を見極めることは困難です。著者は相撲の例のように異なる切り口の分析を組み合わせたり、相関関係のあるデータと無いデータを組み合わせて仮説を立ててみたりしながら、よい子育ての、あるいは犯罪率急減の、「真の原因」を探っていきます。「分析屋の冒険譚」という感じ。

個人的に興味深く読んだのは、第5章「完璧な子育てとは？」。「家に本がたくさんある」子どもは、試験の点数もよい（正の相関がある）。しかし、「ほとんど毎日親が本を読んでくれる」子どもは試験の点数も良いかというと、そうでもない（相関はない）。これだけでは混乱してしまいますが、このような相関関係を複数見出していくと、筋の通った説明は徐々に絞られていきます。16個の分析結果（試験の点数と相関関係のあるものが8つ、ないものが8つ）から彼が導いた推論はこうでした。
[quote]あなたが親として何をするかはあんまり大事じゃない――大事なのは、あなたがどんな人かなのだ。そういう意味で、あれこれ手を出す親は、お金があれば選挙に勝てると思い込んでる候補者みたいなものだ。(p223)[/quote]</description>
      <pubDate>Wed, 16 May 2007 16:02:28 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/334</guid>
    </item>
        <item>
      <title>本物の味わいです。ボナプティ！（『少数精鋭の組織論』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/329</link>
      <description>「少数精鋭の組織論」というタイトルだが、「使える人材だけ集めて、勝てるチームを作れ」などという近視眼的メッセージでは、決してない。規模や世間体、流行に惑わされず、本質を追求しなさいという、玄人好みのプロフェッショナルサービス組織論なのだ。

料理の真理を求めてフランスに渡った著者だが、わかったことは、他人の真理は自分の真理ではなく、真理は自分で決めることだったという。「現役料理人には、時代のニーズに溶けこんで自分を変形させてゆく順応性が不可欠」と言って、常に向上心を忘れていないのだ。さらに、「本質を順守しているかどうか。優先順位は何か。それに即して力を注いでいるのか。そちらの評価軸の方が、外見よりもよほど本質を雄弁に語ってくれる」といって、マスコミに持ち上げられる有名店になることから一線を画している姿勢も、プロフェッショナリズムを感じさせる。

結局のところ本書のテーマは、「自分も含めての組織論」といえるだろう。リーダーとフォロワーという構造を意識せず、自分も部下から学び成長することで組織が強くなることを重視しているのだ。「支えがあるから料理長でいられる」「先輩は教える行為からさえ学んでいる（中略）後輩の存在も尊重すれば学べる余白はまだある」等、数多くの、しかも、押し付けがましくない名言が、随所にちりばめられている。

料理についての話がふんだんに出てくるので、グルメの人には「美味しく読む」楽しみも加わるだろうが、そうでなくても組織運営に少しでも関わったことのある人なら、本物の味わいをご賞味いただけるだろう。ボナプティ！</description>
      <pubDate>Tue, 01 May 2007 11:12:28 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/329</guid>
    </item>
        <item>
      <title>Re: ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法（『ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/327</link>
      <description>速読術の本を読むついでに、速読術を使っていないであろう文筆業のプロのやり方も調べておきたいと思って手に取りました。文章を仕事にしている人ならではの小話や細かいノウハウなどがちりばめられていて、面白く読みました。

『まず何よりも「目的」をはっきりさせることです。』
目的（「何のために」読むか）をはっきりさせ、さらにその目的に対して「なぜその本を選んだのか」をもはっきりさせようと書いてあります。読む前にはなかなか分からないとしても、できる限り意識すべきだと。
なぜかといえば：
[quote]　「効率的に読む」場合にもっとも肝心なことは、本を選ぶという段階にあるからです。
　読む時間がいくら短縮できても、役に立たない本を読んでいたのではなにもならない。[/quote]

…読書というのは、実は本を読む前から始まっているんですね。言われれば当たり前ですが、そういう意識で本読みをしていけば本を選ぶ目が養えそうです。役立つ本選びのコツとして
・信用できる「評者」を見つける
・お気に入りの書店を見つける
も紹介されていました。

読書メモは、「一冊の手帳に集約する」。内ポケットに入る程度の手帳に、とにかく時系列に書き込んでいくそうです。ただし、スケジュールとアドレス帳はデジタルツールで管理。

独特だな、と思ったのは、抜書きを強く奨励していること。しかもタイプするのではなくペンで紙に書くことを奨めています。単なる情報収集ならタイプして写したりスキャンしてもいいわけですが、そこには違いがあるようです。
[quote]　でも、手書きで、抜書きをした方がいいのです。
　やはり、手を動かすというのは、生理的にキーボードと違う部分がある。

　私は、原稿はかなり前からずっとワープロを使っていますが、抜書きは、一時期から手書きに戻しました。というのも、手で書き写していると、いろいろなことに気がつくのですね。脳が違った動き方をするのでしょうか。

　気がつくと同時に、いろいろな考えが湧いてきます。
　そこを抜書きすることで、自分が何を示そうとしているのか、語ろうとしているのか、ということが、はっきりした輪郭をもって運動を始めるのです。
　ですから、抜書きをすることは、実際の原稿を書く上での準備作業にもなります。
　そこで考えたことが、原稿に直接反映しなくても、書いていく上での、さまざまな思考の触媒になってくれるのです。[/quote]
ちょっと長めに抜書きしてみました。再度手書きで書いてみて、なにか手書きならではの気づきが生まれるかどうかを試してみようと思います ;-) 。

ちなみに続編が出ています。こちらはPCやデジタルツールの使いこなしを含め、第一弾出版からの三年間の進歩が語られている模様。

（参考）
[url=www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569635296/archit-22]『ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法 2』[/url]</description>
      <pubDate>Mon, 30 Apr 2007 23:19:26 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/327</guid>
    </item>
        <item>
      <title>多軸に応用できれば実用的でしょう（『デキる社員は社長を使う! 幹部社員のための社長の「使い方」と「仕え方」』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/324</link>
      <description>著者は船井総研の経営コンサルタントとして各界の経営者との接点が豊富で、また自身の上司も強烈な個性の持ち主であることもあり、使い方、使われ方の話が多彩だ。「社長」という会社の最終責任者の見方やものの考え方を理解し、行動を解釈できるように意識することの意味を、様々な実例をもとに本書は解説している。


ところで会社という組織では、トップとボトム以外は、極端に言えば全員中間管理職だ。そしておおかたの中間管理職の悩みどころは、社長という縦軸に、部下という横軸の両軸を扱わなければいけないところにある。上を立てれば下が揺れるし、その逆もしかり。両軸の交点は常に揺れ動くのだ。これを如何に制御するか。まさに、本書の冒頭でいわれている、「リーダーシップとフォロワーシップのバランス」である。


さらに現実は複雑だ。中間管理職には上司と部下という２軸以外にも、コントロールしなければいけない第３、第４の軸が関係してくる。それらは顧客であり、家族であり、社会であり･･･。それぞれの軸で使い、使われ、自分自身という軸は最後の最後に置かざるを得ない。そんな悩めるミドルのための、「多軸」的使い方使われ方の極意を整理していただければ、さらに参考になるだろう。</description>
      <pubDate>Sat, 21 Apr 2007 07:01:51 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/324</guid>
    </item>
        <item>
      <title>パタゴニア的経営に共鳴できる株主は増えるか？（『社員をサーフィンに行かせよう―パタゴニア創業者の経営論』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/285</link>
      <description>アウトドア用品の有名企業パタゴニア創業者の企業本。製品のデザインから、流通、イメージ、財務等、企業理念だけに200ページを費やす。環境を最優先にして、ここまで理念を語れる企業が、あるだろうか？自社のカタログで「少なく買う」ことを促し、アウトドア専門市場を越えて拡大することも望まない。株式公開もしない。あくまで地球環境最優先なのだ。


一方で、表題の「社員をサーフィンに行かせる」ための、現実的オペレーション手法は、あまり書かれていない。さらに、「すばらしい事ずくめのようだが、現実にはほかの大半の企業と同じく、CEOをはじめとする多くの経営幹部を外部に求めざるを得ない。（中略）もしかしたら、私たち自身が企業経営を学びきっていないからかもしれない」と、著者自身が認めるように、パタゴニアの経営手法にも課題はあり、それは最終形ではない。パタゴニア自体もこれからも、進化していくのだろう。


現実的には、生産と消費のサイクルが回ることを前提とする仕組みが、ある意味完成している現代のグローバル経済の上では、環境最優先のパタゴニア的経営への転換は容易ではない。そんななかで、より規模の大きい、一般的市場でビジネスを展開する企業にパタゴニア的経営を導入できる経営者や、それを許容し共鳴できる株主が、近い将来現れるだろうか。そして、現れるとしたらとしたら、何をどこから変えるだろうか。


そんな現実的な問題に取り組む責任は、新しい発想を持った次世代経営者に委ねられている。それができれば真の２１世紀型経営者といえるだろうが、パタゴニア的経営が世の中の主流になるまでには、まだまだ時間がかかるかもしれない。</description>
      <pubDate>Sat, 21 Apr 2007 07:01:20 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/285</guid>
    </item>
        <item>
      <title>CD付きで実践的なボイストレーニング本（『言葉と声の磨き方』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/323</link>
      <description>[b]声を磨く必要性[/b]

声というのは感情に訴える効果が高い。昨年Podcasting（声のブログ）に挑戦する機会をいただいたときに、それを実験で確かめました。Podcastingでは事前に書いておいた原稿を朗読します。その原稿をblogエントリとしてもアップすることで、同一内容のテキストをblogとpodcastで比べてみようという試み。

同一のメッセージでも、文章と声とでは「伝え方」も「伝わり方」も違うことを書き（話し）ながら感じました。講師や講演も仕事の一部ですので、発声には気を遣っているつもりです。しかし改まって勉強したことはありません。よい入門書を探していて、この本を見つけました。

[b]CDが主、本は副[/b]

約160ページ、ソフトカバー、CD付き。目次はこんな感じです。

　プロローグ　日本にはコミュニケーションがなかった！
　第一章　人間関係を劇的に変えるには？
　第二章　あなたの印象を決めている声のこと
　第三章　「好印象」を作るための基本トレーニング
　第四章　印象が変わる！「五つの声」
　第五章　声のプロが教える！シチュエーション別「声の出し方」

CDの内容は、本で紹介されているトレーニングのガイド。「はじめに」で、『本を読むのが面倒なら、CDだけ聞いていただいてもかまいません』と書いてあります。たしかに、トピックが声だけに、CDがあるのはありがたい。

例えば、あるトレーニングでは『紙飛行機を飛ばす感じで、斜め上方に向かって、やわらかく出してください』と書いてあります。かなり豊かな表現なので感じは掴めますが、それでもよく分からないですよね。CDでは最初にお手本を聞かせてくれるので、「紙飛行機を飛ばす感じ」が分かります。

[b]声は少しずつ死んでいる[/b]

[quote]　声はケアやトレーニングをしなければ、年々衰えていく運命にあります。
　（略）声を出す声帯は筋肉であり、粘膜で覆われていますが、年とともに衰えていくのはいたし方ありません。
　言葉としてしゃべる上で、使う身体の各機能（肺や横隔膜、腹筋などや唇、舌など）も衰えてきます。
　年をとったとき声が出にくくなったり、滑舌が悪くなったりするのはそのためです。
　これは、若くても話す機会が少ない人にも言えることです。(p36)[/quote]

この部分にハッとしました。というのは先日、昨年引退した父が「第二の声変わりをした」と冗談めかして言っていたから。たしかにちょっと声に明瞭さを欠くようになりました。いい年なので仕方がないとは思いますが、話す機会が減ったことと無関係ではないでしょう。声は意識的に磨いておこうと思いました。

[b]「良い声」の5つの定義[/b]

最後に、著者が定義する「良い声」の種類を引用します。状況に応じた声の使い分け方も紹介されています。

・力のある声（声量がある声）
・明るい声
・よく通る声（明瞭な声）
・響く声
・やわらかい声（表現豊かな声）
（カッコ内は引用者による補足）</description>
      <pubDate>Fri, 20 Apr 2007 15:22:01 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/323</guid>
    </item>
        <item>
      <title>イノベーション管理の教科書（『イノベーション・マネジメント 成功を持続させる組織の構築』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/317</link>
      <description>[b]収穫してこそのイノベーション[/b]

[quote]本書は、「どうすればイノベーションを起こせるか」ではなく、「どのようにイノベーションに取り組むべきか」について書いている。本書には、しばしば価値創造(Value Creation)と、価値獲得(Value Capture)という言葉が登場する。「イノベーションを起こす」といった場合、私たちの多くは価値創造をイメージする。だが、イノベーションは手段であって目的ではない。私たちは、「どうすればイノベーションの成果を得られるか」、すなわち価値獲得に焦点を合わせる必要がある。（訳者まえがき）[/quote]

イノベーションというのはかなり広い概念です。ピーター・ドラッカー氏は、企業の機能はつまるところイノベーションとマーケティングであると書きました（どの本だったかは失念…）。つまり「新しい価値を産み出して」「それを世に広める」ということですね。となると、イノベーションには研究・開発から市場化にいたるまでの全てが含まれることになります。

本書ではイノベーションの明確な定義はされていないのですが、以下の箇所などから、ほぼ上記の定義でよさそうです：

[quote]　自由と規律を併せ持った組織では、イノベーティブなアイデアの創出とその市場化（価値獲得）の両方が、高いレベルで継続できる。そのような組織をどう作るのかを示すのが、本書の目的である。(p50)[/quote]

[b]イノベーション管理の「教科書」[/b]

この本は「イノベーションは管理できる」という立場から、とりわけ市場化（価値獲得）のプロセスを支える組織作りに重点を置いています。目次を見ておきましょう。

　第１章　イノベーションの起こし方
　第２章　イノベーションのタイプと活用法
　第３章　勝つイノベーション戦略
　第４章　イノベーションを実現する組織
　第５章　イノベーション・プロセスを設計する
　第６章　イノベーションを測定する
　第７章　イノベーションを促進する
　第８章　イノベーションを学習する
　第９章　勝つ企業文化をつくる
　第１０章　イノベーション・ルールの実践に向けて

第10章のタイトルに含まれている「イノベーション・ルール」がこの本の骨格をなしています。見出しだけ取り出すと「当たり前」感を覚えるかもしれませんが、それでも紹介しておきます。

　1.  イノベーションの戦略とポートフォリオを決定する際に、強力なリーダーシップを発揮する。
　2. イノベーションを会社の基本精神に組み込む。
　3. イノベーションの規模とタイプを経営戦略に合わせる。
　4. 創造性と価値獲得のバランスをうまくコントロールする。
　5. 組織内の抵抗勢力を抑える。
  6. 社内外にイノベーションのネットワークを構築する。
  7. イノベーションに適切な評価指標と報奨制度を設ける。

400ページ近い、なかなかの大著です。目次からも分かるとおりかなり網羅的で、事例も豊富。どちらかと言えばアカデミックな部類の本であって、実務者がそのまま使えるマニュアル本ではありません。組織設計・運営を考えたい方のための教科書と捉えて臨むとよいかと思います。</description>
      <pubDate>Fri, 20 Apr 2007 15:18:08 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/317</guid>
    </item>
        <item>
      <title>『ビジョナリー・カンパニー』の興奮ふたたび（『ビジョナリー・ピープル』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/318</link>
      <description>『ビジョナリー・カンパニー』は、長期間にわたって成長を続ける企業に共通する因子を解き明かした名著。その著者のひとりジェリー・ポラス氏が、その個人版とでもいうべき本書を上梓しました。

[quote]　本書は世界中の二〇〇人以上の人たちとのインタビューをもとに書かれている。彼らはみな、彼ら自身の活動の場、仕事の世界、あるいはコミュニティで、大なり小なり、独創的な成果を上げながら、その一方で自分なりに生きがいを感じる生活を送ってきた人たちだ。こうした人たちとの会話から、改めてある原則を発見した。(p9)[/quote]

その「原則」とは何か。それは、それぞれが個人的な何かを「発見」しているということ。

[quote][b]長期間にわたって続く成功と密接な因果関係があるのは、個人にとって重要な何かを発見すること[/b]であって、企業にとっての最高のアイデア、組織構造、ビジネスモデルではない
(p9、太字は引用者による)[/quote]

その「重要な何か」が「信念」の源になります。

[quote]彼らはみな、人生のあるポイントで、どう転んでも[b]ある種の必要性[/b]に行き当たってしまうコースを進んでいることに気がついていた。その[b]必要性[/b]に行き当たったからこそ、社会が自分たちをどのように評価しようと関係なく、ものごとのありようを長期間にわたって変えるのだという断固とした熱い信念が生まれたのだ。
(p10、太字は引用者による)[/quote]

「信念」の源となっている「重要な何か」「ある種の必要性」とは、いったい何なのか。他の箇所では、「価値観」「成功の定義」「生きがい」という言葉で言い換えられています。ビジョナリーな人は、その「価値観」を自分の言葉で定義します。

[quote]こうした人たちがこだわっている[b]価値観[/b]は、彼らにとって生きがいについての直感的で納得のゆく解釈だ。彼らが頑なに守ろうとしていた信念は、人生の様々な事実ではなく、数々の大胆な決断なのだ。つまり、それは自分たちにとって何が正しいのかというさまざまな判断のことであり、他の人たちが口を挟むことではない。(p22、太字は引用者による)[/quote]

[b]意義、思考スタイル、行動スタイルの調和[/b]

本書の大半は、ビジョナリー・ピープルが持つ三つの要素についての議論に費やされています。それは『自分なりに定義した意義、創造力のある思考スタイル、そして効果的な行動スタイル(p42)』。永続的に成功を収めている人は、この三つの要素を[b]調和[/b]させようと努力して（、かつそれに成功して）いるというのが、著者の発見。

[quote]自分にとっての生きがいとは何か、ということを強く意識し、そしてその次に自らの[b]考え[/b]と[b]行動[/b]を一致させて自分なりの[b]意義[/b]の定義を定着させる。これを筆者は[b]調和[/b]と呼ぶ。(p43、太字は引用者による)[/quote]
[quote]われわれが追求している本質的なバランスとは、三つの輪の整合性を図ることかもしれない、ということだ。つまり、何がわれわれの生きがいなのか（意義）、そうしたことをどのように考え、そしてどのように自分の時間を情熱にさけばよいのか（思考）、そしてそれらを達成するためにはどのような取り組み方をすればよいのか（行動）、この三者の整合性を図ることだ。(p362)[/quote]

[b]「成功」の再定義[/b]

上でビジョナリー・ピープルを「永続的に成功を収めている人」と言い換えましたが、そもそも「成功」とは何か。それは先に述べたとおり、各人が自分で定義するものです。著者は、自らを成功者と考えている人たちが「成功」をどのように定義しているかについて調査しています。
その結果、名声・富・権力を成功と定義している人は非常に少ないことが分かったそうです。かといって彼らが清貧をよしとしているわけではありません。そういった他者から与えられるものは行動の結果であり、成功したかどうかを決める基準ではないということです。

『ビジョナリー・カンパニー』がそうであったように、何となく分かっていたことを丁寧な調査と考察で形にしてくれる、その爽快さが味わえます。おすすめ。</description>
      <pubDate>Fri, 20 Apr 2007 15:14:22 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/318</guid>
    </item>
        <item>
      <title>脱・専門化時代の予言（『バックミンスター・フラーの宇宙学校』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/321</link>
      <description>フラーはしばしば「20世紀のレオナルド・ダ・ヴィンチ」と言われます。最小の材料で最高の強度を持つといわれるジオデシックドームの設計者として知られています。没後数年して発見された、自然界に存在する最小のジオデシックドームともいうべき炭素原子60個からなるサッカーボール状の分子は、彼にちなんで「フラーレン」あるいは「バッキー･ボール」と呼ばれています。

ジオデシックドームは彼の「宇宙船地球号」というコンセプトに基づく一連の活動の成果の一つです。そのコンセプトを支えているのが、彼が「シナジー」と呼んでいた概念です：
[quote]原子から、分子の動きを予測することは出来ない。ひとつの分子から、生物学的な原形質の動きを予測することはできない。原形質それ自体から、われわれの惑星のすべての生命体の、エネルギー交換をしながら再生産していくエコロジー的な連動関係を予測することはできない。
　ミクロからマクロに向かうにしたがい、より包括的になっていく宇宙のすがたは、ある段階ひとつをとりだして予測できるものではない。[/quote]

他の箇所では「シナジー」を『システムの部分的な行動からは予測できないシステム全体の動き』と表現しています。いまで言う[b]複雑系[/b]ですね。複雑系といえば、「創発」として訳されている&quot;emergent&quot;という単語も、彼の1965年の教育に関する論文のタイトルに既に含まれています。


この本はフラーの教育関連の講演や論文を集めたものです。上記のような視点を反映して、教育においても包括的(emergent)・統合的(integrated)であることを重視し、専門分化に強い異議を唱えています。「シナジー」という概念を頭に入れた上で、彼がどれくらい専門家の育成教育を排したがっていたか、ちょっと引いてみます（太字は引用者による）：
[quote]　大学にいる人々さえ「シナジー」という概念をほとんど知らないこと、それがシステム全体の動きを意味する唯一のことばであること、さらにシナジーは、自然とその副システムの特性―そのなかのひとつ、またはいくつかの部分をとりあげたり、まとめただけでは説明のつかない―を表現するものであることを考えれば、「過度の分化は種の絶滅に導く」という生物学者の指摘のように、専門分化が進む教育システムが人類を滅亡に導いていることはあきらかに理解できる。
　[b]専門化とは、道具や機械の代用である「頭脳をもった奴隷」が必要だった過去の将軍たちがつくりあげ体系づけた教育構造から生まれたものだ。[/b][/quote]

教育を通じて世の中のこれからに思いを巡らし、自分にできることを考えさせてくれる一冊。</description>
      <pubDate>Fri, 13 Apr 2007 17:09:43 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/321</guid>
    </item>
        <item>
      <title>ウィットのあるショートストーリーで具体的にわかる「哲学」（『哲学ファンタジー』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/303</link>
      <description>作者のスマリヤンは、アメリカの哲学者で、論理パズルの著書で名前を知っていました。

非常におもしろいパズルを作る人で、文章もユーモラスでおもしろいため、この本も、単なる小難しい哲学書ではないだろうと期待していましたが、まさに期待通りのおもしろさでした。

実は、この本で取り上げられているテーマは、いかにも哲学らしい、認識、論理とパラドクス、生と死、時間、神、心と体、存在と実在といった、実に深遠なものばかりなので、一歩間違えると、数ページ読むか読まないかのうちに、寝てしまいそうなものともいえそうです。

ところが、これらのテーマを扱うシチュエーションや語り口に実に工夫が凝らされていて、読んでいて実にわかりやすく、それどころか結構笑えます。でも、それでいてちゃんと上に述べた「哲学的テーマ」の「キモ」は抑えられているのですから、本当にすごい本です。

題名に「ファンタジー」という言葉が入っており、実施にファンタジー風というか、ＳＦ風の物語仕立ての章もありますが、それだけはなく、あるテーマについて、専門や価値観の異なる複数の人たちが議論する形式があったり、神の存在を「数学的に証明」してみせるような形式があったり、ショートショートがあったりと、論を展開する形式においてもバラエティに富んでおり、単調に陥ることがありません。

本当に良いことずくめの、すばらしい本でした。哲学は難しくて嫌いだと思っている人でも、もしＳＦや論理パズルが好きな人でしたら、間違いなく楽しめ、かつ、勉強になること請け合いです。一読を、強くお奨めします。</description>
      <pubDate>Fri, 30 Mar 2007 16:28:03 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/303</guid>
    </item>
        <item>
      <title>音声議事録に価値あり（『ゴーンテキスト ビジネスの教科書』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/302</link>
      <description>基本的にはゴーン氏の講演録です。同じ内容を音声（CDが付いています）と日本語と英語で楽しめるところが特徴。

貴重だと思うのは、ゴーン氏を含む重役陣が「日産ウェイ」を決める会議の議事録の音声記録。グローバル企業の会議ですので、英語です。「このくらい喋れれば十分なのだ」という感覚を直接知ることができます。おそらく「思ったより上手じゃないな」「やはり喋る内容が大事なのだ」と思われるのではないでしょうか。活字になった英語は、議事録とはいえかなり修正が入っていますので、声を直接聞ける価値は高いと思います。

なぜこのような記録を公開できたのか。「はじめに」を読むと文藝春秋が企画を持ちかけたようですが、奥付には編集協力として日産の広報・CSR・IR部の名前があります。日産（および日産ウェイ）のイメージ戦略にも役立つということで、会社として議事録の開示を決断したのでしょうね。

その他、リーダーシップ、多様性(Diversity)、ワーク・ライフ・バランス、キャリアデザインなど、一ビジネスパーソンとしてのゴーン氏の考え方に触れることができます。用意したスピーチのほかに質疑応答の記録も多く収録されています。そのようなリアルタイムの問答でも明快な回答をされており、非常に頭のすっきりした方だということが分かります。</description>
      <pubDate>Thu, 29 Mar 2007 14:28:56 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/302</guid>
    </item>
        <item>
      <title>生産消費のスキルを高めよう（『富の未来 上巻』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/301</link>
      <description>[b]基礎的条件の深部[/b]

『第三の波』で知られるアルビン・トフラー氏が夫妻で著した「新しい富」のかたち。上下巻で約700ページの大著であり、抽象的で分かりづらいところもありましたが、それでも一気に読ませる魅力を持っています。

本書には、「基礎的条件の深部」という言葉が繰り返し登場します。

[quote]　この新しい世界を解読するには、経済専門家や経営コンサルタントがバックミラーだけをみて語っている「経済の基礎的条件（ファンダメンタルズ）」の奥にあるものを分析しなければならない。陳腐な常識の裏を探らなければならない。このため本書では、未開拓の「基礎的条件の深部」、いわゆる基礎的条件を動かしている要因に注目する。(上巻p31)[/quote]

第3部「時間の再編」、第4部「空間の拡張」、第5部「知識への信頼」というテーマは、まさにその深部を探ろうという試み。この深部への洞察の上に、後半の重要テーマである「生産消費者」が第6部で登場します。

[b]職の将来[/b]

個人的な興味からは、まずワーク＆ライフスタイルの将来について言及されているところに興味があります。たとえば、労働の歴史と常に共にあった「仕事の細分化・専門化」の未来について。著者は『作業の細分化と専門化が進むとともに、それらを統合するのが難しくなり、コスト高になってきた。イノベーション主導型の経済、競争が熾烈な経済ではとくにそうだ』という観察から、下記のような考察を披露します。

[quote]　どこかの段階で、統合のコストが超専門化の利点を上回るようになる。それに、狭い分野に関心を絞った専門家は、小幅な改良を積み重ねていくことは得意かもしれないが、画期的なイノベーションは専門分野の壁を越えた臨時チームによることが多い。しかも、各分野での画期的な革新によって、専門分野の壁自体が曖昧になっているときにあらわれることが多い。これは、科学者や研究者だけにいえることではない。
　[b]新たな富の体制では経済全体にわたって、各人の技能も仕事の目的も一時的なものという性格を強めている[/b]ので、適切な人材を組織して目的を達成する方法を根本から見直すことが必要になっている。富の創出という観点からは、これほど基礎的な問題はほかにない。(上巻p69、太字は引用者による)[/quote]

[b]生産消費者への報酬[/b]

この統合への流れがもたらすものとして、著者は『第三の波』で初めて導入した造語「生産消費者(prosumer)」の復活に着目します。生産消費者とは、『販売や交換のためではなく、自分で使うためか満足を得るために財やサービスを作りだす人(上巻p284)』。趣味としての料理やDIYから子供のしつけや親の介護にいたるまで、上記の定義に当てはまる活動は何でも生産消費です。
著者が『第三の波』を書いた1980年代には金銭経済の外にあったそれらの活動が勢いを増し、金銭経済と融合する、あるいは一部代替するようになっていく。大雑把に言えば、これが著者の見立てです。

[quote]　太古の昔、我々の祖先は（略）消費する必要のあるものは自分で生産していた。その後、何万年もの間に徐々に、人類は生産消費を減らし、通貨と市場に依存するようになった。（略）だが、正反対の動きがいま起こっている。(下巻p336)[/quote]

「正反対の動き」、つまり脱通貨・脱市場の代表は、もちろんオープンソース活動。著者は、生産消費活動が産む経済的価値を、金銭経済が享受している「タダ飯」と表現しています。生産消費の産み出す富を顕在化させる方法についてはさすがに予測を避けているものの、こんな言葉があります『おそらくコンピューターを使った多角的なバーターか、ある種の「準通貨」が使えるのではないだろうか(下巻p337)』。

たとえば今までは、大工仕事という生産消費はただの趣味か、コスト削減（大工さんを呼ぶとお金がかかるから）という意味合いしか持ちませんでした。しかし今後は、そのスキルを他者のスキルやモノと（お金を介さずに）交換できるようになっていく。自分で必要なものを自分で産み出す「生産消費者としての生産性」を高めることは、未来の「富」を蓄えることにもなるといってよさそうですね。

[b]未来を創る[/b]

「基礎的条件の深部」の動きには、暗いものもあります。著者が挙げていたのは、例えば科学への信頼。情報が氾濫する中で、知識の真贋を判定する基準としての科学に対する信頼が低下していると警鐘を鳴らしています。

しかし全体としては、前向きなトーンで貫かれています。最後に、この本をただの未来予測ではなく、我々が自らの未来を考えていく材料として欲しいという著者の姿勢が見える一文を引用します。

[quote]　悲観論をとなえるのは、賢明さを装いたい人にとってとくに便利な方法のひとつだ。そして、悲観的になる材料は山ほどある。だが、いつも悲観論をとなえていては、考えることを放棄する結果になる。
「悲観論者が天体の神秘を解明したことはないし、地図にない土地を発見したことはないし、人間の精神に新しい地平を切り開いたこともない」と、ヘレン・ケラーは書いている。(下巻p330)[/quote]</description>
      <pubDate>Wed, 28 Mar 2007 14:11:21 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/301</guid>
    </item>
        <item>
      <title>これから、何を起こすべきか（『これから何が起こるのか』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/300</link>
      <description>帯には、「ウェブ2.0革命が、資本主義のすべてを変えていく。」とあります。
一見、「そんな大げさな！」と思われるかもしれません。しかし、著者は田坂 広志さん。大衆受けを狙って言葉遊びをされる方ではありません。

この本では、1995年に始まったインターネットの商用化から歴史の流れを追っていくことで、革命すなわち「権力の移行」がどのように起きているかを解説しています。情報主権の移行は市場の革命をもたらす。市場の革命は企業・ビジネス・商品・マネジメントに変化をもたらし、ひいては資本主義、そして経済原理に変化をもたらします。その流れを、順に解説しています。

IT業界の方であれば多かれ少なかれ親しんでいるテーマだと思いますが、やはり田坂さんによる解釈は、なにか手触りが違います。たとえば『「ウェブ2.0革命」は「衆知創発」の革命をもたらす』（第5の変化）という言葉。オープンソースとかバザール開発とかコモンズとか、カタカナ言葉を寄せ集めて理解していたムーブメント（じゃなかった、動き）に、初めてしっくりくる日本語が当てられたような気がします。

これだけですと、過去の動きを敷衍して将来を予測しているだけの本だと思われるかもしれません。あたかも台風の進路予測のように。しかし、この本のメッセージはそれだけに留まりません。75の「変化」の、その最後は以下のようにしめくくられています。

『資本主義の進化は日本型資本主義へ回帰していく』（第74の変化）
『そして「日本の時代が始まる」』（第75の変化）

ただし、大きな前提があります。田坂さんが根拠として挙げておられる、日本人の労働観や利益観。昔から息づいているこれらの価値観を我々が保ち続ける限りにおいて、「日本の時代が始まる」というシナリオは成立します。

この本を読んで共感すればするほど、「今のままではまずい」と、感じざるを得なくなる方は多いと思います。つまりこの本は、単なる台風の進路予測（フォーキャスト）ではなく、望ましい姿を先に描く「バックキャスト」型の未来予測なのです。

幸い、何かをゼロから創り上げなければならないという話ではありません。我々が根っこのところで持っている価値観を維持し、次世代につないでいけばいいのです。</description>
      <pubDate>Mon, 26 Mar 2007 11:46:49 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/300</guid>
    </item>
        <item>
      <title>龍の館の秘密（『龍の館の秘密』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/297</link>
      <description>　探偵小説とは、様式美の文学である。

　その妖しい殺人芸術の世界は、いくつもの現実離れした様式によって成り立っている。

　たとえば、名探偵、密室殺人、ミッシング・リンク、ダイイング・メッセージ、顔のない死体、吹雪の山荘や絶海の孤島、そして、怪しげな洋館。

　この場合、和風家屋ではなく洋館である点が重要だ。何故なら、探偵小説における洋館とは、たんなる一建築物ではなく、平凡な現実世界から隔絶した一種の異郷なのだから。

　異郷である以上、可能なかぎり日常とは乖離していることが望ましい。横溝正史の「本陣殺人事件」のようなすぐれた例外はいくらでもあるにせよ、やはり推理小説には和風建築より洋館が似合うと思う。

　そして、多くの場合、その館にはたがいに憎みあうエキセントリックな人びとが住み、その憎悪と反感が頂点に達するとき、殺人事件が起こるのである。

　本書『龍の館の秘密』にもひとつのなぞめいた洋館が登場する。いまは亡き天才画家によって建築されたその洋館には、あらゆる処に龍を用いたトリックアートが配されている。

　行方不明の父親をさがすため日夜アルバイトに励む倉西美南は、ある仕事に絡んでその屋敷を訪れ、そして殺人事件に遭遇する。

　すぐに容疑者の名前が挙がり、警察に逮捕されたのだが、ひとつの奇妙な事実があきらかになる。美南の証言を参考にすると、かれには犯行は不可能なはずだったのだ。

　しかし、かれのほかに犯行可能な条件を満たしている者はいない。真犯人はだれなのか？　そして、どうやって犯行を行ったのか？　ひとつのなぞが新たななぞを呼び、事態は混迷を深めていく。

　行く先々で事件が起こることは名探偵の宿命だが、美南はただの女子高生で、名探偵としてはまったく無能。自力でなぞを解けるはずもない。

　そこで登場してくるのが藤代修也、ふだんは意地悪だが時折り優しくなるという、ツンデレイケメン大学生である。

　美南たちより遅れて館にやって来た修也は、あっというまにトリックを見抜き、犯人の名前を告げるのだが、それは美南が望んだこたえではなかった。事件は二転三転しながら意外な方向へと向かう。

　結論を述べてしまうと、トリックそのものはなかなかスマートな物理トリックで、悪くないと思う。しかし、そこへ至るプロットは少しむりがある。

　このシリーズ、知り合いからアルバイトを引き受けた美南が、毎度予想外のトラブルに巻き込まれるというお約束なのだが、今回は仕事の内容があまり事件と関係してこない。

　舞台を京都へ移すための展開も強引だし、そこでたまたま親友と会ってしまうあたりもやはり強引。むしろ巻末に収められた短篇「善人だらけの街」のほうが出来が良いと思う。

　わずか５０ページ強の作品ながら、終盤までの展開がことごとく伏線となってひとつの結末になだれ込む佳作だ。書き下ろしのシリーズ第三作にもこの水準を期待したい。

　それにしても、この作品のラブコメ描写はちょっと気恥ずかしいなあ。ぼくがそう思うくらいだから、大人の男性はもっと恥ずかしいのではないだろうか。

　ライトノベルというより、少女小説の雰囲気である。まあ、きらいじゃないけどさ。</description>
      <pubDate>Thu, 22 Mar 2007 17:06:08 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/297</guid>
    </item>
        <item>
      <title>Re: つどうメイク・マイ・デイ（『つどうメイク・マイ・デイ』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/296</link>
      <description>　そのとき、運命は少年からすべてを奪い去った。

　長い日々を過ごした学び舎はがれきと化し、その月々の思い出もまた、灰燼のなかへ消え去った。

　心寄せた仲間たちは銃弾に倒れ、あるいは散り散りとなり、ただひとり愛した少女はどことも知れぬ場所に連れ去られて行った。

　少年の名は相良宗介。かつて伝説の傭兵部隊〈ミスリル〉で最強と謳われた男。

　しかし、その〈ミスリル〉ももはやない。何もかも失った宗介にのこされたものは、漆黒の意思と一本の銃。かれは拳銃に弾をこめ、非情なる運命への絶望的闘争を開始する。

　愛惜を踏みしめて、前へ。

　懐旧を踏みこえて、前へ。前へ。

　絶望を踏みにじり、前へ。前へ。前へ！

　孤独なるたたかいは少年を一匹の孤狼へと変えていく。傷ついた足を引きずりすすむ、手負いの狼。

　もはやその瞳に甘さはなく、その手に宿るは殺意のみ。しかし、いま、壮介のもとに仲間たちが帰ってくる。そして、新たな力を得た相棒が。

　孤狼はもはや孤影ならず。世界を影から支配する巨大組織〈アマルガム〉に対し、遂に反撃ののろしが上がる！

　いよいよクライマックスを迎え、さらに盛り上がる『フルメタル・パニック！』最新刊！

　この巻では、前巻では消息を絶ったままだった〈ミスリル〉の残党たちにスポットがあたる。壮介がかなめを求め、ひとりさすらっていた頃、かれらは何をしていたのか？

　もちろん、南海岸でバカンスを楽しんでいたわけではなかった。かれらもまた、〈アマルガム〉に対する命懸けの闘争を開始していたのである。

　〈アマルガム〉の圧倒的武威をまえに、既に数しれぬ仲間たちが倒れて行った。しかし、だからこそ、生きのこった者たちの結束は固い。

　基地もなく、補給もない暗黒の状況下で、テッサは古強者の男たちを指揮しつづける。

　あまたの戦場を生きのびてきた鋼の男たちが、年端もいかぬ少女の命令に命を預け、ひたすらにたたかう。僚友が倒れればそのしかばねを踏みこえてすすみ、テッサの指令を叶えようとする。

　正義のためでなく、平和のためでなく。愛のためでなく、友誼のためですらなく。ただ、敵弾に倒れた仲間たちの鎮魂のために。それが戦場に生きる男たちの流儀。

　そしてついに新型機ＡＲＸ８〈レーバテイン〉が姿をあらわす。この世で宗介だけが操縦できるこの最強兵器は、はたして〈アマルガム〉に対する切り札となりえるのだろうか？

　そして、〈ミスリル〉を裏切り、その手を仲間の血で染めたあの男の真意とは？　離れ離れのままの宗介とかなめの再会の日は来るのか？

　いくつものなぞをのこしたまま、物語はさらに先へとつながっていく。

　いままでは雑誌連載ののちに単行本化されていたが、ここから先の巻は、書下ろしでの出版が決定しているという。

　さらなる激動の展開を期待しつつ、宗介たちとの再会の日を期待することにしたい。

　最終決戦の日は近い。</description>
      <pubDate>Thu, 22 Mar 2007 17:04:19 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/296</guid>
    </item>
        <item>
      <title>ウサギはなぜ嘘を許せないのか?（『ウサギはなぜ嘘を許せないのか?』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/289</link>
      <description>■ ウサギがうろつく危険な会社にしないように ■

コンプライアンス本は昨今わんさかと出版されている。しかし、法令を遵守し倫理観をもって仕事をする、などはあたりまえのことで、そもそも本を読んで「ああ、そうか」などと学ぶような話ではない。そうはいっても日本版サーベンス・オクスリー法の施行もあるので、コンプライアンスを学びなおしておくことは悪いことではないだろう。

しかし、この本を一般社員向けの単なるコンプライアンス入門書ととらえては、もったいない。分厚くないし寓話形式なのでさっと読めてしまう、一見軽そうな本だが実際は、働く人の内面の問題に注目しており、それゆえに「どうすればよいんだ」と自問自答させるような、重い読後感が残る。

つまり、この本は、経営者や中間管理職にあなたならどうする、と問いかけるリーダーシップ教材と考えたほうが良い。各層のリーダーは本書を読んで、「嘘を許さないウサギ」が社内をウロつかざるを得ない、危ない状況にしないようにするにはどうすればよいか、じっくり考えてみよう。倫理規定を決め一通りの研修を受けさせるだけが、リーダーのすべきことではないのだ。</description>
      <pubDate>Sun, 11 Mar 2007 11:49:28 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/289</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「図々しい知り合い」から「親友」へ（『アドボカシー・マーケティング 顧客主導の時代に信頼される企業』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/287</link>
      <description>[quote]つまり、現実のCRMは、プッシュ・プル型のマーケティングを、以前より効率良く推進するためだけに使われているのだ。
　神経を逆なでするほどの強引なクロスセリングを展開する企業を、顧客は「図々しい知り合い」のように思いかねない。(p40)[/quote]

笑ってしまいました。たしかにCRMに長けた企業を「図々しい知り合い」のように感じることは、ありますよね。

著者は、おそらく主張を強化するために、
これまで ＝ プッシュ・プル型 ＝ △
これから ＝ アドボカシー型 ＝ ◎
と色分けして論じています。一読した限りでは、そこまで新しいマーケティング戦略を提案しているとは感じられませんでした。たとえば「アドボカシー戦略のルール」を、見出しだけ引用してみます：
[quote]1. 顧客を支援せよ
2. 優良製品に重点的に投資せよ
3. 価値を創造せよ
4. 顧客とともに製品を作れ
5. 完全に実行せよ
6. 顧客にとって優良企業であれ
7. 顧客との長期的な信頼関係を測定せよ
(p110)[/quote]

しかし、著者が繰り返し「視点の転換」を訴えているところに、ピンと来るものがありました。たとえば上記の6について。

[quote]　「顧客を自社の＜優良顧客＞にするにはどうすればよいのか」ではなく、「自社が顧客にとっての＜優良企業＞になるにはどうすればよいか」を自問しよう。(p114)[/quote]

TVで経営者のインタビューを見ていると、顧客を「囲い込む」「流し込む」「誘導する」といった、操作主義的な言葉が気になることがあると思います。ご本人が慌てて言い換えたりするのを見ると、ますます気になったりします。

視点を変えるといっても、何万という顧客ひとりひとりの御用聞きになれということなのか。仮にそうするべきだというのであれば、どうすればいいのか。そんな問題意識で読み返してみて初めて、著者のメッセージが伝わってくる気がしました。

そこまで徹底して考えると、アドボカシー・「マーケティング」という言葉が妥当なのかという疑問がわきます。「MARKET-ing」という言葉には、顧客をマス（マーケット）と見なし、それを切り分けて(Segmentation)、狙いを定めて(Targeting)…というニュアンスが、良かれ悪しかれ浸透しています。視点の転換を促すのであれば、マーケティングと呼ぶべきでないのでは……と書いたところで原題をチェックしてみると、&quot;Don&#039;t Just Relate - Adovocate!&quot;でした。</description>
      <pubDate>Fri, 09 Mar 2007 11:48:16 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/287</guid>
    </item>
        <item>
      <title>楽しい老後が描けそう（『若返る人―50歳のまま、80歳、それ以上を迎える方法』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/284</link>
      <description>[b]■コラム風「若返り生活の実践記録」[/b]

テーマは、いわゆる抗加齢。想定読者は、一線からの引退（65歳）プラスマイナス5年くらいの方だと思います。タイトルだけでは、（今のところ）まず手に取らない類の本ですが、親しい友人に勧められて読んでみました。

そうしたら、何と面白いことか。一冊両親に贈ってしまいました。

70歳の元弁護士クリスと、彼のホームドクターであるハリーとの共著。リレーコラム風に章を書き継いでいきます。トピックは運動・食事・感情・セックスに至るまで生活全般にわたりますが、とりわけ運動に2/3くらいのボリュームが割かれています。

基本的にはクリスが、自分が理解した進化生物学的な観点からの運動の必要性や、運動への挑戦、その気持ちよさや効果などを語ります。そこへ合いの手を入れるように、ドクター・ハリーが医学的な根拠を添えていきます。
運動メニューが載っているわけではありません（簡単な組み立て方は紹介されています）。グラフも表も一切なし。この本の魅力は、なんといってもクリスが「若返り生活」を楽しんでいる様子を軽妙につづっている、その語り口にあると思います。ちょっと長いですが、感じが分かる部分をつまみ食い的に引用します。

[quote]　私は近くのジムに行き、けっこうな金額を払って年間会員になり、スピニングのスケジュール表を手に入れた。朝の六時半からだ。正直言って、最初はすごく恥ずかしかった。年寄りだし、標準体重を二〇キロは上回っていたし、もちろんウェアは似合わない。かすかにヨーロッパなまりのあるドキッとするほど美人のインストラクターが、どうしようもないわね、という表情を浮かべてやってきて、それでも親切にやり方を教えてくれた。
（略）確かにスピニングはきつかった。しかし、私のような気まぐれな人間がやる気になれた。きついけれど、おもしろい。こいつはチャレンジだ。だから私は次の日も行った。その後も毎日通った。もう何年も続けているが、今でも十分に刺激的だ。
（略）ハリーと私の意見は一致している。最初は、ゆっくり始めよう。（略）何週間か続けて、これなら楽だと感じるようになったら、次からは少し「きつい」と感じるペースでやる。そうすれば効果を実感できる。
(p105)[/quote]

[b]■年上向けの本を読む効用[/b]

わたし自身は想定読者層よりも若いですが、自分より年上の方向けの本を読むというのは、いろいろ勉強になりますね（第20章のタイトルは、「セックスは（たぶん）不滅だ」。そうなのか！？）。特にこの本は、老いに立ち向かう（そして成功を収めている）先輩の話です。読んでいて気分が明るくなりますね。</description>
      <pubDate>Fri, 09 Mar 2007 10:52:42 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/284</guid>
    </item>
        <item>
      <title>冒険家にして企業家の探検記（『社員をサーフィンに行かせよう―パタゴニア創業者の経営論』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/285</link>
      <description>高品質なアウトドアウェア、ユニークな経営スタイル、そして熱心な環境問題への取り組みで知られるパタゴニアの創業者、イヴォン・シュイナード氏の自伝的経営論。

氏は自分で鍛えたクライミング用品を売ることで身を立て、徐々にアウトドアウェアの販売にシフトしていきます。ユーザーが命を託すクライミング用品で高い信頼を勝ち得た品質へのこだわりを、ウェア製造にも持ち込み、成長軌道に乗ります。

しかし普通の企業家と違うのは、氏が筋金入りの冒険家であるということ。自然環境への負荷が軽くなる選択肢があるなら、恐れずに信念に従います。岩を傷める鋼鉄製のピトン、実はナイロンよりも環境負荷が高いコットンなど、いずれも当時のヒット商品を、捨てる決意をしました。そのたびに経営難に陥ります。その困難な道のりを淡々と語っていくところに、職人肌の氏の人柄が見えるようです。

企業として環境への配慮を重ねていった結果、必然的に「持続可能な成長」を目指すことになります。以下に引用するのは、1991年、急成長への依存が原因で経営危機に陥ったシュイナード氏が下した結論。
[quote]　イロコイ族は、意思決定の過程において七世代先の子孫のことを常に考慮する。パタゴニアが今回の危機を乗り切れたら、あらゆる意思決定を、百年先までビジネスを続けるという前提で下さなくてはならない。それほどの長期間にわたって維持できる速度で、成長を続けていくのだ。(p101)[/quote]

社員を信じ、自主性を尊重するところはセムコ社CEOの『[siteurl=go.php?link=766]奇跡の経営 一週間毎日が週末発想のススメ[/siteurl]』を、そして超長期的な成長を志向するところは伊那食品工業会長の『[siteurl=go.php?link=745]いい会社を作りましょう。[/siteurl]』を想起させます。どの本からも共通して窺えるのは、経営者が自分で考え抜いて選択をしていること。そして人間社会、地域社会、自然環境とのつながりを意識していること。

原書はモノクロの写真が印象的でした。どう和訳されるか興味を持って待っていましたが、かなり原書の雰囲気をよく残した装丁で、安心しました。雑誌「[url=http://www.alterna.co.jp/]オルタナ[/url]」編集長 森 摂氏の翻訳も、シュイナード氏の飾らない筆致をよく伝えていると思います…なんて偉そうに書きましたが、原書は読みかけのまま放置していました。やはり日本語はありがたい。

（参考）
[url=http://listfreak.com/list/597]Patagoniaの製品デザイン17の哲学[/url] - *ListFreak
[url=http://listfreak.com/list/668]パタゴニアの、環境の理念[/url] - *ListFreak</description>
      <pubDate>Wed, 07 Mar 2007 00:45:07 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/285</guid>
    </item>
        <item>
      <title>教え上手は学ばせ上手（『教え上手になる!―教えと学びのワークブック』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/283</link>
      <description>著者の関根 雅泰さんが講師役を務めるワークショップに参加してきました。講師を対象とした研修だったので、参加者は全員プロの講師。やりづらいことこの上ないとぼやきつつ、しかし見事な参加型研修の実例を披露してくださいました。

社会人はすべからく「教えられたり教えたり」の関係です。一方的に教えるだけの人も、教わるだけの人も存在しないので、「教える技術」は誰にでも必要です。関根さんのフォーカスは、先輩から後輩に知識を移転するという意味での「教える」ではなく、「学び上手」を育てること。

[quote]　私は「学び上手」「教え上手」が増えれば、日本の教育は変わり、ひいては日本という国はもっと良くなると考えています。自ら考え行動する「学び上手」が増えれば。そしてそんな学び上手を育成できる「教え上手」が増えれば。日本という国が少しずつ変わっていくのではと考えています。その一助になればという思いで、この本を書きました。
（p225、「おわりに」）[/quote]

特長は、特定の教育・学習理論に偏らず、シンプルさを維持していること。学術用語めいた言葉が使われないので、読みやすく分かりやすい。コミュニケーション・教育・学習といったテーマで本を書かれる方は、だいたいご自分のバックグラウンドによりかかった方法論や言葉づかいをされますが、この本にはそういった臭いがありません。これは、理論を下敷きにしつつも、基本的には実践からの学びをご自分でまとめられたからでしょう。

例えば「良い質問の組み立て方」。質問は相手の学びを促す効果の高い方法ですが、リアルタイムで適切な問いをひねり出し続けるのは難しいものです。質問を組み立てつつ意識できるチェックポイントは、せいぜい3つくらいでしょう。関根さんも3つしか挙げません。
[quote]質問を組み立てる際には、次の3つの点を意識してみて下さい。
●「目的」
●「厳選」
●「例示」
(p136)[/quote]
質問の目的を意識すること（場つなぎに「どうですか？」などとやらない）。質問を厳選すること（複数の質問を考えてから良いものを選ぶ）。適宜例を添えること。これらは、自分の経験（短い経験ではありますが）に照らしても、有効なチェックリストであると思います。</description>
      <pubDate>Mon, 05 Mar 2007 15:22:34 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/283</guid>
    </item>
        <item>
      <title>永続することこそ企業の価値である（『いい会社をつくりましょう。』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/282</link>
      <description>著者は、伊那食品工業株式会社 会長 塚越寛氏。「かんてんぱぱ」の会社として、株式を上場せず48期連続で増収増益を続ける企業として、また社員と地域に厚く報いる企業として、注目を集めています。

なぜ半世紀近くにわたって成長し続けられたのか。その理由のひとつは、「末広がりの八の字」「年輪を一輪ずつ増すような」と表現しておられる、安定成長主義にあります。

たとえば、『急成長をしないことも社会貢献』という項。

[quote]多くの経営者がいまだに、成長率は高いほどいいと決めてかかっています。業種を問わず、時代を問わず、社歴も何も問わずに、急な成長曲線を求めることは、間違いのもと。熟慮せずに成長一辺倒の経営計画を立てていると、矛盾が生まれるのです。そのまま放っておけば、ほころびが大きくなって、ぬぐいきれなくなるのは目に見えています。(p70)[/quote]

失敗は失敗でいいではないか？著者はそうは考えません。成長を急いだ挙げ句に急降下してしまったら、社員に迷惑を掛ける。設備投資をしていたとしたら、環境に余計な負荷を掛けていたことになる。
ここまでは、わたしもかねがね考えていたことでしたが、急成長自体にも悪影響があるとする、次の一文はわたしの考えにはありませんでした。


[quote]急成長が他の会社に及ぼす悪影響についても、考えておくことが大切です。パン一切れ盗んでも犯罪になるのに、ある企業の急速な拡大成長によって多くの企業が倒産しても、何ら罪にはならないというのは、おかしいのではないでしょうか。(p77、『会社経営は「ロマン」ではない』)[/quote]

常に考え抜き、一貫させるという経営のあり方に学ぶところが大きい本でした。企業経営者のみならず、自分をわが人生の経営者とお考えの方にも是非。</description>
      <pubDate>Mon, 05 Mar 2007 12:50:47 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/282</guid>
    </item>
        <item>
      <title>韓国が世界に誇る ノ・ムヒョン大統領の狂乱発言録（『韓国が世界に誇る ノ・ムヒョン大統領の狂乱発言録』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/281</link>
      <description>今、わが国では“韓流”と呼ばれた、ある種の韓国ブームが終焉を迎えようとしている。
一方で、この2年来、“嫌韓”ムードが急速に高まっている。特に若い世代の間で・・・
2チャンネルを覗いて見ると、その“嫌韓”ぶりは、すさまじい限りだ。

なぜ、若い世代を中心に韓国が嫌われるのか？
それは「韓国が嫌いではなかった」「韓国なんて意識していなかった」にもかかわらず、相手が一方的に日本や日本人を嫌い、攻撃してくるからであり、それがここに来て顕著になってきたからだ。

別に韓国の“反日”は今に始まったことではない。建国以来、“反日”が韓国という国家を支える一つの礎だった。もう一つは反共＝反北朝鮮。
が、冷戦の崩壊とともに北朝鮮との対立関係が軟化してくるにつれて“反日”が前面に出てきた。もう一つは“反米”。
つまり、ポスト冷戦において韓国は、反共（反北朝鮮）・反日から反日・反米に様変わりしてしまったのだ。

その韓国の様変わりぶりを象徴しているのが盧武鉉（ノ・ムヒョン）大統領の誕生である。
本書にも書かれているが、盧武鉉は1989年、野党国会議員として現代重工業のストライキ現場に行き、労働者の前で「今回のストライキは法律上違法だ。しかしメシを食えなくする法は法ではない。だから法は正当なとき守り、正当でないときは守ってはならない」と檄を飛ばした（本書115p〜116p）。
こんな言動を、誰はばかることなく行う弁護士を韓国民は大統領に選んだ。

著者は、
[b][size=large]あとがきにかえて[/size]――なぜ韓国民は盧武鉉を大統領に選んだのか？[/b]
の中で、
[quote]韓国は、「恨（ハン）」の文化の国と言われる。
盧武鉉大統領は、この「恨」から生まれたと言っても過言ではない。
では「恨」とは、どういうものか。
これは、韓（朝鮮）民族特有の心理状態であり、異文化圏に暮らすわれわれ日本人には理解しがたいものである。
ただ言えることは、韓国・朝鮮人のメンタリティを示す概念であり、単純な「恨み」とはまったく違うものであるということだ。

〜中略〜

したがって、誇り高き韓国・朝鮮の近代史は、実際は「理想的な状態、あるべき姿、いるべき場所」からはほど遠く、それは「無念と屈辱」でしかなかった。民族的誇りと自立自尊への強いこだわりは、その裏返しなのである。 
そして、米国の庇護下にあった歴代の軍事政権に対する反発が反米感情につながり、日本による植民地支配という忌まわしい過去が反日感情として表出するのである。

〜中略〜

そこで『自立自尊の韓国』を夢みる韓国民は盧武鉉に希望を見出し、彼に熱狂したのである。[/quote]
――と指摘している。

つまり韓国の変貌は、盧武鉉大統領の登場と表裏の関係にあるのだ。このことが本書を読むと実によくわかる。

盧武鉉は、
「北朝鮮の核開発主張は一理あると思う」（本書36p）
「北朝鮮に対して多くの譲歩をしようと考えている」（本書124p）
などと、親北朝鮮の姿勢を鮮明にする一方で、わが国に対しては
「日本の挑発に対応できる程度の防御的戦力を整えなければならない」（本書142p）
「米国は友邦なので厳しく責めることは出来ないが、日本とは対決しなければならない」（本書146p）
などと、完全にわが国を仮想敵国視する言動を繰り返している。

この盧武鉉の狂乱発言の背後にあるものを読み解くことで、現代韓国の実情と、“狂気”とも言える韓国の「反日」体質が始めて理解できる。
著者も「まえがき」で
[quote]盧武鉉くんの発言を読み解いていくと、この人物とその政権の本質が実によくわかってくる。きっと、新しい発見が、そこにはあるはずだ。[/quote]
と書いている。

そういう意味では、現代韓国を理解するうえで欠かせない本である。

なお、著者も指摘しているように、盧武鉉はネットでは“超”有名だが、一般社会ではあまり知られていない。日ごろネットにそれほど縁のない方にぜひ読んでもらいたい。</description>
      <pubDate>Sun, 04 Mar 2007 18:52:45 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/281</guid>
    </item>
        <item>
      <title>細切れでバラバラなもの、それは…（『マネジャーの仕事』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/268</link>
      <description>経営かくあるべし、という本ではなく、経営者を含む管理職(Managerial Work)は実際にどんな仕事をしているのかを丹念に調べ上げた本。むりやり理論化せず分析に徹したことが古典の仲間入りを果たした理由でしょう。
原著は1973年（この本は1993年初版）ですから、電子メールも携帯電話も無かった時代。今よりは仕事も多少牧歌的かと思いきや、本質的には変わっていないようです。

[b]マネジャーの仕事は短時間・多様・断片的[/b]

世の中の多くの仕事は、長期間かけて学び、専念することで成果を上げる、いわゆる専門特化を必要とします。マネジャーもある種専門職ですが、仕事の内容が多岐にわたり、時間的にも細切れであることに大きな特徴があります。
[quote]　筆者の調査でも、経営者は、毎日平均三六通の書類と一六の高等での接触があり、そのほとんど全部が別々の事柄を扱うものだった。[/quote]
[quote]スチュワートは、日誌法で一六〇人のマネジャーを四週間にわたって研究した。その結果、このマネジャーたちが少なくとも三〇分間、中断されなかったのは、平均九回しかなかったという。[/quote]

しかも、観察によれば、マネジャーはこのような中断の多い働き方を自ら選択しているというのです。その原因について著者のミンツバーグはこのように考察しています。
[quote]マネジャーは自分の時間に含まれる機会費用に対する感覚を鋭くする。つまり、こうせずにああしておけば、こんなメリットが得られたのに、といったことを敏感に察知するようになる。こうして、組織に対する自己の価値をはっきりと理解するようになるために、より多くの仕事を引き受けるようになる。[/quote]

たしかに。自分自身を振り返っても、組織で働いていたときには、侵されざる専門領域を持ちたいと願う一方で、組織内で起きていることにはできるだけ関与しておきたいとも思っていました。

[b]特ダネ願望[/b]

もう一つ面白かったのは、マネジャーに『新しい情報を強く求める態度を示し、逆に組織が与えてくれる多くの日常的な報告の類にはさしたる関心を示さないという傾向』があるという分析。
[quote]もっとも興味深かったのは、「インスタント・コミュニケーション」現象であり、一番新しい「ホット」な情報は、電話や予定外のミーティングで頻繁かつ非公式に流されていたことである。この種の情報は最優先で受信され、ときには会議が中断されることもあったし、秘書のチェック基準も簡単にパスして重役のオフィスに届くようになっていた。こうした「インスタント・コミュニケーション」によって、彼らが週間勤務予定を組み直したり、会議日程を変えたりすることもよくあった。[/quote]

これも分かりますね。情報の流れをよくするために会議や報告などを定型化する一方で、具体的かつ非公式な情報もどんどん欲しいと思います。

[b]マネジャー≠プランナー[/b]

マネジャーのこのような行動パターンは、大局を見据えて次の一手を打つような経営者像とはずいぶん違うことに気がつきます。
[quote]マネジャーの環境が生みだすプレッシャーは、古典的文献が語るような熟考型のプランナーを育てはしない。この職務は、適応型の情報操縦者を育て、彼らは進行中の具体的な状況を好むのである。マネジャーは刺激―反応という環境の中で仕事をしており、その仕事を通じて、即時的活動（ライブ・アクション）をはっきりと好むようになる。[/quote]

個人的にはこのくだりに感じ入るものがありました。バリバリ仕事を「さばいている」陶酔感で終わってはイカンということですね。ビジョンを描いたりじっくりプランする時間も持たないと。

[b]マネジャーの10の役割[/b]

マネジャーの地位と権限は、対人関係上のある役割を要求します。マネジャーはそれを果たすことで情報に関わる役割を果たすことになり、結果として意思決定者としての役割を果たすことができます。
著者はそのようなメカニズムを、3つのカテゴリと10の役割にまとめています。

◆対人関係に関わるもの
├フィギュアヘッド（地位が要求する役割）
├リーダー
└リエゾン
◆情報に関わるもの
├モニター
├周知伝達役
└スポークスマン
◆意思決定に関わるもの
├企業家
├障害処理者
├資源配分者
└交渉者</description>
      <pubDate>Mon, 19 Feb 2007 13:38:40 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/268</guid>
    </item>
        <item>
      <title>Re: スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技...（『スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/263</link>
      <description>ifehackという言葉自体がハックなので、少しでも楽しんで仕事できたらいーねって事で、以前から注目はしていたのですが、この本は特に読みやすく、共感・納得できる部分が多かったです。手法の説明、実例、心理学的な裏づけがバランス良く書かれている事に加えて、wikiを使って書かれた事もあり、非常に読みやすく入ってきやすい構造になっているように思えます。（巻末にはタグクラウド目次も有り。）

自分的にはいつものように付箋をぺこぺこ貼りながら読んだわけですが、ハック達は大まかに下記に分けられました。
-----
1.既に自分で使っていたハック（そうそう、そうだよね）
2.最近気づいたが、それで良いか自信が無かったハック（やっぱ、そうなんだ）
3.過去に使っていたが捨ててしまったハック（あー、あれでよかったんだ）
4.わかってはいるけど、避けていたハック（やっぱやんなきゃだめだよね）
5.目から鱗のハック（おー、なるほど！）
-----
やはりというか、(4)が結構多かったのだけど、具体的なツールやモチベーションの持ち方を、共感持てるかたちで書いてあるので、重い腰が上げられそうな気がします。
まずは、時間計測からですね。（と、表明してみるハック。）</description>
      <pubDate>Mon, 12 Feb 2007 23:54:14 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/263</guid>
    </item>
        <item>
      <title>マスコミと政治の関係のおもしろさを学術的に追求（『NHK vs 日本政治』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/267</link>
      <description>題名に惹かれて購入しました。タイトルだけ見ると、通俗的な政界ゴシップについて描かれた本のようにも見えてしまいますが、実は、アメリカの政治学者が、研究論文を元に書いた本ということで、驚きました。

実際、読んでみると、日本の戦後政治史において、ＮＨＫと自民党なり日放労なりとが、どのようにお互いに影響を及ぼそうとし、権力闘争を繰り広げてきたのかということが、実名入りの迫力あるストーリーとして語られ、週刊誌の特集記事を読むような、通俗的なおもしろさもありますが、全体の基調は、あくまでも「実証研究」にあることが、よくわかりました。

論文としての作者の主要な仮説は、「行政報道中心、事実中心で、非イデオロギー的な戦後のＮＨＫニュースのあり方が、日本の政治の安定化に寄与した」というもので、この仮説を、実に様々な手法、データで検証していくことが、この本のメインテーマになっています。

週刊誌であれば、筆者の見解に沿ったストーリーと、それを支持するデータのみが配置されているのが常ですが、この本は、さすがに学者の書いているものだけあり、データの客観性の確保や、バイアスの排除に、実に気を配られています。ニュース報道という、繰り返しが効かず、その時々の社会・経済・政治環境に大きな影響を受ける素材を扱っている関係上、バイアスを完全になくすることは期待すべくもありませんが、データ収集・分析手法に工夫がこらされ、読んでいて十分に説得力のある論が完成しているように感じられました。

なまじテーマがおもしろいものだけに、中身は眉唾ということになりがちな、「政治とマスコミ」をネタにした本ですが、こういう手法で書かれると、読み応えも説得力もあるのだなと感心させられます。

「マスコミが政治を動かす」とか、逆に「マスコミは政治に動かされている」といった、単純な紋切り型での議論とは、ひと味もふた味も違う、深い分析が、ここにはあります。このテーマに真剣な関心を持っている人にとっては、必読書と言って良いレベルのものではないでしょうか。

ただ、惜しむらくは、原書が発刊されたのが、２０００年で、まだ小泉内閣のスタート時点。その後劇的に動いた部分が、翻訳で多少フォローされているものの、ほとんど出てこないのが残念なところです。現在の放送を巡る動きについての、作者の見解も、ぜひ聞いてみたいところだと感じました。</description>
      <pubDate>Sat, 10 Feb 2007 22:45:41 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/267</guid>
    </item>
        <item>
      <title>完全に新しい福祉の手法（『ムハマド・ユヌス自伝―貧困なき世界をめざす銀行家』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/266</link>
      <description>マイクロクレジットの創設者で、昨年のノーベル平和賞受賞者の自伝です。

ただし、この本は、「自伝」というタイトルで、たしかにユヌス氏の生い立ちなども語られていますが、ほとんどのページを割いているのは、「グラミン」と名付けられた、貧困救済のためのマイクロクレジットシステムの、創設と発展の物語です。

「マイクロクレジット」という少額ローンを貧困者に貸し付け、それで自立を促すことによって、貧困者を救済するシステムがあることについては、一応聞きかじっていましたが、具体的にどのようなしてそのシステムが動くのかについては、これまで全く知りませんでした。

単純に考えると、このようなシステムでは、せっかくお金を貸しても、借り手の商売が失敗したり、借り手がそもそも詐欺であったりして、返済されないリスクというのは、かなり高そうに思えます。どのようにして信用を見極めるのかが、きわめて難しそうに思うのですが、この本を読むと、実によく考え抜かれた、独創的な方法で、その問題をクリアしていることがわかります。

いろいろ細かい工夫はありますが、まずは、借り手の信頼を得ることに時間をかけること、借り手を５人ずつのグループ化して、お互いに激励・監視できるようにすること、事務をできるだけ簡略化すること、返済額は小さくするが、決して免除はしないこと、などが、ポイントのようでした。とりわけ、「借り手との信頼関係の構築」というのが一番のポイントで、この点に関して、既存の銀行は「借り手への不信」をベースにすべてのシステムが作られていると痛烈に批判していたのが、印象的でした。

最終章では、およそ「福祉行政」と言われる分野は、すべて目的達成に失敗しているので、将来的には全面的にグラミン的手法に移行すべきだとまで主張されていましたが、あながち一笑に付することのできない、非常に耳の痛い批判でした。

単にドラマチックでおもしろいだけでなく、これからの行政のあり方を考える上でも、実に勉強になる本でした。</description>
      <pubDate>Sat, 10 Feb 2007 22:43:25 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/266</guid>
    </item>
        <item>
      <title>顧客志向の実践記録（『お客さまがまた来たくなる  ブーメランの法則』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/264</link>
      <description>とても楽しく読みました。アイルランドの[url=www.superquinn.ie]スーパークイン[/url]というスーパーマーケットの創立者が書いた、[b]顧客志向[/b]についての実戦的な案内書。

「繁盛するしくみ」について教えてくれる本はたくさんありますが、実例の豊富さと顧客志向の高さ、そして親しみやすさで抜きん出ています。

[b]リピートという経営指標[/b]

企業の目的は一つでも、「指標」をどう置くかで仕事のやり方は変わってきます。セールスパーソンなら個人としての売上高なのか利益なのか。バックオフィスの仕事なら生産性なのか社内顧客の満足度なのか。いちど指標がセットされると、その数値を上げることに各人の行動が最適化されていきますから、指標の選び方はとても重要な話です。
スーパークインが実践してきたのは『お客様に戻ってきてもらうことを最大の任務と考えよう』ということであり、タイトルの「ブーメランの法則」とはこれを指しています。

[b]定量化できないリスク[/b]

まがりなりにも事業を営んでいる人間として、「リピート第一」はスローガンにすることはできても経営指標にするのは難しいことがよく分かります。というのは、リピートありきで考えていくと短期的な利益を損ねる可能性があるし、長期的に報われるとも限らないからです。たしかにリピートは大事ですが、資金繰りを脅かしてまで大事にするべきなのか…？

スーパークインがこれに挑んだ分かりやすい例を引用しましょう。スーパーはふつうレジのそばに菓子を陳列しますが、この会社はそれをやめました。

[quote]　レジを待っている間、子供はその欲望をかき立てるお菓子売場に目が向きます。お菓子をいくつか買い与え平穏を取り戻すまで、子供は泣き叫ぶことがよくあります。
　お客さまからのこのご意見に対して、各店舗のレジ一台からお菓子をはずすと、すぐに反応がありました。それはとても好意的なものでしたので、この企画を遂行する唯一の現実的方法は、すべてのレジに適用することだと納得せざるを得ませんでした。[/quote]
レジ近くに菓子を置くのは定番戦術で、売上も予測可能です。それをゼロにしてしまって、本当にペイするのか？

[quote]　得る利益はコストより最終的には大きいであろうことは確信していましたが、財務担当を納得させる方法が見つかりませんでした。この売場変更が経営面でプラスになると証明できる具体的な利益を示せないことは認めざるを得ませんでした。[/quote]
スーパークインではこのような不確かな情報に基づいてレジからお菓子を排除し、さらに全店に子供のための遊技場を完備しました。こちらは売上を生み出す貴重な店内スペースを削って子供の遊び場を作るということです。コストが掛かり、しかも利益を数字で予測することはできません。

これらの決定が良い成果をもたらしたと納得できたのは数年後だったそうです。

[b]ほんとうのリーダーシップ[/b]

長期的には利益になると確信できても、数字で合理化できない決断をどうやって行うのか？答えは「直感」によって、です。
[quote]リーダーの役目は時として、「これは数字では表せないが長期的視野に立つ心構えだ。これをすることで長期的にはより多くの利益を得ると私は直感する」と社員にいうことです。
　これがまさにビジネス・リスクというものです。もし事業を継続したければ、もちろん直感が正しいに越したことはありません。
　顧客志向を成功させる重要なポイントは、直感を研ぎすますことです。[/quote]

[b]顧客とともに時間を過ごしていればこそ[/b]

上記のような一見乱暴な「直感」主義に、しかし読みながら大いに共感できるのは、著者自身が徹底して顧客に密着しているからです。どのくらい徹底しているかというと、この社長さんは社員や取引先と会う場所も「売場」なんです。
[quote]　たとえば、アイルランドのコカ・コーラ社のトップであるビル・リリーと当店の飲料売場で会ったときのことです。その打ち合わせの間何度か、ビルの会社の製品に関して具体的な問題をかかえるお客さまが何人か我々に近づいていらっしゃいました。
　帰りぎわ、ビルは過去六ヶ月間よりも私とのこの短い打ち合わせの間にコカ・コーラの市場について多くのことを学んだといっていました。[/quote]

こんなエピソードが満載の楽しい本です。たった200ページ足らずのソフトカバーながら、価値は高いですよ。ちゃんとした営利企業の話なので、志と事業との両立を目指す、ソーシャルセクターの起業家の皆さんにもお奨めできます。

[b]個人にもある「ブーメランの法則」[/b]

「情けは人のためならず」と言う通り、人ひとり生きていくうえでも、「ブーメランの法則」のようなものはありますよね。

明確なリターンは無くても「これは大事！」「これは面白い！」と感じて参加したボランティアワークが仕事につながったり。

長期的にWin-winを築くことの大事さや、Win-winのサイクルは常に相手のWinから始める心がけの大事さを改めて感じさせてくれた本でもありました。</description>
      <pubDate>Fri, 02 Feb 2007 15:14:45 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/264</guid>
    </item>
        <item>
      <title>構造化された「仕事のコツ」を一気読みする快感（『スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/263</link>
      <description>流行のLifehacks（生活・仕事の改善術）。好きでよく読んだり試したりしていますが、不満を挙げるとすればこの2つ。

1. 小さな「コツ」の集積であり、どれが何に効くのかよく分からない
2. 個人的な体験をベースにしたhackは納得感がイマイチ。かといって全部試してみる時間もない

この本は、仕事系のhackに限定し、上記の問題を見事に解決しています。まずは数々のLifehacksを「スピードハックス・サイクル」として9つに分類。

1. 取りかかる気持ちを起こす
2. 段取りを決める
3. やる気を引き出す
4. 時間をスライスする
5. 環境をテコにする
6. 迷いを断つ
7. 習慣の力活用する
8. アイドルタイムを減らす
9. ゴールまでたどり着く

本の章立てをこのように構成することによって、何のためのhackなのかが明確になりました。1つめの不満は解消です。そして2つめの不満を解消してくれるのが、大橋 悦夫さんと佐々木 正悟さんの共著者体制。お二人は日経ビジネスオンラインの「[url=http://business.nikkeibp.co.jp/article/skillup/20060314/100610/]Lifehacks[/url]」欄を担当されています。

[quote]「仕組み」に関する部分については、私、大橋悦夫が、「やる気」に関する部分については、心理学の専門家である佐々木正悟さんが、それぞれ執筆を担当しました。「仕組み」の紹介だけにとどまらず、[b]「なぜその仕組みがうまく回るのか？」[/b]、そして[b]「どうすればもっとうまく回るようになるのか？」[/b]について、心理学の見地から検証し、実践的な解説を行っています（「はじめに」より）[/quote]

「[url=http://cyblog.jp/]シゴタノ！[/url]」管理人の大橋さんのLifehacksは、どれも経験と考察に裏打ちされていて、どれも「使える」コツとして信頼しています。ご自分でもLifehacksの著書がある佐々木さんのパートは、仕事術の心理的なメカニズムについての解説が添えられており、これも納得度高し。

個人的に一番面白かったのは、佐々木さんがこの本の執筆過程を上記の「スピードハックス・サイクル」に沿って説明されている「終わりに」。ツールを駆使した鮮やかなコラボレーションぶりを垣間見て、「共著がブームになるのでは？」との予感も。

各章末にはまとめ対談があり、読み物としての流れもあります。読みやすいソフトカバーで、もちろんオンライン書店価格の1500円。Lifehackという言葉は知らないけれど仕事の効率を考えたい方、多すぎるLifehacksに混乱している方に、そろそろまとめ情報が欲しいLifehacks好きの方に。</description>
      <pubDate>Fri, 02 Feb 2007 11:46:37 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/263</guid>
    </item>
        <item>
      <title>かき回せ！（『行動主義―レム・コールハースドキュメント』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/252</link>
      <description>『建築家、思想家、脚本家』（表紙折り返しより）レム・コールハース氏への密着ドキュメント。

とても変わった本で、レム・コールハースについての本なのに、コールハースに会えない話が本の大半を占めています。440ページくらいの本の、最後の10パーセントは本人へのインタビューですが、残りは「コールハースを追い掛けた混乱の日々」といった風情。

その構成が巧みで面白い。それによってコールハースという人の天才ぶりが浮かび上がって来ます。わずかなインタビュー記事でさえ「よくぞここまで彼の時間を確保した！」と思ってしまいます。

そう思ってしまうくらい、世界中を忙しく動き回っているレム・コールハース氏の本業である建築についてはよく分からないのですが、この本を薦めてくれたcyberopticさんと同様、プロジェクト毎に作る「ブックレット」という中間成果物のようなものに惹かれました。

[quote]マイケル・ロックがブックレットのひな形を持ってきた時、私はあっと驚いた。締め切りに追われて断片的にしかでき上がってこないバラバラの図面、ドローイング、コンセプトのリスト、おびただしい数の表などが、一連のものとして綴られることによってひとつの大きなストーリーを物語っていたからである。(p62)[/quote]

また、建築家がどのようにクライアントの要求を理解し、それを超えたアイディアを突きつけていくのかも垣間見えます。以下はシアトル公立図書館の設計を振り返っての本人のコメント。
[quote]　現在の図書館に対する僕の批判は、どこのものであれ、あらゆる分類方法もそれを支えているはずの建物も、人間性がなくて退屈だということなんだ。人文科学などと呼んでみたところで、いったい何が人文科学なのかが分からない。分類のシステムのほとんどは障害として立ちはだかっているんだよ。
　図書館の素晴らしい点は、書籍というものに予期しない方法で出合うことだ。探している本へ向かっていくわけだけれど、その過程で大きな知識の世界へ身をさらすわけだ。僕たちがこの空間をスパイラルにしたのも、最初から分類が溶解してしまっているような場所をつくりたかったからだ。そして導線が、その”身をさらす”ということを可能にする。(p411)[/quote]</description>
      <pubDate>Thu, 25 Jan 2007 13:33:11 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/252</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「適正な自己中心性」の力（『もっといい会社、もっといい人生―新しい資本主義社会のかたち』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/262</link>
      <description>タイトルは安手のキャリア本のよう、おまけに出版は約10年前（1998年）。しかし掘り起こして紹介するに値する幅と深さのある本だと思います。著者のチャールズ・ハンディは本の紹介文によると「しばしば英国のピーター･ドラッカーと称される」とあります。常に本質へと遡って考えようとする姿勢がそういう評判を呼ぶのかもしれません。

[b]第1部「きしむ資本主義」[/b]では、市場経済の限界を分かりやすく説明しながら一人ひとりが「哲学」を持つ必要があることを語ります。

[quote]　市場経済と効率には、欠点がある。だが（略）資本主義の予想外の欠点を直そうとして、資本主義自体まで失ってしまってはならない。（略）もし、市場や効率への信頼を失ってしまうのであれば、それはただ、多くの人々がいま感じている精神的貧しさを、物質的貧しさに置き換えるだけのことに過ぎなくなるだろう。[/quote]

[quote]　資本主義は、政府が制御するには荒々しすぎる。そうしたければ、自分たちでやるしかない。市場に踊らされるのでなく、市場を支配するには、多くの個人の集合的な意志が必要だろう。それを実現するには、各人が、「自分は何者か」「なぜ存在しているのか」「人生に何を望んでいるのか」といったことを明確に認識していなくてはならない。残念ながら、これは「言うはやすし、行なうは難し」だ。だが、自分たちの人生と社会を制御したいなら、そうすることが決定的に重要になる。[/quote]

[b]第2部「人生の意味を位置づけ直す」[/b]―量的にも一番多く、またこの本の特徴を際立たせている部でもあります― では、第1部を受けて個人が自分の目的を考えることの重要性を更に詳細に説いていきます。

[quote]　過去三十年間、大きな社会的革命が起こっており、私たちはまだその渦中にいる。いったん選択をすると、かなりの部分がお膳立てされてしまうような人生から、自分たちが、自分自身の運命について責任をもたざるをえないような世界への転換なのだ。（略）これを、やる気を出させる自由と受け止める人もいる。だれかが書いた役を演ずるのではなく、自分が人生の台本を書くことができるのだ。一方で、これを恐るべき不安定さととらえる人もいる。[/quote]

キーワードは「適正な自己中心性」。著者は、個人が「適正に」自己中心的であることが『政府が制御するには荒々しすぎる』資本主義を修正しながら活かしていくことになると考えています。

なぜそうなるのか。「適正な自己中心性」は他人との関わりを通してこそ追求できるものだから、です。

[quote]適性に自己中心的であることは、最終的には、自己を越えたもっと大きな目的を見出すことによって、自分自身を最大限に活用するという責任を受け入れることだ。
（略）
資本主義の中核にある個人主義がこの種の適正な自己中心性として定義し直されるならば、社会も現在のように他人の損で自分が得をする”隣人窮乏化”を競う世の中ではなく、もっと住みよい場所になるだろう。[/quote]

[b]第3部「よりよき資本主義を求めて」[/b]では、これまでの話を踏まえて会社・教育・政府はこれからどうあるべきかという提案がなされています。

これからは自分で選択をしていける（いかざるを得ない）時代。だから、ありたい自分を知り・伸ばし、社会に活かしていこう。ハンディ氏のメッセージには、個人と組織と社会のあり方を考えるヒントが溢れています。</description>
      <pubDate>Mon, 22 Jan 2007 17:12:40 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/262</guid>
    </item>
        <item>
      <title>Re: 行動主義―レム・コールハースドキュメント（『行動主義―レム・コールハースドキュメント』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/252</link>
      <description>ジャーナリスト、脚本家という経歴を持ち、建築のみならず幅広い分野で活躍する現代有数の知の巨人、コールハース。建築（家）の世界に疎いボクは、実は、彼の存在もこの本読むまで知りませんでした。勿体ないことしたなぁ。

で、この本の著者・瀧口範子さんは、世界中を文字通り飛び回りながら休むことなく創作活動を続けるコールハースに密着を試みるわけだが、この建築家、笑ってしまうくらい圧倒的にいそがしい！！想像を絶する仕事量、集中力、そして体力。
その結果、この本は児玉哲彦氏の言うとおり「建築についての本というより、その超人的な仕事ぶりに関するドキュメント」になっているわけだが、逆にそこがボクのような素人にも、建築という行為に関わる人間のパワーや思考の深さを端的に教えてくれ、刺激を与えてくれた。

特に印象深かったのは、コールハースが主催するOMAという建築事務所（ファーム）の仕事の進め方。その特徴的な業務プロセス、ツール、方法論については、鈴木雄介氏がここで簡潔にまとめてくださっているが、中でもプロジェクト毎に、その内容・進捗にあわせて数種類は作成するという&quot;ブックレット&quot;には鳥肌がたった。

ブックレットとは「プロジェクトのある時点で本のかたちに綴じられるドキュメントの集合体」で、プロジェクトに関するあらゆる情報、様々なダイヤグラム、写真、図面などがあるコンセプトに沿って&quot;物語として&quot;収められており、完成したブックレットはクライアント、スタッフなど関係者に渡され、事ある毎に思考ツールとして活用される。

興味深いのは「ブックレットはそれ自体がアイデアでありプロセスそのものである」ということ。そして時にはブックそのものが「プロジェクトに視覚的な歴史を与え、実際には見えなかった論理や組織立てを顕在化させる」存在たり得るということだ。

そうしたブックレットの作成を手がけるデザインファーム2×4の設立者マイケル・ロックはこうも指摘する。

[quote](PCの)スクリーンというメディアは、すべてを均一の性質に還元して、あらゆるものを量的に統一した物として見せてしまう危険性がある。それに対して本は、その大きさ、素材、クオリティーが全て異なっていて、固有のインパクトを持っている。（中略）みんながスクリーンの方向を向いているのとは比べものにならないほど、オブジェとしてのパワーがある。[/quote]
現在最もユビキタスなメディア、紙の面目躍如というところか。

+++

それにしてもコールハースの肩書き、「建築家、思想家、脚本家」ってのスゲェ。欧米には彼をはじめ、学部で哲学専攻したMBAとかアートを学んで医学部に入り直したとかいうハイブリッドなヒトが多いが、それは日本のように「文系or理系」という二者択一、対立構造の中では生まれにくい人種に思える。そう言う点では慶應SFCの試みはある程度先見の明があり、成功もしているのかもしれない（と周りのSFC出身者を見てそう思った）。

なんだか建築に関わることを勉強したくなってきた今日この頃。なにか良い本ないですか？

[url=http://web.sfc.keio.ac.jp/~codama/blog/archives/2005/09/post_33.html]http://web.sfc.keio.ac.jp/~codama/blog/archives/2005/09/post_33.html[/url]</description>
      <pubDate>Thu, 11 Jan 2007 17:05:16 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/252</guid>
    </item>
        <item>
      <title>時間の有効活用の為の考え方（『1週間は金曜日から始めなさい 仕事と人生が楽しくなる時間活用術』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/243</link>
      <description>１週間は金曜日から始めなさい。タイトルに惹かれて購入しました。

著者は「マネーの虎」に出演していた事がある臼井由妃さんです。
（私は著者を見ないで買ってしまいましたが・・・。）

書籍の内容は、タイムマネジメントになります。
他のタイムマネジメントの書籍と異なるのは、単純に方法論の述べているというよりは、
基本的な考え方を変える事（第１章）を推奨しているという点かと思います。

その考え方は、以下の２点になります。
[quote]「引き算ではなく、足し算で考える」
「時間密度を高める」[/quote]
第２章からの具体的な方法論は、様々な書籍に似たような話が載っていますが、
第１章での考え方のへ結び着くように書かれており、
また本人のアレンジが加えられてと感じる点でとても新鮮な感じがしました。

３３歳まで専業主婦だったと言う事で、
これからでも遅くないと思わせてくれる点もとても評価できます。


書籍の中で気になった点（実践したいと思った点）

まえがきより
人がなにかをやりたいとき、時間がそれを拒絶することはない。
やりたいことが全部できて、こころのゆとりもついてくる。

第２章より
15分以上考えるのは時間の無駄
走りながら武器を拾え。
自分の時間単価を知る

第３章より
１週間は金曜日より始めなさい
スケジュール帳の使い方（自分一人の仕事、付箋紙）
明日の時間密度を高める三色マーカ活用方

第５より
無理にでも肯定的な考え方をする。</description>
      <pubDate>Mon, 08 Jan 2007 14:23:01 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/243</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「スーパージェネラリストの教科書」の好例（『プロダクトマネジャーの教科書』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/244</link>
      <description>[b]これから重視される「スーパージェネラリスト」像とは[/b]

[quote][b]Q　プロダクトマネジメントとは？[/b]
[b]A[/b]　プロダクトマネジャーは、特定の製品ラインやブランド、サービスについて、既存の製品の管理やマーケティングを行ったり、新製品開発の役割を負っているミドルマネジャーである。他には、ブランドマネジャー、インダストリーマネジャー、顧客セグメントマネジャーなどの肩書きがある。なお、この場合のプロダクトとは製品とサービスの両方を意味している。
（まえがきより）[/quote]

「プロダクトマネジャー」という肩書きは、外資系企業以外では少ないでしょう。ただ上記の定義から分かるとおり、実務的には似たような仕事をしている方は多いと思います。そして中堅以上の規模の企業では、このような「スーパージェネラリスト」職へのニーズは今後高まっていくものと予想します。

なぜか。このままアウトソーシング化が進んでいけば、社内にスペシャリスト（専門職）を抱える必要性は低くなっていきます。グローバル化の進展でアウトソーシングは容易になっていきます。MBAで学ぶような経営管理方式の普及は結果としてビジネスをモジュール化し、やはりアウトソーシングを容易にします。

アウトソーシング化・グローバル化が最も進んでいる業界の一つが、IT。アメリカのIT調査会社ガートナーは、2005年に『[url=http://itpro.nikkeibp.co.jp/a/biz/shinzui/shinzui1109/shinzui_05.shtml]（社内の）IT専門家は毎年1割減る[/url]』という予測を発表し注目を集めました。これはITに対する需要が減るという意味ではありません。社内のIT専門家に新しい役割が求められるようになるというメッセージです。

どのような役割か。ガートナーは、「バーサタイリスト([url=http://www.gartner.com/press_releases/asset_139314_11.html]Versatilist[/url])」という言葉を造りました。言ってみれば「多能職」でしょうか。

IT専門家に起きているこの流れは、営業・マーケティングや総務・経理・人事、購買部門など、社内の専門職にも広がっていくでしょう。特定の領域の「スペシャリスト（専門職）」ではないが、いわゆる「ジェネラリスト（総合職）」でもない。専門領域を持ちながらもそこに留まらず、自社の競争力に直結する業務についての責任を負う。こう考えてみれば、企業の固有の強みに直結するプロダクトマネジメントを職務とするプロダクトマネジャーは、まさに「バーサタイリスト」です。製品・サービスのプロダクション（生産）をアウトソースすることはできても、プロダクトマネジメントをアウトソースすることはできません。

[b]「スーパージェネラリストの教科書」の好例[/b]

この本は、そんなプロダクトマネジャーの職務を詳しく解説しています。そもそも、自分の仕事の実務的な教科書があるとしたら、どんな内容が欲しいか。こんな感じでしょうか。
・充実した目次と索引
・職務に沿った網羅的なハウツー
・ワークシートなどの作業成果物のサンプル
・事例
そのすべてが、この本にはあります。ワークシートの類は出版社のWebサイトからダウンロードすることもできます。

実際にはどんな内容が網羅されているか。目次レベルではこんな感じです。

□戦略的計画立案フレームワーク
□トレンド観測、調査、顧客セグメンテーション
□競争戦略のための競合分析
□ブランド戦略
□財務と価格のパフォーマンス
□戦略的な製品計画の準備
□新製品プロジェクト
□市場投入戦略の策定
□既存製品の管理
□マーケティング計画の作成と利用
□機能別リーダーとしての地位を得る
□グローバリゼーションに備える
□プロダクトマネジメントの実情
□プロダクトマネジメントの導入とプロダクトマネジャーの管理
（裏表紙から引用）

プロダクトマネジャーたるもの何をすべきかというチェックリストとして大変網羅的だと思います（もちろん業務マニュアルではないので、これ一冊で仕事ができるというわけではありません）。

また各章の章末に、各界のプロダクトマネジャーへのインタビューがあります。読者にプロダクトマネジャーとしての矜持を育てようという著者の意図なのでしょうか、いい企画だと思いました。

訳者の新井さんはこれが初めての訳書だそうですが、読みやすく、また配慮の行き届いた本に仕上げてくださいました。例えばこのくだり。

[quote]　新製品のリスクや財務的な要求によっては、経営陣に対して正式なプレゼンテーションが必要になるだろう。その場合、事前に参加者の「ホットボタン」（訳注：感情の引き金）を理解して、それに訴求するように準備しておくことが大切だ。(p140）[/quote]
「ホットボタン」＝感情の引き金、と訳注でさばくあたりがお見事。

350ページ超の大著ながら、ソフトカバーで読みやすい装丁。この辺りも「教科書」としての配慮が窺えます。自社の製品やサービスのマネジメントに関わる人、新しい事業の立ち上げに関わる人、これからのホワイトカラーの職務を考えたい人ならば、目を通しておきたい一冊。

（参考）
「[url=http://itpro.nikkeibp.co.jp/a/biz/shinzui/shinzui1109/shinzui_05.shtml]IT専門家は毎年1割減る[/url]」（真髄を語る）
「[url=http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0511/10/news019.html]企業のIT部門は縮小と変化を余儀なくされる──Gartnerが予測[/url]」（ITmedia エンタープライズ）
「[url=http://japan.internet.com/webtech/20051201/12.html]Gartner、2006年の IT 業界トレンド予測を発表[/url]」（Japan.internet.com Webテクノロジー）</description>
      <pubDate>Fri, 29 Dec 2006 13:43:10 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/244</guid>
    </item>
        <item>
      <title>恋愛写真―もうひとつの物語（『恋愛写真―もうひとつの物語』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/212</link>
      <description>映画「ただ、君を愛してる」の原作本になります。
（私は映画が気に入りこの小説を読みました。）

感想を一事で言えば、切なくて、悲しくて、でも心温まるストーリーでした。
ここ最近のストレスで疲れる心を癒してくれました。


スキなフレーズは
[quote]スキナヒトガ　スキナヒトヲ　スキニナリタイ[/quote]
この一文です。
スキな人の為にできる事が何かを考えさせられる内容でした。
また、自分の青春時代の事を思い出させる事になりました。


この小説は続編を考えられた小説のたぐいでは無く。
また、映画化を前提にされた物では無いと思います。
（元々、別の映画「恋愛写真」の脚本を元に作られた為）

素直に著者が書きたい内容で書かれたのでは無いかと感じています。
細かい設定で違和感を感じる部分などはあるかもしれませんが素直に
良い話だと思います。

恋愛小説を読まない方達にも、是非読んで欲しいなと思って投稿しました。</description>
      <pubDate>Mon, 18 Dec 2006 20:06:37 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/212</guid>
    </item>
        <item>
      <title>デザインを敢えて言葉にする（『デザインの修辞法 50keyworks』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/216</link>
      <description>建築家・プロダクトデザイナーの著者が、インテリアや家などデザインの優れたものにキーワードを付与して解説しています。特に日本の文化が表れたデザインに敏感に反応しています。
[quote]作品の中に潜む思想の粒を言葉で見つけ出そう、その粒は方法であったり、思想とでも言うべきものであったりするのだが、その作品を象徴する中心的なイメージをその作品から抽出しようとして見つけたキーワード、それを修辞法として列挙したのである。一つひとつの作品からは当然複数のキーワードが発見できる。その中のもっとも中心的なものを選び出して50の作品と併記したのである。
（あとがきより）[/quote]
紙の楽しさは味わえませんが、内容的にはほぼ同じものがWebサイトとして存在することを発見しましたので、関連リンクに入れておきます。</description>
      <pubDate>Thu, 14 Dec 2006 16:58:25 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/216</guid>
    </item>
        <item>
      <title>投資がなぜ難しいのかがよくわかる本（『チャールズ・エリスが選ぶ大投資家の名言』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/215</link>
      <description>以前読んだ「敗者のゲーム」を書いたチャールズ・エリスが編集した本で、ファンドマネジャー、経済学者、数学者、作家などの、投資に関する深い洞察に満ちた数々の言葉を集めたものです。

短いもので２ページ、長いものでも１５ページ程度の「ショートコラム集」といった趣で、通勤時間や仕事の合間に、少しずつ読むことができます。そして、内容はどれも非常に濃く、まさに「名言」の名に値するものばかりで、大いに啓蒙されました。

訳者が後書きでも述べていますが、「投資をするのは人間だという、余りにも当たり前のことを思い起こせば、『大投資家の名言』は投資の世界にとどまらない」もので「投資の達人は正しく人生の達人」と言えますので、この本に書かれた内容は、単にお金儲けをする方法というよりも、むしろ人生の難しい局面において、どのように対処すべきかを解き明かしてくれるものだと言えます。

とはいえ、もちろん「投資」も「人生」も、決して単純なものではなく、むしろ非常に複雑で難しいものですから、ここに書かれていることも、「こうすれば必ずうまくいく」と言った安易なものではありません。現に、この本に書かれている事柄の中には、相互に矛盾しているとしか思われないようなものも、実に多数含まれています。結局のところ、自分の直面する状況次第で、ベストの選択肢は様々に変わってくるわけで、そのことが、これらの「名言」にはそのまま反映されているということです。

すなわち、この本では、投資はなぜ難しいのか、安易なやり方に頼ろうとすると、なぜ失敗することになるのかを、様々な角度から解き明かし、それに対処するためには、どのような「心がけ」と「努力」が必要なのかを明らかにしているものと言えましょう。

何かを成し遂げるのに、「安易なやり方」というものはありえません。しかし、深い洞察に基づいた「正しいやり方」というのはちゃんとあるのであり、それは自ら体得するしかありません。それを自覚するために、こういう本は本当に貴重だと思います。</description>
      <pubDate>Thu, 14 Dec 2006 11:01:56 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/215</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「集団の知恵」が発揮される条件についての考察（『「みんなの意見」は案外正しい』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/214</link>
      <description>「グーグル・アマゾン化する社会」（森健(著)、光文社新書）で何度も引用されていた本で、ちょっと読んでみたくなったという軽い動機で読み始めた本でしたが、近年読んだ本の中でも、一番感銘を受けた本の一つでした。

実は、出版当時に本屋で見かけた折にも、多少気になってはいたのですが、本の帯にあった『朝日新聞書評で紹介！Web2.0とは何か、Googleの使う「集団の知恵」とは何かが分かる！』という宣伝文句や、この本の題名そのものに、逆に単純なネット民主主義礼賛を述べているような、何かしら軽薄な印象を受けたため、時間を使って読んでみる気までにはならないでいました。

ところが、実際に読んでみると、実は「ネット民主主義」はもちろん、はやりの「Web2.0」などとも何の関係もなく（は、さすがにやや言い過ぎかも知れませんが）、非常に実証的で含蓄の深い社会心理学の本で、作者の主張は極めて納得性が高く、また、組織マネジメントにおける応用範囲も広いと感じさせるものでした。

テーマは、たしかに題名や帯にあるとおり、「集団の多様な意見が反映されて行われた予測や意思決定は、想像以上に、正確・公正なものである可能性が高い」ことを主張しているものです。

そして、本の中では、数多くの事例や経済心理学的実験結果を引用して、そのことを裏付けていくのですが、一方では、この命題に明らかに矛盾するような、群衆が暴徒化したり、バブルが発生したり、大企業病が起きたりといった、「集団による暴走あるいは無知」の事例も十分に取り上げて考察を加えており、読み応えのあるものとなっています。

詳しくはこの本を読むのが一番ですが、作者の分析では、集団の知恵が発揮されるための条件として、多様性、独立性、分散性の3種類が備わっていなければならず、かつ、それらの意見を「集約する」システムがなければならず、これらのうちのどれかが欠けていると「集団の知恵」は発揮されない、というのが結論です。

この本で書かれている数多くの事例はもちろん、僕自身の経験から言っても、これは極めて正しい主張だと深く納得できました。

一方で、その環境を整えること自身が、実はかなり難しく、作者もそのことは本の中で指摘していますし、組織運営の経験のある人なら、きっと誰もが一度は感じることだと思います。

しかし、必要なことが、決して「天才を探してくる」ことではなく、「普通の人が正しく判断できる環境を整える」ことであるならば、必ず実現可能なはずです。この本を読み込んで、考え続けたいと思いました。</description>
      <pubDate>Thu, 14 Dec 2006 10:51:33 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/214</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「グローバル化」の本当の意味を実感（『フラット化する世界(上)』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/213</link>
      <description>以前仕事でお付き合いのあったステートストリート信託銀行の方から聞いた話で、グループ本社（ボストン）のＣＥＯが、実にすばらしい本なので必ず読むようにと言って幹部全員に配ったというのが、この本（原題「The World Is Flat」）でした。で、僕も一念発起して、ハードカバーの原著を英語で読み始めてみたのですが、導入部から実におもしろかったものの、何分ページ数が多く、なかなかはかどりません。そこで、毎日少しずつ読み、読んだ部分の要約をブログに書き留めるという方法で、しばらくがんばって読んでいました。

すると、今年（２００６年）４月に原著の増補版がペーパーバックで出版され、しかもその内容をも含んだ翻訳が５月に出版されたので、原著を読むのは中断し、翻訳の方を読むこととしました。

そして、ようやく日本語で全巻読み終えたのですが、読み終えて改めて、実にすごい本だなとほとほと感服しました。ステートストリートのＣＥＯが、必読書だと言っていたというのも、心からうなずけました。

主としてＩＴ技術の進歩により、世界中のコミュニケーションの量と質とが飛躍的に高まった結果、単にビジネスのみならず、政治や文化にも極めて大きな影響が及び、国と国との障壁が消え、世界が急速に「平ら」になりつつあるというのが、本書のテーマです。

「ＩＴ革命」という言葉や、それによって社会に大きな影響が及び、これまでとは全く違った世界が出現しつつあるという考え方は、１９９０年代後半以降、大勢の人々によって語られ、それがきっかけとなって、「ＩＴバブル」を生み出したのも、まだ記憶に新しいところです。

しかし、ＩＴバブルの崩壊以後、そういった論調は、少なくとも日本では、ここ数年やや低調になっていた印象を受けます。でも、真の「ＩＴ革命」は、まさにＩＴバブルの崩壊以後始まり、それが今急激に進みつつあるのだということが、この本を読むと、実にクリアにわかりました。

作者は、これでもかというくらい「世界のフラット化」の実例を数多く挙げ、世界中を取材に回って、その実例を具体的に検証していきます。僕がとりわけ印象に残ったのは、下巻３３３ページからの「第１４章　デルの紛争回避理論」というテーマを検証するため、作者のノートパソコンが、具体的にどの国のどのサプライアーのパーツを使って、どのような手順で製造されたのかを詳細に調べ上げて記述している部分でした。僕自身、作者とほぼ同じ型のデルのノートパソコンを使っているのですが、正直、それがここまで複雑で緊密なサプライチェーンによって成り立っているのだとは、まさに想像を絶していました。

このような、具体的かつ綿密な取材に裏付けられた事実に基づいた考えを述べている本ですから、内容は極めてわかりやすく、その説得力は並大抵ではありません。

しかも、この本は、アメリカ人向けに書かれたものではありますが、述べられている内容は、まさに今の日本にもそのまま当てはまるものがほとんどですので、読んでいて息苦しいほどの切迫感がありました。

もちろん、作者の主張に１００％賛成というわけではありませんが、考えの基本部分は、決して否定でません。明らかに世界はフラット化しつつありますし、各個人が自ら主体的にこれに適応するよう努力しないｔと、幸福な未来を迎えることはとても難しいだろうというのは、非常に深く納得できます。

今後の自分自身の人生や、子ども達の人生を考える上でも、極めて示唆に富む本でした。</description>
      <pubDate>Thu, 14 Dec 2006 10:45:36 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/213</guid>
    </item>
        <item>
      <title>無題（『運を味方にする達人』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/211</link>
      <description>中谷さんの本はたくさんあってどれを読んだらいいか迷ってしまいます。お勧めありがとうございました。</description>
      <pubDate>Sun, 10 Dec 2006 10:11:24 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/211</guid>
    </item>
        <item>
      <title>Re: 運を味方にする達人（『運を味方にする達人』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/211</link>
      <description>若手（20代前半）のと仕事を行っていた時に、
この本を紹介したいと思い再度読み直してみました。

読む人・読むタイミングで心に残るポイントは異なると思います。
ですが、読み終わると一つは実践してみようと思う所が有ると思います。

客観的に見て、運が良いと思う人は、
色々と実践しているんだろうなと改めて感じました。

現時点の自分の心に残る３つの言葉を選ぶならば
１．「自分の力を、過小評価をしてはいけない。」
　保守的になってしまっていないか考えさせられました。
２．「奇跡は、毎日起こっている。」
　日常の奇跡を大事にしているか考えさせられました。
３．「自分の夢の締め切りは、自分で作る。」
　自分の夢に向かって、きちんとステップを踏む事の大切さを
考えさせられました。

の３つです。</description>
      <pubDate>Sun, 10 Dec 2006 02:28:32 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/211</guid>
    </item>
        <item>
      <title>カリスマの、強く激しい半生記（『スティーブ・ジョブズ-偶像復活』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/210</link>
      <description>訳者あとがきで、2005年6月に[url=http://news-service.stanford.edu/news/2005/june15/jobs-061505.html]ジョブズがスタンフォード大学の卒業式で述べた祝辞[/url]の一部が引用されています。
[quote]　祝辞では、毎朝、「今日が人生最後の日だとしても、今日、する予定のことをしたいと思うか」と自問するという話も紹介された。（p525）[/quote]
この言葉が嘘ではないのだと思えるような、生き方です。500ページ以上の大著なので最初は斜め読みで済まそうと思っていましたが、そうはいきませんでした。

本の中で何回か、非常に厳しい状況をジョブズがカリスマを発揮してくぐり抜けるシーンが出てきます。たとえば1984年にMacを発売する直前の話。

[quote]無理に無理をかさねてきており、ぶっ倒れる寸前だった。登山でも、熟練のクライマーが歩けなくなり、座り込んでしまう瞬間がある。スティーブ・ジョブズのもとで働くというのは険しい山に登るようなものだった。そしてスティーブは、例の救助犬のセントバーナードがブランデーを登山者に届けるように、みんなに新たな活力を注入した。事に臨んで立てと発破をかけたのだ。みんな、スティーブのめがねにかなった連中だった。失望させるわけにはいかない。口を開くものはいなかった。だまって立ち上がり、自分のキュービクルにもどる。それから1週間、眠ったものはほとんどいなかった。(p155)[/quote]

部下には忠誠を誓わせる一方で、その献身に対して手厚く報いた事実はほとんどありません。著者のスタンスが中立ではないのかもしれません（全体に、ジョブズの人間性に対してやや批判的な印象を受けます）が、それを差し引いても教祖的なカリスマの持ち主であることは間違いないでしょう。

その力は交渉でも発揮されます。たとえば、iTMS（オンラインの音楽ストア）のスタートにあたり、大手5社から楽曲の提供を取り付けられた成功要因を、当事者がこう語っています。
[quote]「音楽業界を動かした最大の原因は、スティーブの意志の強さです。彼のカリスマ性と激しさが人々を動かしたのです」(p446)[/quote]

強さと、激しさ。意志の力で成し遂げられることの大きさを感じることができ、元気をもらえる本でした。</description>
      <pubDate>Wed, 06 Dec 2006 11:21:02 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/210</guid>
    </item>
        <item>
      <title>Re: 世界級キャリアのつくり方―20代、30代からの“国際派”...（『世界級キャリアのつくり方―20代、30代からの“国際派”プロフェッショナルのすすめ』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/207</link>
      <description>一橋大学大学院の国際企業戦略研究科で教授を務める石倉洋子氏と、医師で日本医療政策機構の代表なども務める黒川清氏による、国際派プロフェッショナルのすすめ。

内容をまとめると、これからは日本だけにとどまらず、しかも組織に頼らない、国際的なプロフェッショナルとしての個人が求められる時代になっていく。そのような時代に対応するために、(1)国際派プロとはどのような人材かをまとめ、(2)国際派プロになるためのキャリアパスを各年代ごとに示し、(3)国際派プロに必要な能力を5つにまとめて紹介している本。

実際に読んでみると、ある程度この手のトピックを追っている人にはあまり目新しい内容ではない。ただ、それでも面白く、一気に読ませてしまうのは、2人の著者の多彩なキャリアからの経験談によるところが大きいと思う。そのため今までわかっていたようなことも新しい表現で再確認することができる。

例えば、石倉氏の発言として次のようなものがあった。

[quote]チャンスがあればすぐにつかもうとする、予想していなかったことでも機会が与えられれば一応やってみる、という姿勢を常に心がけてきた。今になって「戦略」を専門としている割には、若いときから、自分の人生設計全体に戦略があったわけではないが、何が好きで何が嫌いかという感触はかなりはっきりしていた。それに合わせて、意思決定に直面したらその時点でよいと思うことを選んできた。[/quote]

さらっと書いてあったけど、とても大切な視点だと思う。

これ以外にも参考になる点は多い本。特に、既に「国際派」のふたりから見ての世界での日本人の振る舞い方に対する意見については、言い尽くされていることかもしれないが、参考になる。

類書と比べて英語だとか、ロジカルシンキングだとかという、スキルには一切触れておらず、どちらかというと人となり、心構え、振る舞いという点に焦点が置かれているので、そういう面からキャリアに関する考え方を復習したい人には良い本かも。それに、どの話題も、すっきりとまとめられているので、頭に入りやすいし、読みやすい本です。</description>
      <pubDate>Sat, 18 Nov 2006 02:20:54 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/207</guid>
    </item>
        <item>
      <title>イノベーションの文化を育む10の「顔」（『イノベーションの達人!―発想する会社をつくる10の人材』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/183</link>
      <description>『発想する会社！』を書いた、デザインファームIDEOのトム・ケリー氏による2作目。今回は人材論です。

イノベーションを産み出せる組織の文化を、どう定義し表現するか。
これ自体がとても難しいことです。
しかし、そこはさすが経験デザイナーIDEO社。
10の「顔」（キャラクター）で表現するという発想を得ました。

組織図も、記号や矢印の飛び交う図も、本書には1つもありません。その代わりに豊富なストーリーがあり、箇条書きにまとめられた知恵があり、美しい写真があります。

10の「顔」という直感的で分かりやすい表現と、イノベーションの文化を体現している組織の最高のケーススタディであるIDEOの事例。この2つが本書の納得度を高めています。

さて、その10の「顔」ぶれは下記の通り。読み進めていけば
「たしかに、あの人がこの『顔』で参加していたから成功できた」
「たしかに、あの失敗プロジェクトにはこの『顔』がなかった」
という実感を持たれると思います。

[quote]情報収集をするキャラクター
　人類学者：観察する人
　実験者：プロトタイプを作成し改善点を見つける人
　花粉の運び手：異なる分野の要素を導入する人

土台をつくるキャラクター
　ハードル選手：障害物を乗り越える人
　コラボレーター：横断的な解決法を生み出す人
　監督：人材を集め、調整する人

実現するキャラクター
　経験デザイナー：説得力のある顧客体験を提供する人
　舞台装置家：最高の環境を整える人
　介護人：理想的なサービスを提供する人
　語り部：ブランドを培う人[/quote]

本書の核だと感じた部分を抜き書きしておきます。ダイエットの比喩が素晴らしい。

[quote]　イノベーションはただのプログラムではない。それは一つの生き方である。究極の健康プログラムが一時的なダイエットではなく、健全なライフスタイルであるのと同じことだ。（略）優れた会社では、イノベーションの精神が事業全体に浸透している。社内のイノベーションのキャラクターをいつも良好なコンディションに保たせよう。そして、チームにも同じことを奨励しよう。(p291)[/quote]</description>
      <pubDate>Fri, 17 Nov 2006 11:49:53 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/183</guid>
    </item>
        <item>
      <title>考え抜き、従業員を信じ、勇気を持って実行する（『奇跡の経営 一週間毎日が週末発想のススメ』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/98</link>
      <description>[quote]・組織階層がなく、公式の組織図が存在しません。
・ビジネスプランもなければ企業戦略、短期計画、長期計画といったものもありません。
・会社のゴールやミッションステートメント（企業理念）、長期予算がありません。
・決まったCEO（最高経営責任者）が不在ということも、よくあります。
・副社長やCIO（最高情報責任者）、COO（最高運営責任者）がいません。
・標準作業を定めていなければ業務フローもありません。
・人事部がありません。
・キャリアプラン、職務記述書、雇用契約書がありません。
・誰もレポートや経費の承認をする人はいません。
・作業員を監視・監督していません。
(p28)[/quote]

…という特徴を持つ、ブラジルのセムコという企業のCEOリカルド・セムラー氏が書く、常識外れの経営論。これが実話だと思うとワクワクします。

「常識外れ」と書きましたが、深く考え抜いた末にたどり着いた結果が常識はずれになっただけであり、単に緩く経営しようとか、目立とうとかいうことではありません。読んでいて一番感心したのは、セムラー氏の逐一考え抜く姿勢でした。

たとえば、工場のアセンブリーライン（組み立て工程）にフレックスタイムを導入したという話。工場というものは、通常は交替制できちんとシフトを組んで流れ作業が止まらないようにします。フレックスタイムにすれば人員の都合がつかず、ラインが止まることがあるのではないでしょうか？著者はこう問い返します。

[quote]　さすがに、われわれも、そのことについては認識していました。でも、[b]働いているのは、[u]立派なおとな[/u]です。そのおとなである作業員が、どうして業務に支障をきたし、自分達の仕事を危うくするような行為をするというのでしょうか？[/b](p67)[/quote]

そして実際、（問題が起きたら対処できる体制を敷いた上で）フレックスタイムを導入したところ、作業員が自主的にスケジュールを調整し、きちんと機能しているそうです。

こうした施策の根底に見えているのは、人生における仕事の意味を真摯に問う著者の姿勢です。

[quote]　近年注目されている、仕事と生活のバランスだけがわれわれがもとめていることのすべてではありません。社員に、[b]自分の真の才能は何なのか、そして自分がやりたいことは何なのかを見つけることができるように、そのための余裕と機会を与えてあげること[/b]です。そうすれば、社員の個人的な抱負を会社の目標と合致させることができ、それによって、自然にバランスはとれてきます。[b][u]社員がひとたびやりがいを感じ、活気づいて、生産的になると、彼らの活動が自ずと会社に利益と成長をもたらす[/u][/b]ことになるのです。(p39)[/quote]

ただのきれいごととしてこう言うのは簡単です。セムラー氏はこの理想を実現すべく挑戦を続けています。その中には、自分で報酬を決められる制度など、ときには社員が不安を感じるほどに過激な施策も含まれています。

下記も、実践者ならではの記述でしょう。

[quote]　社員全員に、仕事に情熱を持ってもらおうなどと期待することは、残酷なことです。なぜなら、それは達成困難な目標を設定することと同じだからです。すべての仕事が、情熱を持つに値するものではないという現実に目をそむけてはいけません。[/quote]

では、どうすればいいのか？

そういった問いを考え抜いたうえで、従業員を信じ、勇気を持って実行する。そういった試みの数々が紹介されています。自分の仕事について、ワークスタイルについて、素朴に「なぜ？」と問い直すきっかけを与えてくれる一冊。</description>
      <pubDate>Wed, 08 Nov 2006 13:49:23 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/98</guid>
    </item>
        <item>
      <title>英語版『生協の白石さん』（『悶々と悩む英語の疑問77』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/196</link>
      <description>図書館でたまたま出会い、一読して
「これは英語版『生協の白石さん』だ！」と借り出して一気に読了。面白かった。
NHKの「ラジオ英会話」などで講師を務めていた著者が、番組に寄せられた質問への回答をまとめた本。読者の真剣な質問をユーモラスに受け止め、多くの場合、なぜかおやじギャグで締めくくります。例えば下記。

[quote][Q][b]You know.ってどういう意味ですか？[/b]
　会話の中でよく、You know.と言いますが、あれは「あんた知ってるだろ」みたいな意味なのですか？（略）どんな感じで使うのですか？

[A][b]ほとんどの場合は単なる口癖です[/b]
　（解説があって…）しかし、ほとんどの場合は単なる口癖と見たほうがよいでしょう。あまりYou know.を連発すると有能（ユーノー）な人ではなく、無能（ムノー）な人と思われる恐れがありますから気をつけてください。ましてや無理に使うのはやめましょう。
[/quote]

あるいはFとVの違いについて。どう発音し分けたらよいか、箇条書きで質問を重ねた上で「道行く外国の人に思わず教えてくださいと頼みたくなってしまうのです」とまで思い詰めた、長い質問に対して、
「積年の思いを今はらすといった感じですね。」
と返す（この後にちゃんとしたアドバイスが続きます、念のため）。

英語に堪能な方ならご存じのことが多いと思いますが、内容もさることながら、『生協の白石さん』同様に文章の話術のようなものが楽しめます。</description>
      <pubDate>Tue, 07 Nov 2006 22:25:24 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/196</guid>
    </item>
        <item>
      <title>リスク、リスペクト、リーズナブル（『「個」を見つめるダイアローグ』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/193</link>
      <description>村上龍氏と伊藤穣一氏の対談。気になったキーワードでまとめてみました。

[b]リスクについて[/b]

[quote][b]伊藤[/b]　今までは、きちんと言われたことをやっていればお金がもらえた時代だったけれど、これからは言われたことをきちんとやっても、手にするお金がだんだんと減っていくようになる。リスクをとらないことが一番ラクだったのに、それではやっていけない時代になってきた。(p56)[/quote]

[b]リスペクトについて[/b]

[quote][b]伊藤[/b] （略）少なくともアメリカでは、いくら偉くても、リスペクトされない人間というのは、みんなつぶれていってしまう。村上さんが日本人の本音と建前の問題を「利害」というキーワードで話してくれたけど、建前では尊敬しているようなことを言っていても、そこにリスペクトがない。(p123)

[b]村上[/b]　今までは、偉いとか偉そうにすることのインセンティブが相当高かったと思う。（略）いくら偉そうにさせるから頑張ってくださいと言っても、もう誰もやる気にならない。偉そうにする人は本当は偉くないとみんな気づき始めたからね。(p135)[/quote]

[b]リーズナブルであること（合理性）について[/b]

[quote][b]村上[/b]　（略）これから経済合理性は重要なファクターになっていく。文脈は同じでも、主義主張が違えば、最初から相手の話を聞かない、バイアスをかけて曲解する人がたくさんいるからね。「あいつは右翼だ」「あいつは左翼だ」「あいつは環境主義者だ」って、決めつけて、そのあとは議論が成立しないということは今でもよくある。
　そういうときに合理性はまだ有効かもしれない。(p190)[/quote]</description>
      <pubDate>Tue, 07 Nov 2006 17:55:21 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/193</guid>
    </item>
        <item>
      <title>戦争から学ぶ戦略思考（『勝者の決断』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/194</link>
      <description>『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』誌が、兵法を題材とした論文で編んだアンソロジー。

第１章　参謀が組織をつくる
第２章　将が撤退を決断する時
第３章　『三国志』のリーダーシップ論
第４章　孫子の戦略学
第５章　知的リーダーの肖像
第６章　規律は組織の命脈である
第７章　強い軍隊はボトムアップで動く

戦争物や兵法に興味のある方は、よく知った事例から戦略思考が学べるので楽しい本でしょう。そちら方面に疎いわたしは、第４章と第５章を特に面白く読みました。
『孫子』は単に目の前の敵を叩く方法ではなく、戦略思考の教科書のようです。解説書の類は以前にも読んだことがありますが、現代語訳などがあれば読んでみたくなりました。また第５章は編集工学研究所所長の松岡正剛氏のインタビュー。氏の語る、ビジネス界のリーダーが持つべき「知のリーダーシップ」とは：
・情報を組織的に編集し直すこと
・予測可能な知と予測不可能な知を分け持って組み立てること
・矛盾を恐れないメッセージを発信する知を持つこと</description>
      <pubDate>Fri, 13 Oct 2006 11:18:32 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/194</guid>
    </item>
        <item>
      <title>論理的に分析し、物語的に発信せよ（『「物語力」で人を動かせ!―ビジネスを必ず成功に導く画期的な手法』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/192</link>
      <description>Narrative Method、Storytelling Methodなどという名前で、説明テクニックとしての「物語」が注目されています。広報コンサルタントの著者が、物語をどう構造化するか、実践の場でどう活用するか、事例を交えながら解説します。

例えば新聞や雑誌の読み物記事(feature)は、教科書的には下記のように構成されているそうです（p98より意訳しつつ引用）：

・ティーザー(Teaser)：冒頭で読者の好奇心を誘う
・ナットグラフ(Nutgraph)：記事のテーマや重要性を端的に伝える
・ボディ(Body)：出来事を時系列で並べつつ、テーマについて語る
・キッカー(Kicker)：読者の記憶に留める「オチ」。冒頭に「蹴り返す」のが理想

これを時間と関連づけると下記のようになります。
・ティーザー　【現在】
・ナットグラフ　【時制なし。敢えていえば現在】
・ボディ　【過去 → 現在 （→将来展望）】
・キッカー　【現在】

現在 → 過去 → 現在 と進行する場合は「V字型」、将来まで語ってから現在に戻ってくる場合は「逆N字型」に構成せよ、とのこと。

たしかに読み物記事はそんな感じになっていますね。ここは面白そうなので、この本で紹介されていた、ウォールストリート・ジャーナル紙の記者がマニュアルにしているという&quot;[siteurl=go.php?asin=0452261589]The Art and Craft of Feature Writing[/siteurl]&quot;を買ってしまいました。プレゼンテーションや講演の構成を考えるときの材料にしたいと思います。</description>
      <pubDate>Fri, 13 Oct 2006 10:19:37 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/192</guid>
    </item>
        <item>
      <title>Re: イノベーションの達人!―発想する会社をつくる10の人材（『イノベーションの達人!―発想する会社をつくる10の人材』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/183</link>
      <description>同書の著者であるトム・ケリー（以下、トム）は、
世界最高のデザインファームと賞賛される‘IDEO’社の
ゼネラル・マネージャーです。


この本は、一言でいうと、

イノベーションあふれる会社（組織）に必要な

10の人材（キャラクター）

について解説したものです。

原題は、

‘THE TEN FACES OF INNOVATION’

ですから、文字通りタイトルが内容を体現しています。


経済、社会、技術が複雑、高度化した現在、
イノベーションは、とても一人だけでは成し遂げることは
できませんよね。

様々な異なる強みをもった人材が力を合わせてこそ、
イノベーションは実現できる、トムはそう考えています。


ところで「イノベーション」とは何でしょうね。

改革？革新？

気軽に使われる言葉ですが、
本質をうまく説明するのは、なかなか難しいものです。

本書では、イノベーションとは、

「新しいアイディアを発想し、実験し、鼓舞し、確立していくこと」

です。

重要な点は、ただ発想するだけでなく「実践」すること。

どんなにすばらしいアイディアが生まれたとしても、
それを育み、具現化しなければなんの意味もない。

イノベーションというと、発想力のある「アイディアマン」
の存在が不可欠だよなあ、とあなたも考えるんじゃないかと
思いますが、しばしばアイディアマンには実現するための
執念や実行力が欠けています。（笑）

そこで、人材が集まったチームとしてイノベーションに
取り組むことが必要になってくるわけです。


では、イノベーションを通じて新たな価値を生み出す10の人材
（キャラクター）とは？

トムは、10の人材を大きく次の３つのカテゴリーに
分けています。

●情報収集をするキャラクター
●土台をつくるキャラクター
●実現するキャラクター


彼らのそれぞれの役割について簡単に説明しましょう。

●情報収集をするキャラクター

彼らの役割は、文字通りイノベーションの元ネタを
「情報収集」すること。

現状に決して満足せず、
チームの目が内側に向きすぎないように、また、
自分の「知識」におぼれすぎていないかどうかを
組織に思い出させます。


●土台をつくるキャラクター

生まれたアイディアを育てるための土台を作る役割です。
大きな価値を生み出すアイディアも最初は海のものとも
山のものともわからないもの。

しばしば組織論理につぶされてしまうことがあります。
彼らは、手練手管を尽くして、アイディアの実現に
向かって人々を巻き込んでいく手腕を発揮するのです。


●実現するキャラクター

彼らは、情報収集をする役割から得られた発見を適用し、
土台をつくる役割から委託された権限を利用して、
イノベーションを実現します。


そして、この３つのカテゴリーそれぞれに入る10の人材
（キャラクター）は次の通りです。


●情報収集をするキャラクター
１　人類学者：観察する人
２　実験者：プロトタイプを作成し改善点を見つける人
３　花粉の運び手：異なる分野の要素を導入する人

●土台をつくるキャラクター
４　ハードル選手：障害物を乗り越える人
５　コラボレーター：横断的な解決策を生み出す人
６　監督：人材を集め、調整する人

●実現するキャラクター
７　経験デザイナー：説得力のある顧客体験を提供する人
８　舞台装置家：最高の環境を整える人
９　介護人：理想的なサービスを提供する人
10　語り部：ブランドを培う人

では、以下、10人の達人を順番にご紹介していきます。


１．人類学者

「人類学者」と呼ばれる人、言い換えると、
「人類学者」の役割を担える人は、

「問題を新しい枠組みでとらえること」

に非常に長けています。

同書では、マルセル・プルーストのこんな言葉を引用しています。

“発見という行為の真の意味は、新しい土地を見つけることに
　あるのではなく、新しい目でモノを見ることにある”


優れた発想・アイディアは、従来とは異なる視点や、
既存の情報の新しい「組み合わせ」から生まれるという主張は、
最近は多くの人が知るところになってきたかと思います。

「人類学者」は、優れた発想・アイディアを生み出すネタ元
であって、イノベーションの中で最も重要な役割と言えるかも
しれません。


さて、トムは、人類学者の特徴として次の６つを挙げます。

１．人類学者は禅の法則「初心」を実践している
２．人類学者は人間の行動を新鮮な驚きをもって受け入れる
３．人類学者は自分の直感に耳を傾けることによって推論を
　　導き出す
４．人類学者は、「ヴィジャデ」を通じてひらめきを求める
５．人類学者はつねに「バグ・リスト」やアイディアの財布を
　　身につけている
６．人類学者は手がかりを求めてゴミ箱さえもあさる。


詳細は本書を読んでいただくとして、いくつか補足説明が
必要ですね。


４．の「ヴィジャデ」とは「デジャブ」のサカサマ語。

「デジャブ」とは「既視感」と訳されますが、
初めてきた場所なのに、どうも以前来たり、見た覚えがして
しょうがないそんな感覚を言います。
（ありますよね、そんな気持ちになったこと）

「ビィジャデ」はその反対ですから、前に何度も見ている
ものをいま初めて見ているような感覚のことです。


５．の「バグ・リスト」とは、世の中にある不満なこと、
不便なことなどのことです。

一方、アイディアの財布には、革新的なコンセプト、
そのコンセプトを実現するために解決すべき問題点が
含まれています。

人類学者はこうした「気づき」をしばしば
たんねんにメモしているのです。


さて、上記に示した人類学者の６つの特徴を眺めると
ほぼ同じようなことを言い方を変えて言っているだけ
のようです。

人類学者は、端的には「子供のような素直な観察眼と、
あくなき好奇心を持っている人」と言えるでしょうね。


では、単に現在を観察するだけでなく、そこから未来を
見通すためには、誰を観察の対象とすべきかわかりますか？


それは、

「若者」（特に10代）

です。

既存の枠にとらわれず、というか、古いものを
ガンガン壊して、新たな文化を生み出すのは常に若者。

これからの時代の空気を最も敏感に感じているのは若者であり、
新作映画のネタ出しや、仕上がりの良し悪しを確認するために
自社の若手のスタッフに聞く、

と言うのは、スタジオジブリの宮崎敏夫プロデューサーでした。

トムもまた、

「子供は次に何が起こるかを予測するてがかりを
　教えてくれる

と考えているのです。


２．実験者

「実験者」は、人類学者が提示したアイディアのネタを
具体的なものにする役割を果たします。

ざっとスケッチを描いたり、発砲パネルをテープでつぎはぎ
したり、急ごしらえのビデオを制作したりして、
新しいサービスのコンセプトに「性格」と「形状」を与えます。


実験者は、さまざまなアイディアやアプローチを試すのが
大好きな人。

大発明家のエジソンが典型的です。
エジソンのこんな言葉が本書では引用されています。

“私は失敗したことがない。一万通りのうまくいかない方法を
　発見しただけだ”


最近の発明家で大成功した人と言えば、
サイクロン式の掃除機を開発したイギリスのジェーズ・ダイソン氏
が思い浮かびますね。

ダイソン氏は、掃除機の最終的なデザインを決めるまでに、
5127種類のプロトタイプ（原型）をつくって失敗したそうです。


さて、どんなにすばらしいアイディアを思いついても、
言葉だけでは、実際の形のイメージや面白さ、効用を伝える
のは難しいものですよね。

実験者にとって重要なのは、アイディアをできるだけ早く
目に見える具体的なものにすることです。

ここで、会社・組織としては、まだ不完全で未熟なプロトタイプ
を作り、提案することを許容する文化が求められます。

最初から高い基準を持ち、完成度の高いものを求めてしまうと、
みすぼらしい形だからという理由で、すばらしいアイディアが
却下されてしまうからです。

トムは、コンサル先の会社のエグゼクティブに対して、
少しばかり「目を細めてみる」こと−
つまり、表面上の細かい部分は無視して、アイディアの全体像
だけを見ることを推奨しているそうです。


ところで、実験者は、モノづくりの部分だけでなく、
広告の仕方、売り方などにおいても、既存のルールを破って
新たな方法を試すことに果敢に挑戦します。

広告の仕方について言えば、
BMWのショートフィルムの事例が、本書で紹介されています。

BMWのブランディングのために、
今まではテレビコマーシャルを活用していたのを一切止め、
８分間のドラマ「ザ・ハイヤー」を制作して、
同社のＷｅｂサイトだけで公開しました。

この従来のルール破りのマーケティングは大きな話題を呼び、
多くの消費者をBMWのサイトに呼び込んだだけでなく、
2年連続で売上げを更新する具体成果につながりました。

あれ以来、日本でもブランディング用のショートフィルム
制作が盛んになってますよね。


トムは、実験は次の大躍進に向かうための最良の方法の
ひとつであり、だから、

いつまでもスタートラインに立ったまま、
レースの行方をあれこれ思案しているのはやめよう。
とにかく動き出して、いろいろなことを試してみればいい。
そのうちに、ひょっとしたら勝つための新しい手段が
見つかるかもしれないのだから、

と私たちに提案しています。


３．花粉の運び手

「花粉の運び手」は、特に関連もなさそうな複数のアイディアや
コンセプトを並列させることによって、新たに優れたものを
生み出す能力を持っています。

人類学者が観察を通じてアイディアのネタを発見するのが得意
なのに対し、花粉の運び手は、情報の組み合わせやメタファーを
駆使するのが得意なようです。

例えば、花粉の運び手の功績のひとつとして本書で紹介されている
ものに、ピアノの鍵盤のアイディアを拝借して、
初期の手動のタイプライターを開発した事例があります。

ピアニストが鍵盤を指でたたくイメージから、
文字通り、タイプライターから今のＰＣに至る「キーボード」
の原型が生まれたんですね。
これは、「メタファー（比喩・置き換え」の力」と言えます。

こうして、ある物事をまったく別のところに持ち込むことで
斬新なアイディアを生み出すさまをトムは「他家受粉」と呼び、
それを実行するのが「花粉の運び手」というわけです。


花粉の運び手は、強い好奇心と柔軟な頭脳の持ち主です。

本や雑誌やネット上の記事をむさぼり読んで、
自分やチームが巷の話題に乗り遅れないようにしますし、
多方面に関心があって多彩な経験をするので、
ひとつの経営課題からアイディアを拝借して
思いもよらぬ別の状況に生かすのがうまいのです。


では、組織の中で「花粉の運び手」を育てるためには
どうしたらいいのでしょうか。

トムは、IDEO社が持つ他家受粉のレシピにある７つの
「隠し味」を紹介してくれています。

１．発表会をしよう。
２．さまざまな背景をもった人をたくさん雇おう。
３．議論が巻き起こるような空間をつくろう。
４．さまざまな地域のさまざまな文化を取り入れよう。
５．週に一度の「ノウハウ」講演会を主催しよう。
６．客人から学ぼう。
７．多様なプロジェクトを進めよう。

要するに、さまざまな異なる文化的背景や価値観を持つ人々を
歓迎し、彼らが自由に議論できる環境をつくりだすということ
のようです。

まさに、

「ダイバーシティ・マネジメント」（多様性の管理）

のことですね。


そして、トムによれば、
よりよい「花粉の運び手」になる最も効果的な方法は、

「さまざまな場所に足繁く通うこと」

だと述べています。

「花粉の運び手」には、
好奇心だけでなく行動力も必要のようですね。


４．ハードル選手

「ハードル選手」は、土台をつくる人の一人。
彼は、有望なアイディアをつぶしにかかる様々なハードルを
なんとかして乗り越えようとします。並外れた回復力があって、
ノーと言われても決してあきらめません。

ハードル選手は、かならずしも課題を正面から取り組む必要は
なく、障害をうまく回避すればよいと考えています。
しかし、状況を見極めた上でリスクを取り、しばしば規則を
破ってでもアイディアを推進することをいといません。


本書では、「ポストイット」をはじめとする独創的な製品で
知られるスリーエム社の事例などが紹介されています。

例えば、スリーエム社のマスキングテープ
（塗装作業で色を塗り分ける時などに貼る粘着テープ）
の開発を担当した同社のハードル選手は、リチャード・ドルー。

彼は、自動車車体工場に行った時、
自動車の塗装に失敗した工員が悪態をついているのをみて、
粘着テープを開発することに決めます。

しかし、当時のスリーエム社は経営不振に苦しむ紙やすり
のメーカーで、テープの製造経験はありませんでした。

ただ、リチャードは、同社の技術でテープが開発できる
可能性があることに気づいており、勝手に実験を始めます。

やがて社長に実験のことがばれると、
元の紙やすりの仕事に戻るように言われますが、
戻ったのは1日だけ。

またすぐに、テープの開発のための実験を再開しました。
（今度は、なぜだか社長は見て見ぬふりをします）

次に、リチャードは、
テープを作るための製紙機械の購入を会社に申請します。
しかし、これも却下されました。

でも、やはりリチャードはあきらめません。
研究員として与えられていた100ドルの購入権限を利用して
99ドルの申請書を何枚も書いて、こっそり機械を購入して
しまうのです。（不正行為ですよね・・・）


しかし1925年、リチャードは世界初のマスキング・テープ
の製造に成功を収めます。
最初の顧客はデトロイトの自動車メーカーでした。

スリーエム社は、研究時間の一定時間を自分の好きな研究に
使っていいという制度や、秘密裡に勝手に行う研究、
「スカンクワーク」に寛容なカルチャーを持っていますが、
その原点はこのマスキング・テープにあるんでしょうね。


とかく、企業は革新的なアイディアに対しては、
拒否反応を示しやすいし、リスクを恐れて十分な時間やお金、
人を配してはくれないものです。

そんな時、ハードル選手は、それこそどんな手を使ってでも
アイディアを進める、ある意味偏屈なまでの強い粘りを
発揮するんですよね。

日本で言えば、ノーベル賞級の発明といわれた「青色ダイオード」
の開発者、中村修二氏もまた、代表的な「ハードル選手」と言える
でしょう。


５．コラボレーター

そうそう、CNET Japanにトム・ケリー氏の最新インタビュー記事が
掲載されてます。


トム（面識もないのにファーストネームで呼ぶのはちょっと
失礼かもしれませんが）は、毎年日本に仕事で来ているそうですね。
本では、日本企業の事例もいろいろと取り上げられています。


さて、「コラボレーター」は、土台をつくる人たちの中で、
文字通り、多くの人々をまとめて目的を遂行させます。

あの偉大な発明家、エジソンも優れた実験者であり、かつ
コラボレーターでした。

昔の発明家は、バック・トゥ・ザ・フュチャーに出てくる
「ドク」のような、誰にも相手にされないちょっと変わった人。
１人でアイディアを発想し、ガレージでコツコツ試作品を
作っているイメージがあります。

しかし、エジソンの場合、優秀なエンジニアなどの人材を率いて、
「チーム」として新しい発明に取り組んだことが意外に知られて
いません。

最近は、ますます技術が高度化し、専門分化が進んでいますから、
ちょっとした工夫レベルの発明でもない限り、チームとして
イノベーションが起こせる仕組みが必要です。

チームを取りまとめるコラボレーターの役割は以前にも増して
重要になってきていると言えるんじゃないでしょうか。


トムによれば、コラボレーターが務まる人は、

個人よりもチームを重んじ、個人的な達成よりもプロジェクトの
完逐を第一に目指す奇特な人

だそうです。


コラボレーターは、こんな「無私の心」で様々な人々との
共同作業を遂行する潤滑油のような働きをしてくれますが、
同書では、「顧客」との共同によって新たなアイディアを
生み出す方法として、

「非フォーカスグループ」

というものが紹介されています。


通常のフォーカスグループ（インタビュー）では
一般的な顧客を集めます。

これは検証段階では有益ですが、
画期的なイノベーションのヒントを求めるのなら駄目。

フォーカスグループではありきたりのヒントしか
得られないとIDEO社では考えているようです。


そこで、開発している製品やサービスに
「異様に熱中している人」を集めて意見を聞くのが

「非フォーカスグループ（インタビュー）」

です。要するに、その道の「オタク」と呼ばれる人たちを
招くということでしょう。


「非フォーカスグループ」は、
革新的なデザインのテーマやコンセプトに関するひらめきを
与えてくれるそうです。また、どんなものが人を心から興奮させ、
かりたてるかを表情や身振りで具体的に示してくれます。


「オタク」な人たちは、その熱中している対象に
のめりこんでいます。そのことについてなら何時間でも話せる。
メチャクチャ詳しい。

仕事でいきなりテーマを与えられて、取り組み始めたばかりの
プランナーよりも、彼らの方がはるかに豊富なアイディアを
出してくれそうですよね。


コラボレーターは、こんな人々を見つけ出してくるのも
得意なのです。

あなたの会社・組織にも、コラボレーター役の人いますか？


６．監督

本書の「監督」の章の冒頭に引用されている、
スティーブン・スピルバーグ監督の言葉が印象的です。

「私は夢で生計を立てている」

こんな人生送れたら最高ですね。うらやましい限りですね。(^_^)


さて、「監督」とは、

製作過程の計画を立て、ステージを構成し、俳優から最高の
演技を引き出し、プロジェクトや会社の趣旨を明確にし、
全体の調和をとって仕事を完成に導く人

です。

ただ、トムの考える監督は、決して「トップダウン型」の
リーダーではないですね。

むしろ、偉大な監督は、縁の下の力持ちを進んで引き受け、
舞台の中央を他人に委譲し、各メンバーがほとんど指導を
必要とせず、自ら実例を示して率先して行動するチームを
作り上げます。

公式の権限が仮になかったとしても、メンバーの士気を
高めることができる人心掌握術の持ち主と言えるでしょう。


ハリウッドには、

「監督の仕事の90％は配役だ」

という格言があるそうですが、企業組織でも同じですね。


監督は、プロジェクトに適したメンバーを見つけ、
巻き込み、各メンバーの才能や個性に応じた適切な
配置を行って、チームの調和を図ることができなければ
なりません。

これ、人が相手ですから、たぶん他のどんなキャラクターと
比較しても一番難しくて面倒な仕事です。

立場上、監督が一番偉いのは当然かもしれません。


ところで、同書の監督の章にはとてもうれしいことが
書いてあります。

それは「昼寝のすすめ」


IDEO社の経験によれば、ブレーンストーミングは朝が
一番盛り上がるそうです。

つまり、頭が冴えてアイディアが出やすい。
朝は、エネルギーと創造性がピークに達している刻限
なのです。

そこで、日中に適度な仮眠を取るようにすれば、
一日に２度、エネルギーと創造性のピークに達すること
ができるというわけです。


また、ハーバード大学のある調査によると、
昼間の仮眠は「情報過多」を緩和するのだそうです。
昼寝は脳がさまざまな仕事を学習する能力を高め、
記憶を強固にするらしいのです。


実は、私は会社勤めをしていた頃から、
日中、デスクに座ったまま、うつらうつら、
いや「仮眠」をしていました。

人にわからぬようにこっそり寝ていたつもりですが、
当時の同僚たちは皆気づいていたようです・・・(⌒o⌒;


５年前に独立して、
自分の事務所でデスクワークするようになってからも、
しょっちゅう眠くなってしまいます。
（しかし、幸いにも一人でやってるので、私の居眠りを
　見咎める人はいません）

それで、我慢できずについついソファーに横に
なってしまうのですが、いつも、

「自分はなんてぐうたらなんだ」

と目覚めるたびに自己嫌悪に陥っていたものです。


しかし、この本を読んだ今となっては、
ためらいなく仮眠することができるので、
とても喜んでいるわけです。


なんたって、トムは、偏見や先入観を捨てさえすれば、

「昼寝は、野心的で創造的な人間の強力なツール」

とまで言い切ってるんですから。（笑）


７．経験デザイナー

「経験デザイナー」はイノベーションを実現する人々の一人。
すばらしい「顧客経験」を創造しようと、
ひたむきに努力する人です。


冒頭に、トム・ピーターズのこんな言葉が引用されています。


零細企業であろうと、巨大企業であろうと、ほとんどの会社に
とっての「付加価値」は、提供される良質の経験によって生じる


今の客にとって、製品とは、

形のある製品＋形のないサービス

です。（単純化してますが）


つまり、実際に手にする製品本体だけでなく、
購入する場所の雰囲気や、そこでの店員とのやりとり、
購入後の定期点検などのアフターサービスなど、
製品に付随するサービスすべてをひっくるめて
ある会社の「製品」であり「ブランド」なのです。

この両者を合せた製品は、通常の製品本体と区別して、
「ホールプロダクト（全体的製品）」と呼びますね。

ですから、どんなに製品そのものが優れていても、
アフターサービスが良くなければ、
その製品・ブランドの評価は下がります。

そして、今さら言わなくてもおわかりだと思いますが、
「製品本体」での差別化が困難な今、付加価値的な
サービスの部分で差別化を図るしかありません。


「顧客経験」を設計する「経験デザイナー」の役割の
重要性がわかりますよね。

本書で紹介されている例で最も面白いのは、
米国のアイスクリーム店、

「コールドストーンクリマリー」
です。

日本には昨年、アジア第１号店として六本木ヒルズに出店。
人気店となって、現在は国内５店舗まで増えています。


さて、コールドストーンでは、
従来のアイスクリーム店とは全く異なる体験があります。

食べたいアイスクリームとトッピングの種類を選ぶと、
店員は、それを冷やした御影石（まさにコールドストーン！）
の上で２本のヘラを使って混ぜ合わせます。

しかも、店員は歌をうたいながらリズムに乗って！


これはまさに「パフォーマンス」。
自分のためのアイスクリームが出来上がるプロセスを
見るのは実に楽しいわけです。

しかも、混ぜ合わせることで、既存のアイスクリーム店の
固い食感のものと違って、柔らかくクリーミィな味に
なっています。

コールドストーンの成功をみると、
飽和状態かと思われたアイスクリーム店市場にも、
アイディア次第でまだまだ参入余地があったということが、
わかりますね。


コールドストーンのコンセプトは、

「アイスクリームの革新と経験」

だそうですが、アイスクリーム本体よりも、
「すばらしい顧客経験」を売り物にすることにしたのは
「経験デザイナー」の貢献でしょう。


８．舞台装置家

「舞台装置家」は、大道具係のことですね。
社員の創造性を刺激し、イノベーションを生み出すことのできる
最高の職場環境を整えることが役回りです。

イノベーションとは、多くの場合、既存の固定観念やルールを
打ち破ることから生まれますよね。もし、職場が細かい制限
だらけで味気ないものだとしたら、イノベーションは自分の
居場所がなくなって出てこなくなるでしょう。


また、舞台装置家は、
すばらしい顧客の体験を演出するための物理的環境の設計に
おいても活躍します。

特に小売・サービス業で重要ですが、店舗・施設の空間デザインは
顧客の満足度、そして収益に大きな影響を与えます。

同書によると、ラスベガスのカジノでは、1950年代から
空間の改良による見返りを測定してきています。

例えば、ホテルの客をエレベーターまでまっすぐ歩かせずに
スロット・マシンの並んだジグザグの通路を歩かせると、
「あがり」（売上）は明らかに0.7％上昇するのだそうです。


また、同書では、トムが率いるIDEO社が関わった
有名病院の建物の設計にまつわる話も紹介されています。

この病院には、優れた心臓外科の先生たちがいました。
毎日、患者の生命を救い、同僚や地域社会から尊敬されている
特別な人たちです。

彼らは、病院に、正面玄関とは別に心臓病患者専用の玄関を
設置することを希望しました。「権威」のある心臓外科医が
治療をほどこす「神殿」にふさわしい特別の入り口を
欲しがったわけです。


IDEO社のスタッフは、果たして玄関が２つ必要かどうか、
疑問を持ちました。

そこで、外科医、患者の意見を聞き、また正面玄関とロビー、
病室の観察を行った後、病院のデザインづくりに先生方を
巻き込んで、次のような質問を投げかけたのです。

“心臓切開手術を受けに来るときの気持ちはどんなものでしょう？
　どう控えめにみても不安でしょう？そこで別の玄関から
　入らなければならないと知れば、不安は軽減されますか？”

“手術が必要なほど深刻な病気の人が足を踏み入れる専用玄関
　ですか？それは、人の心理にどんな影響を与えるでしょう？”


結局、心臓外科医たちは、自分たちのエゴの反映である
別の玄関を作るというアイディアを捨てました。
そして、患者の気持ちも考え、専用玄関の代わりに、
２階につながる立派なエスカレーターを設置しました。

この立派なエスカレーターは、心臓病患者に対して
歩かなくて良いというメリットを提供すると同時に、
心臓外科医の専門的技能を称える存在として機能しています。
かといって、専門玄関ほど美化しておらず、患者をことさらに
不安に陥れることはありませんでした。


考えてみれば、会社では、ビルの最上階に立派な個室を持ち、
室内に高級な調度品を誂え、自分の権威を誇示したがる経営者が
いますが、こうして敷居を高くしてしまうと、現場の情報が
ほとんど入ってこなくなります。

経営者にとっては、
外界から断絶された空間で実に心地よい時間を過ごせるのかも
知れませんが、イノベーションを生む空間では決してありませんし、
そんな会社では、おそらく衰退が静かに進行し始めているに
違いありませんよね・・・


９．介護人

日本語で「介護人」と聞くと、
介護福祉士を連想してしまいますね。

元の英語は、‘Care Giver’です。
気配りのできる人、世話好きな人という理解のほうが
わかりやすいかなと思います。

もちろん、介護士や、医師、看護師といった職業は、
最も純粋な形での‘Care Giver’と呼べますが。


さて、医療福祉業界に限らず、
あらゆる分野で私たちは皆、優れた介護人を求めていますよね。

例えば、レストランのウエイター・ウエイトレス、
ホテルのコンシエールジュ、あるいは担当の美容師。

私たちが接するこうした人たちが優秀かどうかで、
その店やホテル、企業に対する評価がまったく違ってきます。


優秀な介護人は、あなたがそこで「唯一の顧客」だと
感じさせてくれます。

介護人は人の気持ちを思いやります。お互いの関係を
深めようとします。

介護人は、労を惜しまずに個々の顧客を理解しようと
努めます。

なぜなら、それぞれの個人的な関心や要望に合わせるのが
最良のケアだからです。


要するに、介護人は、
顧客との永続的な関係維持を重視する
CRM(Customer Relationship Management)戦略、
あるいはワン・ツー・ワンマーケティングを現場で
実践する人たちと言えるのでしょう。


そして、おそらく、どんなにロボットが進化しても、
人と人との心の絆を生み出すことのできる「介護人」
の替わりはできないと思います。

また、日本人は特に好きですが、なんでもかんでも
自動化（＝省人化）してしまうのは間違っています。


トムは本書の中で次のように述べています。

「自動化がどれほど進んだとしても、人間による操作や
人間同士の交流を維持しておくことには大切な価値が
ある。」

「自動化された新しいサービスを利用する人にも、
実体のある文字通りの触れあいをさせるようにするべきだ。」


また、IDEO社ロンドン・オフィスの
インタラクション・デザイナー、マット・ハンターは、

「サービス機械にやってほしくないことを見極めるのは
　最も重要なことかもしれない」

「ハイテクの世界では、テクノロジーの驚異を利用して改良した
　伝統的な個人対個人のカスタマーサービスを届けるのが
　最善のサービスになることがある」

と言っているのです。


すでに繰り返し書いてきたことですが、
ハード（見える次元：製品の機能・性能）での差別化が
困難となった今、ソフト（見えない次元：人的サービス）こそが
持続的な競争優位の源泉です。


優れたイノベーションを定着させるという大仕事は、
ひとえに「介護人」にかかっていると言えるでしょうね。


10．語り部

本書の「語り部」の章、冒頭の引用がぐっときます。


世界は原子でできているのではなく、物語でできている

−ミュリエル・ルーカイザー（詩人）


ブランドの価値に精通した現代の企業は、
よい物語の語り方を知っています。

彼らは、新しい試みやひたむきな努力やイノベーションを
説得力のある物語にして、私たちのイマジネーションを捉えます。


物語には、事実や報告書や市場動向では伝えられない説得力が
あります。物語は、感情面での結びつきを形成するからです。

また、物語の語り部は、チームに団結をもたらします。
その物語は組織の伝承となっていつまでも語られていきます。


そして、何よりも、物語の語り部は、
普通の人たちをヒーローにします。

確かに！
思わず、「プロジェクトX」を連想してしまいますが、
優れたブランドには必ず、よく知られた物語がありますよね。


さて、私たちが人を理解したいなら、そして
人が本当に求めているものを知りたいなら、
人が語る物語に耳を傾けなければいけません。

トムは言います。

“私たちの多くは、他人の物語を理解するとき、近道を
　しようとする悪い癖がある。「要するに」と思いつつ
　話を聞くから、あんたの考えを聞かせてくればいい、と
　端的に重いってしまう。（中略）
　・・・さっさと要点をいってくれ、というわけだ”

一方、イノベーションの達人の一人である「人類学者」は
人の端的な考えなど聞きません。すぐに結論に飛びつくことも
ありません。イエスかノーかと尋ねる質問をしません。

人類学者は、現場に出て行き、

「あなたは自分の携帯電話サービスを気に入っていますか、
　いませんか」

といった質問ではなく、

「あなたが自分の携帯電話にがっかりしたときの話を
　聞かせてください」

といって会話を始めるのです。

会話の中心を物語に据えることによって、
相手との強い個人的な絆を形成し、深い洞察を得ます。


ですから、組織（企業）は、物語のよい聞き手であることも
必要だというわけです。


同書では、組織（企業）がよい語り部になるべき７つの理由を
挙げています。ここでは項目のみ記します。
詳細はぜひ同書を読んでください。

１．ストーリーテリングは信頼性を築く
２．ストーリーテリングは強い感情を解き放ち、
　　チームの絆を深める
３．物語は物議をかもす問題や厄介なテーマについても
　　探索する「許可」を与える
４．ストーリーテリングはグループの視点に感化をおよぼす
５．ストーリーテリングは主人公をつくる
６．ストーリーテリングは変革にかかわる新しい語彙を提供する
７．よい物語は混沌に秩序をもたらす


“よい物語はがらくたを突き抜ける”

とトムは言っていますが、断片的な情報が氾濫するなか、
魅力的なコンテキスト（文脈）を持つ物語は、人々の記憶の中に
ずっと残り続けるのです。

このことが、マーケティングに示唆すること。
説明しなくてもわかりますよね。</description>
      <pubDate>Sun, 27 Aug 2006 09:19:38 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/183</guid>
    </item>
        <item>
      <title>今すぐ使える!コーチング（『今すぐ使える!コーチング』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/181</link>
      <description>昨今のブームのせいか、コーチングの本は多数出ているが、本書は実際の場面でありそうなシチュエーションも織り込みながら、平易な文章で説明してくれるので、非常にわかりやすい。しかも新書で求めやすいのがよい。電車の中でも十分勉強できる手軽さだ。


何かのキーワードがブームのときは、マーケティングにも載せられて、ついつい「○○は万能」、「△△ができれば全て解決」などと、過信してしまいそうだが、本書では、コーチングにも限界があることも、きちんと述べられている。そのあたりも本書を安心して読める理由かもしれない。


「コーチングに必要な人間観とは、相手は『答』をもっていると信じること」と、著者はいう。答えはその人の中にある、というのは、営業やコンサルティングの世界でもいえる（答えはクライアントが持っている）ことだが、上司が部下との関係でそれを意識するのは、容易ではない。


それは「人は感情で動く」これが理解できないリーダーが少なくないからだ。特に自分のスキルに自信がある場合は、細かい指導に走り、逆に自信がないときに、部下に先を越されることを怖れて、管理を強化する。こういう心の狭さも上司部下間のコーチングを難しくする。基本的には人間ができていないと、コーチングの哲学もスキルも身につかないし、そもそもそんな人には、誰もコーチしてもらおうとは思わないのだ。肝に銘じたい</description>
      <pubDate>Fri, 25 Aug 2006 11:09:14 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/181</guid>
    </item>
        <item>
      <title>問題解決のための高速思考ツール（『問題解決のための高速思考ツール』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/145</link>
      <description>本書はポスト・イットを使った問題解決のための本です。


シンプルな方法で使いやすそうです。特に複数の人が集まって、何かの問題について話し合うときには有効な方法かもしれません。問題をリストアップする部分はあまり深く議論されていないので、たとえば以前に紹介した『すごい会議』のやり方と組み合わせたりすると、うまく進めていくことができそうな気がしました。


ただし、適用範囲としては、どんな問題にも利用できるというよりは、「何となく問題だと思ってはいるんだけど、いまいち正体がわかってない問題」に向いている手法かなと思いました。しかも、この本自体ではポスト・イットを使った方法論の説明はありますが、いわゆる問題解決についての議論はほとんど出てこないので、少なくともファシリテーター役の人は、基本的な問題解決能力があることが必須でしょう。


惜しいのは、実例に乏しいこと。実際、ケーススタディのような章もありますが、あまりにきれいに進みすぎている（手法の説明の方がメインなので仕方がないにしても）ので、この方法論をどれだけ活かせるかは、やはりファシリテーターに大きく依存すると思いました。</description>
      <pubDate>Mon, 29 May 2006 13:15:28 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/145</guid>
    </item>
        <item>
      <title>Re: 「手帳ブログ」のススメ（『「手帳ブログ」のススメ』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/96</link>
      <description>ブログをはじめてみたものの続かない…。
誰もきてくれないので面白くない…。
そんな人はこの「手帳ブログ」のススメを読んで自分のためになる
ブログをはじめてみてはいかがでしょうか？

まずは4行日記を書き始めるところから本書はスタートしています。
記事を書くならいっぱい書かなきゃ！という概念を捨てて
シンプルに4行だけのブログを書き続けるのです。

4行日記を書くという習慣がついてきたらそれらを見直し、
自分がどんなことに興味を持っているのか？
心配に思っていることは何なのか？を見つけ出し
テーマに沿ったブログ運営を始めるのです。

まずは本を読んで納得することではなくとにかく行動に起こすこと！
コレが大事なのではないでしょうか？

私もブログを始めた当初はなんとなく面白そう…という気持ちからはじめましたが
今では書けば書くほど自分が知ることの無かった情報があちこちから
やってくるようになってきました。
まずは自分が興味を持てるようなコンテンツをつくっていくことが
ブログを書くのが楽しいというモチベーションアップになりますし、
人がついつい来たくなる場所作りにもなるのではないかと思います。

時間が無いからブログを書くのはちょっと…という方はこの本の最後に
習慣づけのためのポイントが掲載されています。
とても参考になるのでぜひ一度手にとって読んでみてください。</description>
      <pubDate>Mon, 15 May 2006 23:51:07 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/96</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「手帳ブログ」のススメ（『「手帳ブログ」のススメ』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/96</link>
      <description>今回は「[url=http://www.nextbook.co.jp]NextBook[/url]」のご好意で読む機会を得た。
これも機会なので、
■ ブログをやっていて良かったなーということ
■ 「これがあるから続けているんだ」というパッションのようなもの
も表現できたらと思う。

[quote]毎日5分間、集中して頭の中身を棚卸する。(P.35)[/quote]
これを読んだ時、最初に浮かんだことは、
GTDで言うところの、「ステップ1: Collection [収集]」です。

[quote]日々ブログを書くという行為も、「とりあえずのゴール」という現時点での理想的な状態に近づくための小さな一歩ととらえることができます。言い換えれば、マストとウォントを少しずつ整理する作業です。(P.40)[/quote]
今度のこれは、「ステップ3: Organaizing [整理]」ですよね。

[quote]「叡智を引き出す質問」(Wisdom Access Question)と呼ばれる質問法です。この方法の特徴は「WhyではなくWhatを使う」というものです。。。「なぜ?」という質問から引き出されるであろう答えは「あの時こうだったから」というような、変えることのできない過去の事実になりがちです。。。これから実現させようとしている未来への期待が生まれます。(P.44)。。。つまり、ブログを書くという行為はの実態は、その日にあった事実や、本で読んだこと、人から聞いた話などをもとにして自分なりの質問を作り、これに答えていく作業だと言えるでしょう。(P.47)[/quote]
この本を読んだ中で、一番衝撃を受けた箇所がここでしょう。
昨今の流行りものに、「GTD」や「コーチング」などがありますが、
「手帳ブログ」はこれらをミックスしたような存在だと感じました。
それらに手を出したのも、問うてばかりで留まっている自分がいたからでしょう。
英語の表現で、「What can I help you?」というのがあるのだが、
未来への期待のある問い掛けですよね。
私は何を問い掛けましょう。

[quote]ブログに書くことによって自分の心の中にぶつかった痕跡が残ります。言い換えれば「引っかかり」が残るような感じです。(P.64)[/quote]
この感覚なんですよね!!!
もちろん、リンク集やソーシャル・ブックマークを使い、
その記事や記録を残すこともできますが、
やはり自分の記憶にはかないません。
脳は、細胞の発火パターンで記憶をすると言われています。
一度でもそのパターンが発火していれば、何かの衝撃で発火するかもしれません。
けど、発火したことがない場合には、何も生じません。
ブログに残すということは、自分の手順で発火パターンを作ることと言えるでしょう。

[quote]提供しているのはコンテンツだけではない。伝え方も含めたトータルな価値を意識しよう。(P.67)[/quote]
これを読んで最初に浮かんだことは、
研究室で行われるゼミ発表のいや~な雰囲気です(苦笑)。
私自身、発表がうまくないので悔しいのですが、
それを聞いて「良かった」と思わせることが重要です。
# 最近読んでいる大前さんの本ではこれを、「顧客のために」と言ってます。
これがうまいのは、Appleであり、スティーブ・ジョブスだと思います。
# 例えば、「steve jobs ipod video」で検索をかければ映像が見れます。
もちろん、コンテンツとしてのApple製品は魅力的ですが、
それ以上に、Apple製品を持つことで得られる魅力を、
期待感と共に伝えている姿は、意識の賜物でしょう。

振り返ると、私はブログでどのような価値を意識してきただろうか?
発信をしてきたつもりが、段々と内向きの日記になっている。
そのくせ、アクセス・カウンターを眺めては一喜一憂している。
そうじゃないよね、と。
もちろん私自身の「引っかかり」を残すというのも一理ではあるが、
これを読んで「良かった」と思わせることこそ、
重要なことではないだろうか?
前向きな発言をするなら、今回のように外的要因を得ることで、
「変わる」きっかけのチャンスを増やすために、
私はブログを続けているのかもしれない。

[quote]私たちは常に無意識のうちに何らかの「枠」の中に収まていて、すべての思考や判断をこの「枠」の内側で済ませています。(P.90)[/quote]
私の好きな言葉に、
「変わらなきゃ」と「変わらなきゃも、変わらなきゃ」
があります。どちらもイチローが出演した某車メーカーのCMです。
私のイメージでは、「変わる」前の状況が「枠」です。
もちろん内的要因により「枠」の大きさを変えることはできますが、
やはり外的要因の方が刺激的です。
次はどの「枠」を飛び越えましょうか?
そう考えることが、毎日を楽しくするコツなのかもしれません。
そして、一度飛び越えたら安心という訳ではなく、
別な新しい「枠」があるのだから、もっと変わりましょうよ、と。

[quote]ここでも重要なのは、質問に対する答えを言葉で「書く」ことです。買うことによって頭の中のもやもやした思いを掃き出すことになります。そして掃き出されたものを改めて自分で読んでみることによって、具体的に次にどのような対策をとれば良いかを考えやすくなります。(P.124)[/quote]
建設的な意見を出すための前処理ですね。
とは言うものの、自分のブログを読み返したことがありません(苦笑)。
それはきっと、自分の思いが発散していたからでしょう。

[quote]長く続ける上では、自分が書いたことが誰かに認められたり、評価されたりすることで生まれる自信や書き手冥利のような動機付けが必要です。(P.160)[/quote]
今回のように、「[url=http://www.nextbook.co.jp]NextBook[/url]」から機会をもらえたことなども、
ブログを続ける上での動機になります。
もっとも、「[url=http://www.onedari.org]ONEDARI BOYS[/url]」のように、
全面に押し出す勇気はまだありませんが(苦笑)、
これは私の「枠」かもしれません。
近い内には飛び込えたいと思いますが、まだ時間がかかりそうです。

[quote]ブログを書き続けるのはなぜか?。。。一言で言えば、自分の定見を見いだし、その変化をウォッチするため、とまとめることができます。(P.170-171)[/quote]
自分の書いたものを後で読み返して楽しむことはあっても、
自分分析のための「定点」にするという発想がなかったので、
新しい視点であり、気付きでした。</description>
      <pubDate>Fri, 12 May 2006 00:48:00 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/96</guid>
    </item>
        <item>
      <title>『 「手帳ブログ」のススメ』／大橋悦夫（『「手帳ブログ」のススメ』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/96</link>
      <description>読み進むにつれおもしろく、買ってきたその日に読みきった一冊。

あまたあるブログ本のなかでも、肩肘はってなくて軽やかな書きっぷりである。

・「第一日 ブログをはじめるには何が必要？」は、なんと図解だけで8ページで完了していたり、 
・各節に内容に関連した４コマ漫画（しっかりオチつき！）が挿入されていたり、 
・大橋さんが試行錯誤しつつブログに書いていた文章が例として使われていたりもする 

また、大橋さんは、ブログを単なる「日記」ではなく「他人の目を前提にした日記文学」に近いもの、と定義されていて、ここにとても共感した。あと、「ノウハウの白米、コツの玄米」という表現もうまい！

本書は、手帳ブログの４つのサイクル（「記録する」「読み返す」「やってみる」「習慣をつくる」）を念頭に、自分のためのブログを続けるコツがつづられており、ブログ歴の浅い人もそれなりの人にも大いに役に立つものが見つかるはず。

以下は、僕が「やってみよう」と思ったもの。忘れないように挙げておく。

・アイデア5分 (p.32)
・林式微分整理術（p.38）
・「WhyではなくWhatを使う」（p.44）
・カテゴリーは「あつらえ」で（p.106）
・週記（p.116）
・休刊日（p.139）</description>
      <pubDate>Thu, 11 May 2006 00:46:15 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/96</guid>
    </item>
        <item>
      <title>Re: 藤巻健史の5年後にお金持ちになる「資産運用」入門（『藤巻健史の5年後にお金持ちになる「資産運用」入門』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/121</link>
      <description>発売前から、とっても気になっていた本。藤巻さんは豪腕トレーダーでしたので、僕のようなちまちました株取引をしている人とはきっとスケールが違うんだろうなぁ、とは思っていた。

10％上がったら売り。彼の売買はそんな単位ではなかった。インフレになったら借金してでも買い。ちょうど昨年からのウェーブは、この流れにあるようだ。どちらかというとバフェット的な売買をしているのだろう。資産を増やすとはこういうことだ！、というのを思い知らされる一冊。

あ〜今日も株が下がってるー、なんて藤巻さんは言わないのだろうな。</description>
      <pubDate>Wed, 03 May 2006 10:11:44 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/121</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「手帳ブログ」のススメ（『「手帳ブログ」のススメ』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/96</link>
      <description>皆さんは、何を目的にBLOGをつけてますか？「目的？とくないよ、日記だから」と思っていませんか。ブログを月に1度は更新している人って、3割にも満たないそうです([url=http://www.soumu.go.jp/s-news/2005/050517_3.html]総務省[/url]調べ)。そりゃそうですよね。とっても楽しいわけでもないのに、目的もなくいつまでも続けることはできませんよね。

実はBLOGは、掲載する気軽さや時系列での見返しやすさ、カテゴリーごとの見やすさなどから、忘備録として、それから最近手帳ブームによくある「夢実現ツール」として、活用することが可能なんですね。

この本が親切なのは、「ブログをはじめるには何が必要か」から書かれていて、きっとこの一冊を読めば、書いてみよう！という気持ちになるようにできています。ブログを作って、書き込んで、見直して、実践して、そしてまた続けていく。そんな流れが、自分の中にスムーズに入っていくのではないでしょうか。

ブログを手帳のように使おう！というのがこの本の最大のテーマです。私も毎週、このブログで「今週はこれやります！」なんて大風呂敷を広げてますが、これもひとつの「手帳的活用術」なのかもしれませんね。夢を実現するためのツールとしてのブログ、この本は僕が言いたかったことがそのまま書いている、そんな一冊です。</description>
      <pubDate>Wed, 03 May 2006 09:30:55 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/96</guid>
    </item>
        <item>
      <title>Re: コミュニケーション集中治療室（『コミュニケーション集中治療室』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/95</link>
      <description>巷にあふれるコミュニケーションテクニックを伝授する本とは違い、この本のコンセプトは「共感をはぐくむためのコミュニケーション」を紹介することにある。しかし、タイトルからして、またこの表紙写真からして、コスプレ??!!というイメージがしてしまう。私もこの本をいただいたとき、「だいじょうぶかよぉ」というのが第一印象だった。

目次の章立ても「第１章」「第２章」とはなっていない。「第１診療室」「第２診療室」だ。各診療室も、症例⇒処方箋の順に書かれており、読みやすい。読み進むうちに、自分に当てはめて、「こんなことあるなぁ」「そういう言い方もあるなぁ」など、いつのまにか診察を受けてしまっていた。

「自分はコミュニケーションに問題ない」と思っている人も、一読すると気がつかない症例を発見したりするかもしれない。私にとってこの本は「集中治療室」というより、「人間ドック」ならぬ「コミュニケーション・ドック」のような本だ。</description>
      <pubDate>Wed, 19 Apr 2006 14:58:31 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/95</guid>
    </item>
        <item>
      <title>Re: アリストテレスがGMを経営したら―新しいビジネス・マイ...（『アリストテレスがGMを経営したら―新しいビジネス・マインドの探究』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/117</link>
      <description>卒論も気になるので『アリストテレスがＧＭを経営したら』を読んでみた。アリストテレス的な考えで企業経営をするというのは、私の卒論で仮説ともなるもの。この本は具体的にＧＭを経営する方法が書かれているわけではないが、アリストテレス哲学と会社経営をうまく結びつけた一冊だ。</description>
      <pubDate>Wed, 19 Apr 2006 14:57:58 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/117</guid>
    </item>
        <item>
      <title>Re: 機長が語るヒューマン・エラーの真実（『機長が語るヒューマン・エラーの真実』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/116</link>
      <description>この書籍は、ヒューマンエラー(これは英語には無い概念。エラーは人間にしか起こらないから)とはなんなのか、なぜ起こるのかを機長という立場から分析した書。ＪＲ西日本、日本航空、証券会社によるご発注など、エラーを個人の責任に帰す日本的責任論から、システムや教育に問題点を見つけるべきだとする論には、説得力がある。</description>
      <pubDate>Wed, 19 Apr 2006 14:57:12 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/116</guid>
    </item>
        <item>
      <title>Re: 病気にならない生き方 -ミラクル・エンザイムが寿命を決...（『病気にならない生き方 -ミラクル・エンザイムが寿命を決める-』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/114</link>
      <description>著者の新谷弘実先生は、大腸内視鏡によるポリープ切除術を世界で初めて開発し、大統領の手術経験もあるパイオニアとして有名な方です。今までに25万人の内臓を見、その見識から本をまとめられました。

「牛乳は健康にプラスではない」「すべての生命力は酵素による」などの常識を翻す記述は、奇抜にも見えますが、マクロビオテックにも通じる真実があるのかもしれません。

一読の価値あり。</description>
      <pubDate>Wed, 19 Apr 2006 14:56:38 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/114</guid>
    </item>
        <item>
      <title>blogを続けるべき理由（『「手帳ブログ」のススメ』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/96</link>
      <description>ブログというツールは、もともとWeb版のlog（日誌）というフォーマットを持っています。ですから「心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく」（[url=ftp://ftp.matsusaka-u.ac.jp/pub/etexts/tsure.txt]『徒然草』[/url]）書きつづってみようかな、という感じで始められる方が多いと思います。

しかし、続く人とそうでない人がいる。大橋さんは、長く書き続けられている人は『ブログを書くことが少なからず自分自身のためになっている』という観察からスタートし、タイトルの「手帳ブログ」というアイデアを提案しています。

[quote]　記録し、読み返し、そこから得られた発見を実際の行動に移すというスパイラルを、習慣の力を借りて上昇させながら回し続けていくのが「手帳ブログ」のサイクルです。
　本書ではこのサイクルを「記録する」「読み返す」「やってみる」「習慣をつくる」という4つのステップに分けて解説しています。(p6)[/quote]

大橋さんとは3年以上のお付き合いになりますが、まさに上記のサイクルを実践されています。もともと文章上手な方で、人気ブログ「[url=cyblog.jp]シゴタノ！[/url]」以前から、さまざまなフォーマットで情報発信をされていました。
この本は、ブログというツールによりかかった格好にはなっていますが、本質的には大橋さんが追求してこられた[b]「書くことを通じて自己成長を図る」[/b]ことがテーマになっています。ですので、これからブログを始めようかなと考えている方、ブログを閉じようかなと考えられている方、bloggingがつまらなくなってきた／もっと楽しみたい方に、幅広くオススメできます。

章立てもブロガー思いです。ブログを開設し（冒頭に無料ブログの開設手順が添えられています）、1週間、1ヶ月、3ヶ月、そして半年と、書き継いでいくあなたに伴走する形で構成されています。半年間のブログ学校の教科書と言ったらいいでしょうか。ところどころに出てくる4コマ漫画がほのぼの感を演出しています。

お勧めしたいもう一つの理由は、[url=http://www.ki-dousen.net/]起-動線[/url]のメッセージを豊富に引用・援用・活用してくださっていること ;-) 。

＞ 『[siteurl=go.php?nsec=119]Wisdom Access Question[/siteurl]』
＞ 『[siteurl=go.php?nsec=195]持論の効用とその作り方[/siteurl]』
＞ 『週記のすすめ [siteurl=go.php?nsec=190](1)[/siteurl] [siteurl=go.php?nsec=191](2)[/siteurl] [siteurl=go.php?nsec=192](3)[/siteurl]』
＞ 『[siteurl=go.php?nsec=201]TTD(Things To Do) だけでなく QTA(Questions To Ask)のリストを[/siteurl]』

など。特に「週記」は、自分の興味を掘り下げていくための有効なアイデアだと思います。</description>
      <pubDate>Mon, 17 Apr 2006 13:57:13 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/96</guid>
    </item>
        <item>
      <title>ひとりの「人間」として仕事をするために（『熱狂する社員 企業競争力を決定するモチベーションの3要素』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/65</link>
      <description>この『熱狂する社員』では、世界各国、総計250万人もにおよぶビジネスパーソンへの取材を行い、モチベーションを高めるために必要な3つの要素として次のものを挙げている。

1. 公平感
2. 達成感
3. 連帯感

本文では、彼らが行った取材から得た生の声を豊富に紹介しながら、上に挙げた3つの要素を満たすための様々な方策を紹介している。

自分で会社を経営していたり、管理職ではないから関係ないと言う人もいるかもしれないが、会社に限らず複数人の集まりの運営にかかわっていたり、もしかすると家族や友人間の人間関係にも参考になることが書かれている本だと感じた。

Amazonの内容紹介にも「人間尊重の経営」とあるが、本書に出てくる数々の生の声を読んでいると、皆、やはり認めてもらいたいと思っているし、虐げられたり、無関心でいられることには耐えられないと感じている。もちろん経営している側からすれば、自分たちのような一社員が感じている以上の悩みや問題に日々直面しているのだろうが、やはり社員としてより以前に、一人の人間として認めてもらいたいという思いは誰しも持っているのだと思う。

自分の日々の仕事や、人付き合いに当てはめてみて、とても示唆に富む部分が多い良書だと感じました。</description>
      <pubDate>Mon, 10 Apr 2006 23:40:40 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/65</guid>
    </item>
        <item>
      <title>意思決定論の現在を概観する（『意思決定の技術』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/107</link>
      <description>『[url=http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/tg/browse/-/47791011/]ハーバード・ビジネス・レビュー[/url]』誌に掲載された、意思決定に関する論文を集めた本です。
情報・時間・予算・人材などの厳しい制約がある中で、いかにして次の一手を選ぶ（時には作り出す）べきか。決定し実行に移す一連のプロセスを重視せよ、直感を軽んじるな、ITをうまく使え、組織内の対話を促せ、心理的な罠に注意せよ…。多様な視点からの論考が揃っており、経営における意思決定のあり方を考える、とてもいい材料です。

個人の人生における選択という観点からは、たとえば第六章「情報の限界を自覚した自在流意思決定」などは興味深く読めると思います。

この論考では、『合理的な意思決定を行うのに必要な知識の一部しか知りえない』状況下（つまりほとんど全てのケースで）、どのようにして問題にアプローチしていったらよいかについて、「限定的な知識に対応するための処方箋」として下記のようにコツをまとめています。

・的を絞った試行錯誤を試みる
・とりあえず判断し、後からの変更を辞さない
・可能な限り問題を先送りする
・時間をずらして段階的に実行する
・決定を細分化する
・リスクを分散する
・戦略的資金を確保する
・後戻り可能な選択を優先する
（p177〜178。一部文言を修正しています）

上記はキャリア上の選択にもほぼそのまま使える指針です。</description>
      <pubDate>Thu, 30 Mar 2006 22:41:31 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/107</guid>
    </item>
        <item>
      <title>Re: 奇跡の経営 一週間毎日が週末発想のススメ（『奇跡の経営 一週間毎日が週末発想のススメ』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/98</link>
      <description>総合法令が出した『奇跡の経営』は、間違いなく今年、いやこの先数年の間でも最も重要なビジネス書の一つとして称されることになるだろう。

「社員を管理することを止め、自主性に委ねる」ことを徹底して高成長をつづけている、ブラジルで学生に最も人気の高いコングロマリット企業、セムコ社。その驚異的な経営手法を、CEOのセムラー氏が語った本だ。

日曜の夜から月曜の朝にはなんだか憂鬱な気分になり金曜になるとウキウキする、そんな典型的な会社員像はセムコ社ではどの社員にも当てはまらない。なにしろ「一週間毎日が週末発想（7 days weekend）」だ。

水曜の午後に映画を観に行きたければ行けばいい。一週間どこか遠くに行ってリフレッシュしたいなら行けば良い。会社で仕事する気分になれなければ外出すればいい。カフェでも、プールサイドでも、やり易いところに行けば良い。

セムコ社の社員は、ほとんど管理されない環境下で自分の興味と意欲に応じて自由に仕事をし、成果を出す。

「やりたい仕事をやる」を、単に活きの良いフレーズとしてでなく確信をもって徹底する。巷間「ワーク＆ライフバランス」が言われるが、休日やプライベートの時間に仕事を持ち込まないというばかりか、平日に休日を持ち込むことを積極的に奨励する企業は希だろう。

上下関係もなく公式の組織図もなく、と聞くと無茶苦茶な会社のようにも思われるが、こうしたコントロールゼロの経営の根底にあるのは、社員は皆、一人ひとり立派な大人である、という単純な信頼だ。

管理が無いと業務に支障を来たすのでは、という問いに著者は答える。「働いているのは大人です。その大人が、どうして業務に支障を来たし、自分たちの仕事を危うくするようなことをすると言うのでしょうか？」

仕事の進捗管理も企画も働き方も様々な意思決定も、担当する仕事の割り振りも個々人に任せ、任せることで彼らのモチベーションは自然に高まり、やりたい仕事をやることで彼らは高い成果を上げる。

そんな経営スタイルを、当然ととらえる著者は読者に問う。
「私生活では、人は一人前の大人と見なされているのに、何故それが職場になると突然、半人前の若者のように扱われるのか？」

そう。人は大人として扱われれば大人としての行動をとるが、子供扱いしていると子供になってしまうものだ。人間尊重の経営、を実践するセムコ社が家族主義的経営に否定的なのも頷ける。

古い体質を残した多くの企業や、役所が顕著かもしれないが、社員を子ども扱いする結果、社員の潜在能力を潰して駄目にしてしまう企業は実際、少なくないのではないだろうか。

セムコ社の経営手法は、或る意味、社員に対して非常に厳しいものだと言えなくもない。自由を欲しがっていても、いざ与えられると自由が重荷になる、ということも人にはある。

また、同社の経営は決していい加減なものではなく、会議では曖昧な言辞に「何故？」を繰り返し突きつけ、データをきちんと収集して感情に流されない決定を下す。そうした合理的な経営が「毎日が週末発想」の上に成り立っている。

偉大なる哉、セムコ社。

セムラー氏は、その企業の成長についても卓越した見方をする。
「企業の成功は、個々人の成功のおこぼれをもらっているに過ぎない」。
社員個々人が自らの人生における価値を追求することが、結果として企業にも恩恵をもたらすのだ。

もちろん、容易なことではない。が、その経営思想は間違いなく偉大な革新であり、今後の企業経営に次々に導入されていくだろう。その過程で混乱を来たして駄目になる例も多々出るだろうが、人間の本質をとらえたセムコ流の経営に倣うことは、それを実現できれば最も価値ある経営上の挑戦であると言えそうだ。

ともかく、『奇跡の経営』は、最高にイノベーティブな経営書であり、最近氾濫している自己啓発書などとは比較しようもなく価値の高い、仕事に対する見方や人生設計に革新をもたらし得る本だ。

すべてのビジネス人に是非お薦めしたい一冊。</description>
      <pubDate>Fri, 24 Mar 2006 00:26:38 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/98</guid>
    </item>
        <item>
      <title>羊の皮を被った狼（『コミュニケーション集中治療室』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/95</link>
      <description>[b]とても分かりやすい、コミュニケーション力の高い本[/b]

タイトルを見て、「私のコミュニケーション能力は『治療』が必要なほどではないかな」と思われたかもしれません。
しかし。無くて七癖、自覚症状が無いのがコミュニケーション疾患の怖いところ。日本人の三大生活習慣病は、がん、心疾患（心筋梗塞など）、脳血管疾患（脳卒中など）だそうですが、この本が取り上げるのはさしずめ「五大コミュニケーション疾患」。すなわち
・伝えたつもりがひとりよがり病 
・オレオレ症候群 
・会話マンネリ化ウイルス 
・ネガティブな思い込みシンドローム 
・自己主張不全症候群
の5つです。

[url=http://www.justrade.co.jp/seminar/er/]同名のワークショップ[/url]を書籍化したこの本は、まず5つの疾患に関する「健康診断」（Yes/Noクイズ）からスタートします。そして5つの疾患それぞれについて章が割かれ、いや診療室が開かれ、症例と処方箋とが5つずつ、テンポ良く供給されます。診療室の中にはマンガありコラム（サプリメント）あり、ドクターの叫びありナースの励ましあり…。にぎやかに、かつ分かりやすくコミュニケーション力の改善に取り組むことができます。読み手を非常に意識して構成されています。

読み手に対する意識の高さは、「コーチング」に対する著者のポジションにも表れています。著者は[url=http://www.bestcoach.jp/]ベストコーチ.jp[/url]というコーチとクライアントのマッチングサイトを運営していて、この本でもコーチングの考え方をベースにしています。しかしツールやスキルありきではなく、あくまでも読み手の問題意識（コミュニケーションの改善）から発想しています。だから、本の中で紹介されるコーチングテクニックが「生きている」、つまり文脈にしっかり収まっている、と感じます。（このあたりの著者の思いは、冒頭の「検査受付」に書かれています）。

[b]羊の皮を被った狼[/b]

帯にはばっちりドクターとナースの著者近影、1,470円ソフトカバーのお手頃価格、そして200ページ弱の読みやすい構成。いかにも読みやすそうで、実際読みやすいのですが、内容も構成も論理的。言うなれば、羊の皮を被った狼。ここまで絞り込むまでには相当苦労されたことでしょう。

実は著者の須子さんと松村さんとは、（多分）お二人が出会う前に別々にご縁をいただいています。須子さんは起-動線のセミナーに遊びに来てくださいました。松村さんは共通の友人を介して世話人の自宅でお目にかかりました。
お二方ともそれぞれパワフルな方だなあと思っていたら、いつの間にかコンビで、やはり世話人がお手伝いをさせていただいていたビジネスプランコンテストに登場されてびっくり、でした。</description>
      <pubDate>Tue, 21 Mar 2006 12:33:09 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/95</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「はてな」に惚れてるあなたへ（『「へんな会社」のつくり方』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/92</link>
      <description>数ヶ月前にblogをはてなダイアリーへと引っ越した。それ以来、「はてな」の各種サービスをほぼ毎日使いこんでいくうちに、いつの間にやら有料オプションまで購入するほど魅了されてしまった。


この本では、そんな「はてな」の生みの親である近藤淳也さんの考えが「これでもか！」と語られており、読了後にはその将来像にさらにワクワク感を抱くようになった。（上場してたら株式を買っていたにちがいない）


以下、「はてな」のポリシーを感じさせる箇所をいくつか抜書きする。（「立ったまま会議」や「あしか」など仕事術系の話も面白いのだが、このエントリではあえて省略）

[quote]ここで大事なのは、「その情報を出すべきかどうか」を、情報発信者が判断しないということです。すべての情報を出しておいて、[b]情報閲覧者が「その情報を読むべきかどうか」を判断すればよい[/b]、と考えるべきです。[/quote]

ユーザに対する情報のあけっぴろげさで有名なはてなでは、その大前提として社内での情報共有（＝情報の私物化禁止）も徹底している。これは近藤さんの「情報隠蔽」に対する嫌悪感からくるもの。


発信者側がフィルタリングすることで閲覧者側はどうしても疑心暗鬼になる。そういう事態を極力排除するためにすべて公開するというポリシーは非常に素晴らしいが、いざ実行するとなると、誠実さや強さが必要になるはず。ところが、今では会議音声のネット公開までやってのけているのだ。


[quote]はてなって、根源的に各ユーザーへの信頼を絶対に置く、[b]絶対的に信頼する[/b]ところがあるじゃないですか。それは崩したくない。
　（中略）
言いたいことも言えないようにしたいんじゃなくて、みんなが少しずついろんなことを学びながら、いい社会になってほしいっていうのがあるんですよね。そういうことに貢献したいから、迷っちゃうんだと思んですね。[/quote]

これは「はてなブックマーク」でついたコメントに傷つき、サイトを閉鎖した人がいる、という事件についての発言。


くさいものにはふたを、なんて考えは近藤さんの頭にはないらしい。どこまでもまっすぐに、そしてオープンにすることで、ものごとは本来あるべき姿に自然と落ち着いていく、という世界観を感じる。自然界での「自律系」や「創発」というものも、実はこういう哲学のもとで生まれているのかもしれない。

[quote]はてなという会社をやっていて、罪悪感が唯一あるのはバカみたいに電気を使っていることなんです。そこだけが罪悪感で、あとはけっこういいことをやっていると思っているんですよ（笑）。
　（中略）
だって、[b]僕たちがやっていることは誰を幸せにして、誰を幸せにしていないのか[/b]っていう、プラスとマイナスの収支をプラスにしていかないと、はっきり言ってやらないほうがいいと思うんですよ、僕は。[/quote]

個人ユーザを楽しませる数々のサービスを提供しつつも、ユーザでも顧客でもなく社会に対する「収支」を語る姿に不思議なくらい嘘を感じない。見すえている次元の高さが突き抜けているのだ。
＃発電のアイデアも、風車、地球外太陽光、原発などなど突き抜けているのだが（笑）。


そんなわけで、この本は「はてな」ユーザにこそおすすめしたい。

「はてな」という会社をますます応援したくなり、「はてな」のサービスをますます楽しく使えるようになること間違いなし！</description>
      <pubDate>Sun, 19 Mar 2006 09:16:22 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/92</guid>
    </item>
        <item>
      <title>チャンスは発見できる（『ビジネスチャンス発見の技術』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/85</link>
      <description>まず、チャンスとは何か。それを発見するとはどういうことか。それは何故難しいのか。
[quote]未来のシナリオが何通りかあるという不確定性の下で、どのシナリオを選択するかという決定の重要なヒントになる事象または状況を、チャンスと呼ぶわけである。シナリオを選ぶためにはチャンスの先にあるそれぞれのシナリオの価値を理解しなければならないから、現在の環境からチャンスの存在を認め、背景にある因果関係のベールを取り去らねばならない。
　ところが、膨大な数の出来事の中からチャンスの存在を認めるためには、ベールを取り去る前に、ベールの向こうにある因果関係を感じ取らなければならない。(p7)[/quote]
膨大なデータから意味ある予兆を見つけ出すにはどうすればよいのか。著者は二重螺旋プロセスモデルというモデルを考案しています。
二重螺旋とは人とコンピュータが作る螺旋。POSデータのような、事象を記録したデータ（環境データ）を人が読み込み、思考する。その思考プロセスを記録したデータ（主体データ）をキーグラフというツールで可視化して、未来へのシナリオを練り直す…といったことの繰り返しが、粗っぽいですが、チャンス発見のプロセスの概要です。

特殊なツールに依存する部分があり、読んでたちまち実践というわけにはいきません。しかしチャンスを発見する方法論を考えている本にはなかなか出会えませんし、幾つか挙げられている事例にもワクワクするようなものがあり、楽しく読みました。</description>
      <pubDate>Thu, 16 Mar 2006 21:48:51 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/85</guid>
    </item>
        <item>
      <title>見よ、編集された情報の力を（『使えるレファ本 150選』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/77</link>
      <description>「レファ本」とは、レファレンス、つまり『ものを書いたり調べたりする時に役立つ辞書、事典、年鑑、白書、教科書といった参考図書』。1冊1〜2ページのペースで参考図書ばかり150が集められた新書です。

わたしはネットを使っている時間も、そこから情報を引き出して仕事に使っている時間も、平均以上だと思いますが、最近電子辞書を使い出してから「ネットに依存して時間のムダをしていたかもしれない」と思いました。

というのは、実に当たり前なのですが、辞典の類には情報が編集されて並べられているわけです。だから正しいというわけではないですが、著者も出版社も明らかなので引用しやすい。レファレンスを主、ネットを副にしておけばもっと早く済んだ仕事があるような気がします。

そこでこんな本を手に取ってみたわけですが、実にいろいろありますね（紹介されているレファ本は、[url=http://homepage2.nifty.com/higakitakashi/shop/books/tsukaeru.html]著者のWebサイト[/url]で一覧できます）。

メモ代わりに、個人的に眼を通しておきたい本を書いておくと…
[siteurl=go.php?asin=4532218659]市場占有率〈2006年版〉[/siteurl]
[siteurl=go.php?asin=4140910399]図説 日本のマスメディアNHKブックス[/siteurl]
[siteurl=go.php?asin=4061232894]日本語の正しい表記と用語の辞典[/siteurl]</description>
      <pubDate>Wed, 15 Mar 2006 13:20:40 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/77</guid>
    </item>
        <item>
      <title>著者の体験談から学べることが多い本（『技術経営の考え方 MOTと開発ベンチャーの現場から』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/78</link>
      <description>MBAに並んでその名前が知られるようになってきたMOT。日本語では「技術経営」と呼ばれることが多いが、本書はその入門的な位置づけの本。サブタイトルに「MOTと開発ベンチャーの現場から」とあるように、入門といっても教科書的な内容ではなく、著者の経験した技術経営の体験がふんだんに盛り込まれている。


前半部分では技術経営に関する基本的な考え方がいくつか紹介されていて、参考になった。後半では、著者が実際にかかわった技術経営の体験を元に、技術経営を行っていく際のポイントや失敗する原因について述べられている。


著者の経験を中心に話が進みながらも随所に、例えば「成功率が低い（50％以下）ものほど開発向き、異分野技術の融合で成功率を上げる。」「90％の汎用技術＋10％の独創技術→できるだけ開発を避け、既存技術主体の組み合わせを選択」などというような、経験から導き出された技術経営戦略のポイントが示されています。


この本で参考になったのは、著者自身の企業内起業などの体験談。とても生々しい話だし、そこから得た著者の経験が語られているのは大いに説得力がある。MOTに興味がないという人でも、この部分は参考になるのではないでしょうか。</description>
      <pubDate>Tue, 14 Mar 2006 23:53:40 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/78</guid>
    </item>
        <item>
      <title>自分の言葉で語るという重み（『調理場という戦場 ほぼ日ブックス』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/67</link>
      <description>直接知識が増えたり、スキルを伸ばすきっかけになった本は色々ありました。ただ、ここまで自分のモチベーションを高めてくれた本は、他になかなかありません。


この本は、日本のフレンチレストラン最高峰コート・ドールのオーナーシェフである斉須氏が今に至るまでの経験を買いている本です。奇をてらうのではなく、自分の体験を、自分の言葉で語っているからこそ、重みがあり、迫力がある。


ここに書いてある全ての言葉を、自分の日常に積極的に取り込んでいきたいと思います。強烈な印象を残した言葉をいくつか。


彼は自分が続けていた習慣に報酬と立場がついてきたと言います。そして、彼は習慣の大切さを説きます。


[quote]毎日やっている習慣を、他人はその人の人格として認めてくれる。(中略)毎日やっていることを大事にすればおのずと階段が見えてくるものなのですね。[/quote]


効率のいい生き方も悪くないけど、ゆっくりと遠回りでもいい。一歩ずつ行くことの大切さを話しています。


[quote]「これは、夢のような幸運だ」と思っているうちは、その幸運を享受できるだけの力がまだ本人に備わっていない頃だと思うんですよ。幸運が転がってきた時に「あぁ、来た」と平常心で拾える時には、その幸運を掴める程度の実力が宿っていると言えるのではないでしょうか。[/quote]


自分が今まで色んな人に会ってお話をしてきて、素敵だなぁと思う人もたくさんいます。そういう人は例外なく、自分の体験や経験を自分の言葉で語っている人です。語彙が豊富だとか、そういうのではなく、その人の言葉として伝わってくる経験。


自分もこれからそういうものをどんどん積み上げていきたいですね。</description>
      <pubDate>Tue, 14 Mar 2006 23:32:34 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/67</guid>
    </item>
        <item>
      <title>すごい手法、ただし自分のものにするには繰り返しが必要（『すごい会議−短期間で会社が劇的に変わる！』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/58</link>
      <description>読み終わった感想は「すごい！」というひと言に尽きる。しかし、それは条件つきのような気もしている。というのも今の自分の理解では、すごい会議の手法を適用できる会議の種類が、ある程度限られてしまいそうな気がしているからだ。


Amazonの書評でネガティブな意見を書いている人の多くがそうなのだろうが、多くの一般企業の会議にこの内容を応用しようとすると現実的ではないかもしれない。実際、自分もこれらの方法を仕事で自分が主催する会議で応用できるか考えてみたが、ちょっと難しそうだ。


しかし、仕事とは別に何か新しいプロジェクトを立ち上げるだとか、企業の規模は別として、新しい「次の一手」を模索するような場合、この手法は大いに役に立つと思う。


「すごい会議」の手法とは、大橋禅太郎氏が出会ったマネジメントコーチングの手法を元にしている。ひと言で言ってしまうと、「すごい会議」の手法とは、質問の仕方を工夫することによって、まったく新しい思考の観点を参加者にインストールし、そこから今までの思考法では得られなかった結果を引き出すことだ。


この手法を、何か新しいことを始めるときに応用できないかと考えながら読むと、一読してそのすごさを実感できるかもしれない。手法はとてもシンプルなので、一読してわかったつもりになってしまうが、それを実践するのはまた別の次元の話しだ。


ありがたいことに、付録として「すごい会議のやり方」として方法論の部分だけが抽出してまとめられている。この冊子を元に、実際の会議で使ってみて試行錯誤を繰り返したり、自分個人に使ってみたり（こういう使い方でも大いに役に立ちそうなのだ）、実際の会議を想定してシミュレーションを繰り返してみるのが良いだろう。


同じ著者の『すごいやり方』にも書いてあるように、すごい会議のやり方は空手などの型のようなもの。まずは自分なりの観点なんかを持ち込まずに、型に忠実に実践してみる。何度も繰り返して自分のものになってきたところで、応用法を模索してみるのも良いだろう。</description>
      <pubDate>Tue, 14 Mar 2006 23:30:48 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/58</guid>
    </item>
        <item>
      <title>経営マインドのある方が読んでこそ（『「儲かる仕組み」をつくりなさい----落ちこぼれ企業が「勝ち残る」ために』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/69</link>
      <description>[quote]　これは換言すれば、「社長のコピーを何人作れるか」が人材教育のミッションということでもある。実際、社長のコピーがいればいるほど組織は堅牢になっていきます。中小企業の場合は特にそうです。(p23)[/quote]
たとえばこんな部分だけ読むと、社員として働く身としてはちょっと反発を感じるかもしれません。しかし、良くも悪くも文鎮型組織になっている日本の中小零細企業についてはとてもよく当てはまる話だと思いました。僕の見聞はかなり限られていますが、その中でいえば、中小企業というものは、「文章化された理念」を共有しているというよりは、「ウチの社長」でまとまっているケースの方が多いと感じます（著者の会社は360人も社員がおり、こういったスタイルでやっている会社としてはむしろ大きな部類にはいるのではないでしょうか）。

あるいはナレッジ共有の仕組み作り。
[quote]わが社には自発的に物事に取り組む殊勝な心がけを持った社員は一人もいません。当然、強制的にやらせる仕組みが必要です。それが社長・幹部の前で、定期的に発表させることなのです。(p174)[/quote]

社員の自発性を高めるのが社長の仕事ではないのかといえばその通りなのですが、ただ自発的に動いてくれるのを待つだけでなく、仕組みを作って促していこうという姿勢が見えます。ここで紹介されていた「ピボット分析大会」という社内イベントは面白そうでした。
[quote]発表者はデータベースに蓄積されたお客様情報・クレーム情報・販売実績などをピボット分析し、傾向や問題点を洗い出します。その着眼点やプレゼンテーションのレベルを競い合うのです。発表者を含む全参加者には一人に二票が与えられ、投票によって優勝が決まります。[/quote]

上記のような、組織作りのヒントになる具体的な事例が数多くあります。なお、もともとは日経BP社のWebサイトで連載されていた『心を豊かにするIT』がベースということで、特に後半はIT活用の話が多くなっています。</description>
      <pubDate>Tue, 07 Mar 2006 15:39:08 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/69</guid>
    </item>
        <item>
      <title>パートナーシップ文化が社員の情熱を育む（『熱狂する社員 企業競争力を決定するモチベーションの3要素』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/65</link>
      <description>「社員の情熱」はどこから生まれるのか。
それを育て、維持するためにはどうしたらいいのか。
骨太なテーマをうまくまとめています。

[b]価値ある絞り込み[/b]

「うまくまとめている」とは、例えばこのくだり。
[quote]人が仕事をするうえでの三つのゴールを、我々はここに宣言する。それは、[b]公平感、達成感、連帯感[/b]だ。これを[b]仕事のモチベーションにおける三要素理論[/b]として提唱し、次の主張を行う。
1. この三つは、労働者の欲求を代表するものである。
2. 労働者にとって、この三つを超えるゴールは存在しない。
3. この三つは、我々の知る限り普遍的なものである。時代や文化、少なくとも経済的な社会における文化に左右されるものではない。
4. これらを理解し、そのための経営方針・慣行を確立することで、社員の高い士気と企業の高業績を実現できる。この三つの欲求と企業側のニーズに衝突が起きることはない。[/quote]
そして、企業がこの三つの欲求に答えて社内に「情熱」を育てるためには、「パートナーシップ文化」の醸成が必要であると主張しています。
読み手によって異論・反論はあると思います。著者も、もしかしたら多少の例外の存在を認めているかもしれません。しかし、このように思い切って「やる気の構造」を定義したことで、著者のメッセージはとても明快になっています。

主張を支える論理が明快なので、本の章立ても下のように分かりやすくなっています。

[code]社員とのパートナーシップが情熱に溢れた社員を育てる
├社員の情熱が企業を動かす
├その情熱はどこから生まれるのか？
│├公平感を示す
││├雇用保障
││├報酬
││└敬意
│├達成感を与える
││├ビジョン
││├権限委譲
││├やりがい
││└フィードバック
│└連帯感を強める
│　└チームワーク
├パートナーシップを確立する
└成功への9ステップ[/code]

人事・組織論のバックグラウンドがそれほどなくても読み通せる平明さも備えています。また巻末にはパートナーシップ文化を導入する前に行うアンケート票が付けられています。チームあるいはプロジェクト単位で、自主的な勉強会ネタとして使ってみるのも面白いかもしれませんね。</description>
      <pubDate>Mon, 27 Feb 2006 14:54:40 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/65</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「意図」を捨てよ、「勇気」を持て（『こころのマネジメント―ひとりのメールが職場を変える』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/61</link>
      <description>田坂広志さんが1999年に書かれた本。
「ウィークリー・メッセージ」というシンプルな習慣が職場をどう変えるか、著者自身の9年間に及ぶ経験から解説しています。

[b]ウィークリー・メッセージとは[/b]

週に一度、職場のメンバーがエッセイを送り合います。ルールは3つ。

・プライベートなことでも自由に書いてよい
・他のメンバーに対する誹謗、中傷、冷笑はしない
・交換したメッセージを、決して職場以外のメンバーに伝えない

[b]「仲良くなること」と「理解しあうこと」の違い[/b]

「直接対話」、つまり会って話をしたり、飲みに行ったりしても得られない何かが、エッセイの交換によって得られる。著者はそのような深みのあるコミュニケーションを仮に「深層対話」と名付けています。

これは誰しも経験しているところではないでしょうか。

・メールでばかりやり取りをしていた相手と実際に会って話してみて「ああ、やっぱり会って話すと話が早いな」と感じる
・いつも一緒に行動を共にしている相棒からのメールを読んで「ああ、あの人はそういうことも考えていたのか」とハッとする

どちらも正しい発見であり、直接対話と深層対話は互いに補完し合います。

[b]言葉にならない智恵（暗黙知）を自覚する[/b]

さらに、書くという行為は「言葉にならない智恵」を自覚することができるという点で、書き手にとっても有益な作業でもあります。

[quote]　では、この電子メール反省会が、なぜ、こうした「言葉にならない智恵」についても、メンバーがそれを自覚することができる場となるのでしょうか。
　その理由は、やはり、もう一人の科学哲学者ヴィトゲンシュタインの遺した言葉に示されています。彼は、『論理哲学論考』という書のなかで、次のように述べています。

　「われわれは、言葉にて語り得るものを語り尽くしたとき、言葉にて語り得ぬものを知ることがあるだろう」

　このヴィトゲンシュタインの指摘は、きわめて大切なことを教えてくれます。
　すなわち、電子メール反省会のような場で、ある経験を通じて学んだものを、できる限り言葉で語ろうとします。その結果、言葉で語ることができたものは、「知識」（ナレッジ）として自覚されますが、結局、言葉で語ることができなかったものも、あるたしかな「感覚」としてわれわれのなかに残るのです。[/quote]

[b]操作主義的なマネジメントへの戒め[/b]

著者は、「こころのマネジメント」というタイトルが想起させるある種の操作主義 ―部下の心を、チームを、変えてやろう・導いてやろうという考え― を厳に戒めています。
北風と太陽の童話に例えれば、北風が管理主義、太陽が操作主義。太陽が旅人を温めるとき、それが純粋に旅人を温めるためでなく、上着を脱がせるためであれば、旅人はその意図を敏感に察知してしまうという話は印象的でした。このあたりは安直なコーチングテクニックの流行を予見していたかのようで見事。

[b]「意図」を捨てよ、「勇気」を持て[/b]

ではマネジャーはどう振る舞うべきか。詳しくは本書に譲りますが、まとめれば、「意図」を捨てて「勇気」を持て、ということになるかと思います。ウィークリー・メッセージが産み出す「こころの生態系」を意図的に操作しようとせず、一参加者として率直な気持ちで飛び込んでいく勇気。それがマネジャーに求められているのだと理解しました。</description>
      <pubDate>Fri, 17 Feb 2006 17:10:10 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/61</guid>
    </item>
        <item>
      <title>ビジネスチャンス ＞＞ 起業家としての資質（『プロフェッショナル・アントレプレナー 成長するビジネスチャンスの探求と事業の創造』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/60</link>
      <description>この本のスタンスは、下記に端的に表現されています。
[quote]&lt;span title=&quot;18, 19ページ&quot;&gt;…成功する起業家に共通する特性を見つけ出そうと、過去何十年にもわたって学術的な研究がつづけられてきたが、実際にそんなものは存在しなかった。（略）
　起業に関する学術研究によれば、ビジネスチャンスがベンチャー企業の業績に与える影響があまりにも大きいため、起業家の特性の違いなどはほとんど意味がない。どんな事業を始めるにせよ、優れた起業家であるに越したことはないが、本当に重要なのは有利な事業を選ぶことである。&lt;/span&gt;[/quote]

実際、事業の選択は結果にどれほど影響を及ぼすのか。たとえば成功したベンチャーを産業別に分類してみると：
[quote]&lt;span title=&quot;32ページ&quot;&gt;　たとえば、新しく設立されたバイオテクノロジー企業がインク500に掲載される確率は新規開業のレストランより二六五倍も高く、ソフトウェア企業にいたってはホテルに比べて八二三倍も高い。要するに、平均的な起業家によるベンチャー企業が、急成長の非上場企業や新規上場企業に育つ確率は、産業によって大きな差があることを示している。&lt;/span&gt;[/quote]

見方を変えれば、この数字の違いを直視できることが起業家に必要な特性と言えます。
[quote]&lt;span title=&quot;23ページ&quot;&gt;　テクノロジー分野で起業家として成功している人は、他の起業家とは異なった行動をとっている。それは、他の人に比べて頭の回転が速いとか、ユニークな発想をするとかではない。彼らは、価値のあるビジネスチャンスをいかに発見するかを知っているのである。&lt;/span&gt;[/quote]

[b]肥沃な土地の見つけ方[/b]

本書は、上述の考え方に則り、テクノロジー分野で「肥沃な土地を見つける」（原題の直訳）ためにどうしたよいかを「10の鉄則」としてまとめています。

第１の鉄則　有利な産業を選ぶ
第２の鉄則　価値のあるビジネスチャンスを発見する
第３の鉄則　テクノロジーの進化を制する
第４の鉄則　本当の市場ニーズを発見し、それを満たす
第５の鉄則　購入者の意思決定と、市場力学を理解する
第６の鉄則　既存企業の弱みにつけ込む
第７の鉄則　知的財産を管理する
第８の鉄則　イノベーションの利益を専有する
第９の鉄則　最適な事業体制をとる
第１０の鉄則　リスクと不確実性に対処する

章立てもこの鉄則に沿っています。各章にはチェックリストと「まとめ」があり、結びでダメ押しのまとめがあります。

監修者の方がまえがきで述べられているとおり、個々の鉄則は「どれも広く知られているコンセプトばかり」です。しかし、これらの宿題を粛々とこなすことがいかに難しいか。
起業前の方にとっては「夢のない本」に感じられるかもしれません。一方、事業を始められた方にとっては、「やっておくべきだった宿題」が発見できると思います。

また起業とは関係なく、いま自分が携わっている事業の先行きを考えたり、派生事業を考えたりする際にも有用なフレームワークを与えてくれるはず。</description>
      <pubDate>Tue, 14 Feb 2006 18:20:46 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/60</guid>
    </item>
        <item>
      <title>職人ワザに欠かせない「コピー＆リミックス」（『職人ワザ!』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/59</link>
      <description>いとうせいこう氏による「職人」たちへのインタビュー。
どんな方々にインタビューしているかというと：

扇子職人の幾何学 ― 『文扇堂』荒井修
文字の生命力 ― 『文字プロ』橘右之吉
手ぬぐいに風を感じる ― 『ふじ屋』川上千尋
見えない音の描きかた ― 効果音製作・南二郎
彫れば、わかる ― 原型師・山口緩奈
あわてる者は京都へ行け ― 京小間物『まねき屋』東海枝享子
オーダーメイドはソリューションである ― 『テーラーホリベ』堀部新一
音楽のように作るオリジナルかりんとう ― 『富士かりんとう』一柳製菓・菅逸朗
金鉱を掘り当てるようにパイプをつくる ― 『柘製作所』柘恭三郎
鰻の味は「一味清風」 ― 『鰻禅』村瀬保夫
スイッチひとつで奇跡を起こす ― 『テレビ朝日』福元照彦
スポーツ刈りは武道と見つけたり ― 『ヘアモードｓｅｇａｗａ』瀬川守

特に興味深かったのは「[url=http://www.mojipro.co.jp/page02.html]株式会社文字プロ[/url]」橘右之吉氏へのインタビュー。「籠写し」という、いわば書を拡大縮小コピーする技法を紹介するくだりです。

例えば神社仏閣には、天皇が書かれたとされる巨大な額が掲げられていたりします。天皇の書は「御宸筆（ごしんぴつ）」といいます。神社の額なんかは、天皇の書を職人が「籠写し」で拡大コピーしたわけですから、オリジナルではありません。しかし御宸筆と呼ばれています。橘氏曰く、『天皇が看板屋じゃあるまいし、こんなとこに上ってこんなでかいもの書くかよ、おい（笑）。そんなことあり得ないでしょう』。

そこから、いとう氏の興味は、「コピーという作品」が日本でどのように扱われてきたかに流れていきます。少し長いですが引用します。

[quote]&lt;span title=&quot;36ページ&quot;&gt;「つまり、それが職人によって写された可能性があっても……」
「御宸筆になるんです」
（略）
「だけど、細かい部分はどうするんですか？その分、細かく割り続けて写すんですか？」
オリジナル信仰がしみついた現代人としての僕は、つい気になってしまう。
「細かくやるところは、微妙なとこだけでいいんですから。他のところは、大体つなげていけば、曲線がそこを通るとかね。[b]大体前より格好よくなればいいんです[/b]」
「え？」
「前にあったやつを使うってことは、それは本歌取りといって、別に悪いことじゃない。お手柄とは言われても、あの野郎とは言われないわけですよ。ところが今は……」
　前より格好よくしていいコピー。しかし、考えてみればこの発想こそが日本の文芸、芸術の根本に横たわっているのだった。僕が一時ヒップホップに夢中になったのも、他人の音楽トラックの一部を”本歌取り”するというクリエイティビティのせいだった。それが今は……。著作権が我々を痩せ細らせている。
　しかし、右之吉さんはそこでこう付け加えた。
[b]「ただ、本歌取りのしようがない、ここまでやられちゃったら手の入れ様がないとうのがあるんだね。本当はそこのところが狙いなんです。真似ようと思っても、同じことは出来ない、よく考えてあるねっていうのが。職人はみんな本当はそこのとこをやりたいんです」[/b]
　まいりました、と言いたくなった。コピーは自由であり前提である文化。しかし、それを超えてしまう作品を目指して、職人は腕を競ってきたのだ。
（太字は引用者による）&lt;/span&gt;[/quote]

たしかに、コピーやリミックスに寛容な世界では進歩が早い気がします。


…という感じで、いろいろと考えるネタをくれる本でした。</description>
      <pubDate>Tue, 14 Feb 2006 18:18:34 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/59</guid>
    </item>
        <item>
      <title>すごい人生（『すごい会議−短期間で会社が劇的に変わる！』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/58</link>
      <description>なにより大橋禅太郎さんのエピソードが面白いので、前半1/3くらいが実は会議じゃなくて大橋さんのすごい人生の話であることも許せます。

よく売れている本なので知人にも試してみた人が数人います。特に「効果あり」という感想を聞くのが「書いてから発表する」というやり方。
[quote]&lt;span title=&quot;16ページ&quot;&gt;　すごい会議では、全員が、まず自分の考えを紙に書いてから、その書いたことを順番に発表していくというのを基本にしています。
　書いてから話すメリットとして（略）、「書いているときは、ほかの参加者のオピニオン（意見）が聞こえない」ということがあります。
　紙に書かずに、ただ順番に発表していくと、本当は「自分の提案」があったのに、勝手に自分で修正して、「だれかの提案」に重ねてしまうことがよくあります。
　書いてから話すとほかの人に左右されない意見を発表することができます。&lt;/span&gt;[/quote]

上記に加えて、沈滞しがちな社内会議などで「何かご意見は？ …（沈黙）」とならずに意見収集ができるというメリットがあります。わたしが話を聞いたある企業では、まず全員が紙に意見を書き、それを司会が集め、一同で見られるように貼り出しておいて、それから議論をスタートしているとか。</description>
      <pubDate>Tue, 14 Feb 2006 18:16:38 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/58</guid>
    </item>
        <item>
      <title>実用文作成マニュアルの定番（『理科系の作文技術』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/57</link>
      <description>日本人の著者による実用文の作成マニュアルとして、おそらく最も有名な本でしょう。1981年初版。
メッセージを明確にする（目標規定文）、大事なことを前に持ってくる（重点先行主義）、１トピック１パラグラフ、パラグラフの先頭にはトピック・センテンスを置く…こういった、実用文（論文やビジネス文書）を構成する上で現在主流となっている考え方は、すべてこの本に盛り込まれています。

敢えて実用文の作成マニュアルと書きましたが、内容はタイトルの通り「理科系の」作文技術。特に論文のような正確な記述が求められる文章の構成を考えるときに大いに参考になります。

例えば、事実と意見を意識して書き分けること。一般のビジネス文書でも「意識せよ」とは言われていますが、この本ではそのあたりの解説が充実しています。

ちなみに「意見」にはどのようなものがあるかというと：
・推論（inference）
・判断（judgement）
・意見（opinion）
　├・根拠のある意見（sound opinion）
　└・根拠薄弱な意見（unsound opinion）
・確信（conviction）
・仮説（hypothesis）
　仮の意見。正統な手続きによって証明されれば＜理論＞となる。
・理論（theory）
　証明されそうな事実が相当にあるが、まだ万人にそれを容認させる域には
　達していない＜仮説＞。
　すべての人が容認せざるを得ないほど十分な根拠のある理論は
　＜法則＞（law）と呼ばれ、これは意見ではなく事実のカテゴリーに分類される。</description>
      <pubDate>Tue, 14 Feb 2006 18:14:19 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/57</guid>
    </item>
        <item>
      <title>非電化な生活のヒントが満載（『エコライフ&amp;スローライフを実現する愉しい非電化』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/56</link>
      <description>伝説の発明家（とわたしは思っていた）著者の藤村博士と、ある仕事でご一緒させていただく機会を得まして、そのお人柄に惹かれて手にしたのがこの本。

「非電化製品」とは著者の造語で、電化製品の仕事を、電気を使わずに代替することです。愉快な発明品や、電化されていなかった時代のスタイリッシュな器具のあれこれの写真が満載。

例えば電気掃除機。そもそも「空気を吸ってもの（ゴミ）を動かす」はとても効率が悪い（紙切れを吸って動かせますか？）。
著者の概算によると、床に散らばった5グラムのゴミを、掃除機で集める仕事（いわゆる「お仕事」ではなく、物理の単位の方）はだいたい0.1[W秒]。その仕事をさせるために費やす電気掃除機の仕事は、これも概算で200万[W秒]。効率は2千万分の1となります。ゴミを吸い取るために動き回った人間の仕事は計算に入れずに、です。

そこで著者は箒の逸品「白木屋傳兵衛の箒」を紹介し、ついで自ら発明した「非電化掃除機」の原理と現物を披露します。しかし…
[quote]&lt;span title=&quot;75ページ&quot;&gt;　かくして、非電化掃除機は完成しましたが、じつはまだ商品化していません。というのも、白木屋傳兵衛の箒のほうがいいような気がして仕方がないのです。&lt;/span&gt;[/quote]

一貫してこんな感じの、愉しいムックです。</description>
      <pubDate>Tue, 14 Feb 2006 18:11:39 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/56</guid>
    </item>
        <item>
      <title>観察可能な「行動」に注目してみよう（『パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/55</link>
      <description>[url=cyblog.jp]シゴタノ！[/url]など一部のblogサイトで評判を呼んでいたので興味を持って読みました。例えば禁煙できない理由を「意志が弱いから」としてしまうと、それ以上は原因の追及も、解決策の立案も難しくなります。
行動分析学では、意志やモチベーションのような心の問題にはタッチせず、下記のような形で、観察可能な「行動」と、その前後の環境の関係を考えます。

「〜のとき」（先行条件、[b]A[/b]ntecedent）
「〜したら」（行動、[b]B[/b]ehavior）
「〜になった」（結果、[b]C[/b]onsequence）

上記のような関係がいつでも成立するとき、これを「行動随伴性」があるといい、また上記をABC分析と呼びます。

この本では、仕事、恋愛、人生といった様々なジャンルにおいて、このパフォーマンス・マネジメントのアプローチの適用を試みます。

Webサイトのページビューとか売上とか、ビジネスではABC分析のようなことは日常的に行われていると思います。しかし、こと「人」の問題になると、心と切り離せない（と思っている）がゆえに行き詰まりがち。上記のように観察可能な「行動」に注目することで解決できることは意外に多いかもしれません。

＃行動分析学については、パフォーマンス・マネジメント研究会というサイトの『[url=http://pm.soc.or.jp/study/study_09.html]なぜ「行動」に注目するのか？[/url]』に読みやすくまとめられていました。</description>
      <pubDate>Tue, 14 Feb 2006 18:07:50 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/55</guid>
    </item>
        <item>
      <title>情報共有の手法も紹介（『会議の技法―チームワークがひらく発想の新次元』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/54</link>
      <description>会議の準備から終わらせ方にいたるまで、広く薄く網羅されています。

特にわたしにとって面白かったのは第五章「情報＜アイディア＞を共有する」の中の「4 解決策を選びだす」というセクション。
・ランキング
・2→4→8（→全体）
・デルファイ
・カード・ゲーム
・小委員会による案の作成
・コンセンサス（合意形成）

など、いろいろな方法が紹介されています。特にコンセンサス（合意形成）については、そのガイドラインやリトリート（retreat、一般にオフサイト・ミーティングと呼ばれる会議）の注意点なども。

また、終章「会議を変える糸口」にあった、[url=http://www.listfreak.com/run.php?list_id=441]変える「原則」[/url]も参考になりました。</description>
      <pubDate>Tue, 14 Feb 2006 18:05:02 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/54</guid>
    </item>
        <item>
      <title>物語の効用（『人を動かす50の物語 コーチング選書 03』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/52</link>
      <description>第一部では、
・1〜3ページほどの短い「物語」
・そこから導かれる典型的な「教訓」
・その物語の後で発すべき「質問」のサンプル数個
という構成で、50個の物語が紹介されます。有名な童話やその翻案なども多し。

第二部は、こちらが面白かったのですが、物語を作り、活用する方法を解説しています。目次からちょっと引用しますとこんな感じ。

●物語の起源
・物語は情報や知識を伝達する
・物語は世代を超えて情報を保存し教育する
・物語は問題を明らかにし解決を促す

●物語の効用
・物語は学習効果を高める
・物語は理解を助けるパターンを提供する
・物語は好奇心を刺激する
・物語は感情を揺さぶる
・物語はユーモアと共に情報を伝える</description>
      <pubDate>Tue, 14 Feb 2006 16:49:49 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/52</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「届かない」マーケットを開拓する教科書として（『ネクスト・マーケット 「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/32</link>
      <description>[b]貧困問題をビジネスで解決する[/b]

1日2ドル未満で暮らしている、経済ピラミッドにおける
「貧困層」― Bottom Of the Pyramid (BOP)
は、世界で40億人にも達するそうです。
いわゆる慈善事業が「維持・継続」そして「規模の拡大」という2点で
成功事例を作れないでいる中、本書はこう主張しています。

　貧困層は慈善や援助の対象ではなく、「顧客」になり得る。
　またそのように発想することこそ、貧困問題の緩和につながる。

情緒に流れず、問題解決のメカニズムを考察するという視点を貫いています。
だから前向きさを感じます。
[quote]&lt;span title=&quot;14ページ&quot;&gt;　[b]本書は、「実際にどうすればうまくいくのか」について考察している。[/b]これは、「誰が正しいか」を言い争うことではない。また、「何がいけないのか」にも、あまり関心はない。うまくいかない可能性などいくらでもあり、実際にそうなったケースは山ほどある。大切なのは、「数少ない成功事例から学べることは何か」で、それが今後の道筋を示してくれる。&lt;/span&gt;[/quote]

1997年からの研究活動の集大成だけあって、フレームワークは堅牢、事例は豊富。米国Fast Company誌が選んだ[url=http://blog.fastcompany.com/archives/2004/12/10/fcs_best_business_books_of_2004.html]「2004年のベストビジネス書」[/url] で1位を獲得したのも納得できます。

[b]BOP市場という沃野[/b]

第一章では、BOP市場のポテンシャルと、その理解を妨げている我々の先入観について論理的で分かりやすい説明がされています。その多くは、BOP市場に関心の無かったわたしにとってはハッとさせられる発見でした。例えば：

[u]シャンプー一本でも大き過ぎる[/u](p46)
『貧困層の収入は不安定で、多くの者が日当で生計を立てており、現金を控えめに使わなければならない。現金があるときだけ買い物を誌、その日に要るものだけを買う傾向にある。』
⇒「一回ごとの使い切り」サイズでないとニーズに合わない。

[u]「貧しいが故の不利益」がある[/u](p37)
同じインドのムンバイでも、郊外の貧困地域に住む人は、裕福な地域の住人の53倍もの利子を払わないと借金ができません。これは貸し倒れのリスクが53倍高いからではなく、『非効率な販売網と地元の中間搾取業者』によるとのこと。実際のところは、貧困層であっても富裕層であってもリスクは変わらないそうです。
⇒十分なリスクプレミアムを取りながら格段に低い利率で融資ビジネスに参入できる余地がある。

[b]豊富なケーススタディ[/b]

第二部では、BOP市場の開拓に挑む12の事業を紹介しています。全部で270ページもあり、これだけで一冊の本になる分量です。興味深く読んだのは『患者の大多数を無料で治療しているが、財政的にはつねに自立している』というインドの眼科治療機関「アラビンド・アイ・ケア・システム」と、インターネットでなく電話で感染症の防御システムを作り上げた「ボクシーバ」の事例。

[b]「届かない」マーケットを開拓する教科書として[/b]

「そうはいっても貧困層を対象にしたビジネスなど、いまのところ自分には関係ない」と思われる方も多いと思います。
しかし本書を、「届かない潜在顧客」を開拓するというチャレンジの本であると見立てれば、多くの方にとって有益な発見があるでしょう。

（たとえば以下のようなことです。長いのでお時間のあるときに）

同じ人間でも、ある業界からみれば富裕層なのに、別の業界からみれば貧困層だということがあります。

分かりやすい例で考えてみます。わたしは自動車産業から見れば「貧困層」です。。これまでディーラーからは新車も中古車も買ったことがありません。だからDMも来ません。自動車業界からは「届かない」場所にいるといっていいでしょう。購買力がないというわけではなく、所有しても便益／コストが引き合わないと考えているので、財布の紐が堅いのです。選択的消費が進んでいる先進国ではよくある現象です。

しかしクルマに対するニーズが無いというわけではありません。ときどきはレンタカーを借ります。

ただ、レンタカーでもまだ高い。

そんなある日、ご近所の仲良しさんからカーシェアリングの申し出がありました。車は手放しがたいが、そんなに使っているわけでもない。よかったらウチが使っていないときに貸しますよというご提案でした。

とてもいい話なので前向きに考えているのですが、実際にはまだ借りたことがありません。車の貸し借りに伴う手続き、つまり保険や小さな傷の確認をどうするといったことを考えるのが面倒だからです。

もし仮に、レンタカーオフィスが、実際の車を貸す業務を取り除いたサービス部分だけを提供してくれるとしたらどうでしょう。
つまりレンタカーオフィスが、客が持ち込んだ車に対して、
・ワンショットで入れる保険
・使用後の簡単な掃除
・使用中に傷が付いたかどうかの確認
などのサービスを安く提供するということです。（貸し借りに伴う料金云々は、当事者同士の話なので関与する必要はありません）

わたしの見るかぎり個人向けのレンタカーオフィスはけっこう閑散としていて、従業員の方も時間がありそうです。このサービスによって必要な土地が増えるわけでもありません。ならば上記のようなサービスでわたしのような「所有しないが利用したい」セグメントの取り込みを狙ってはどうでしょうか。</description>
      <pubDate>Tue, 14 Feb 2006 14:13:31 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/32</guid>
    </item>
        <item>
      <title>「ミドル」以上を自認される方にも（『ロウアーミドルの衝撃』）</title>
      <link>http://nextbook.jp/review/51</link>
      <description>この本でいう「ロウアーミドル」とは、日本の8割を占める年収600万円以下の世帯。「中流の下層」という言葉を充てています。

本来年収600万円あれば豊かに暮らせるはずなのに、個人の持つ偏った「中流」意識や政策の誤りによってそうなっていない。大前研一氏はこれまでの著作と同じように明快な分析を行った上で、企業・個人・政府に対して提言をしています。

ちなみに、年収階級の2極化を示すデータは、平成16年版の労働経済白書にあります。
[img id=1]Lower Middle[/img]

白書の分析は下記の通り。
[quote]1992年調査から2002年調査にかけての分布の変化をみると、年収450万円未満の世帯の割合が4.8%ポイント、年収1,200万円以上の世帯の割合が0.5%ポイント上昇したのに対して、年収450〜1,200万円未満の世帯割合が5.3%ポイントの低下となっている。雇用者の年収分布よりも高所得層の割合の上昇が少なく、低所得層の割合の上昇が幅広く起こっているが、このような世帯の所得分布の動きは、雇用者の賃金分散の拡大に加えて、高齢の無業者世帯の増加や、平均世帯人員数の減少に伴う１世帯当たりの有業人員数の減少がおこっていることを反映していると考えられる[/quote]
「雇用者の賃金分散の拡大」が、なぜ起きたのか、そして何をもたらすのか。これからのワーク（＆ライフ）スタイルを考えるときに、とても役に立つ本です。</description>
      <pubDate>Tue, 14 Feb 2006 10:50:29 +0900</pubDate>
      <guid>http://nextbook.jp/review/51</guid>
    </item>
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