
愛と対話が開く宇宙
ゲーテは60代半ば、独訳を介して14世紀ペルシャの詩人ハーフィスの詩と出会い、ナポレオン戦争後の混乱のヨーロッパを逃れて東洋への想像上の旅を試みる。実際の旅はライン・マイン地方の故郷に向かい、そこで出会ったある女性との間に恋が生まれた。ゲーテはそれをオリエントを舞台とする文学的虚構に包み、東洋との対話、老年の諦念と智慧によって昇華し、自ら編集して叙情詩集『西東詩集』を生んだ。本書は実証的ゲーテ研究を踏まえつつも詩を詩として、詩集を詩集として読み味わうことを目指し、詩との自由な対話の中から、索漠として生きにくい時代を人間として「生き延びる」密かな智慧を読み取ろうとする。
- 出版社
- 中央大学出版部
- 発売日
- 2018-11-27
- ISBN
- 9784805751800
