
微生物学者、発酵食品のマタギになる
ごど、すしこ、ヤマガゼ、けいとまま、なめぜえ、ひしお、みずきじる……。 ある事情から発酵食品に取り憑かれた微生物学者。雪積もる冬には村の味噌玉づくりに参加し、口八丁手八丁、村人や菌類と友達になる。春になればミズキの切株についた、ジュクジュクの樹液酵母を見つけ興奮する。別の日には、味噌玉の起源を調べ、文献と郷土史の迷宮を彷徨いはじめる。さらには発酵が進んでドロドロになった食べ物に、微生物の多さを夢想し歓喜する。 そんな微生物学者とそれを静かに眺める同僚、二人の共著による本書には、発酵食品の生物学的・民俗学的知見が、ドロドロジュクジュク詰まっている! はじめに 微生物学者、味噌玉に出会う 第1章 今も残る東北の味噌玉 味噌玉を探す 味噌玉と会う 岩手県の味噌玉たち 味噌玉を自作する 玉味噌の味 第2章 ごど豆からヤマガゼまで 「あめる」と「ごど」 SNSから久慈市山根地区のごど豆を推定する 田野畑村に残っていたごど豆 ヤマガゼ なぜこれも大豆つながりなのか 第3章 青森の発酵食を求めて 会社員時代の私と乳酸菌 十和田 “ごど” との遭遇 “ごど” のバリエーションが豊かすぎる 津軽の “すしこ” すしこの謎1 なぜすしこは弘前にないのか? すしこの謎2 なぜすしこはもち米で作るのか? 第4章 味噌の歴史をさかのぼる 味噌の起源 青森・岩手両県における味噌製造の歴史 味噌玉の記録と形態 第5章 味噌玉はどこから来たのか 味噌玉が連なる東北の “干す” 文化 アメルとゴド、再び 「ゴド」・「ゴト」の呼称とその分布 既存の文献による「ゴド」・「ゴト」の語源解釈 食品の腐敗を意味する方言「アメル」の分布 食品の腐敗を意味する方言「アメル」の記録 既存の文献によるアメルの語源解釈 私見1 東北地方で「アメ」ではなく「ゴ」を受容した理由 私見2 北方ルートもあるのか? 私見3 あるいは仏教伝来と共に? おわりに 微生物学者、味噌玉を通じて人々を知る 参考文献 索引
- 出版社
- ナイデル
- 発売日
- 2026-06-05
- ページ数
- 252ページ
- ISBN
- 9784910985039
