『ボヴァリー夫人』論〔増補決定版〕 下
『ボヴァリー夫人』についてわれわれは何を知っているだろうか。散文形式のフィクションを読むにはどのような態度が必要なのか。「散文は生まれたばかりのもの」という歴史認識とともに書かれたフローベール最初の長編小説には、とらえがたい「不確かさ」と「曖昧さ」がある──。細部の意義深い配置である「主題論」的体系と語りの形式を含めた物語を意味する「説話論」的構造。テクストを組織する両者の絡み合いや発生する意味作用の精細な分析は、作品の思いもよらない側面を浮かびあがらせる。一個の作品に対し、かつてこれほどまで肉薄した試みはあっただろうか。関連論考を付した決定版。 7 類似と齟齬 8 虚構と表象 9 言葉と数字 10 運動と物質 終章 読むことを終えるにあたって 註 補考 散文は生まれたばかりのものであるーー『ボヴァリー夫人』のテクストに挿入された「余白」についての考察 もろもろの謝辞ーーあとがきにかえてーー 文庫版あとがき 書誌 人名索引
- 出版社
- 筑摩書房
- 発売日
- 2026-07-13
- ページ数
- 624ページ
- ISBN
- 9784480513779
