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大学での学び その哲学と拡がり

大学での学び その哲学と拡がり

田中俊也

「大学での学び」に要求されるものは、小中高までの児童・生徒に要求されるものとは明らかに異なっている。本書ではその本質的な特徴を「学びの哲学」として捉え、問題解決、協同、創造、感動をキーワードにして詳述した。その後、そうした「哲学」をもとに運営されたゼミで育ったゼミ卒業生から、7つの領域・分野で活躍している合計18名が、実際の生活の様子についてエビデンス・データとして生の声を提供し、著者はそれぞれについて、学びの哲学がどのように拡がっていったのかを解説している。また、それらに先立って、著者のそうした学びの哲学が形成された過程や契機が、インタヴューに応える形で紹介されている。こうして、教授者側の思考の形成過程と形成された哲学、その実践とそれを共有した学生の現在の姿、という形で「教え─学び」が重層的に織りなす姿が大学生の学びの本質的な姿、として紹介されている。大学教員とそれを支える学生の生態学が展開された類書のないものとなっている。ともすれば知識・スキルの獲得にとどまってしまう恐れのある大学教育、とりわけ昨今の遠隔教育という方法をとらざるを得ない状況において見逃される危険性のあるこうした大学での学びの哲学は一考に値するものだと考えられる。

出版社
関西大学出版部
発売日
2020-10-05
ページ数
178ページ
ISBN
9784873547251

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