
エピソディカルな構造
18世紀以降のモダンな批評的言説を、 鮮やかな概念地図と共に描いた一冊! 「批評のハードウェア」と題された第一部において、 著者は『活力測定考』以降のイマニュエル・カントの テクストのほか、コールリッジ、マリオ・プラーツ、 ピランデッロ、ポール・ド・マン、T・S・エリオット、 ハンス=ゲオルク・ガダマー、ポール・ヴァレリーといった、 18世紀から現代にいたる様々なクリティシズムを、 独自の明確なフレームワークの中で読み解いてゆく。 マニエリスムとヒューモアの概念を駆使し、 〈小説〉を近代的表象として新たに再定義しようと試みた表題作。 マクルーハンのメディア概念を用いつつ、 近代批評のバイナリー・コード(二値的装置)を徹底的に 分析・批判し、哲学的美学を脱構築した第2エッセイ「内容と形式」。 そして第3エッセイ「倒壊する言語」では、 リスボン大震災(1775年)という啓蒙期の大事件を軸に、 17-18世紀の科学史的パラダイム・シフトを鮮やかに読み解き、 その「歴史的反復」を、構造主義以降から ディコンストラクションへと至る現代思想の文脈内に蘇らせる。 これらの理論的エッセイのほか、 第二部「フラグメンタ・リテラリア」には、 モダニズムの時代を扱った数々の文学的エッセイを収録。 特に巻末の長い講演録「モダンの二重螺旋〔より糸〕」では、 「失われた世代」を代表する三人の批評家、 ケネス・バーク、マルカム・カウリー、エドマンド・ウィルソンら の批評的軌跡───それぞれが、モダンな批評の 〈理論〉〈編集〉〈歴史〉を代表するとされる──をたどり、 1920-30年代という大転換期の知性史の一端を 生き生きと読み解く。
- 出版社
- 彩流社
- 発売日
- 2018-08-20
- ページ数
- 328ページ
- ISBN
- 9784779125102
