
エスノメソドロジー・会話分析ハンドブック
山崎敬一, 編浜日出夫, 編集小宮友根, 編集田中博子, 編川島理恵, 編池田佳子, 編ほか
社会学、言語学、人類学、心理学、経営学、政治学、メディア研究、医療・看護研究など、幅広い学問分野で多彩に発展したエスノメソドロジー・会話分析の起源をたどり、その現在を一線の研究者たちが解説。全体を包括的に理解するための待望のガイド。 *ガーフィンケルやサックスら最重要理論家の翻訳・解題と各領域の解説のセットで、初期の構想から具体的な実践研究までを網羅。 *医療・教育・メディア・法・ビジネス・科学・レジャーなど意外な領域にも広がる研究を多数紹介。 ■目次 はじめに トランスクリプトの用い方 トランスクリプトで使用されている記号のリスト 第Ⅰ部 系譜と関連分野 総説 1 系譜と関連分野 山崎敬一 1 エスノメソドロジーと会話分析の系譜 2 関連分野――言語人類学とナラティヴ心理学 3 その他の関連分野 1 章 シュッツとパーソンズ 浜日出夫 1 博士論文「他者の知覚」 2 ホッブズ問題再考 3 他者の知覚 4 医学校にせ面接実験 5 エポケーなき現象学――エスノメソドロジーの成立地点 2 章 ウィトゲンシュタインと日常言語学派 前田泰樹 1 社会学的記述 2 記述のもとでの行為の理解可能性 3 分析の手掛かりとしての日常言語学派由来の着想 4 経験的研究への着想をめぐる論争的状況 3 章 言語人類学とエスノメソドロジー・会話分析の関わり 高田明 1 はじめに 2 コミュニケーションの民族誌 3 参与枠組み 4 相互行為の人類学 4 章 ナラティヴ心理学 やまだようこ 1 ナラティヴ(もの語り)とは 2 人間観の変革としてのナラティヴ研究 3 人と人の相互作用によって生まれる意味と社会的構成 4 未来のもの語りが現実を変える 第Ⅱ部 ハロルド・ガーフィンケル 総説 2 ハロルド・ガーフィンケル 浜日出夫 1 ガーフィンケルはいかにしてエスノメソドロジストとなりしか 2 秩序問題との出会い 3 構築的分析からエスノメソドロジーへ 4 第Ⅱ部所収論文について 5 章 成功的地位降格儀式の諸条件 ハロルド・ガーフィンケル著/樫村志郎?訳 解題:「成功的地位降格儀式の諸条件」(1956年) 樫村志郎 6 章 解題「安定した協同行為の条件としての「信頼」の概念, およびそれにかかわる実験」 浜日出夫 1 「信頼」論文 2 問題設定 3 ゲーム秩序と信頼 4 日常生活の秩序と信頼 7 章 解題「エスノメソドロジーとは何か」 山崎敬一 1 はじめに 2 説明実践とインデックス的表現 3 共通理解の問題と「実践的行為の形式構造」 8 章 エスノメソドロジーと会話分析 山崎敬一 1 はじめに 2 会話分析 3 エスノメソドロジーと会話分析 4 エスノメソドロジーと会話分析から社会生活の現場へ 5 エスノメソドロジーの諸方法 結論 エスノメソドロジー・会話分析のテクノロジー研究への応用 第Ⅲ部 ハーヴィ・サックス 総説 3 ハーヴィ・サックス 山崎敬一 1 サックスの学問的履歴 2 サックスの学問的業績と考え方の特色 3 サックスの研究から何をえることができるのか 4 おわりに 9 章 「社会学的記述」の試み――「成員カテゴリー化装置」読解 小宮友根 1 「初期の」アイデアとしての MCD 2 社会学的記述 3 成員カテゴリー化装置 4 正しいことの認識可能性 5 規範と社会化 6 会話分析との関係 10章 子どもの物語の分析可能性 ハーヴィ・サックス?著/小宮友根?訳 はじめに 「可能な記述を認識する」という問題 成員カテゴリー化装置 カテゴリーと結びついた活動 可能な記述を同定する 連鎖的秩序づけ 11章 解題「卑猥なジョークについてのいくつかのテクニカルな考察」 福島三穂子 1 論文の概要 2 ジョークの紹介とその形式の組織の紹介 3 ジョークの「解毒」 第Ⅳ部 会話分析 総説 4 会話分析 田中博子 各章の紹介 12章 会話分析の方法論 高木智世・森田笑 1 会話分析の目的と構え 2 研究のプロセス 3 まとめ 13章 会話分析におけるデータの記述法 森純子・田中博子 1 会話分析におけるデータ記述の意義と流れ 2 トランスクリプトの書き方の基本と記号の説明 3 マルチモーダル・トランスクリプト 4 日本語データの英語での発表 5 結び 14章 行為連鎖組織 黒嶋智美 1 はじめに 2 連鎖組織の基本的考え 3 隣接ペア 4 連鎖の拡張 5 連鎖組織にみられる優先性 6 隣接ペアではない行為連鎖組織 7 まとめ 15章 会話における順番交替の手続き 林誠 1 はじめに 2 順番交替の手続き 3 発話順番の組み立て 4 発話順番の割り当て 5 まとめ 16章 会話における認識性 早野薫 1 はじめに 2 会話における「認識的テリトリー」のパトロール 3 行為の組み立てと認識性 4 認識性と応答の確保 5 まとめと今後の課題 第Ⅴ部 制度的会話分析 総説 5 制度的会話分析 川島理恵・池田佳子 1 制度的会話分析の前提と特徴 2 制度的会話分析と談話分析 3 制度的会話分析の目的 4 制度的会話分析の課題 5 各章の紹介 17章 医療の会話分析 川島理恵 1 医療の本質に迫る 2 診療開始部 3 疾患や病歴に関する質問 4 身体診察 5 診断 6 治療方針の話し合い 7 さいごに 18章 教育と会話分析 五十嵐素子 1 はじめに 2 学校教育におけるテストとその評価の研究 3 授業の秩序と管理の研究 4 授業における知識の組織化の研究 5 おわりに 19章 マスメディアと政治コミュニケーション 池田佳子 1 はじめに 2 政治家と大衆(一般聴衆)の相互行為 3 政治インタビュー・記者会見(Press Conference) 4 テレビ放映される政治討論 5 おわりに 20章 法と会話分析 森本郁代 1 はじめに――会話分析と「法の場面」 2 法の場面を対象とした会話分析研究 3 おわりに 21章 ビジネスと会話分析 秋谷直矩・平本毅 1 活動としてのビジネス 2 ビジネスを対象にした会話分析研究の展開 3 おわりに 第Ⅵ部 相互行為分析 総説 6 相互行為分析 山崎晶子 1 相互行為分析とビデオ 2 相互行為分析と会話分析――継起的組織化 3 相互行為分析と身体的行為 4 相互行為分析と活動現場 5 相互行為分析とテクノロジー 6 まとめ 22章 状況が見落とされてきた アーヴィン・ゴッフマン?著/芦川晋?訳 23章 共在相互行為において自らを空間づけること・自らの向きを定めること アダム・ケンドン?著/坊農真弓・牧野遼作?訳,チブルカ?みお(翻訳協力) 24章 参与と視線――チャールズ・グッドウィンとマージョリー・ハーネス・グッドウィンの研究を通して 山崎晶子・山崎敬一 1 チャールズ・グッドウィンとマージョリー・ハーネス・グッドウィンの研究 2 『会話の組織化――話し手と聞き手の相互行為』 3 参与 25章 参与 マージョリー・ハーネス・グッドウィン?著/山崎晶子?訳 26章 社会生活技能訓練の相互行為分析――相互行為における自閉症 浦野茂 1 はじめに 2 自閉症の概念 3 相互行為への視点 4 分析における課題 5 ロールプレイのなかの障害 6 おわりに 第Ⅶ部 ワークのエスノメソドロジー 総説 7 ワークのエスノメソドロジー 池谷のぞみ 1 ワークの研究とは 2 ワークの研究の展開におけるサックスの関わり 3 仕事の領域における「ワークの研究」 4 研究から「抜け落ちている何か」としてのワークの理解可能性 5 理解の対象としての社会的現象 6 ワークの研究の要件 7 第 7 部の構成 27章 法のエスノメソドロジー 北村隆憲 1 エスノメソドロジーと法――ガーフィンケルとサックスの研究 2 「法(ルール)」と常識的知識・推論 3 法廷の秩序をつくりだすワーク 4 さまざまな法的場面における実践 28章 医療のエスノメソドロジー 前田泰樹 1 エスノメソドロジーと医療のワークの研究 2 現象に固有の方法に基づく分析指針 3 定式化実践としての医療 4 協働実践としての看護 29章 科学のエスノメソドロジー 中村和生 1 常識的合理性の研究から科学的合理性の研究へ 2 「科学知識の社会学」とエスノメソドロジー 3 様々なフィールドワークと多様な知見 30章 サッチマンとワークプレイス研究 水川喜文 1 テクノロジーのエスノグラフィーと状況的行為論 2 コンピュータ支援による共同作業(CSCW)とワークプレイス研究 3 エスノメソドロジーとテクノロジーのワークプレイス研究 31章 知識マネジメントとワーク研究 山内 裕 1 職場における知識のマネジメント 2 技術の導入 3 おわりに 32章 デザインとワーク研究 酒井信一郎 1 はじめに 2 情報共有をワークに埋め込む 3 エスノメソドロジーが寄与するテクノロジーのデザイン 4 デザインを実践に埋め込む 33章
- 出版社
- 新曜社
- 発売日
- 2023-04-24
- ページ数
- 492ページ
- ISBN
- 9784788517943
