
F. V. ディキンズ書簡英文翻刻・邦訳集ーアーネスト・サトウ、南方熊楠(他)宛ー
幕末・維新期に来日したディキンズは、英国海軍医や弁護士として居留地で働くかたわ ら日本文化への造詣を深め、日本語、日本民族の起源やアイヌ民族に関する論文をネイ チャー誌など英国学術誌に発表します。 また、日本文学の英訳にも取り組み、初の本 格的英訳とされる『百人一首』を出版(1866年)、その後、『竹取物語』、『忠臣蔵』 など日本文学の海外への紹介に先駆的な役割を果たし、晩年まで続けた日本文学研究は 、後年の日本研究者にも大きな影響を与えた『古代中世日本文学テキスト』(全2巻) (1906年)に結実します。 このように、海外の日本文学研究に大きな足跡を残したデ ィキンズは、この時代の多くのジャパノロジストや日本人学者と交流し自らの学識を深 めてゆきました。 なかでも滞日中の日本理解の大きな手助けとなり、その交流は死の 直前まで続いたアーネスト・サトウ、そして帰国後ロンドンで知り合い、その協力のも と『方丈記』を英訳した南方熊楠の存在はディキンズの日本研究に極めて大きなもので した。 本書簡集は、英国国立公文書館(The National Archives)に保管されるディキンズのサ トウ宛書簡と、南方熊楠顕彰館所蔵の南方宛書簡全点の英文翻刻とその全文邦訳です。 またディキンズが伝記を執筆した英国駐日公使ハリー・パークス宛のディキンズ書簡 (ジャーディン・マセソン商会文書=Jardine Matheson Archives所蔵)や、ロンドン ・タイムズ紙へ投稿した記事なども邦訳とともに付録いたします。 編者による解説、 注釈が加えられています。 明治期の日英交流史、日本文学の英訳史など比較文化・文 学研究に大変貴重な一次史料です。
- 出版社
- エディション・シナプス
- 発売日
- 2011-07-25
- ISBN
- 9784861661440
