
言語起源論の系譜
言語の起源とは何か。それは自然と人為、いずれによるものか。古代から近代へと2500年、この問題はヨーロッパにのみ見られる足跡を遺した。ヘブライ語の失墜、新たな「自然」の創出、「起源の言語」から「言語の起源」への転換と国民国家の成立、そして「近代」に固有の逆説……。言語の生成はいかにして可能かという問いがそれらを貫いていく。傍らに一人「生まれ出ざる者」を伴いながらーー。長きにわたる追求は、ついにソシュールによる起源の否定へと逢着したが、本当に問題は消えたのだろうか? 膨大な文献の渉猟とともにヨーロッパの核心を剔抉した傑作思想史。第36回サントリー学芸賞受賞。 はじめに 序 章 人類最初の言語を聞く 第1章 「神」が言語を与えるーー聖書の時代:中世から一五世紀まで 第2章 複数のアダムたちーー国民言語勃興の時代:一六世紀から一七世紀 第3章 人間が言語を作るーー「自然」創出の時代:一七世紀 第4章 起源を証明するーー「社会契約」の時代:一七世紀から一八世紀へ 第5章 起源をめぐる闘争ーー乱立する言語起源論の時代:一八世紀 第6章 起源を復元するーー言語学の時代:一八世紀から一九世紀へ 終 章 「起源の言語」を語る天使たち 書 誌 あとがき ちくま学芸文庫版あとがき 人名・作品名索引
- 出版社
- 筑摩書房
- 発売日
- 2026-04-11
- ページ数
- 608ページ
- ISBN
- 9784480513540
