
ひかり秘めたる
◆第一句集 花冷えの中有の傷のごとき月 ある種の才能のある人というのは、何処か過剰な処があるもの。この過剰さが、なりを潜めたとき、どういう立ち姿になるのかは今は一寸想像つかない。 帯より・中原道夫 ◆中原道夫選十句 惜しむべし春とをとこの愚かさを くれなゐをはつかに抱けり蒸鰈 中身より見かけ大切蟇 蛤の鍋にかそけきかひやぐら 牡丹雪無為な言葉のやうに降る 水温む死者は洗濯物出さず 花冷えの中有の傷のごとき月 撃てるかと鹿に問はれてをりにけり 今朝の冬手強くなりしバタナイフ 枯蔓を引けば崩るる大伽藍
- 出版社
- ふらんす堂
- 発売日
- 2023-10-02
- ISBN
- 9784781415390
