
放射能とナショナリズム
政府や東電、学者に対する強い不信と、マスメディアや論壇の機能不全により、いま日本を〈不信の連鎖〉が覆いつくそうとしている。 「唯一の被爆国」として、核兵器なき平和な世界の実現をナショナル・アイデンティティとして育んできた日本だが、大震災と原発事故後、非論理的でセンセーショナルな〈反原発熱〉にうかされ、デマや差別、暴言がとびかう構造的暴力が出現した。 原発推進派のレッテル貼り、反原発美談、原子力をめぐる「安全神話」から「危険神話」への単純なシフト。だが、実際には、原子力の神話化がより強化されただけではないのか? イデオロギーで潤色し、極端な二項対立で問題を過剰に政治化する―これは、つねに感情的なテーマであり続けた歴史問題をめぐる言説と通底するのではないか?いま日本を呪縛する「放射能による不信の連鎖」を断ち切るための提案とは。
- 出版社
- 彩流社
- 発売日
- 2014-02-18
- ページ数
- 192ページ
- ISBN
- 9784779170102
