
百年戦争期フランス国制史研究
革命前のフランス王国において、王を中心とする政治統合はいかなる過程をへて形成され、それはどのような特質をもったのか。14・15世紀を中心にいくつかの王国統治制度の成立とその実態を論じる。14・15世紀はこれまで「中世から近世への過渡期」と曖昧に位置づけられ、長く我が国では研究の空白地帯であった。フランス本国の研究動向は2つの方向に整理できる。第1はこの時代を「人とモノの動員装置」たる国家の生成期をみなし、そうした国家がいかにして生まれたかを社会史・文化史の視点から究明する。第2は王国の多元的・重層的な構成という視点から、当時のフランス社会を構成した大小様々な地域的枠組み、とくに諸侯国に注目し、その政治構造を解明する。しかしこれら二つの方向が統一的な王国国制像を描くには至っていない。そこで、当時の王国のあり方という観点から一貫した国制像のもと、第1章「親王領の特質変化」第2章「国・国ぐに」第3章「パリ」第4章「諸侯国」という側面から、諸侯権と王権の絡み合いとその意義を検討する。
- 出版社
- 北海道大学出版会
- 発売日
- 2012-10-22
- ISBN
- 9784832967724
