
時代物浮世草子論 江島其磧とその周縁
西鶴没後の小説界を牽引した作者 江島其磧(えじまきせき)の作品を再定義する 其磧が数多く残した歌舞伎・浄瑠璃を典拠とする 長編小説「時代物浮世草子」。 作者の独自性が無いと低評価が続いていた これらの作品群を習作から順に取り上げ、 後世の作家に与えた影響まで丹念に考察。 其磧研究に新たな視点を提示する! 【其磧は、浄瑠璃脚本に関わり、役者評判記の執筆という演劇に近しい場所から作家として出発した。長年携わり、自家薬籠中のものであった演劇から、枠組み(あるいは世界)を借りて、演劇からの趣向と浮世草子の知識を自由に取りこみながら作り上げた作品群が、時代物浮世草子と言える。其磧にとって、晩年になって出発点に回帰してきたとも言え、作家としての集大成でもあったのではなかろうか。そう捉え直すと、従来の低い評価に再考の必要があるかと思われる。(中略)本書では、従来の時代物浮世草子の評価を再定義し、後の浮世草子への影響も含め、浮世草子周辺ジャンルとの密接な関係と、その文学史的位置づけを明らかにしたい。……「序章」より】
- 出版社
- 笠間書院
- 発売日
- 2016-03-02
- ページ数
- 326ページ
- ISBN
- 9784305707871
