
〈鏡〉としてのパレスチナ
ミーダーン〈パレスチナ・対話のための広場〉, 編臼杵陽, 著阿部浩己, 著早尾貴紀, 著ほか
1948年のイスラエル建国にともなうパレスチナ人の大災厄として、ナクバを固定化させてはならない。パレスチナ人の追放は前年の国連によるパレスチナ分割決議から進行し、その背後には、日本も含めた「文明国」が「後進民族」を統治するという理念に支えられた委任統治システムがあった。そして情報がリアルタイムで世界中を行きかうこの現代において、パレスチナにおける入植地の拡大とユダヤ化はなお進行し、ナクバは終わらない。 本書は2008年から2009年にかけて企画された「連続セミナー〈ナクバ60年〉を問う」をベースとして編まれたものである。占領とその恒常化、中東全域へのアメリカのプレゼンス、難民の帰還権等を歴史的に検討するとともに、民族解放運動それ自体が負った課題やアパルトヘイト体制との関わりなど、多岐にわたる視点へとナクバを開き、異なる領域との経験分有を目指す。ナショナリズムと排外主義に満ちたこの時代が、いまパレスチナという〈鏡〉に映し出される。
- 出版社
- 現代企画室
- 発売日
- 2010-05-17
- ページ数
- 288ページ
- ISBN
- 9784773810073
