改訂版 安全配慮義務の実務と対応
法律面と実務面の双方から解説した書籍です。 この安全配慮義務(労働契約法第5条)は、 事業者が労働者の心身の安全について当然に負うべき義務を定めたものとされています。 労災事故の場合だけでなく、過労死やハラスメントの問題、 さらには高齢者や障害者の就労などにおいても安全配慮義務が問題となることは少なくありません。 安全配慮義務により労働者の健康を含め、 その生命・身体の安全に関して配慮を尽くすことが求められている企業にとって、 その遵守は今日重要な経営課題となっています。 他方、この安全配慮義務は、 事後的にその義務違反の有無が判断されるということから予防的にとらえることが難しく、 かつ理論が難解でわかりにくいともされているところです。 〇本書では、まず安全配慮義務に関する概括的な説明をした上で(第1章)、 安全配慮義務が実際上問題となり得るケースをQ&A形式で解説しました(第2章)。 豊富な裁判例をもとに、建設・製造現場で安全配慮義務が問題となるような場合や 有害化学物質、長時間労働、ハラスメント、外国人労働者、 テレワークといった幅広い分野にわたって取り上げています。 また、安全配慮義務をめぐる具体的な損害賠償額の算定方法や 労災事故に伴う行政対応についても論じています(第3章)。 〇今回の改訂版では、法令・ガイドライン等の改正、 新しい裁判例の蓄積などを反映させるとともに、 「治療と仕事の両立支援」「高年齢労働者に対する安全配慮義務」「就活ハラスメント」等、 最近のトピックスも取り入れるなど内容面でのバージョンアップを図っています。 【目次】 はじめに 〜 今、なぜ安全配慮義務について考えるのか 第1章 安全配慮義務について 1 近年の労働災害の傾向 2 労働災害が発生した場合の法的責任 3 安全配慮義務とは 4 安全配慮義務の法的性質 5 安全配慮義務の具体的内容 6 安全配慮義務の具体的義務内容の変遷 7 安全配慮義務違反と損害との因果関係 8 安全配慮義務の適用範囲 9 労働災害における取締役個人の責任 第2章 安全配慮義務の実務 1 建設現場等における安全配慮義務 2 製造現場・製造作業における安全配慮義務 3 有害化学物質取り扱い作業における安全配慮義務 4 施設管理における安全配慮義務 5 受動喫煙 6 熱中症と安全配慮義務 7 長時間労働と安全配慮義務 8 基礎疾患のある労働者と安全配慮義務 9 障害を有する者に対する安全配慮義務 10 高年齢労働者に対する安全配慮義務 11 ハラスメントと安全配慮義務 12 自然災害と安全配慮義務 13 感染症と安全配慮義務 14 外国人労働者に対する安全配慮義務 第3章 安全配慮義務違反がある場合の実務上の留意点 1 損害賠償責任について 2 労災事故が発生した場合の行政への対応 コラム 〜もう一歩深く〜 1. 労働安全衛生法による事前規制 2. 令和7年の労働安全衛生法改正 3. 安全配慮義務法理確立の背景 4. 安全配慮義務は本質的義務か付随義務か 5. 安全配慮義務の履行請求
- 出版社
- 労働調査会
- ISBN
- 9784867881538
