
からだの病いとこころの痛み
私たちは人と出会うなか、いつしか“こころが通っている”感覚に包まれていることがあります。 「いつも微かに」あるいは「この瞬間とてつもなく」…… それは、相手に同調できて寄り添えたからでしょうか? 自分を思いやって手を差し伸べてくれたからでしょうか? じつは“こころが通った”という感覚は、そうした応報のなかにではなく、「自分のなかに相手のこころが贈り物のように宿って、その包みの紐をそっと解いて、相手を暖かく見つめ返す」、そんな響きあいの場面にこそあるのではないでしょうか。 ○ 本書では、こうした “内面の響きあい”を見つめて、人の《苦しみ》にアプローチします。 それも、人間が避けてとおれない「病気に見舞われる」状況で「大切な他者」とのあいだに起きている“こころの動き”に、眼差を据えます。 ○ 病気という体の故障は医療で改善できても、もつれてしまった不幸は、人と人の出会いのなか“こころが通う”感覚でしか、暖かく受け留められることはないのかもしれません。
- 出版社
- 木立の文庫
- 発売日
- 2019-11-01
- ページ数
- 248ページ
- ISBN
- 9784909862068
