
川端康成の方法
川端康成に対する高い評価は、戦後において〈日本的・伝統的な作家〉という枠組みとともに成立してきた。このことは、川端をめぐる言説が、今日なおしばしば文化本質主義的な傾向を持ってしまうこととも対応しているだろう。このような状況のもとで等閑視されてきたのは、何よりも川端の文学活動が一貫して二〇世紀モダニズムと深い関わりを有していたということではなかったか。本書は、既成の文学史的評価から離れ、小説と批評双方の詳細な読解を通して川端文学の方法的な性格を解明するとともに、その「日本」「伝統」言説の論理を新たな視点から分析するものである。
- 出版社
- 東北大学出版会
- 発売日
- 2011-09-01
- ページ数
- 262ページ
- ISBN
- 9784861631726
