
川と森の生態学 中野繁論文集
サケ科魚類の群集生態学」,「水生昆虫群集の形成における捕食者=魚類の役割」,「河川‐森林相互作用」そして「地球温暖化と淡水魚類群集」の4部14章からなる。 第Ⅰ部にはサケ科魚類の種内における社会関係,さらに同所的に生息する2種類のサケ科魚類の共存機構を明らかにした5つの論文を収めた。第Ⅱ部には,サケ科魚類の重要な餌資源である水生昆虫に着目し,魚類の存在が水生昆虫の行動,種間の競争関係に及ぼす影響について検討した2つの論文を収録した。第Ⅲ部では川と森の繋がりに注目した研究を5つ紹介した。これらの論文は,河畔林から供給される倒流木や落下昆虫がサケ科魚類の個体群維持にとって重要な役割を果たすこと,また河川食物網全体を形づくる機能さえもつことを明らかにしている。第Ⅳ部に収録した2つの論文では,より応用的な側面として,地球温暖化が河川の魚類群集に及ぼす影響を検討している。ここに収録した論文は,個体を対象とした行動生態学にはじまり,個体群生態学,群集生態学,さらに大きな空間スケールを対象とした景観生態学までを網羅している。 これから生態学を学び始めようという学生あるいは研究を始めたばかりの大学院生に贈る,優れた研究プロセスを知るための一冊。
- 出版社
- 北海道大学出版会
- 発売日
- 2003-01-25
- ページ数
- 380ページ
- ISBN
- 9784832980211
