
風の人 寺尾勇と飛鳥保存
平城京遷都千三百年! 万葉のふるさと飛鳥保存とは何だったのか! 文化的景観形成事業は不要なのだろうか。 “風のごとき実存”を生きた 稀有な美学者の「保存の哲学」とその軌跡。 元朝日新聞文化財記者が編んだ貴重な記録! “風土”のありようを問い直しながら! 風土はそこに住む人間を離れては存在しない。風土はそこに住む人間生活の 客体化であり、自己発見である。「風土」の意味を確立しない保存は如何なる 美名もつとも、それは破壊につながるからである。人々が全人的に生きる「存在 の証明」である。保存という自己完結、自己閉鎖としての限界ではなく明るく広い 地平に於ける人間の発見である。 不思議な欲望と、底なき絶望にあがき悩んだ聖徳太子、蘇我馬子、万葉の 宮廷人の、ちとせの古い血をひいたと思われる古代日本がそのまま生き残った 飛鳥人(あすかびと)独自の素朴な顔のひたいのしわに……。 (寺尾勇語録・本文より)
- 出版社
- 人文書館
- 発売日
- 2010-03-01
- ISBN
- 9784903174242
