
ケルビーニ 対位法とフーガ講座
「良き作曲家が知るべきすべてが、フーガには含まれている。すべての楽曲のなかにフーガは存在する。つまりフーガは創意、規律、当を得た導きであり、フーガの形式と性格をもたない場合も、フーガの精神をもつべきである」とは、作曲についての漠然とした箴言などではなく、作曲法を教えるにあたってパリ音楽院が築き上げた、19世紀から20世紀前半にいたるまでの教育システムそのものなのである。 ──訳者による「解題」より ルイージ・ケルビーニ(1762-1842)はパリで活躍した作曲家で、ベートーヴェンが「当代一のオペラ作家」と評した人物。パリ音楽院の院長として教育にも尽力しました。その彼がパリ音楽院の教科書として書き下ろしたのが、この『対位法とフーガ講座』です。 初版刊行後またたくまにヨーロッパ各国に普及し、ロンドンの英国王立音楽院でも教科書として採用されました。シューマンやショパンが本書を研究した記録があり、もちろんドビュッシーやラヴェルも学生時代に使用した、まさに「大作曲家のバイブル」。 対位法の教科書はわが国でも多く出版されていますが、本書はケルビーニ自身による解説がひじょうに充実しており、独習にも向いています。そして対位法からフーガまで1冊で学べるというのも特筆すべき点でしょう。歴史的文献であるというだけでなく、現代の学習者にとっても「使える」テキストです。 翻訳は作曲家で東京藝術大学作曲科教授の小鍛冶邦隆さん。作曲を学ぶ学生、音楽学研究者、そして音楽理論に関心をもつすべての人に広く読んでいただきたい永遠の名著です。
- 出版社
- アルテスパブリッシング
- 発売日
- 2013-06-03
- ISBN
- 9784903951645
