
季刊『農業と経済』91巻3号(2025年夏号)
■特集 「郷土食」を見つめ直す──開放性、真正性、継承性 ……中村貴子+大石和男+柏尾珠紀+中塚華奈 責任編集 鮒寿し、おやき、五平餅、笹巻、いぶりがっこ、太巻き……。自然的・社会的・文化的環境に基づいて、日本各地の人びとが生み出し食べ続けてきた「郷土食」。地域振興や食育など多様なかたちで注目されている一方で、社会環境の変化や原材料および作り手の減少等により存続が危ぶまれる食も出てきている。こうした「郷土食」について、広く普及し変容していく「開放性」、真の地域性や伝統性を問う「真正性」、そして長く食べ続けるための「継承性」の視点から、多角的かつ総合的に見つめ直し、その未来を展望する。 ■座談会 「郷土食」の魅力と可能性──その行方と役割を考える ……井上弘司+左嵜謙祐+山本志乃+大石和男+中村貴子 ■1 あらためて問う「郷土食」の現代的価値 ●1 「郷土食」の価値と課題、可能性を考える ──長野県小川村のおやきの事例より……古家晴美 ●2 郷土食の文化的・社会的価値の再編 ──福井県嶺南地方のへしこなれずしを事例として……濱田信吾 ●3 郷土食の歴史的変容と伝承・継承のあり方 ──千葉県上総地方の太巻きの事例から……北野収 ■2 「郷土食」を軸とする地域振興 ●1 滋賀県におけるフナズシの継承と普及に向けた取り組み ──郷土食を通じた地域社会・文化の維持と振興……柏尾珠紀 ●2 農村女性による「郷土食」商品化の今日的意義 ──食べられる場の提供と世代を超えた継承への貢献……澤野久美 ●3 郷土食を活かしたガストロノミー・ツーリズムの可能性 ──徳島県三好市に見る秘境と伝統食と観光……尾家建生 ○コラム1 宿る誇り、息づく食の知 ──「ままんま博」が映し出す奥会津の食文化……田崎治 ○コラム2 ご当地グルメで地方を元気に、地方から日本を元気に ──B-1グランプリが目指すもの……野瀬泰申 ■3 環境変化と「郷土食」の持続可能性 ●1 在来作物および郷土食の保全・継承策を考える ──「創造」と「保守」のバランスのとれた実践の必要性……江頭宏昌 ●2 環境変化に伴う資源枯渇がもたらすソウルフードの危機 ──明石におけるイカナゴを中心に……鷲尾圭司 ●3 イタリアの郷土食運動として…
- 出版社
- 英明企画編集
- 発売日
- 2025-11-28
- ページ数
- 216ページ
- ISBN
- 9784909151667
