
霧に貌
蜘蛛のようにあなたを好きで眼球にあぶら波打つ日の暮れだった 第一歌集『湖とファルセット』で現代歌人協会賞&現代歌人集会賞をW受賞した著者、待望の第二歌集。 【収録歌より】 鐘みたいにからだぜんぶを震わせてみたい おおきな前歯を見せて 鈴の音の絶えてしずかな冬の田に白磁が産んだ白磁のこども 鳥の胃に溶かされてゆく青虫の暗いあおぞらいちどっきりの ながく待つことの寒さの対岸に石の扇をふる手がみえる 小神殿(エディキュール) ねむるあなたの口腔に永久歯あり書物のごとく 【目次】 1 ぬるい水 輪唱 結露 一輪車 襖 解析 氷河 雪は裸 夏の昼と夜と朝 仏間 虫みたいに胸を 長者ヶ森 夏の離島 二重跳び 塩壺 2 公民館 構想 誤飲の秋 牛と鏡 兄の名前 3 その沼へ ひかる首輪 砂と箱 砂を吐く わらいはじめる 口蓋垂 歯を見せて 霧に貌 黒い鳥居 海の無言、空の無言 綺麗な縄 改札 あとがき
- 出版社
- 書肆侃侃房
- 発売日
- 2026-05-01
- ページ数
- 144ページ
- ISBN
- 9784863857230
