
こころの危機へのユング心理学的アプローチ
人生の危機的状況は,人間の精神の危機的状況──スピリチュアル・エマージェンシー──でもある。一方,その重みゆえに,破壊だけではなく,新たな生命の輝きをもたらすこともある。 本書は,夏目漱石,ルソー,ユングらの人生の暗黒期を素材に,彼らがスピリチュアル・エマージェンシー(こころの危機)をいかに体験し,生き延び,創造性につなげたかを,ユング心理学的アプローチを通して検討し,病の新たな意味を見い出すと共に,精神病の治療にあたって,パターナリズムからの脱却と,自然治癒力を引き出す援助・成長モデルへの転換の必要を提言したものである。 ユング派分析家による心理支援を一段深める考察に満ちた一書。 第一章 スピリチュアル・エマージェンシー再考(1) 第二章 スピリチュアル・エマージェンシー再考(2)-夏目漱石における「焦慮」と「余裕」 第三章 スピリチュアル・エマージェンシー再考(3)-ルソーにおける透明性と業熟体(有分心) 第四章 スピリチュアル・エマージェンシー再考(4)-ユングにおける「無意識との対決」 第五章 スピリチュアル・エマージェンシーを超えて 第六章 家族の「布置」と縁起 第七章 トポスの共有から河合隼雄先生を考える
- 出版社
- 遠見書房
- 発売日
- 2026-06-15
- ページ数
- 216ページ
- ISBN
- 9784866162430
