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共産党の戦後八〇年

共産党の戦後八〇年

富田武

党史はどう書き換えられたのか? ――スターリニズム研究の第一人者が「党史の書き換え」を切り口に戦後共産党の理論と運動の軌跡を辿り、革命観と組織観の変遷を考察する。 本書の構成は『日本共産党の○○年』の情勢、運動、理論の系統だった叙述とは当然にも異なるが、まずは「公式党史はどう書き換えられたか」を検討し、戦後共産党史の問題点を整理することから始めた(第一章)。従来気づかなかった、加除修正された史実もあるが、重要なのは、この党の革命観と組織観の変化を跡付け、綱領論争を見直し、「自主独立」と「民主集中制」の実態を問うたことである。自分の属した『現代の理論』グループについても反省を加えている(第二、三章)。第四章は、新左翼諸派も「反スターリニズム」を掲げながら、革命観と組織観を受け継ぎ、内ゲバと暴力的査問に走ったことに対する考察である。補章は、日本のソ連論とスターリン観を歴史的に(戦前も含めて)再構成し、自分の研究の足跡、本書執筆に至るライト・モチーフを示したものである。(「はじめに」より) ○目次 第一章 公式党史はどう書き換えられたか 第一節 徳田・野坂・袴田らの描き方  第二節 「自主独立」への長い道  第三節 宮本・不破「主流派」の思考様式  第四節 不破による伝統修正と科学的社会主義  第五節 二○二○年新綱領の教条と新味  コラム① 上田の『戦後革命論争史』  第二章 一九五〇年分裂と六全協 第一節 戦後民主化と平和革命論 第二節 コミンフォルム批判と党分裂  第三節 朝鮮戦争と講和・安保条約  コラム② 知られざる労働者党員  第四節 党分裂下の大衆運動  第五節 五一年綱領と六全協  コラム③ 指導者の呼び名と綽名  第三章 第七~八回党大会の綱領論争 第一節 フルシチョフ報告と内外の議論  第二節 綱領論争と党内グループ  第三節 「自由論争」から組織的締め付けへ  コラム④ 上田・不破の再度の「自己批判」  第四章 スターリン批判と日本の新旧左翼 第一節 トロツキー史観と溪内史学  第二節 新左翼運動から無党派の時代へ  第三節 「新日和見主義」と党内改革派  コラム⑤ 島成郎さんの思い出  補章 日本のソ連史研究と私 第一節 日本のソ連史研究概観  第二節 私の研究  第三節 社会主義について  第四節 石堂清倫のグラムシ研究/佐藤経明の社会主義経済論  コラム⑥ 「一・九会」のこと  参考文献  用語解説  付属資料    1 第七回党大会決定「日本共産党規約」(『前衛』一九五八年七月三〇日)  2 第八回党大会決定「日本共産党綱領」(『前衛』一九六一年七月二七日)  3 原水爆禁止運動と組織分裂(大原社研資料、一九六一~六三年) 4 第二八回党大会決定「日本共産党綱領」(『前衛』二○二○年一月一八日)

出版社
人文書院
発売日
2025-05-29
ページ数
300ページ
ISBN
9784409520956

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