
マルクスに凭れて六十年
老マルクス研究者の遺言 「日本中で唯一人マルクス主義に殉じた」(呉智英)、 「老人の美しい死」(朝倉喬司) ――自裁をほのめかして結語する本書の出版と、 その翌年、79歳の著者が、車椅子の86歳の妻と連れだって 自ら行方を絶ったことを受けて後年、 2人の評論家はこのように評した。 しかし、本書を一読すれば、悲劇的なニュアンスは皆無といっていい。 描かれるのは、人民戦線事件、満鉄調査部、 『資本論』出版の舞台裏(いわゆる「暴露」)といった 戦前・戦中・戦後にわたるマルクス研究のあり方や左派系の出版状況など。 「プロレタリアート独裁と暴力革命とに死ぬまで固執」しながら生きた 自らの人生を、ペーソスとユーモアに溢れる文体で、飄々と振り返る。 1983年の青土社版に、単行本未収録原稿を追補。 旧版から40年、待望の復刊。
- 出版社
- 航思社
- 発売日
- 2023-02-20
- ISBN
- 9784906738472
