
なぜ書くか
エリザベス・ボウエン, 著グレアム・グリーン, 著V.S.プリチェット, 著山形和美
作家というものは社会的観点から見て何のために存在するのか・・・ 現在のような危機の時代にあっては、作家はもっと積極的に明確な形の 社会的反応を示すべきだと予想されるが、あらかじめできあがっている 要求を携えている社会情況から目を離して、作家自身に目を向ければ、 作家がなすべきことをもっと多く知ることができるのではないか― ―もし〈文学〉が人間性の研究であるべきものならば、キリスト教的文学は ありえないことになる。罪深い人間について罪のない文学を試みることは、 言葉の矛盾である。何か極めて偉大で高邁なものを、過去のいかなる〈文学〉 よりも高邁なものを集めることはできるかも知れない。 だが、そうし終わったときには、それが〈文学〉でも何でもないことが分かるだろう。 (グレアム・グリーン文学事典、彩流社、2004年より)
- 出版社
- 彩流社
- 発売日
- 2012-12-27
- ページ数
- 92ページ
- ISBN
- 9784779118630
