2000年代のアメリカ経済 : トランプ現象の背景を探る
巨大IT企業への巨額の利潤、超富裕層への資産の集中の一方、ラストベルトに代表される製造業の衰退、中間層の消滅危機。想像を絶する格差拡大、そして社会の分断はどこへ向かうのか。トランプ現象をアメリカ経済の動向から探る。 はじめに:課題と構成 第1 章 2000 年代のアメリカ経済の概観 1. 経済動向の概況 2. 分野別の経済成長の寄与率 3. 対外的な経済関連 (1) 1980 年代の貿易赤字と日米貿易摩擦 (2) 2000 年代の貿易動向 (3) 対外的な資金の流出入 第2 章 産業構造 ー就業構造とも関連させてー 1. 第二次大戦後の産業構造の変遷 2. 2000 年代の産業構造 (1) 製造業の地位低下 (2) 第三次産業の構成 3. サービス分野の態様 4. 就業構造 (1) 自営業者などの就業動向 (2) 新たな就業形態(代替的就業形態)の増加 (3) 学歴別の賃金・給与格差 第3 章 経済格差の動向 ー主要文献,統計に示されるー 1. ピケティ『21 世紀の資本』に示される経済格差 2. 大統領経済報告書による経済格差の記述 (1) オバマ政権下の大統領経済報告書 (2) トランプ政権第一期の大統領経済報告書 3. 2020 年代前半の経済格差の様相 (1) 5 分類した所得階層ごとの所得シェア (2) 少数者への資産集中 (3) 資産の特定個人への高い集中 第4 章 経済格差の実態,実例 ー特定の課題に即してー 1. 男女間の賃金格差:ゴールディンの著作から (1) 本書の構成と要旨 (2) 女性の雇用差別としてのマリッジバー (3) 「どん欲な仕事」による男女間の賃金格差 2. 学歴のない白人男性:『絶望死のアメリカ』 (1) 本書の成立経緯と構成 (2) 絶望死による死亡率の上昇 (3) 薬物(オピオイドを中心とする)中毒の蔓延 (4) 「学士号を持たない」白人成人をめぐる諸問題 3. 黒人女性などの貧困問題:『家を失う人々』 (1) 本書の構成と要旨 (2) 「強制退去」をめぐる問題 (3) 貧困者向けの住宅政策 4. 『ブルシット・ジョブ』:業種,職種による経済格差 (1) ブルシット・ジョブ (2) ブルシット・ジョブを生む新たなサービス部門 (3) 業種,職種による経済格差の具体例 第5 章 経済格差を生み出す諸条件 1. 1980 年代以降の企業経営をめぐる新たな動き 2. 経済格差を生み出す諸条件 (1) 経営者層の報酬の大幅増 (2) 賃金・給与を決める制度的な枠組み (3) 労働市場の多様性 3. 政策的諸条件 第6 章 新たな資本蓄積システム ーレントシーキングの経済基調ー 1. レントシーキングの経済基調の強まり 2. レントにもとづく資本蓄積 3. レントに物象化される社会 おわりに
- 出版社
- 日本経済評論社
- 発売日
- 2025-12-01
- ISBN
- 9784818827004
