お金儲けしない経済学 : 食べものから考える〈共〉のしくみ
経済学は何を忘れたまま「経済成長」を目指してきたのか。料理や家事、自然環境など「お金儲けしない」領域を見直してみたら、じつは私たちの生活も経済も支えている、人も自然も壊さない「経世済民」の考えや実践が存在していた。企業任せでも、政府任せでもない、私たちの〈共(コモン)〉の仕組みを考えよう。 はじめに 序章 ◆ お金儲けしない経済学とは? 「非営利経済論」を考える いわゆる「非営利」とは 縦割りな非営利法人制度への違和感 市場や政府が失敗したから「非営利」? 〈公〉〈私〉〈共〉を考える 経済学が「忘れてきた」もの この本で考えたいこと コラム0 「食」は営利も非営利も人も自然もつなぐ 1章 ◆ 家事はなぜ無償なのか 経済学者の食を世話していたのは 「名前のない家事」と「昭和の亡霊」 無視して使い倒してきた成れの果て 経済生産を支えているのは賃金を稼ぐ男性か、その世話をする女性か コラム1 もう担いきれない現在の女性たち 2章 ◆ コモンズとしての食/食の再コモンズ化 農の価値はコメの値段分だけか 「商品」と「食べもの」の違い コモンズとは 自然の商品化からコモンズを考える 生活と生産の土台を削って経済成長を目指す 誰が現代の〈共〉を担うのか? コラム2 「コミュニティなくしてコモンズなし」 3章 ◆ 宇沢弘文の社会的共通資本から食を考える 「社会的共通資本」とは 都市部オリジンの理論形成 市場経済を支える「容器」としての環境 「三里塚農社」構想が対象としていたもの 「社会的共通資本としての食」を考える おわりに コラム3 都市を耕しコミュニティを育む 4章 ◆ 「お金」の仕組みを考え直す 法定通貨「日本円」では不都合な理由 お金について、神話と新しい「貨幣論」 『エンデの遺言』と、かつての地域通貨ブーム 改めて、IT時代のコミュニティ通貨を 切ったつながりを取り戻す コラム4 忘れられた「必要」〜食べものの「需要」とは 5章 ◆ 「取引」の仕組みを考え直す 食と農の「オルタナティブな」取引の仕組み 有機からアグロエコロジーの社会運動へ 「交換様式D」での食と農の取引とは? より公的な食と農の仕組みを コラム5 「つながって食べる」使い捨て時代を考える会と縁故米運動 6章 ◆ 協同組合と社会的連帯経済 古来から助け合ってきた先人の取り組み 資本主義社会での協同組合 「社会的連帯経済」とは 終章 ◆ 改めて、人も自然も壊さない経済とは あとがき
- 出版社
- 岩波書店
- ISBN
- 9784005010110
