
プルーストの想像世界
想像力の饗宴としての『失われた時を求めて』.プルーストは自分自身の『千一夜物語』を書いた---プルーストの小説空間の核心には暗室のような寝室があり,その中で彼の想像力は,時間と空間の距離と枠組みを飛び越え,意識と無意識,現実と非現実の境界を自在に往来し,読書や絵画や写真の記憶も援用してすべてを幻視し,幻想した.特に文学的なイメージはレミニサンス(想起)と呼ばれ,身体的・衝撃的な「無意志的記憶」とは区別された.後者は最愛の人の面影の蘇生だけにかかわるが,小説の結末では,執筆の決意を迫る「アラジンの魔法」となって現れる.スワン氏はアリ・ババのイメージから生まれた.
- 出版社
- 駿河台出版社
- 発売日
- 2006-12-04
- ページ数
- 272ページ
- ISBN
- 9784411022257
