労研饅頭ものがたり
「労研饅頭(ろうけんまんとう)」という不思議な名前を持つ蒸しパンの社会史と心揺さぶられる人々のおはなし。 「労研饅頭は時代の要請にこたえて生み出された社会的産物で、その歴史を追うと、社会の弱者に手を差し伸べた善意の人たちが陰に陽に登場します。彼らに通底するのは、濁りのない精神と熱いヒューマニティ。」(「はじめに」より) この食べ物を通して、激動する社会の様相やその不条理と闘った先人たちの人間像が鮮やかに語られる。 はじめに 第1部 戦前の倉敷と松山 1章 倉敷で誕生して評判を呼ぶまで 1 はじまりは真夜中の工場視察 2 中国から料理人を招いて開発 3 許可制で全国展開をはかる 4 最初期に手掛けた日下牧場と林源十郎商店 5 栄養パン・特殊パンの登場 コラム1 栄養学の誕生 コラム2 労研饅頭の酵母 2章 松山にやってきて根づくまで 1 夜学生の授産事業としてスタート 2 懸命に取り組む松山夜学校満?団 3 竹内商店として再出発 第2部 全国の動向と戦時下 3章 一世を風靡した昭和ひとけた後半 1 全国の製造業者の動向 2 各地に残る小さな足跡 4章 翻弄された戦時下 1 あれもこれも配合 2 松山と鳥取のケース 3 特別に配給を受けた労研饅頭 コラム 東京「モーリ」の広告 第3部 労研饅頭をとりまく人 5章 倉敷のバックグラウンド 1 稀代の実業家・大原孫三郎の二刀流の人生 2 大輪の花を咲かせた社会貢献事業 3 非凡な開拓者・暉峻義等と労働科学研究所 コラム 搾取の道具といわれた労研饅頭 6章 松山のバックグラウンド 1 プロテスタントのはたらき 2 異彩を放つ松山夜学校 3 修養の人だった竹内成一 4 クリスチャン実業家の村瀬宝一 7章 戦時下の東京で奮闘する 1 牧師・田崎健作の活動 2 特別な食べものだった労研饅頭 第4部 戦後、再開のあゆみ 8章 岡山に広がるローマン圏 1 岡山の各地で製造 2 伝統をつなぐバトン 3 発祥地ならではの食文化 9章 松山「たけうち」の紆余曲折 1 模索する店のあゆみ 2 著名人に愛されてきた労研饅頭 おわりに 主な参考文献/主な取材・調査・写真等協力 あとがき
- 出版社
- 創風社出版
- 発売日
- 2026-05-29
- ISBN
- 9784860373658