
坂本達哉(早稲田大学政治経済学部教授・慶應義塾大学名誉教授)英文著作集 David Hume and Adam Smith, A Japanese Perspective
『ヒュームの文明社会 勤労・知識・自由』(創文社 1995年。1996年サントリー学芸賞、2001年日本学士院賞)、『ヒューム希望の懐疑主義 ある社会科学の誕生』(慶応義塾大学出版会 2011年)、『社会思想の歴史 マキアヴェリからロールズまで』(名古屋大学出版会 2014年)等の著作で知られる、坂本達哉教授の初めての英文単著です。それまで二つの異なる側面として論じられることの多かった、ヒュームの経済学と社会思想を統合的にとらえた著者の研究は当初より国際的にも高く評価され、日本イギリス哲学会(2014-2016年会長)、社会思想史学会(2016-2019年代表幹事)、そして今なお唯一のアジアでの年次大会(東京大会2004年)開催に尽力した[国際]ヒューム学会など、坂本教授は国内外の学術団体で広く活動、今日もヒュームとアダム・スミス、啓蒙思想、社会思想史の研究に大きな役割を担っています。 1990年から2017年までに公刊された10点の学術論文を収録する本書は、40年近い著者の研究活動のなかで英文学術誌、英文論集に発表された7点(ヒューム、スミス研究の大家D.D.ラファエル教授との共著論文1点をふくむ)と、日本語による公刊論文から今回初めて英訳された3点の論文を収録、自身のヒューム研究を時系列的に網羅する第1部と、明治維新以来のスミス、ヒュームらの日本での受容を、福澤諭吉、内田義彦への影響を中心に論じた第2部からなります。すべての論文において最新の研究状況を反映する大幅な改訂、増補が行われており、一例としては、著者の問題提起による「ヒューム「初期草稿」論争」にさらなる一石を投じる内容ともなっています。 「前書き」として加えられた、新世代のヒューム研究を国際的にリードする壽里竜教授による解題も必読で、全体としてヒューム、スミスを中心とする国際的な研究動向に新たな展開を促し、大きな指針と刺激を与える注目の著作といえるでしょう。
- 出版社
- エディション・シナプス
- 発売日
- 2020-09-28
- ページ数
- 318ページ
- ISBN
- 9784861662218
