
「戦後思想」まるごと総決算
戦後60年——日本は政治的にも経済的にも世界史上稀にみる成功を収めた。反面、日本の戦後の成功を無視ないし嘲笑しようとする議論は論外として、この成功がきちんと思想的に論じられることが稀であった。また、その成功とパラレルに、戦後思想が世界の思想に拮抗する、ないしは世界の思想の中心になるような富を生み出した、ということを論じる人は皆無に近い。その思想的富を台無しにしているのは、日本人の無関心さではないか。成功と失敗は表裏の関係にある。もちろん、日本の成功の思想的意味を語ることが身びいきの賛美に終わってはならない。ボーダレス社会となったいま、「国家」「日本」「日本人」「憲法」等を明確に把捉することが重要になってきている。日本の自画像は、時代変化のなかで何度も書き換えられるべきなのだ。戦後日本の思想像をふっくらと、しかし描線鮮やかに書いた決算の書。
- 出版社
- 彩流社
- 発売日
- 2005-03-22
- ページ数
- 350ページ
- ISBN
- 9784882029410
