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社会保険化された訪問介護の現場と福祉理念の乖離

社会保険化された訪問介護の現場と福祉理念の乖離

牧野洋子

訪問介護は、家事を特徴とする福祉サービスであり、対人援助なのだ。目指すところは福祉サービスの実践であり、そのために、家事サービスは用いられる。本研究では、訪問介護生活援助が社会に意義ある職業であることを示す。その存続拡充は地域社会の安定につながりうると考える。現状のように対応力がそがれ、安価なサービスへと方向付けられさらに意義が失われていくのではなく、逆に対応力の強化をすすめ、より有効なサービスとして推進されることを目指す。  この主張のため、本稿ではその歴史を振り返り、対人援助の要不要の混在の経緯をたどり、介護保険改定に翻弄された状況を確認し、そして大きな福祉環境の胎動の中で今一度福祉サービスとしての訪問介護を据える。  一見「家事」の外見の中に脈打つ、訪問介護生活援助の本質を明らかにし、変容しつつある要介護者の在宅生活維持のために、ホームヘルパーの社会的評価がみなおされ、その必要性が再認識されることを願う。 (本書「はじめに」より(中略)) はじめに 1 第1 章 旧来の措置制度における訪問介護から介護保険へ 3 第1 節 ホームヘルプの歴史 介護保険以前 4 第2 節 措置制度のメリットデメリット 8 第3 節 要介護認定調査と措置の適用基準の齟齬 16 第4 節 措置から介護保険へ 19 第5 節 小括 21 第2 章 福祉サービスの検証 23 第1 節 福祉とは何か 24 第2 節 岡村重夫理論からの検証 31 第3 節 福祉援助者としてのヘルパーの役割り 34 第4 節 社会保険制度と福祉制度の違い 38 第5 節 小括 40 第3 章 生活援助の機能と役割 43 第1 節 訪問介護員の課題と人材不足 44 第2 節 地域包括ケアシステムの問題点 47 第3 節 専門職と非専門職による訪問介護 55 第4 節 老計10 利用者に向き合う時間がない 61 第5 節 小括 63 第4 章 問題意識と研究仮説 65 第1 節 現場と政策の乖離 66 第2 節 給付抑制策の背景 71 第3 節 訪問介護における福祉的要素 76 第4 節 小括 81 第5 章 調査研究による結果 83 第1 節 調査対象と調査方法 84 第2 節 地域包括支援センターヒアリング 85 第3 節 地域包括支援センターヒアリング分析 89 第4 節 ケアマネジャー訪問介護員へのヒアリング 92 第5 節 ケアマネジャー訪問介護員へのヒアリング分析 96 第6 節 小括 99 第6 章 考察 101 第1 節 研究調査による結論 102 提案 105 おわりに 108

出版社
風鳴舎
発売日
2025-10-01
ISBN
9784907537678

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