
詩文集 独りの偵察隊
テンジン・ツゥンドゥ, 著劉燕子, 編集・翻訳田島安江, 編集・
ダライ・ラマ一四世と八万人の亡命から六十年 インド生まれの亡命チベット人二世が詠う魂の詩文 FREE TIBET ラダックからは チベットがチラッと見える ドゥムツェの黒い丘が見えたら そこからチベットだよ 初めて祖国を見たとき 大地の匂いを思いきり嗅いだ 土をしっかり握りしめた 編訳者覚書 詩 独りの偵察隊 ラダックからは チベットがチラッと見える 人は言う ドゥムツェの黒い丘が見えたら そこからチベットだよ 初めてぼくが我が祖国チベットを見たときのこと 急がねばならぬ密かな旅の途中 その盛りあがった丘に立った 大地の匂いを思いきり嗅いだ 土をしっかり握りしめた 乾いた風と野生の老いた鶴の声に 耳を澄ませた 国境などどこにも見えない 誓って言うが、そこには何もない 変わったところなどないのだから あそことここの違いなど ぼくには分からないよ 人は言う 毎年、冬になると、キャン(野生のロバ)がやって来ると 人は言う 毎年、夏になると、キャンは戻っていくと
- 出版社
- 書肆侃侃房
- 発売日
- 2019-06-02
- ページ数
- 208ページ
- ISBN
- 9784863853645
