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対話する職員室――大人も子どもも自分らしくいられる学校をめざして

対話する職員室――大人も子どもも自分らしくいられる学校をめざして

玉置哲也

みなさんの学校では、教職員は「やりたい」ことができていますか。「やらなければならないこと」で精いっぱいでしょうか。 こんなに忙しいのに、「やりたいこと」なんてする余裕もないし、考える時間もない。そういう学校も多いと思います。 ですが、横浜のとある学校では、教職員が「やりたい」をたくさん叶える学校があります。カリスマが引っ張ってそうなったわけではありません。特別な研究指定を受けているわけでもありません。どこにでもある普通の学校で、なぜそれが実現できたのか。 それは、職員室で「対話」をしたからです。職員会議で、校内研究で、対話の質と量を増やすことで、教職員の意欲が高まりました。それはもちろん、子どもたちの意欲にもつながります。 とある公立小学校の、特別でない学校変革ストーリーです。 ーーー 「先生、教室の電気をつけますか?」 「任せるよー」 横浜市立旭小学校の玉置学級、新年度初日のやりとりです。 玉置先生がこう返事をしても、子どもたちは電気をつけませんでした。 黙って自分の机に戻ります。 電気がついていないことには気がつくけど、自分の判断にゆだねられると動けない子どもたちのことが気になった玉置先生は、なぜこうなってしまったのかを考えます。 そして、「子どもが自分で判断し行動できる機会を増やせるクラス」をつくろうと決心します。 子どもたちに「よいと思うことをどんどんやってほしいと思っています」と伝えた玉置先生は、給食当番や掃除当番の役割を子どもたちが自分で決めたり、教室以外の場所で学習する際に子どもが自分のタイミングで移動するといったことを、子どもたちに提案します。 やがて玉置先生のクラスの子どもたちはどんどん自分たちで判断し、行動できるようになっていきました。 その取り組みを見た同僚の教職員は、「自分もやってみたいけど、人の目が気になってできない……」との反応。 そこで玉置先生は、教職員も「やってみたい」ことができる学校にしたいと考えました。 主幹教諭でもあった玉置先生は、校長先生とともに、職員会議、校内研修などの学校改善に取り組みます。 その中核にあったのは「対話の質と量を高める」こと。 5年間の取り組みの結果、教職員は主体的に声を上げ始めますーー。 本書は、なんでもない普通の公立小学校で起きた学校改善の5年間の軌跡をまとめました。 大人の対話を増やすと、大人が主体的になります。それはもちろん子どもにとって居心地のよい、安心できる学校の土台となります。 「あの人だからできた」ではない、持続可能な学校改善のかたちがここにあります。

出版社
教育開発研究所
ISBN
9784865606232

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