
土地と人間 現代土地問題への歴史的接近
人が生きていくうえで、土地はなくてはならないものである。だから、人は歴史において、土地とさまざま関係を取り結んできた。その一つの形態が私的土地所有の形成である。しかし、地球上には、私的土地所有を発達させることなく、独自の発展を遂げた社会も数多く存在した。そのような社会を「未開社会」と呼んだのは、私的土地所有の発展を歴史発展の唯一の尺度とする西欧近代的な歴史観・社会観の偏見というべきものであった。一六世紀以降、西欧列強による植民地支配が世界中に本格的に拡がっていくと、非西欧世界の諸社会は根底的な社会変動を経験することになった。それは西欧近代的な私的土地所有の論理があらゆる社会に貫徹していく過程であり、そのなかで人と土地との関係は大きく変動した。本書の課題は、インド、日本、オセアニア、パレスチナを具体的な対象として、その変動の振幅を歴史的に測定することにある。
- 出版社
- 有志舎
- 発売日
- 2012-07-30
- ページ数
- 320ページ
- ISBN
- 9784903426600
