
追憶する社会 神と死霊の表象史
貨幣経済の浸透によって民俗社会は解体したかというと、けしてそうではありません。江戸期から異人殺しの昔話や伝説が各地で語られ、さまざまなバリエーションが生まれたことに、著者は注目します。神や死者の霊という観念は近代化によって破棄されるのではなく、死霊の伝説、フォークロアを取り込むことで近代社会は再編成され、現在もそれが続いていると説きます。このような「追憶する社会」の起源を探ることは、「千の風になって」「おくりびと」のヒットに表れているように、死者の霊を慰め、その思いを抱えて生きる私たちの〈生〉の現在を映し出してくれます。
- 出版社
- 新曜社
- 発売日
- 2009-03-30
- ページ数
- 232ページ
- ISBN
- 9784788511507
