
月に泣く
『鳥籠を高く』四十歳の主人公は、愛犬クロと共に、生まれ故郷のM町へ向かう。妻子に見捨てられ、職場からも追われた私は、小鳥の鷽を手に入れ、気ままな<後半>生のスタートを切る。やがて疑念に囚われた私は、鳥籠を高く樹に吊るし、戸を開けてやる。籠の中で飼い慣らされた鷽は、果たしてそこから飛び立てるのか。 『月に泣く』雪深い寒村の林檎農家。春夏秋冬、四枚の季節の異なる屏風の傍らで眠る私の、十歳から四十歳までの物語。登場人物一人びとりの生の営みそのものが、解放を求めて外へ向かうかと思えば、内へと沈潜し、より良く生きることの困難さを浮き彫りにする。
- 出版社
- 柏艪舎
- 発売日
- 2018-06-05
- ページ数
- 400ページ
- ISBN
- 9784434236419
