熟れ麦 : 船岡房公歌集
希望もて請はれて生れし原発の死は赦されず北颪(きたおろし)吹く 船岡の歌は、苦悩を繰り返してきた思想の屈折が感じられ、じつに読みごたえがある。その背景には、バランスのとれた幅広い知識があるが、その知識をひけらかすように歌っていないところに、信頼感も生じている。 触るる人と同じ悲しみ重ね来て色くすみしか真鍮のノブ 鍛えられた筋肉を見るような、言葉の緊密な美しさがあり、こうした歌を生み出すために重ねてきた研鑽がおのずから見えてくる気がする。・・・吉川宏志「解説」より
- 出版社
- 青磁社
- 発売日
- 2025-10-01
- ISBN
- 9784861986352
