
ヤギにきけ
みかん山に囲まれた小さな村に4人の少年たちは暮らしている。敗戦後十数年、大人たちは戦争の癒えない傷を抱えていた。主人公・良二と親しい鉄也は意地っ張りで右腕に障害がある、昔は地主だった家の克己、その小作だった家の忠男、それぞれに悩みがありぶつかったりもするが深い友情で結ばれている。学校ではもちろん仲が良いが放課後、帰宅してからも一緒に遊ぶ。爆弾池で魚を釣ったり、カミキリムシを取って農協に売りに行き、そのお金で映画を見に行ったり、毎日忙しい。テレビがあるのは克己の家だけなのでみんなで見に行くが、昔のままの大奥さんには嫌味を言われたりもする。大好きな大人の六さんが居る消防署に行って望楼に上らせてもらうと村は一望できる。眺めながらそれぞれの想いは、それぞれだ。何気ない日常の中に大人たちの戦争への想いが語られ、もがく姿が見えてくる。4人の子どもたちの想いは現代の子どもたちの悩みにも重なっている。大人も子どもも自分をあやしながら行くべき道を探っていく。障害者も自然に溶け込んでいる暮らしがやさしさと強さを語る。 1 五月の風 2 仲たがい 3 暑い夏 4 八月十五日 5 マイ ウェイ 6 へそ曲がり 7 見えない影 8 分かれ道 あとがき
- 出版社
- 解放出版社
- 発売日
- 2026-08-06
- ページ数
- 148ページ
- ISBN
- 9784759250442
