
財政規律の比較政治経済学
財政規律と民主主義はどのように相互作用し,社会や政治にどのような影響を及ぼすのかを,国際比較を通じて解明する。財政規律の形成過程や現代的課題への応用,社会運動や政党政治への影響を分析し,単なる経済施策の枠組みを超えた財政規律の新たな意味を探る。 序 章 財政規律と民主主義ーー本書の背景と問い(横田正顕) 第1部 財政規律の制度的安定性 第1章 財政規律の形成と揺らぎ──ドイツにおける制度化と危機への対応(森井裕一)/第2章 党派的対立が財政規律に与えた影響──アメリカ二大政党制下の財政政策(杉之原真子)/第3章 回避される財政責任──韓国にみる「放置国家」と財政民主主義の展開(李東俊)/第4章 財政再建の規範化と政党内対立──日本政治における財政規律の構造的影響(上川龍之進) 第2部 危機対応の柔軟性 第5章 危機下の柔軟な財政政策──イタリアにおけるユーロ危機とコロナ禍への対応(八十田博人)/第6章 緊縮財政が引き起こす国内分断──イギリス保守党の政策と社会的対立(高安健将)/第7章 財政規律と防衛力拡充──安全保障財源の日独比較(セバスティアン・マスロー)/第8章 コロナ対策からの「出口戦略」と財政再建──アメリカ・カナダの制度と政策(池上岳彦) 第3部 財政規律と社会的包摂性 第9章 福祉国家改革と財政規律の交錯──1980年代以降のオーストラリアにおける政策展開(加藤雅俊)/第10章 緊縮財政への社会的反発──ヨーロッパにおけるポピュリズムと反緊縮運動(小川有美)/第11章 一極集中と財政規律──韓国との比較でみる日本の政治対立(前田健太郎)/第12章 急進右翼政党の財政政策──ヨーロッパにおける反緊縮政策の神話(譚天) 終 章 財政規律と民主政治の再定位(横田正顕)
- 出版社
- 有斐閣
- 発売日
- 2026-03-03
- ページ数
- 316ページ
- ISBN
- 9784641149595
