
音符
◆第五句集 ひとすぢの藁の突つ立つ夏帽子 敦さんの句が持つ透明感のある抒情性、年を重ねても失われない少年性はよく語られるところであるが、私がこの句集の中でより強く惹かれたのは、そこにあるものを見つめて実態を過不足なく描いた句たちだ。 (栞より・杉山久子) ◆収録作品より 巣箱より出づる音符のやうな鳥 恋文のごと花種の封を切る それぞれの個室に戻る朧かな 金雀枝やマザーグースの原書本 本ひらくやうに牡丹の崩れけり 万緑や亀の子束子より雫 方眼紙にみづいろの罫小鳥来る 独り占めか一人ぼつちか大花野 月光を拒んでゐたる獣道 つぶあん派こしあん派ゐて月を待つ
- 出版社
- ふらんす堂
- 発売日
- 2017-05-01
- ページ数
- 198ページ
- ISBN
- 9784781409597
