
秘教的伝統とドイツ近代
■ 年末になると鳴り響く第9交響曲の歌詞「歓喜に寄せる」、太宰治の翻案によって広く知られる「走れメロス」、これらシラーの手になる作品の背後に、思想史・文化史の知られざる文脈を読み解く。 ■ ヘルメス主義、オルフェウス教、ピュタゴラス派……いずれも古代中東とエジプト・ギリシアに起源をもつ神秘主義的思想の潮流である。そしてこれらは、思想史のメインストリームに対する、ダークサイドの系譜を形づくってきた。これまでの通史的記述からは見えてこない、二つの思潮の密やかでダイナミックな関係を浮かび上がらせる。 ■ シラー、カント、レッシング、ゲーテ、フロイト……ドイツ近代を切り開いた大立て者たちと秘教的伝統との間には、どのような影響関係があったのだろうか。カントとスウェーデンボリ、シラーとカバラ、ゲーテとイシス信仰、フロイトと動物磁気など、相互の影響と乖離を具体的にたどる。 ■ グノーシス、ユダヤ教カバラ、ネオプラトニズムの思潮から、フリメイスン、薔薇十字団、そしてメスメリズムへ……変奏されるヴィジョンの系譜としての「隠されてきた思想史」を明るみに出す。
- 出版社
- ぷねうま舎
- 発売日
- 2014-02-27
- ページ数
- 340ページ
- ISBN
- 9784906791262
