
時間と死 不在と無のあいだで
「自分が死ぬとしたら人生には意味がない」? 客観的世界が仮象であるならば、違った転換が可能になる。著者が積年の問題に対峙しする。 === 過去・現在・未来という時間の様相は、言語によって作られた概念である。世界はそのつど湧き出しては消えていく〈いま〉の連鎖なのであり、客観的世界も客観的時間も仮象にすぎない。ならば、「私」が死ぬとは、少なくとも、私が客観的世界から消滅することではなくなる。若き日から「自分がいずれ死ぬとしたら人生には何の意味もない」という呪縛に捉われてきた著者が、本書でついに「死」という問題そのものに対峙する。そして「私の死」の裏側にはりつく過酷な意味から脱却し、「私」は単に人間として死んで終わりであるような存在ではないという地点に達する。著者の哲学的思考の到達点。 === 「私の死」は、 世界からの消滅ではない ===
- 出版社
- 筑摩書房
- 発売日
- 2024-06-10
- ページ数
- 224ページ
- ISBN
- 9784480512451
