
境界の社会史 国家が所有を宣言するとき
国境を生みだすのは紛争や国際政治というマクロな事象だけではない.ミクロな社会関係の連鎖と断絶によって「国家空間」は生成する.英国人青年による「領有」を契機に国家化されていくボルネオ国境地帯でのフィールドワークを通して,従来の国民国家論やナショナリズム論に強烈なジャブを送り,歴史学,社会学,地理学などに新たな分析枠組を付す.周縁に,そして境界にこそ「核」があるという,人類学からの斬新な提言.●第3回樫山純三賞受賞 *推 薦* 国境の民族誌がトランスナショナル・モダニティの実相を鮮明に描き出す。国境社会における密貿易、国際政治、民族の生成、非対称な労働移動、そしてロケーション・ワークの歴史的分析と現代的フィールドワークを通して、国家生成と資本主義の構造的理解にいたる優れた研究である。 アナ・ツィン(カリフォルニア大学 サンタクルーズ校) 石川は、歴史学、人類学、社会学のアプローチを自由に駆使しながら、研究対象に切り込んでいく。本書は、最初から最後のぺージまでを貫く詳細な「厚い記述」と深く洗練された理論的洞察を同時に実現した類稀な研究である。 エリック・タグリアコッゾ(コーネル大学)
- 出版社
- 京都大学学術出版会
- 発売日
- 2008-03-30
- ページ数
- 360ページ
- ISBN
- 9784876987443
