なめたらいかんぜよ : 脚本家・高田宏治が生きた東映五十年の狂熱
大宅賞作家、受賞後初の重厚書き下ろし! 「なめたらいかんぜよ!」 後に流行語にもなった、映画『鬼龍院花子の生涯』を象徴する名台詞に通底する精神が、既に高田の中に煮えたぎっていた。そして、このセリフは、『鬼龍院』だけでなく高田の脚本家人生そのものを表す言葉でもあった。(プロローグより) 『鬼龍院花子の生涯』『極道の妻たち』『仁義なき戦い 完結篇』『野性の証明』『十兵衛暗殺剣』『激突!殺人拳』『北陸代理戦争』『実録外伝 大阪電撃作戦』『復活の日』『日本の首領』・・・数多の名作の脚本を書きまくり、東映五十年を支えた脚本家・高田宏治に迫真インタビュー! 深作欣二、五社英雄、笠原和夫、岡田茂、日下部五朗、中島貞夫・・・・・・脚本術のすべてと盟友たちへの積年の愛憎を語り尽くした50時間。 「自分から映画を企画したことはないな。ほとんどが、あてがいぶちや」-- 脚本家は、思うままに自身の創作をする「作家」というよりは、注文に応じて組み立てる「職人」なのである。高田はその「職人」の最たるところであった。(本文より) 【編集担当からのおすすめ情報】 企画スタートからおよそ4年。著者は毎月のように老脚本家のもとに通い、取材を重ねました。その内容の濃さと情報量は大宅賞受賞の名作『鬼の筆 戦後最大の脚本家・橋本忍の栄光と挫折』をも凌ぐ膨大なものです。 著者と高田氏の”格闘”とも言える共同作業の結果、出来上がった『なめたらいかんぜよ』は、『鬼の筆』とはまるで肌触りの違う本に仕上がりました。『鬼の筆』が巨星の「栄光と挫折」をたどったものならば、『なめたらいかんぜよ』は「挫折に次ぐ挫折」を経て仕事人が成り上がっていくそのプロセスを豪快に描きます。仕事人の生き様とはどういうものかーー高田氏が直面するさまざまな試練が、それを読む者に問いかけてきます。 振れ幅の大きさをぜひ楽しんでいただきたい本です。ロジカルで緻密な脚本論を語ったかと思えば、東映黄金期の豪快で破滅的な日々が明かされる。盟友である名監督、名プロデューサーたちの「弱み」を赤裸々に暴露したかと思えば、その「手腕」を確かな視点で評価する。多面体のようなこの作品からわきあがる「狂熱」を、ぜひお楽しみください。 プロローグ なめられた男/あてがいぶちの仕事 第一章 戦争経験 第二章 脚本修業 第三章 新時代劇 第四章 任侠映画 第五章 実録空手 第六章 深作欣二 第七章 首領角川 第八章 五社英雄 第九章 極妻流転 第十章 逢魔ヶ時 エピローグ 脚本講義 あとがき 高田宏治 おわりに 春日太一
- 出版社
- 小学館
- 発売日
- 2026-03-01
- ISBN
- 9784093898294
