
日本語教育と戦争
◆世界平和のための日本語教育の面白さと難しさ◆ 「国際文化事業としての日本語教育」というと、戦後に始まったと思われがちですが、国際文化振興会による日本語普及事業、国際学友会による留学生教育というかたちで、戦前から行なわれていました。外国人向けの日本語教育の先駆者・松宮弥平、息子の一也、長沼直兄などの足跡をたどりながら、太平洋戦争に突入するなかで、当事者たちの理想(世界平和に役立つ)がどのように維持され、どのように変形せざるを得なかったかを、一次資料やインタビューによりながら克明にさぐります。戦時中の「紀元二千六百年記念国際懸賞論文」では予想外に多くの質の高い論文が欧米を含む海外から寄せられたこと、東南アジア留学生のための学友会日本語学校の自由な空気など、意外な事実が明らかになります。と同時に、言語帝国主義に陥らない日本語教育の難しさも思い知らされます。新発見に満ちた労作です。著者は東京外国語大学教授です。
- 出版社
- 新曜社
- 発売日
- 2011-11-25
- ページ数
- 388ページ
- ISBN
- 9784788512627
