
老いに追われて
「わたしは母をすててきたばかりである」という作家自身の言葉からこの本は始まる。 本書は民俗学者である畑中によるエッセイ要素の強い「生きるための民俗学」。誰もが直面する親の老い、そして自分自身の老いについて、民俗学の視点を交えながら掘り下げていく。 姥捨伝承、昔話、神話、不老長寿、貝原益軒『養生訓』、有吉佐和子『恍惚の人』、カフカ『変身』を横断しながら「老い」と「生い」を紐解く。現代を生きる多くの人が、いつか必ず直面する選択に向き合う一冊。 写真=佐内正史。 解説=町田康 一 母をすてる 二 翁の正体 三 不老長寿の願い 四 『養生訓』を読む 五 隠居はかなえられたか 六 いじわるばあさんの孤独 七 老いらくの恋の顛末 八 恍惚の人びとはどこにいたのか 九 「ポックリ往生」と「ぼけ封じ」 一〇 「養老」と「敬老」という言葉 一一 父を看取る。幸田露伴とその娘 一二 老人と子どもの絆 一三 カフカの『変身』は老人介護を描いているのか 一四 死に急ぐ年寄りたち 一五 臨終の風景 一六 老いの坂、登れば 最終章 老いに追われて
- 出版社
- rn press
- 発売日
- 2026-04-24
- ISBN
- 9784910422268