摂関政治と政変
平安時代前期に相次いだ薬子の変、応天門の変、阿衡の紛議などの政変。これらの要因となった皇位継承や政権の矛盾・問題点を探り、摂関政治の形成にどのような影響を与えたのかを追究する。幼帝の代行者・新皇統の擁護者として必要とされた摂政・関白の職掌と権限を考察し、摂関期の新たな段階区分を提示。王権側の視点から摂関政治の意義を問い直す。 序章 摂関政治研究の課題と視角 一 摂関政治研究の推移 二 摂政・関白の権能と摂関政治 三 本書の課題 第一部平安時代の政変 第一章 伊予親王事件と薬子の変ー平城天皇と皇位継承ー はじめに 一 伊予親王事件 二 薬子の変 三 平安初期の皇位継承 おわりに 第二章 承和の変と応天門の変ー平安初期の王権形成ー はじめに 一 桓武天皇系皇統の展開 二 承和の変 三 応天門の変 おわりに 第三章 阿衡の紛議と藤原基経の関白 はじめに 一 陽成天皇と摂政 二 光孝天皇の即位 三 阿衡の紛議 おわりに 第四章 昌泰の変と上皇 はじめに 一 八・九世紀の太上天皇 二 宇多天皇の譲位 三 昌泰の変 四 上皇のその後 おわりに 第五章 安和の変の意義 はじめに 一 守平親王の立太子 二 安和の変 三 天皇の自立と後見 おわりに 第二部王権と摂関政治 第一章 摂関政治以前の摂政 はじめに 一 摂政の事例 二 摂政の意味 おわりに 第二章 平安時代の王権と摂関政治 はじめに 一 摂政・関白創出の前提 二 摂政・関白の創出 三 王権の展開と摂政・関白 おわりに 第三章 平安時代の摂政儀と天皇 はじめに 一 御前儀と摂政儀 二 摂政儀の成立・展開 三 礼服御覧と摂政儀 四 天皇と摂政儀 おわりに 第四章 摂関政治期の関白と天皇 はじめに 一 関白の創始 二 関白の転換 三 天皇と関白 おわりに 第五章 摂関政治の諸段階 はじめに 一 通説的理解 二 成立期の摂政・関白 三 円融天皇・一条天皇と摂政・関白 四 藤原道長・頼通の摂政・関白 おわりに 第六章 摂関期の皇統と王権 はじめに 一 光孝皇統の成立 二 摂政・関白と外戚 三 摂関政治と王権 おわりに 第七章 藤原道長と摂関政治 はじめに 一 道長の内覧 二 道長と陣定 三 三条天皇と道長 四 大殿としての道長 おわりに 第八章 母后と摂関政治 はじめに 一 摂関政治以前の母后 二 成立期の摂政・関白と母后 三 摂関政治期の母后と女院 四 院政期の母后 おわりに 終章 成果と展望 一 平安時代の政変の意義 二 王権と摂関政治の意義 三 院政期への展望 あとがき 初出一覧 索引
- 出版社
- 吉川弘文館
- 発売日
- 2026-05-01
- ISBN
- 9784642046947
