
触覚のイコノグラフィア
上村清雄, 監修解説出佳奈子, 共著神谷玖方子, 共著吉住磨子, 共著大野陽子, 共著ほか
本書で巡る、フィレンツェはメディチ家の宮殿に愛蔵された《アポロとダフネ》の小板絵に表現された男女が触れあう脚、マントヴァのパラッツォ・ドゥカーレはストゥディオーロに掲げられたカンヴァス画中に重ねられたマルスとウェヌスの足、ローマで制作されたカラヴァッジョの作品が伝える「痛み」に震える指、トリノで生みだされた絵画作品中にうごめく妖しい女性像が私たちに問う対象に「触れえぬ」手、そしてマントヴァの離宮の壁画に赤い薔薇の由縁を訊ねて女神の傷ついた足を求めるこの旅は、多くの発見に満ちている。この旅はまた、絵画作品を介して、ルネサンスからバロックにかけてのイタリア文化の深層に流れるきわめて複雑な意味の連なりを、「触覚」という感覚を通して探る行路をたどることともなるだろう。
- 出版社
- ありな書房
- 発売日
- 2014-01-29
- ページ数
- 284ページ
- ISBN
- 9784756614315
